1.事業概要と競争優位性
ネクセラファーマは、テクノロジーに立脚したバイオ医薬品企業として、医薬品の研究(創薬)から開発、販売までを一貫して手掛ける。日本及び世界中のアンメットニーズに応え、患者の生活の質を向上させる新しいスペシャリティ医薬品の提供を目指す。
競争優位性の核は、Gタンパク質共役受容体(GPCR)を標的とする独自の構造ベース創薬「NxWave™」プラットフォームである。このプラットフォームはGPCRターゲット新薬設計において世界的リーダーと認識され、合理性の高い構造ベース創薬アプローチでGPCR構造を解明する能力とリーダーシップは業界全体で認知される。神経疾患等、ファーストインクラスあるいはベストインクラスとなり得る30品目を超える幅広いパイプラインを創出する。提携先からの契約一時金とマイルストンにより10億ドル近い収益を生み出した実績を持つ。
ビジネスモデルは、創薬・初期臨床開発を英国子会社が担い、自社開発品の日本及びAPAC(中国除く)以外の権利を提携先へ導出する。日本及びAPAC(中国除く)では、外部から開発リスクの低い承認済または後期臨床開発段階の開発品を導入し、中長期的には自社品の開発によるパイプライン拡充を図る。Novartis International AGの呼吸器疾患製品のグローバル販売からのロイヤリティ収入は、重要かつ安定的な資本の源泉であり、ストック型収益の一部を構成する。
2.沿革ハイライト
1990年6月、株式会社そーせいとして設立され、2004年7月に東京証券取引所マザーズ市場へ上場する。2006年10月にはそーせいグループ株式会社に商号を変更し、持株会社体制へ移行した。2015年2月、GPCR構造ベース創薬技術を持つHeptares Therapeutics Ltd.(現 Nxera Pharma UK Limited)を子会社化し、競争優位性の基盤を確立する。2023年3月には東京証券取引所プライム市場へ上場市場変更を果たした。2023年7月にはイドルシアファーマシューティカルズジャパン株式会社(現 ネクセラファーマジャパン株式会社)等を子会社化し、ピヴラッツ®及びクービビック®の日本及びAPACにおける販売権等を取得、後期開発・販売体制を強化した。2024年4月1日付で商号をネクセラファーマ株式会社に変更し、本社を東京都港区赤坂に移転する。
3.収益・成長
当社グループの収益は、提携先からの契約一時金やマイルストン収入、Novartis International AGからのロイヤリティ収入、自社製品の販売収入により構成される。Novartis International AGからのロイヤリティ収入は、重要かつ安定的な資本の源泉として機能する。
成長ドライバーは、「NxWave™」プラットフォームの優位性維持・強化による新規プログラムの特定・選定加速、日本及びAPAC(中国除く)市場における自社開発・商業化の機会創出である。具体的には、脳血管攣縮発症抑制薬ピヴラッツ®(日本上市済、韓国承認済)及び不眠症治療薬クービビック®(日本上市済)の販売を推進する。
提携プログラムでは、Boehringer Ingelheim International GmbHとのGPR52受容体作動薬(最大670百万ユーロのマイルストン)、Neurocrine Biosciences Inc.とのムスカリン受容体作動薬(第Ⅲ相臨床試験開始予定、マイルストン受領)、Centessa Pharmaceuticals Limitedとのオレキシン2受容体作動薬(第Ⅱ相臨床試験開始、マイルストン受領)、AbbVie Inc.との神経疾患GPCRターゲット(最大12億米ドルのマイルストン、段階的ロイヤリティ)など、グローバルバイオ医薬品企業との提携を通じて開発プログラムを推進し、マイルストン収入や将来のロイヤリティ収入を確保する。自社開発プログラムとしては、炎症性腸疾患(IBD)治療薬候補であるEP4受容体作動薬の第Ⅰ相臨床試験を開始する。
4.財務健全性
当社グループは、医薬品事業の性質上、多額の研究開発費を要するが、資金調達リスクの低減に努める。当連結会計年度末(2024年12月31日)における現金及び現金同等物残高は32,268百万円であり、十分な手元流動性を維持する。有利子負債は32,750百万円である。資金調達手段として、新株発行、社債発行、コミットメントラインの設定、借り換え手段を定期的に見直すことで、市場環境に応じた資金確保を可能とする。総額4,400百万円のコミットメントライン契約を締結しており、当連結会計年度末における借入実行残高はない。
5.株主還元
提供された一次情報には、株主還元に関する具体的な記載はない。
6.注目ポイント
2024年4月の社名変更に伴い、ネクセラファーマは「NxWave™」プラットフォーム、保有パイプライン、創薬・開発・商業化能力を活用し、戦略をさらに進化させた。戦略は「日本の患者に向けて革新的な医薬品をお届けする」「創薬デザインで創出した価値の高いプログラムを推進する」「最先端のサイエンスとテクノロジーを活用する」の3つの柱で構成される。日本の患者向けにスリムでアジャイルかつ拡大可能なビジネスモデルを活用し、日本市場での臨床開発・商業化事業をテコに、他のAPAC市場への進出基盤を構築する方針は注目される。大手製薬・バイオ医薬品企業が外部のイノベーション確保を重視する業界動向の中で、当社グループの技術に立脚した立場は有利である。グローバルな提携関係の強化と、自社開発品の着実な臨床開発の進捗が、今後の成長を左右する重要な要素となる。
| 時価総額 | PER | PBR | 配当利回り | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 96.6B | -7.7倍 | 2.2倍 | 0.0% | 1,067.0円 |
| current | prior1 | prior2 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 11.3B | — | 29.6B |
| 営業利益 | 3.2B | — | -8.5B |
| 純利益 | 1.8B | — | -12.5B |
| EPS | 19.8 | — | -138.8 |
| BPS | — | — | 494.0 |
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) | 0.11% |
| 五味 大輔 | 0.07% |
| JICVGIオポチュニティファンド1号投資事業有限責任組合 | 0.06% |
| 株式会社日本カストディ銀行(信託口) | 0.03% |
| STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505227 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部) | 0.03% |
| TAIYO FUND, L.P. (常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行) | 0.03% |
| TAIYO HANEI FUND, L.P. (常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行) | 0.02% |
| ファイザー株式会社 | 0.02% |
| MACQUARIE BANK LIMITED DBU AC (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店) | 0.01% |
| 株式会社SBI証券 | 0.01% |
| 日付 | 提出者 | 保有割合 | 変動 |
|---|---|---|---|
| 2026-05-22 | みずほ証券株式会社 | 0.03 | |
| 2026-01-22 | みずほ証券株式会社 | 0.04 | |
| 2025-12-04 | 五味 大輔 | 10.64 | |
| 2025-06-25 | タイヨウ・パシフィック・パートナーズ・エルピー | 4.8 | |
| 2025-02-26 | 五味 大輔 | 9.5 | |
| 2025-02-18 | タイヨウ・パシフィック・パートナーズ・エルピー | 5.86 | |
| 2025-01-28 | タイヨウ・パシフィック・パートナーズ・エルピー | 6.93 | |
| 2024-08-16 | タイヨウ・パシフィック・パートナーズ・エルピー | 8.12 | |
| 2024-08-06 | 野村證券株式会社 | 4.2 | |
| 2024-07-18 | 野村證券株式会社 | 5.73 | |
| 2024-06-20 | 野村證券株式会社 | 5.75 | |
| 2024-06-07 | みずほ証券株式会社 | 0.03 | |
| 2024-06-05 | JPモルガン証券株式会社 | 4.58 | |
| 2024-04-19 | JPモルガン証券株式会社 | 5.11 | |
| 2024-02-22 | キャピタル・リサーチ・アンド・マネージメント・カンパニー | 4.34 | |
| 2024-01-19 | タイヨウ・パシフィック・パートナーズ・エルピー | 7.12 | |
| 2024-01-09 | 野村證券株式会社 | 5.91 | |
| 2023-12-22 | ゴールドマン・サックス証券株式会社 | 2.67 | |
| 2023-12-22 | みずほ証券株式会社 | 0.04 | |
| 2023-12-20 | 野村證券株式会社 | 5.63 |
| 日付 | ソース | カテゴリ | アクター | イベント | 株価 | 翌日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-05-22 | TDNet | Holding change by みずほ証券株式会社 | — | — | ||
| 2026-04-01 | TDNet | 当社提携先であるCentessa社をLilly社が買収 | — | — | ||
| 2026-03-25 | TDNet | 新経営体制に関するお知らせ | — | — | ||
| 2026-03-05 | TDNet | Centessa社より3百万米ドルのマイルストンを受領 | — | — | ||
| 2026-03-04 | TDNet | 韓国におけるダリドレキサントの製造販売承認申請を発表 | — | — | ||
| 2026-02-13 | TDNet | 役員の異動に関するお知らせ | — | — | ||
| 2026-02-12 | TDNet | Centessa社より1.8百万米ドルのマイルストンを受領 | — | — | ||
| 2026-02-12 | TDNet | GPCR標的プログラムに関するライセンス契約締結のお知らせ | — | — | ||
| 2026-01-22 | TDNet | Holding change by みずほ証券株式会社 | — | — | ||
| 2026-01-19 | TDNet | 韓国におけるダリドレキサントのフェーズ3試験で良好な結果を報告 | — | — | ||
| 2026-01-08 | TDNet | デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)治療薬vamorolone (AGAMREE)の日本及びアジ | — | — | ||
| 2025-12-22 | TDNet | 既存の2028年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債の買入結果に関するお知らせ | — | — | ||
| 2025-12-19 | TDNet | 統合失調症に対するファーストインクラス治療薬候補GPR52作動薬プログラムの全権利を取得 | — | — | ||
| 2025-12-11 | TDNet | 既存の2028年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債に関する条件変更の承認と一部買付けのお知らせ | — | — | ||
| 2025-12-08 | TDNet | 連結子会社からの配当金受領に関するお知らせ | — | — | ||
| 2025-12-08 | TDNet | dividend: 連結子会社からの配当金受領に関するお知らせ | — | — | ||
| 2025-12-05 | TDNet | 主要株主である筆頭株主の異動に関するお知らせ | — | — | ||
| 2025-12-04 | TDNet | Holding change by 五味 大輔 | — | — | ||
| 2025-11-26 | TDNet | 既存の2028年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債の条件変更と一部買付けのお知らせ | — | — | ||
| 2025-11-19 | TDNet | 国内従業員に対する事後交付型株式報酬(RSU)の廃止と退職型株式給付信託(J-ESOP)の導入に関す | — | — |