Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

富士製薬工業株式会社 (4554)

富士製薬工業は医薬品の開発・製造・販売を行う。産婦人科ホルモン剤や放射線科造影剤等の注射剤が主力。女性医療市場は国内拡大余地が大きく、アリッサ配合錠等で貢献する。国内最大規模の女性医療専任MR90名とエムスリー社のプラットフォームを活用する。バイオシミラーは3製剤上市済み、2025年9月に3製剤承認取得。グローバルCMO事業も展開し、タイと日本に製造拠点を持ち、地政学的リスクの低さを強みとする。厳格な許認可と設備投資が参入障壁となる。 [本社]東京都千代田区 [創業]1954年 [上場]1995年

1. 事業概要と競争優位性

富士製薬工業は医薬品の開発・製造・販売を単一セグメントで展開する。産婦人科領域のホルモン剤や放射線科領域の尿路・血管造影剤等の注射剤を主力とする。連結子会社OLIC(Thailand)Limitedを含む。

競争優位性(Moat)として、女性医療領域では創業以来50年以上の取り組みと、国内最大規模の女性医療専任MR90名を擁する情報提供体制を構築する。共同開発先エムスリー社の情報提供プラットフォームも活用する。バイオシミラー事業では、3製剤を上市済みであり、2025年9月にはさらに3製剤の製造販売承認を取得し、ラインナップ拡充を図る。Alvotech Holdings社との独占的パートナーシップ契約も締結する。グローバルCMO事業では、タイと日本に製造所を保有し、地政学的リスクが比較的低い生産拠点として新規受託案件を検討する。OLICと富山工場が連携し、多様な顧客ニーズに対応する剤型を製造する。

参入障壁は、医薬品医療機器等法及び関連法規に基づく医薬品製造業許可、製造販売業許可、卸売販売業許可など、多数の厳格な許認可を必要とすることである。高品質な医薬品安定供給のための継続的な生産設備拡充も大規模な設備投資を要求する。創業以来のノウハウ蓄積と研究開発体制も参入障壁となる。

2. 沿革ハイライト

1954年4月、個人商店「富士薬品商会」として創業し、医薬品販売を開始する。1959年4月、「有限会社富士製薬工業」を設立し、富山県に製剤工場を新設、医療用医薬品の製造を開始する。1965年4月、「富士製薬工業株式会社」を設立する。1995年6月、日本証券業協会に株式を店頭登録する。2008年6月、新薬「ルナベル配合錠」の販売を開始し、女性医療領域を強化する。2012年10月、タイ最大の医薬品製造受託企業であるOLIC (Thailand) Limitedを子会社化し、グローバル展開を加速する。2013年5月、バイオ後続品「フィルグラスチムBS注シリンジ『F』」の販売を開始し、バイオシミラー事業に参入する。2018年11月、Alvotech Holdings社とバイオシミラーの日本における商業化に関する独占的パートナーシップ契約を締結する。2022年4月、東京証券取引所プライム市場へ移行する。2024年9月、新薬「アリッサ® 配合錠」の製造販売承認を取得する。

3. 収益・成長

中期経営計画の成長戦略は、女性領域での貢献拡大、バイオシミラー事業の成長、グローバルCMO事業の成長、次の成長に向けた戦略投資の4つである。

成長ドライバーとして、女性医療市場はグローバルで2兆円超、国内で2.5兆円の経済損失があり、市場拡大余地が大きい。アリッサ配合錠、エフメノカプセル、経口避妊薬などが貢献を見込む。バイオシミラー事業は、世界のバイオ医薬品市場が医薬品市場全体の40%を占め、厚労省の普及目標設定により急速な拡大が期待される。既存3製剤に加え、2025年9月に3製剤承認取得済みである。グローバルCDMO市場は年平均成長率7.2%で拡大が想定され、タイと日本の生産拠点を活用し新規受託案件獲得を目指す。戦略投資として、女性医療領域中心の早期開発フェーズのシーズ探索、コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)設置、リサーチハブ設置、医療デバイスによる価値提供も視野に入れ、新規開発パイプライン構築を進める。

中期経営計画の目標は、2029年9月期に売上高800億円、営業利益100億円、営業利益率12.5%、ROE10%を目指す。研究開発活動は、女性医療、急性期医療の新薬、バイオシミラー、ジェネリックを中心に開発する。当連結会計年度の研究開発費は3,344百万円(連結売上高比6.5%)である。主要開発品は子宮内膜症治療剤FSN-013(PhaseⅢ)、更年期障害治療剤FSN-014(PhaseⅠ)である。デノスマブBS、ゴリムマブBS、アフリベルセプトBSの承認を取得済みであり、緊急避妊薬レボノルゲストレル錠1.5㎎「F」をスイッチOTCとして承認申請する。

4. 財務健全性

当連結会計年度(current fiscal_period)の総資産は93,405百万円、純資産は46,908百万円である。現金及び現金同等物は7,245百万円、有利子負債は26,233百万円である。中期経営計画の最終年度である2029年9月期は、ROE10%を目標とする。

5. 株主還元

当連結会計年度(current fiscal_period)の年間配当は45.5円である。

6. 注目ポイント

長期ビジョン(2035年)は「女性医療で新たな価値を創出し続け、誰もがwell-beingを実感できる社会へ貢献する」と定める。女性の健康課題解決は大きな社会問題であり、創業以来50年以上の女性医療への取り組みを強みとする。ASEAN諸国での貢献範囲拡大を重要な戦略と位置付ける。成長戦略を支える施策として、人財強化、組織機能高度化、デジタル推進を推進する。

事業等のリスクは、法的規制、研究開発、競合、原材料調達、副作用・品質、製品供給遅延、薬価改定、訴訟、ITセキュリティ、人財確保、デジタル化、独占販売権、提携先への投資など多岐にわたる。

出典: 有価証券報告書 (2025-09) doc_id=S100XAU2 | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
55.7B 18.2倍 1.2倍 0.0% 2,237.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 51.7B 46.1B 40.9B
営業利益 5.0B 3.9B 3.9B
純利益 3.0B 6.1B 3.4B
EPS 122.9 252.8 141.4
BPS 1,917.8 1,873.5 1,694.2

大株主

株主名持株比率
有限会社FJP0.18%
今井 博文0.12%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)0.09%
新井 規子0.05%
Lotus Japan Holdings合同会社0.05%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)0.04%
株式会社Yamhill Sciences0.04%
今井 道子0.02%
公益財団法人今井精一記念財団0.02%
富士製薬工業従業員持株会0.02%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2026-03-19野村證券株式会社 4.75%(1.55%)
2026-03-05野村證券株式会社 1.00%(7.93%)
2026-02-20野村證券株式会社 8.93%(0.83%)
2026-02-12野村證券株式会社 9.76%(1.03%)
2025-08-08野村證券株式会社 10.79%(7.66%)
2024-08-13野村證券株式会社 18.45%N/A
2024-04-25今井 博文 33.77%(0.10%)
2023-02-13今井 博文 33.87%+7.04%

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-03-19EDINET大量保有野村證券株式会社大量保有 4.75%
2026-03-19TDNet業績修正富士製薬2026年9月期(第62期)中間配当予想の修正に関するお知らせ
2026-03-11TDNet資本政策富士製薬第三者割当により発行された第2回新株予約権の行使完了に関するお知らせ2,352-5.10%
2026-03-05EDINET大量保有野村證券株式会社大量保有 1.0%2,364-0.76%
2026-02-20EDINET大量保有野村證券株式会社大量保有 8.93%2,400-0.88%
2026-02-19TDNetその他富士製薬非上場の親会社等の決算情報に関するお知らせ2,363+1.57%
2026-02-12EDINET大量保有野村證券株式会社大量保有 9.76%2,262-0.53%
2026-02-05TDNet決算富士製薬2026年9月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)1,924+13.05%
2026-02-05TDNetその他富士製薬2026年9月期第1四半期有価証券評価損に関するお知らせ1,924+13.05%
2026-02-05TDNet業績修正富士製薬業績予想の修正に関するお知らせ1,924+13.05%
2025-12-25TDNetその他富士製薬支配株主等に関する事項について1,875+1.33%
2025-11-11TDNet決算富士製薬2025年9月期決算短信〔日本基準〕(連結)1,560+5.90%
2025-08-08EDINET大量保有野村證券株式会社大量保有 10.79%1,397+1.72%
2025-08-07TDNet決算富士製薬2025年9月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)1,415-1.27%
2025-08-01TDNet資本政策富士製薬行使価額修正条項付第1回新株予約権の取得及び消却の完了に関するお知らせ1,392-0.93%
2025-07-17TDNet資本政策富士製薬行使価額修正条項付第1回新株予約権の取得及び消却に関するお知らせ1,350-0.22%
2024-08-13EDINET大量保有野村證券株式会社大量保有 18.45%
2024-04-25EDINET大量保有今井 博文大量保有 33.77%
2023-02-13EDINET大量保有今井 博文大量保有 33.87%