Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

株式会社JTOWER (4485)

株式会社JTOWERは、携帯基地局インフラを一本化しシェアリングする通信インフラシェアリング事業を国内外で展開。国内IBS、海外IBS、タワー事業が主力である。独自共用設備と長期契約のストック型収益モデルが特徴。パイオニアとして実績と事業基盤を築き、主要キャリアとの資本業務提携で強固な関係を構築する。ベトナム最大手IBS事業者を子会社化する。5G需要拡大や政府支援を成長ドライバーとする。 [本社]東京都港区 [創業]2012年 [上場]2019年

1. 事業概要と競争優位性

株式会社JTOWERは、当社及び連結子会社8社で構成され、通信インフラシェアリング事業を国内外で展開する。企業ビジョン「日本から、世界最先端のインフラシェアリングを。」のもと、携帯キャリア各社単独で行われてきた基地局関連インフラの設備投資を当社で一本化し、各社へシェアリングする。

主力事業は、国内IBS事業(屋内)、海外IBS事業(ベトナム)、タワー事業(屋外鉄塔等)である。国内IBS事業では4G/5G IBSを展開し、海外IBS事業ではベトナム最大手のIBS事業者Southern Star Telecommunication Equipment Joint Stock Companyを連結子会社化する。タワー事業では、ルーラルタワー新設に加え、西日本電信電話株式会社、東日本電信電話株式会社、株式会社NTTドコモが保有する通信鉄塔のカーブアウトを推進し、2024年3月末時点で累計5,759本の移管を完了する。クラウドWi-Fi、SITE LOCATOR、ローカル5G等のソリューション事業も展開する。

競争優位性(Moat)は、通信インフラシェアリングのパイオニアとしての豊富な導入実績と事業基盤である。独自開発の共用設備により、不動産事業者と携帯キャリア双方に設備簡素化、設備投資・運用費用削減等のメリットを提供し、高いスイッチングコストを構築する。売上高の大部分は長期契約に基づくストック収入であり、安定的な収益基盤を確立する。参入障壁は、大規模な設備投資を要するビジネスモデル、NTTグループからの大規模カーブアウトによる顧客ロックイン構造、通信業界での豊富な経験を持つ経営陣のノウハウ蓄積が挙げられる。市場シェアについては、「日本におけるインフラシェアリングのリーディングカンパニー」を目指し、ベトナムでは最大手IBS事業者を子会社化することで支配的地位を確立する。

2. 沿革ハイライト

2012年6月、株式会社JTOWERを設立する。2014年9月に国内IBS事業の商用サービスを開始する。2017年7月、ベトナム最大手のIBS事業者Southern Star Telecommunication Equipment Joint Stock Companyを連結子会社化し、海外事業展開を本格化する。2018年10月にはタワー事業への参入を表明する。2019年7月、日本電信電話株式会社と資本業務提携を実施し、同年12月に東京証券取引所マザーズに株式を上場する。2021年以降、KDDI株式会社、楽天モバイル株式会社、株式会社NTTドコモと相次いで資本業務提携を実施し、主要携帯キャリアとの関係を強化する。2021年7月以降、西日本電信電話株式会社、東日本電信電話株式会社、株式会社NTTドコモから大規模な通信鉄塔のカーブアウトに関する基本契約を締結し、タワー事業を本格的に拡大する。2022年4月、東京証券取引所のグロース市場へ移行する。

3. 収益・成長

成長ドライバーは、国内における5Gサービス開始、政府による地方通信インフラ整備支援、サステナビリティへの関心の高まりを背景としたインフラシェアリング需要の拡大である。総務省ガイドラインは5G基地局整備におけるインフラシェアリング活用を推進し、規制が追い風となる。新市場・新製品として、5G IBS事業、タワー事業、ローカル5G事業を展開する。Beyond 5G、6Gなどの将来ニーズを見据え、無線機やフロントホールへのシェアリング領域の高度化を推進する。海外市場では、ベトナムを中心としたオーガニック成長に加え、M&A等によるインオーガニック成長も目指す。

当社グループは、2027年3月期をターゲットとする中長期財務目標において、売上高300億円、売上高年平均成長率+51%、EBITDA180億円、EBITDAマージン60%を目標とする。

4. 財務健全性

インフラシェアリング事業は設備投資を要するビジネスモデルであり、当連結会計年度の設備投資総額は89,843,895千円に上る。事業拡大に伴い、総資産は2022年3月期の25,005,022千円から2024年3月期には146,620,858千円へ増加する。有利子負債も2022年3月期の0千円から2024年3月期には68,751,495千円へ増加しており、これは事業拡大のための戦略的な資金調達と判断できる。営業キャッシュフロー(OCF)は2023年3月期の1,445,187千円から2024年3月期には7,731,066千円へ増加し、EBITDAも2023年3月期の1,685,113千円から2024年3月期には5,476,127千円へ増加しており、キャッシュ創出能力も向上する。当社グループは財務規律の強化を課題とし、収益性向上を通じて資金調達基盤を整える方針である。複数の金融機関とのシンジケートローン契約には財務制限条項が付されており、抵触した場合には期限前返済義務を負うリスクが存在する。固定資産の減損に関するリスクも認識する。

5. 株主還元

当社グループは、株主に対する利益還元と同時に、財務基盤強化、競争力確保、事業拡大のための内部留保を重要な経営課題と認識する。今後の配当政策としては、健全な財務体質維持及び収益力強化や事業基盤整備を勘案したうえで、株主への利益還元の実施を基本方針とするが、現時点では配当実施の可能性、実施時期については未定である。新株予約権の行使による株式価値の希薄化リスクが存在するが、当連結会計年度末時点の潜在株式数は発行済株式総数の0.2%に相当し、影響は限定的である。

6. 注目ポイント

当社グループは、通信インフラシェアリング市場のパイオニアとして、国内市場の拡大を牽引するリーディングカンパニーとしての地位確立を目指す。長期契約に基づく安定的なストック型収益モデルと、5G需要や政府支援を背景とした高い成長性が期待される。主要携帯キャリアとの強固な資本業務提携関係は、事業基盤を一層強固にする。大規模な設備投資を伴う成長戦略の実行力と、それに伴う財務規律の維持が重要となる。海外(ベトナム)での事業展開と、将来的なBeyond 5G、6Gへの技術開発も注目される。経営陣の通信業界における豊富な経験とノウハウは、事業推進の大きな強みである。サステナビリティの推進を企業価値向上と社会貢献の両面で重視する。技術革新の進展が早い情報通信産業において、新たな技術革新や市場動向への適応が継続的な課題となる。

出典: 有価証券報告書 (2024-03) doc_id=S100TWGK | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 11.5B 5.2B 4.2B
営業利益 868M 117M
純利益 -201M -1.6B 644M
EPS -9.0 -72.8 29.6
BPS 1,200.8 585.6 692.0

大株主

株主名持株比率
株式会社カルティブ0.18%
日本電信電話株式会社0.16%
田中敦史0.07%
INDUS SELECT MASTER FUND, LTD.(常任代理人 香港上海銀行東京支店)0.04%
NORTHERN TRUST CO. (AVFC) RE FIDELITY FUNDS(常任代理人 香港上海銀行東京支店)0.03%
JA三井リース株式会社0.03%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)0.03%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)0.02%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)0.02%
KDDI株式会社0.02%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2024-12-27田中 敦史 93.83%--
2024-12-27株式会社カルティブ 93.82%(0.01%)
2024-11-22田中 敦史 93.83%--
2024-11-08ゴールドマン・サックス証券株式会社 0.16%(7.28%)
2024-10-22ユービーエス・エイ・ジー 1.29%(6.45%)
2024-10-18田中 敦史 93.83%+68.54%
2024-10-17インダス・キャピタル・パートナーズ・エル・エル・シー 0.00%(8.82%)
2024-10-16日本電信電話株式会社 0.00%(18.53%)
2024-10-11ディービーピラミッドホールディングスエルエルシー 93.91%+75.71%
2024-10-07ユービーエス・エイ・ジー 7.74%+1.50%
2024-10-07ゴールドマン・サックス証券株式会社 7.44%+1.66%
2024-10-02田中 敦史 25.29%--
2024-09-20ゴールドマン・サックス証券株式会社 5.78%+5.78%
2024-09-17インダス・キャピタル・パートナーズ・エル・エル・シー 8.82%+1.01%
2024-09-06ユービーエス・エイ・ジー 6.24%+0.09%
2024-08-22日本電信電話株式会社 18.53%(3.05%)
2024-08-21日本電信電話株式会社 18.53%(3.05%)
2024-08-21田中 敦史 25.29%(4.17%)
2024-08-07ユービーエス・エイ・ジー 6.15%(1.41%)
2024-06-21ユービーエス・エイ・ジー 7.56%+1.29%

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2024-12-27EDINET大量保有田中 敦史大量保有 93.83%
2024-12-27EDINET大量保有株式会社カルティブ大量保有 93.82%
2024-11-22EDINET大量保有田中 敦史大量保有 93.83%
2024-11-08EDINET大量保有ゴールドマン・サックス証券株式会社大量保有 0.16%
2024-10-22EDINET大量保有ユービーエス・エイ・ジー大量保有 1.29%
2024-10-18EDINET大量保有田中 敦史大量保有 93.83%
2024-10-17EDINET大量保有インダス・キャピタル・パートナーズ・エル変更
2024-10-16EDINET大量保有日本電信電話株式会社変更
2024-10-11EDINET大量保有ディービーピラミッドホールディングスエル大量保有 93.91%
2024-10-07EDINET大量保有ユービーエス・エイ・ジー大量保有 7.74%
2024-10-07EDINET大量保有ゴールドマン・サックス証券株式会社大量保有 7.44%
2024-10-02EDINET大量保有田中 敦史大量保有 25.29%
2024-09-20EDINET大量保有ゴールドマン・サックス証券株式会社大量保有 5.78%
2024-09-17EDINET大量保有インダス・キャピタル・パートナーズ・エル大量保有 8.82%
2024-09-06EDINET大量保有ユービーエス・エイ・ジー大量保有 6.24%
2024-08-22EDINET大量保有日本電信電話株式会社大量保有 18.53%
2024-08-21EDINET大量保有日本電信電話株式会社大量保有 18.53%
2024-08-21EDINET大量保有田中 敦史大量保有 25.29%
2024-08-07EDINET大量保有ユービーエス・エイ・ジー大量保有 6.15%
2024-06-21EDINET大量保有ユービーエス・エイ・ジー大量保有 7.56%