栄研化学は、当社、連結子会社(栄研生物科技(中国)有限公司、EIKEN MEDICAL AMERICA INC.)及び持分法適用関連会社で構成され、検査薬の製造販売を主な事業とする。経営理念は「ヘルスケアを通じて人々の健康を守る」こと、経営ビジョンは「検査のパイオニアとしてお客様に信頼される製品・サービスを提供し、企業価値の向上を図る」ことである。
競争優位性として、大腸がん検診のスクリーニングプログラムをグローバルに構築し、早期発見と死亡率減少、医療費抑制に貢献する。便潜血検査用試薬の緩衝液改良により、ヘモグロビンの安定性及び抗体との反応性を向上させ、高温環境下での郵送検診を可能にする技術的優位性を持つ。この技術は、大腸がん検診の受診率向上を促進する。
LAMP法を用いた結核検査システム(TB-LAMP)は、国連及びWHOの方針による顕微鏡検査から遺伝子検査への移行を捉え、インド及びアフリカ諸国で展開し、途上国における結核検査アクセス向上に貢献する。この簡易で精確な遺伝子検査技術は、感染症診断における重要な参入障壁となる。
がん分野では『遺伝子解析プログラム MINtS Analyzer』及び『MINtS 肺癌マルチ CDx ライブラリー調製試薬キット』の製造販売承認を取得し、非小細胞肺癌コンパニオン診断を目的としたEGFR遺伝子変異、ALK融合遺伝子、BRAF遺伝子変異(V600E)の検出及び抗悪性腫瘍薬の適応判定の補助に使用を可能にする。便中カルプロテクチン測定試薬は「クローン病の病態把握の補助」目的で薬事承認を取得し、非侵襲的な便検査の新たな選択肢を提供する。
品質マネジメントシステム(ISO13485認証、MDSAP認証)に基づく品質管理体制を構築し、製品品質の信頼性を確保する。これらの技術力と品質管理体制が、医療分野における高い参入障壁を形成する。
1939年2月、興亜化学工業株式会社として創立し、栄養食品の製造販売を開始する。1950年4月、SS寒天培地の製品化に成功し、わが国の防疫、公衆衛生の普及、発展に貢献する。1961年5月に臨床検査薬部門を開設し、臨床検査薬の研究開発に着手する。1969年2月、創立30周年を機に栄研化学株式会社へ社名変更する。1990年1月、東京証券取引所市場第二部に株式を上場し、2002年3月には市場第一部銘柄に指定された。2004年9月、栄研生物科技(上海)有限公司(現 栄研生物科技(中国)有限公司)を設立し、グローバル展開を推進する。2022年4月、東京証券取引所の市場区分の見直しにより、プライム市場へ移行する。2022年10月、新研究棟が完成し、既存研究棟と合わせ『総合研究センター』として業務を開始する。2023年11月、EIKEN MEDICAL AMERICA INC.を設立し、海外事業の強化を図る。
当社グループは、2030年をゴールとする経営構想「EIKEN ROAD MAP 2030」を策定し、「Beyond the Field ~ Team × Challenge ~」をスローガンに掲げる。現在の事業領域を中核としつつ、「がんの予防・治療への貢献」「感染症撲滅・感染制御への貢献」「ヘルスケアに役立つ製品・サービスの提供」の3つを注力事業分野とする。
新中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)では、「Challenges to Innovation」をスローガンに、海外市場の開拓・拡大、製品ポートフォリオの再構築、新製品の開発を基本方針とする。海外市場においては、当社の成長を牽引する便潜血検査用試薬の新規採用国増加に加え、各国における大腸がん検診の受診対象年齢拡大により、検査需要の大幅な拡大を見込む。これに対応すべく、積極的な海外展開を通じて需要を確実に取り込む。TB-LAMPのインド及びアフリカ諸国での展開も成長ドライバーとなる。
製品ポートフォリオの再構築では、主力製品群、収益製品群及び育成製品群へ集中的に投資するとともに、低収益製品群を中心に、適正な製品価格への見直し、製品剤型数の整理・集約、市場環境や需要動向を踏まえた経営資源の再配分を進め、収益力の向上を図る。新製品開発では、便潜血測定装置の後継機開発、ラテックス試薬の新規項目開発、次世代シーケンサーを活用した多遺伝子変異検索システム(MINtS)の肺がん項目拡充に取り組む。
当連結会計年度における研究開発費は4,386百万円を計上する。東京科学大学との包括連携協定を締結し、がん及び感染症領域における革新的な臨床検査技術の開発を推進する。設備投資として、野木新生産棟に5,402百万円を投じる。
中期経営計画では、2028年3月期に売上高46,900百万円(海外向け売上高15,100百万円)、営業利益5,900百万円(営業利益率12.6%)、ROIC 8.1%、ROE 9.3%の達成を目指す。次期(2025年3月期)の業績見通しは、売上高42,200百万円(前期比4.1%増)、海外向け売上高12,050百万円(同12.5%増、売上比率28.6%)、営業利益3,250百万円(同8.3%増)を見込む。
当社グループは、ROICを導入することで収益力と資本効率性を数値化した上で、その達成に向けた具体的なアクションプランを策定し、企業価値向上を目指す。成長を見据えたキャッシュアロケーションを設定し、内部留保の積極的な活用により成長分野への戦略投資を推進する。
2025年3月31日時点の財務状況は、総資産62,372百万円、純資産43,598百万円、現金及び現金同等物7,640百万円、有利子負債3,000百万円である。有利子負債は低水準に抑えられている。棚卸資産は8,500百万円(総資産に対する比率13.6%)であり、急激な市況下落による評価減リスクに対し、適正な在庫管理で軽減を図る。
安定的かつ継続的な株主還元の強化に取り組む方針を示す。2025年3月期の年間配当金は53.0円である。
栄研化学は、グローバルな大腸がん検診スクリーニングプログラムとLAMP法を用いた結核検査システム(TB-LAMP)を核とした海外市場開拓を成長ドライバーとする。便潜血検査用試薬の新規採用国増加や大腸がん検診の受診対象年齢拡大、TB-LAMPの途上国展開は、今後の収益拡大に寄与する可能性を秘める。
がん分野における『MINtS』による肺がんコンパニオン診断システムへの参入は、適切な治療選択や治療効果判定に貢献する新たな収益源となる。ヘルスケア分野では、遠隔診療や在宅検査に対応できる製品・サービスの拡大、モバイルヘルスへの発展を目指す。
研究開発活動では、東京科学大学との包括連携協定を通じて、がん及び感染症領域における革新的な臨床検査技術の開発を推進する。野木新生産棟への5,402百万円の設備投資は、生産能力強化と効率性向上へのコミットメントを示す。
経営環境の不確実性(地政学リスク、原材料価格高騰、医療制度・薬事規制強化など)は存在するものの、品質マネジメントシステム、事業継続計画(BCP)策定、複数社購買、適正在庫管理、情報セキュリティ対策など、多角的なリスク管理体制を構築し、事業の安定性確保に努める。執行体制の一新による機動力向上とガバナンス強化も、持続的な企業価値向上に資する要素である。
| 時価総額 | PER | PBR | 配当利回り | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 109.3B | 43.8倍 | 2.2倍 | 0.0% | 2,836.0円 |
| current | prior1 | prior2 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 40.5B | 40.1B | 43.3B |
| 営業利益 | 3.0B | 3.4B | 7.5B |
| 純利益 | 2.2B | 2.6B | 5.7B |
| EPS | 64.8 | 71.7 | 155.2 |
| BPS | 1,294.1 | 1,318.4 | 1,327.5 |
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) | 0.15% |
| NIPPON ACTIVE VALUE FUND PLC(常任代理人 香港上海銀行東京支店 カストディ業務部) | 0.10% |
| STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部) | 0.06% |
| 株式会社日本カストディ銀行(信託口) | 0.05% |
| AVI JAPAN OPPORTUNITY TRUST PLC(常任代理人 株式会社みずほ銀行 決済営業部) | 0.05% |
| THE BANK OF NEW YORK - JASDECTREATY ACCOUNT(常任代理人 株式会社みずほ銀行 決済営業部) | 0.04% |
| 第一生命保険株式会社(常任代理人 株式会社日本カストディ銀行) | 0.03% |
| NAVF SELECT LLC(常任代理人 香港上海銀行東京支店 カストディ業務部) | 0.03% |
| CACEIS BANK, LUXEMBOURG BRANCH /AIF CLIENTS ASSETS(常任代理人 香港上海銀行東京支店 カストディ業務部) | 0.02% |
| 日本生命保険相互会社(常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社) | 0.02% |
| 日付 | ソース | カテゴリ | アクター | イベント | 株価 | 翌日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-02-26 | TDNet | 人事 | 栄研化 | CxO制度の導入および執行役の異動に関するお知らせ | 3,170 | -0.95% |
| 2025-12-05 | EDINET | 大量保有 | アセット・バリュー・インベスターズ・リミ | 大量保有 7.37% | 2,425 | +0.58% |
| 2025-12-03 | EDINET | 大量保有 | アセット・バリュー・インベスターズ・リミ | 大量保有 7.79% | 2,450 | -0.61% |
| 2025-11-21 | EDINET | 大量保有 | NIPPON ACTIVE VALUE | 大量保有 32.79% | 2,343 | +3.07% |
| 2025-11-13 | EDINET | 大量保有 | NIPPON ACTIVE VALUE | 大量保有 28.92% | 2,340 | +0.43% |
| 2025-10-30 | TDNet | その他 | 栄研化 | 自己株式の消却に関するお知らせ | 2,350 | +0.17% |
| 2025-10-30 | TDNet | 決算 | 栄研化 | 2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結) | 2,350 | +0.17% |
| 2025-10-30 | TDNet | IR | 栄研化 | 2026年3月期第2四半期 決算説明会資料 | 2,350 | +0.17% |
| 2025-09-19 | EDINET | 大量保有 | 三井住友トラスト・アセットマネジメント株 | 大量保有 4.42% | 2,453 | -0.12% |
| 2025-09-16 | EDINET | 大量保有 | アセット・バリュー・インベスターズ・リミ | 大量保有 6.01% | 2,434 | +0.62% |
| 2025-07-31 | TDNet | その他 | 栄研化 | (開示事項の経過)連結子会社の持分譲渡及び特別利益の計上に関するお知らせ | 2,389 | -6.40% |
| 2025-07-31 | TDNet | 決算 | 栄研化 | 2026年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結) | 2,389 | -6.40% |
| 2025-07-31 | TDNet | その他 | 栄研化 | 2026年3月期第1四半期 決算補足説明資料 | 2,389 | -6.40% |
| 2025-07-23 | TDNet | その他 | 栄研化 | 譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分の払込完了に関するお知らせ | 2,152 | +3.11% |
| 2025-07-17 | EDINET | 大量保有 | NIPPON ACTIVE VALUE | 大量保有 27.83% | 2,100 | +1.71% |
| 2025-07-10 | TDNet | 配当・還元 | 栄研化 | 自己株式取得状況及び取得終了に関するお知らせ | 2,037 | -0.25% |
| 2025-07-01 | TDNet | 配当・還元 | 栄研化 | 自己株式取得状況に関するお知らせ | 2,115 | +0.61% |
| 2025-06-30 | EDINET | 大量保有 | 株式会社三菱UFJフィナンシャル・グルー | 大量保有 3.71% | 2,131 | -0.75% |
| 2025-06-24 | TDNet | その他 | 栄研化 | 定款一部変更に関するお知らせ | 2,124 | +1.51% |
| 2025-06-24 | TDNet | その他 | 栄研化 | 譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分に関するお知らせ | 2,124 | +1.51% |