Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

わかもと製薬株式会社 (4512)

わかもと製薬は医薬、ヘルスケア、グローバル、不動産賃貸の4事業を展開する。医薬事業は眼科領域のスペシャリティファーマとして、医薬品、医療機器、健康食品を製造販売する。我が国初の眼内レンズ導入や周術期薬剤開発を進める。ヘルスケア事業は「強力わかもと」ブランドを主力とし、フェムケア商品等も展開する。グローバル事業はアジア圏を中心に「強力わかもと」の輸出や乳酸菌事業を拡大する。長年のブランド力と眼科領域の専門性、医薬品規制が競争優位性となる。生産設備投資で安定供給体制を強化する。 [本社]東京都中央区日本橋本町 [創業]1929年 [上場]1949年

1. 事業概要と競争優位性

わかもと製薬は、医薬、ヘルスケア、グローバル、不動産賃貸の4事業を展開する。医薬事業は眼科領域のスペシャリティファーマとして、医薬品、医療機器、健康食品を製造販売する。我が国初となる眼内レンズ(WP-2011)導入や周術期薬剤(WP-1108)開発を進める。ヘルスケア事業は主力製品「強力わかもと」に加え、「アバンビーズ」シリーズや「フェミフローラ」等を製造販売する。グローバル事業はアジア・ヨーロッパ圏を中心に「強力わかもと」などの製品・医薬品原料の輸出、ライセンス活動を行う。不動産賃貸業はコレド室町関連の賃貸業が主たる事業である。

同社の競争優位性は、長年培われた「強力わかもと」ブランドの信頼と、眼科領域における専門性にある。医薬品の開発・製造・流通には薬機法等の規制や承認・認可制度が存在し、これらが参入障壁となる。世界初の熱応答ゲル技術応用点眼液「リズモンTG点眼液」発売実績は技術的ノウハウの蓄積を示す。生産拠点は相模大井工場1ヵ所であり、安定供給体制の維持・強化を優先する。

2. 沿革ハイライト

1929年4月、合資会社「栄養と育児の会」として創立し、「わかもと」を発売する。1933年1月に「株式会社栄養と育児の会」を設立し、消化・整腸・栄養剤「わかもと」の製造販売を開始する。1943年7月に現在の「わかもと製薬株式会社」へ商号を変更する。1949年5月には東京証券取引所に上場する。1962年1月には消化酵素、活性乳酸菌、ビタミンを強化した「強力わかもと」を発売し、主力製品となる。1968年6月には相模大井工場を新設し、生産体制を強化する。1999年11月には世界初の熱応答ゲル技術応用点眼液「リズモンTG点眼液」を発売する。2005年11月には薬用歯磨「アバンビーズ」を発売する。2023年4月にはフェムテックブランド「フェミフローラ」を発売する。

3. 収益・成長

同社は「2024-2028年度中期経営計画(Wakamoto 100―承継と挑戦―)」を策定し、資本コストを上回る資本収益性の確保を目指す。2028年度を最終年度としてROE8.0%以上を掲げ、PBR1倍割れ問題の解消を企図する。

成長戦略として、医薬事業では眼内レンズや周術期薬剤といった新規医療機器・医薬品の開発・導入を推進する。ヘルスケア事業では、「強力わかもと」の生産ラインへの設備投資による生産能力増強と安定供給体制構築、SNS広告等を通じた認知獲得、フェムケア商品開発を推進する。グローバル事業では、アジア圏での「強力わかもと」販売拡大、中国越境EC拡大、インドネシアでの販売開始、乳酸菌事業の拡大を図る。

研究開発費は当事業年度で419百万円(売上高比5.4%)を投じ、眼科領域製品や乳酸菌・麹菌を活用した製品開発を推進する。経営環境としては、高齢化による健康寿命延伸の重要性の高まりやデジタル化による消費者行動の多様化を認識する。

4. 財務健全性

2025年3月31日時点の現金及び現金同等物は2,954,759千円、有利子負債は100,000千円である。中期経営計画では、財務安定性に配慮しつつ外部負債を積極的に活用し、生産設備・研究開発への継ぎ目のない投資を積極的に実施する方針を示す。純資産に対する政策保有株式の比率を計画最終年で10%以下を目指す。

5. 株主還元

株主還元については、安定的な配当と配当性向50%以上を目標とする。直近3期(prior2, prior1, current)の年間配当は3.0円/株を維持する。

6. 注目ポイント

同社は、医薬事業における眼科領域のスペシャリティファーマとしての地位確立と、ヘルスケア事業における「強力わかもと」ブランドのグローバル展開を両輪とする成長戦略を推進する。我が国初の眼内レンズ導入やフェムケア市場への参入は、新たな収益源となる可能性を秘める。長年のブランド力、眼科領域の専門性、医薬品製造販売規制が競争優位性と参入障壁を形成する。一方で、医薬事業の薬価改定による収益低減圧力、主力点眼剤の後発品切り替えによる競合激化、生産拠点の集中リスクは継続的な課題である。中期経営計画で掲げるROE8.0%以上、配当性向50%以上の目標達成に向けた施策の進捗が注目される。

出典: 有価証券報告書 (2025-03) doc_id=S100W0QM | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
12.2B 188.6倍 1.0倍 0.0% 349.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 7.8B 7.7B 8.7B
営業利益 -458M -196M 141M
純利益 64M 109M 138M
EPS 1.9 3.1 4.0
BPS 334.5 346.5 343.1

大株主

株主名持株比率
ロート製薬株式会社0.11%
キッセイ薬品工業株式会社0.11%
AVI JAPAN OPPORTUNITY TRUST PLC0.08%
株式会社ブレストシーブ0.07%
わかもと製薬取引先持株会0.06%
朝日生命保険相互会社0.03%
日本ゼトック株式会社0.03%
株式会社みずほ銀行0.03%
アクサ生命保険株式会社0.02%
新菱冷熱工業株式会社0.02%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2026-01-09アセット・バリュー・インベスターズ・リミテッド 10.60%+1.02%
2025-05-29アセット・バリュー・インベスターズ・リミテッド 9.58%+1.04%
2025-04-01アセット・バリュー・インベスターズ・リミテッド 8.54%+1.09%
2025-03-07アセット・バリュー・インベスターズ・リミテッド 7.45%+1.31%
2025-02-27アセット・バリュー・インベスターズ・リミテッド 6.14%+1.14%
2025-02-13ロート製薬株式会社 11.40%+6.40%
2021-11-08株式会社みずほ銀行 0.03%N/A
2021-06-07株式会社みずほ銀行 0.03%N/A

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-02-26TDNet人事わかもと代表取締役の異動(社長交代)に関するお知らせ326+2.45%
2026-02-04TDNet決算わかもと2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)310+10.00%
2026-01-13TDNetその他わかもと主要株主の異動に関するお知らせ305+1.31%
2026-01-09EDINET大量保有アセット・バリュー・インベスターズ・リミ大量保有 10.6%299+2.01%
2025-11-06TDNet決算わかもと2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(非連結)289-2.08%
2025-10-31TDNet決算わかもと(訂正)「2026年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)」の一部訂正について289+0.35%
2025-08-05TDNet決算わかもと2026年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)323-5.88%
2025-05-29EDINET大量保有アセット・バリュー・インベスターズ・リミ大量保有 9.58%293+3.07%
2025-04-01EDINET大量保有アセット・バリュー・インベスターズ・リミ大量保有 8.54%312-0.32%
2025-03-07EDINET大量保有アセット・バリュー・インベスターズ・リミ大量保有 7.45%286+1.40%
2025-02-27EDINET大量保有アセット・バリュー・インベスターズ・リミ大量保有 6.14%282+8.16%
2025-02-13EDINET大量保有ロート製薬株式会社大量保有 11.4%
2021-11-08EDINET大量保有株式会社みずほ銀行大量保有 0.03%
2021-06-07EDINET大量保有株式会社みずほ銀行大量保有 0.03%