Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

鳥居薬品株式会社 (4551)

鳥居薬品は医薬品の製造販売を主事業とし、腎・透析、皮膚疾患、アレルゲン領域に主要製商品を展開する。親会社JTと連携し、研究開発はJT、当社は製造・販売・導入を担うビジネスモデルを構築する。医薬品医療機器法等の規制や新薬開発の長期・多額費用が参入障壁となる。VISION2030で売上高800億円超、営業利益過去最高益更新を目指し、導入活動強化と新薬開発推進を成長戦略とする。 [本社]東京都中央区 [創業]1872年 [上場]1963年

1. 事業概要と競争優位性

鳥居薬品は医薬品の製造販売を主事業とする。主要製商品は、腎・透析領域の高リン血症治療剤・鉄欠乏性貧血治療剤「リオナ錠」、経口そう痒症改善剤「レミッチ」、皮膚疾患領域の外用ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤「コレクチム軟膏」、外用副腎皮質ホルモン剤「アンテベート」「ロコイド」(自社品)、アレルゲン領域のスギ花粉症のアレルゲン免疫療法薬「シダキュア」、ダニアレルギーのアレルゲン免疫療法薬「ミティキュア」(自社品)等を手掛ける。その他、活性生菌製剤「ビオスリー」、血漿カリクレイン阻害剤「オラデオカプセル」も展開する。

ビジネスモデルは、親会社であるJTとの連携を特徴とする。新薬の研究開発機能はJTに集中し、当社は医薬品の製造販売及び新規導入品の探索・開発を担う。この機能分担は、研究開発投資リスクを分担し、専門性の高い製造・販売・導入活動に注力する体制を構築する。競争優位性及び参入障壁として、医薬品医療機器法等の厳格な法規制、新薬の研究開発における長期にわたる多額の費用投入、上市の不確実性が挙げられる。安定供給確保のため、災害に対する事業継続計画(BCP)を定め、原薬・原材料の複数社からの調達、東日本・西日本の2拠点に物流センターを配置する体制を整備する。

2. 沿革ハイライト

1872年、鳥居徳兵衛が横浜市境町において洋薬輸入商「植野屋」を創立する。1921年11月、組織変更を行い株式会社鳥居商店を設立し、1949年5月に鳥居製薬株式会社を合併し鳥居薬品株式会社へ商号変更する。1963年6月、当社株式を店頭銘柄として東京証券業協会に登録する。1993年10月、東京証券取引所市場第二部に上場し、1995年9月には市場第一部に指定替えとなる。2022年4月、東京証券取引所の市場区分の見直しによりプライム市場へ移行する。1998年12月より日本たばこ産業株式会社(JT)が親会社となり、1999年10月よりJTとの業務提携を開始する。主要製品の発売は、1993年11月「アンテベート軟膏・クリーム」、2009年3月「レミッチカプセル」、2014年5月「リオナ錠」、2018年6月「シダキュア スギ花粉舌下錠」、2020年6月「コレクチム軟膏」、2024年10月「ブイタマークリーム」等がある。

3. 収益・成長

当社は中長期事業ビジョン「VISION2030」を策定し、2030年に売上高800億円超、営業利益は2032年の過去最高益(133億円)更新を射程に入れることを目標とする。この実現に向け、「導入活動の強化」と「製品価値最大化のための仕組み作り」を事業戦略とする。成長ドライバーは、新規導入品の獲得と新薬開発の推進である。皮膚疾患領域では、JTと共同開発する芳香族炭化水素受容体(AhR)調節薬「ブイタマークリーム1%」を2024年10月に販売開始する。小児アトピー性皮膚炎患者を対象とした国内第Ⅲ相臨床試験では優越性が確認された。また、Verrica Pharmaceuticals Inc.とライセンス契約を締結した伝染性軟属腫治療薬「TO-208」の製造販売承認申請を2024年12月に実施する。Nogra Pharma Limitedとライセンス契約を締結した尋常性ざ瘡治療薬「TO-210」の国内第Ⅰ相臨床試験を2024年4月に開始する等、開発パイプラインは順調に進捗する。医薬品業界は、研究開発の高度化・難化、資源・原材料価格高騰、円安、薬価制度改革(毎年薬価改定等)、後発品使用促進の影響等、厳しい事業環境が継続する。中期経営計画2025-2027では、2026年に市場拡大再算定によりシダキュア・ミティキュアが15%程度の薬価引き下げとなる前提で策定する。

4. 財務健全性

当社は有利子負債が0円であり、無借金経営を維持する。現金及び現金同等物は30,805百万円(2024年12月31日時点)を保有する。総資産140,664百万円に対し、純資産は121,533百万円であり、自己資本比率は約86%と高い水準にある。この強固な財務基盤は、将来の新薬導入をはじめとした積極的な事業投資を実行する上での安定性を示す。

5. 株主還元

株主還元は、継続的かつ安定的な配当の実施を基本方針としつつ、事業投資を通じた中長期的な企業価値向上を重視する。当事業年度の配当は1株当たり年間120円(中間配当金60円、期末配当金60円)を実施し、2025年度も同額を予定する。中長期的なDOE(株主資本配当率)の向上に努め、将来的に同業他社と遜色のないDOE水準(現時点では3.5%程度)を目指す。具体的な達成時期は、集中的な事業投資の進捗及び中長期事業ビジョン「VISION2030」の達成が一定程度見通せる時期に提示する予定である。2030年以降、早期にROE8%以上を実現する目標を設定する。

6. 注目ポイント

親会社JTとの研究開発機能の分担と、当社が担う製造・販売・導入活動の強化は、効率的な事業運営とリスク分散に寄与する。アレルゲン免疫療法薬「シダキュア」「ミティキュア」は2023年4月に開始した限定出荷措置が継続中であり、今後の供給状況が注目される。皮膚疾患領域における「ブイタマークリーム」の販売開始や「TO-208」「TO-210」の開発進捗は、将来の収益源となる可能性を秘める。「導入活動の強化」を成長戦略の柱と位置づけ、外部リソースを活用した成長戦略として重要である。薬価改定リスク、特にシダキュア・ミティキュアの市場拡大再算定による薬価引き下げは、収益に影響を与える可能性があるため注視が必要である。無借金経営と潤沢な手元資金を背景に、積極的な事業投資を通じて中長期的な企業価値向上を目指す姿勢は評価できる。

出典: 有価証券報告書 doc_id=S100VH2F | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
182.9B 51.0倍 1.5倍 0.0% 6,350.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 60.4B 11.8B
営業利益 6.8B -437M
純利益 5.0B
EPS 179.4
BPS 4,323.3

大株主

株主名持株比率
日本たばこ産業株式会社0.55%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)0.05%
立花証券株式会社0.03%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)0.03%
CEPLUX- THE INDEPENDENT UCITS PLATFORM 2(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)0.02%
東海東京証券株式会社0.01%
鳥居薬品従業員持株会0.01%
BNP PARIBAS LONDON BRANCH FOR PRIME BROKERAGE CLEARANCE ACC FOR THIRD PARTY(常任代理人 香港上海銀行東京支店)0.01%
松井証券株式会社0.01%
RE FUND 107-CLIENT AC(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2025-07-04野村證券株式会社 2.09
2025-06-19日本たばこ産業株式会社 91.58
2025-06-19塩野義製薬株式会社 91.58
2025-06-04野村證券株式会社 5.2
2025-05-07日本たばこ産業株式会社 53.47
2025-01-14エフィッシモ キャピタル マネージメント ピーティーイー エ 4.79
2024-03-14エフィッシモ キャピタル マネージメント ピーティーイー エ 5.82
2023-05-01エフィッシモ キャピタル マネージメント ピーティーイー エ 5.82
2023-04-10エフィッシモ キャピタル マネージメント ピーティーイー エ 5.82
2023-01-30エフィッシモ キャピタル マネージメント ピーティーイー エ 5.82
2022-08-17エフィッシモ キャピタル マネージメント ピーティーイー エ 5.82
2022-08-09エフィッシモ キャピタル マネージメント ピーティーイー エ 5.82
2022-06-30エフィッシモ キャピタル マネージメント ピーティーイー エ 5.82
2022-04-12エフィッシモ キャピタル マネージメント ピーティーイー エ 5.82
2022-04-04エフィッシモ キャピタル マネージメント ピーティーイー エ 5.82
2022-03-22エフィッシモ キャピタル マネージメント ピーティーイー エ 5.82
2022-03-02エフィッシモ キャピタル マネージメント ピーティーイー エ 5.82
2022-01-26エフィッシモ キャピタル マネージメント ピーティーイー エ 5.82
2022-01-05エフィッシモ キャピタル マネージメント ピーティーイー エ 5.82
2021-12-03エフィッシモ キャピタル マネージメント ピーティーイー エ 5.82

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2025-08-27TDNettender_offer: 当社株式の上場廃止のお知らせ
2025-08-27TDNet当社株式の上場廃止のお知らせ
2025-07-31TDNetearnings: 2025年12月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(非連結)
2025-07-31TDNet2025年12月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(非連結)
2025-07-10TDNet自己株式の消却に関するお知らせ
2025-07-10TDNet株式併合並びに単元株式数の定めの廃止及び定款の一部変更に関する臨時株主総会開催のお知らせ
2025-07-10TDNetreverse_split: 株式併合並びに単元株式数の定めの廃止及び定款の一部変更に関する臨時株主
2025-07-10TDNetbuyback: 自己株式の消却に関するお知らせ
2025-07-04TDNetHolding change by 野村證券株式会社
2025-06-19TDNettender_offer: 塩野義製薬株式会社による当社株式に対する公開買付けの結果並びにその他の関
2025-06-19TDNetHolding change by 塩野義製薬株式会社
2025-06-19TDNet塩野義製薬株式会社による当社株式に対する公開買付けの結果並びにその他の関係会社及び主要株主の異動に関
2025-06-19TDNetHolding change by 日本たばこ産業株式会社
2025-06-09TDNet臨時株主総会招集のための基準日設定に関するお知らせ
2025-06-04TDNettender_offer: (訂正)「塩野義製薬株式会社による当社株式に対する公開買付けに関する賛同
2025-06-04TDNetHolding change by 野村證券株式会社
2025-06-04TDNet(訂正)「塩野義製薬株式会社による当社株式に対する公開買付けに関する賛同の意見表明及び応募推奨のお知
2025-06-04TDNet東レ株式会社が2025年5月27日付で公表した経口そう痒症改善剤「レミッチ」用途特許に関する特許権侵
2025-05-07TDNet2025年12月期の中間配当及び期末配当予想の修正(無配)に関するお知らせ
2025-05-07TDNet塩野義製薬株式会社による当社株式に対する公開買付けに関する賛同の意見表明及び応募推奨のお知らせ