Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

NANO MRNA株式会社 (4571)

NANO MRNAは、2023年1月に事業モデルを転換し、mRNAをはじめとする核酸医薬の創薬に特化する。国内企業に先駆けたmRNA医薬研究開発経験と実績、独自のポリマーDDS技術やLNPを含む多様なDDS選択オプションを競争優位性とする。後期臨床開発ステージ前の製薬企業へのライセンスアウトによりマイルストーンとロイヤリティを獲得し、受託ビジネスも展開する。複数のパイプラインを同時並行でインキュベートし、RNA治療薬創出を目指す。 [本社]東京都港区 [創業]1996年 [上場]2008年

1. 事業概要と競争優位性

NANO MRNA株式会社は、2023年1月にビジネスモデルを転換し、mRNAをはじめとする核酸医薬の創薬に特化する。創業以来培ったDDS技術の知見を活かし、効率的に複数のRNA医薬の創薬及び知財獲得を進め、後期臨床開発ステージに入る時点までに、臨床開発を実施可能な製薬企業にライセンスアウトするビジネスモデルを構築する。アセット導出時にマイルストーンを受領し、開発成功・販売に至った場合にはロイヤリティを受領する。また、RNA医薬開発のバリューチェーンを利用した受託ビジネスも開始する。

当社の開発品は、siRNA・アンチセンスオリゴ核酸(ASO)・mRNAの核酸医薬開発に特化し、特にmRNA医薬の創薬を中心に行う。COVID-19の感染予防ワクチンの開発成功により市場が急拡大したmRNA創薬分野だが、感染症ワクチン以外の治療薬領域はこれから医薬品としての開発競争が始まる段階にある。当社は、国内企業に先駆けてmRNA創薬ビジネスモデルの旗艦プロジェクトとして、変形性膝関節症に対する再生医薬の開発を推進する。

競争優位性(Moat)として、当社はmRNA医薬の研究開発に国内企業に先駆けて取り組んできた経験と実績、及びこれまでに築いた豊富なネットワークを持つ。DDS抗がん剤開発および製造経験、核酸医薬の研究開発経験に基づき、独自のポリマーDDS技術やLNP(脂質ナノ粒子)など多様なDDS選択オプションを保有する。これらの技術と経験により、高品質なアセットを創出し、導出する。知的財産権の確立にも注力し、特許を出願し、権利化を図る。参入障壁としては、医薬品開発におけるノウハウ蓄積とDDS技術の専門性が挙げられる。

主要パイプラインは、膠芽腫を対象としたTUG1 ASO、変形性膝関節症を対象としたRUNX1 mRNA、千寿製薬株式会社との眼科領域共同研究、花王株式会社との免疫寛容ワクチン共同研究、PRDM14 siRNAなどがある。コムレクス®耳科用液1.5%は2023年6月からセオリアファーマ株式会社により販売されている。

2. 沿革ハイライト

当社は、ミセル化ナノ粒子技術による医薬品開発を目的に、1996年6月にナノキャリア株式会社として設立された。2008年3月には東京証券取引所マザーズに株式を上場する。核酸医薬強化のため、2020年9月にベンチャー企業アキュルナ株式会社を吸収合併する。2023年1月にRNA創薬に特化した事業への転換を決定し、同年6月には商号を「NANO MRNA株式会社」に変更した。近年は花王株式会社や千寿製薬株式会社とmRNA医薬品創薬に向けた共同研究契約を締結するなど、外部連携を推進する。

3. 収益・成長

当社の収益モデルは、RNA医薬候補アセットの導出によるマイルストーン収入と、販売に至った場合のロイヤリティ収入が主軸となる。これに加え、RNA医薬開発のノウハウを活かした受託型事業も収益源として取り組む。2023年1月にmRNA創薬ビジネスを開始して以来、継続的な事業利益を計上する段階には至っておらず、定常的ライセンスアウトが実現するまで営業キャッシュ・フローはマイナスの状態が継続する見込みである。

成長ドライバーとして、COVID-19ワクチン開発成功により急拡大したmRNA創薬分野において、感染症ワクチン以外の治療薬領域はこれから開発競争が始まる段階であり、大きな市場拡大の可能性を秘める。当社は、複数のパイプラインを同時並行でインキュベートし、RNA治療薬を創出することで成長を図る。重点課題として、臨床試験の加速化によるPOC確立と製薬企業とのアライアンス推進、自社探索に加え企業・バイオベンチャー・アカデミアからのシーズ導入によるmRNAパイプラインの拡充、DDS技術の見直しと強化に取り組む。補助金事業の利用や企業との共同開発により自社開発コストを削減し、製薬企業のニーズに沿ったアセット選択により導出確率を高め、早期の継続的な黒字化を目指す。

4. 財務健全性

当社の財務状況は、2025年3月31日時点の有利子負債が0円であり、高い財務健全性を維持する。同日時点の現金及び現金同等物は1,197,201千円、純資産は2,739,830千円である。新薬の研究開発には長期にわたり多額の投資を要するが、当社は大規模となる後期ステージの開発を自社で実施せず、早期ライセンスアウトを目指す戦略により、大規模な資金投入を伴わない開発段階までのパイプライン創製を行うビジネスモデルに転換した。研究開発資金は、これまでのファイナンスによる調達資金及び公的な競争的資金等を活用して確保する。

5. 株主還元

提供された情報には、株主還元に関する具体的な記載はない。

6. 注目ポイント

当社は、mRNA医薬という成長市場において、国内企業に先駆けて事業モデルを転換し、独自のDDS技術と豊富な研究開発経験を基盤とする。後期臨床開発ステージ前の早期ライセンスアウトモデルは、大規模な資金リスクを抑制しつつ、複数のパイプラインを効率的に創出・導出する戦略である。主要パイプラインの臨床試験進捗、新たなmRNAシーズの探索・導入、DDS技術のプラットフォームとしての価値向上は、今後の成長を左右する重要な要素となる。感染症ワクチン以外のmRNA治療薬市場は黎明期であり、この領域でのIP獲得と導出実績が、中長期的な企業価値向上に直結する。小規模組織ながらオープンイノベーションを最大限活用し、外部連携を強化する戦略は、限られたリソースで効率的な創薬を進める上で重要である。

出典: 有価証券報告書 doc_id=S100W8XP | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
9.7B -8.0倍 2.7倍 0.0% 118.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 174M 156M 109M
営業利益 -965M -1.1B -755M
純利益 -943M -1.1B -835M
EPS -12.9 -14.7 -11.8
BPS 43.1 38.6

大株主

株主名持株比率
セントラル短資株式会社0.02%
中冨 一郎0.01%
信越化学工業株式会社0.01%
株式会社SBI証券0.01%
ノーリツ鋼機株式会社0.01%
京滋建設株式会社0.01%
木村 健二0.01%
楽天証券株式会社0.01%
J.P. MORGAN SECURITIES PLC (常任代理人 JPモルガン証券株式会社)0.01%
小倉 祐三0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2026-04-03株式会社SBI証券 27.04
2026-03-12株式会社SBI証券 28.11
2026-03-04株式会社SBI証券 1.0
2026-02-24株式会社SBI証券 30.48
2026-02-18株式会社SBI証券 32.37
2026-01-13株式会社SBI証券 33.41
2025-12-12株式会社SBI証券 34.43
2025-11-07株式会社SBI証券 35.78
2025-09-30株式会社ウィズ・パートナーズ
2025-09-26株式会社ウィズ・パートナーズ 3.23
2025-09-25株式会社ウィズ・パートナーズ 17.5
2025-01-09株式会社ウィズ・パートナーズ 20.75
2023-06-19株式会社ウィズ・パートナーズ 24.57
2023-02-20株式会社ウィズ・パートナーズ 20.5
2022-01-07株式会社ウィズ・パートナーズ 16.14
2021-05-17株式会社ウィズ・パートナーズ 23.92

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-04-03TDNet戦略子会社NANO MRNAによる次世代型LNP技術ベンチャー「Luna RD」買収に関する基本合意
2026-04-03TDNetHolding change by 株式会社SBI証券
2026-04-01TDNet第22回新株予約権(行使価額修正条項付)の月間行使状況に関するお知らせ
2026-03-18TDNet代表取締役の異動、役員役職変更および投資会社としての新体制、子会社役員人事に関するお知らせ
2026-03-12TDNetHolding change by 株式会社SBI証券
2026-03-04TDNetHolding change by 株式会社SBI証券
2026-02-27TDNet第22回新株予約権(行使価額修正条項付)の大量行使に関するお知らせ
2026-02-27TDNet第22回新株予約権(行使価額修正条項付)の月間行使状況に関するお知らせ
2026-02-24TDNetHolding change by 株式会社SBI証券
2026-02-18TDNetHolding change by 株式会社SBI証券
2026-02-02TDNet第22回新株予約権(行使価額修正条項付)の月間行使状況に関するお知らせ
2026-01-23TDNet取締役の役職変更に関するお知らせ
2026-01-13TDNetHolding change by 株式会社SBI証券
2026-01-06TDNet適格機関投資家として金融庁に登録
2026-01-06TDNet第22回新株予約権(行使価額修正条項付)の月間行使状況に関するお知らせ
2025-12-12TDNetHolding change by 株式会社SBI証券
2025-12-11TDNet譲渡制限付株式報酬としての新株式発行に関するお知らせ
2025-12-11TDNet代表取締役の役職変更及び役員体制の変更に関するお知らせ
2025-12-01TDNet第22回新株予約権(行使価額修正条項付)の月間行使状況に関するお知らせ
2025-11-18TDNet2026年3月期第2四半期(中間期)決算説明会資料