Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

株式会社kubell (4448)

株式会社kubellは、ビジネスチャット「Chatwork」を開発・提供する。SaaS形式のサブスクリプションモデルで、利用者数に応じた定額利用料を収益源とする。フリーミアムモデルと社外連携によるネットワーク効果、シンプルUI、高セキュリティが競争優位性である。中小企業No.1 BPaaSカンパニー確立を目指し、ビジネスチャット普及率19.0%の市場で潜在需要を捉える。コミュニケーションプラットフォームを基盤に、BPaaS事業でノンコア業務のDXを推進し、マジョリティ市場を開拓する。 [本社]東京都港区 [創業]2000年 [上場]2019年

1. 事業概要と競争優位性

株式会社kubellは「働くをもっと楽しく、創造的に」をミッションに、ビジネスコミュニケーションツール「Chatwork」の開発・提供を主軸とするChatworkセグメントを展開する。同セグメントはアカウント事業とプラットフォーム事業で構成される。

主力製品「Chatwork」は、チャット、タスク管理、ファイル管理、音声・ビデオ通話機能をワンストップで提供する。シンプルで直感的なUIは幅広い業種・業態での利用を可能にし、高い機密性・安全性が要求されるビジネス利用に対応する。社内利用に限らず取引先等の社外との円滑なコミュニケーションを想定した設計が特徴である。

収益モデルはSaaS形式のサブスクリプション型課金であり、有料プランは利用者(ID)数に応じた定額利用料を受領する。初期投資が限定的で月額利用料が安価なため、導入企業における継続利用により安定的な収益獲得が可能となるビジネスモデルを構築する。無料プラン(フリーミアムモデル)を提供し、有料プランへの移行を促す。

競争優位性(Moat)として、フリーミアムモデルと社外ユーザーとの連携を想定した設計による**ネットワーク効果**が挙げられる。無料プランから取引先にも気軽に勧められることで、社内外含めたコミュニケーション効率化が可能となる。有料プラン導入後において利用が定着した場合は継続的に利用する顧客が多く、部門単位から全社導入、取引先への導入拡大といった**自己増殖的なユーザー拡大**が図られる傾向が生じる。これは業務上のコミュニケーション基盤としての**スイッチングコストの高さ**を示す。外部API公開による他社サービスとの機能連携でプラットフォームとしての価値を高める。KDDI株式会社へのOEM提供も行う。

プラットフォーム事業では、Chatworkを基盤としたBPaaS(Business Process as a Service)を展開する。これは、総務、経理、労務等のノンコア業務について、ソフトウェア提供に留まらずビジネスプロセスそのものをサービスとして提供するもので、国内企業の3分の2以上を占めるマジョリティ市場のDX化を推進することを目指す。セキュリティセグメントは2024年12月末をもって廃止となる。

2. 沿革ハイライト

2000年7月にEC studioとして創業する。2011年3月にビジネスチャット「Chatwork」をリリースし、Chatwork事業を開始する。2012年5月にはKDDI株式会社との業務提携によりChatworkのOEM提供を開始する。2019年9月に東京証券取引所マザーズに株式を上場する。2021年7月にクラウドストレージ「セキュアSAMBA」を提供するChatworkストレージテクノロジーズ株式会社を、2023年2月には勤怠管理システム等を提供する株式会社ミナジンを子会社化し事業領域を拡大する。2024年4月にはBPaaS事業の中核を担う株式会社kubellパートナーを設立し、同年7月に株式会社kubellへ社名変更する。2024年12月にはセキュリティ事業を廃止する。

3. 収益・成長

当社グループは、少子高齢化に伴う労働生産性向上への社会的要請、企業のDX推進、特に日本の労働人口の65.5%を占める中小企業におけるIT投資の遅れ(85%以上がDX未着手)を経営環境と捉える。ビジネスチャットの普及率が19.0%と低い現状から、市場の大きな潜在的需要を成長ドライバーとする。

中期経営計画(2026年度最終年度)では、2026年までに「中小企業No.1 BPaaSカンパニー」のポジション確立を目標とし、長期的には中小企業市場における圧倒的なシェアを背景に、ビジネス版スーパーアプリとしてのプラットフォーム化を目指す。財務目標として、2024~2026年連結売上CAGR30%以上の成長、2026年EBITDAマージン10~15%を掲げ、2026年度には連結売上高150億円、EBITDA15~22.5億円を目指す。

売上高はprior2期4,593,178千円、prior1期6,485,207千円、current期8,470,717千円と継続的に成長する。EBITDAはprior1期1,177,305千円、current期557,362千円と推移する。成長戦略の柱は、ネットワーク効果を活かした「Chatwork」のユーザー獲得を軸とするコミュニケーションプラットフォーム戦略、BPaaS事業によるノンコア業務DX推進、R&Dを通じた新規事業創出である。BPaaSはビジネスチャットに次ぐ収益基盤と位置付け、投資を進める。

4. 財務健全性

総資産はprior2期5,386,831千円、prior1期6,273,490千円、current期6,113,983千円と推移する。純資産はprior2期2,855,932千円からcurrent期1,598,791千円へ減少する。現金及び現金同等物はprior2期2,850,323千円、prior1期2,102,487千円、current期2,912,928千円と推移する。有利子負債はprior2期0千円からprior1期1,378,560千円へ増加し、current期1,163,244千円となる。

5. 株主還元

提供された財務データにおいて、年間配当(annual_dividend)は全ての期間でnullと記載されており、配当に関する具体的な情報は確認できない。

6. 注目ポイント

株式会社kubellは、中小企業のDX推進という巨大な潜在市場をターゲットに、ビジネスチャット「Chatwork」を核としたプラットフォーム戦略を推進する。フリーミアムモデルとネットワーク効果によるユーザー獲得、SaaS型サブスクリプションによる安定収益構造は、同社の競争優位性である。ITリテラシーが低いマジョリティ市場のDX化を狙うBPaaS事業は、ビジネスチャットに次ぐ成長ドライバーとして期待される。中期経営計画で掲げる「中小企業No.1 BPaaSカンパニー」の確立と、連結売上CAGR30%以上の成長目標は、今後の事業拡大への強い意欲を示す。一方で、純資産の減少と有利子負債の増加といった財務健全性の動向は、今後の投資判断において注視すべき点である。競合激化、技術革新への対応、フリーミアムから有料プランへの移行率、M&A戦略の成否も事業リスクとして認識する。

出典: 有価証券報告書 doc_id=S100VHVX | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
12.2B 161.5倍 6.1倍 0.0% 289.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 2.6B 10.8B 9.5B
営業利益 280M 485M
純利益 197M 215M
EPS 4.7 5.1
BPS 47.6

大株主

株主名持株比率
株式会社Fun&Creative0.49%
山 本 正 喜0.04%
GOLDMAN SACHS INTERNATIONAL(常任代理人 ゴールドマン・サックス証券株式会社)0.03%
BANK JULIUS BAER AND CO. LTD. SG FAO KAZUTAKA HOSAKA(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)0.03%
山 口 勝 幸0.03%
BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG (FE-AC)(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)0.03%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)0.02%
THE HONGKONG AND SHANGHAI BANKING CORPORATION LTD - SINGAPORE BRANCH PRIVATE BANKING DIVISION A/C CLIENTS(常任代理人 香港上海銀行東京支店)0.02%
井 上 直 樹0.01%
GOLDMAN,SACHS & CO.REG(常任代理人 ゴールドマン・サックス証券株式会社)0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2026-03-11株式会社Fun&Creative 20.0
2026-03-09株式会社Fun&Creative 20.0
2025-02-13株式会社Fun&Creative 53.29
2024-09-05株式会社Fun&Creative 53.98
2024-05-09アセットマネジメントOne株式会社 0.05
2024-04-22アセットマネジメントOne株式会社 0.06
2024-03-25アセットマネジメントOne株式会社 0.08
2024-02-22アセットマネジメントOne株式会社 0.09
2023-09-07アセットマネジメントOne株式会社 0.1
2023-08-22アセットマネジメントOne株式会社 0.09
2023-05-10アセットマネジメントOne株式会社 0.07
2023-03-23アセットマネジメントOne株式会社 0.06
2022-04-08株式会社EC studioホールディングス 55.92
2022-04-05株式会社EC studioホールディングス 4.22
2022-04-01株式会社EC studioホールディングス 55.92
2022-03-18野村證券株式会社 3.3
2022-01-31株式会社EC studioホールディングス 56.03
2022-01-27株式会社EC studioホールディングス 56.03
2021-12-09株式会社EC studioホールディングス 58.94
2021-12-08株式会社EC studioホールディングス 58.94

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-03-25TDNet役職員に対する譲渡制限付株式報酬としての新株式発行に関するお知らせ
2026-03-23TDNetatena株式会社の株式の取得(子会社化)に関するお知らせ
2026-03-16TDNet事業計画及び成長可能性に関する事項
2026-03-11TDNetHolding change by 株式会社Fun&Creative
2026-03-09TDNetHolding change by 株式会社Fun&Creative
2026-02-20TDNet取締役候補者の選任に関するお知らせ
2026-02-20TDNet定款一部変更に関するお知らせ
2026-02-20TDNet従業員に対する譲渡制限付株式報酬としての新株式発行に関するお知らせ
2025-12-25TDNet(開示事項の変更)会社分割(簡易吸収分割)の効力発生日変更に関するお知らせ
2025-12-19TDNettender_offer: 連結子会社株式の追加取得による完全子会社化及びスターティアホールディング
2025-12-19TDNet上級執行役員の異動に関するお知らせ
2025-12-19TDNet連結子会社株式の追加取得による完全子会社化及びスターティアホールディングスグループとの業務提携に関す
2025-11-19TDNet会社分割(簡易吸収分割)による権利義務の承継に関するお知らせ
2025-10-22TDNet(訂正)「2025年12月期 第2四半期 決算説明資料」及び 「2025年12月期 第2四半期(中間
2025-10-22TDNetearnings: (訂正)「2025年12月期 第2四半期 決算説明資料」及び 「2025年12月
2025-06-18TDNet執行役員の異動に関するお知らせ
2025-05-21TDNet執行役員の異動に関するお知らせ
2025-05-09TDNetearnings: 2025年12月期第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2025-05-09TDNet2025年12月期 第1四半期 決算説明資料
2025-05-09TDNet2025年12月期第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)