Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

株式会社ヘリオス (4593)

ヘリオスは、体性幹細胞再生医薬品とiPSC再生医薬品の研究開発・製造を行う。体性幹細胞分野ではMultiStem®のグローバル権利を保有し、ARDS(米国FDAよりRMAT指定、国内希少疾病用再生医療等製品指定)と脳梗塞急性期(先駆け審査指定)向けHLCM051を開発する。iPSC分野では、遺伝子編集技術で免疫拒絶リスクを低減するUDCや固形がん向けeNK®細胞を開発する。アンメットメディカルニーズの高い難治性疾患を標的とし、HLCM051の早期承認収益をiPSC開発に充てるハイブリッド戦略でグローバル展開を目指す。 [本社]東京都千代田区 [創業]2011年 [上場]2015年

1. 事業概要と競争優位性

株式会社ヘリオスは、「『生きる』を増やす。爆発的に。」をミッションに、幹細胞技術を用いた難治性疾患治療法の研究・開発・製造を行う医薬品事業の単一セグメント企業である。

体性幹細胞再生医薬品分野では、米国Athersys, Inc.からMultiStem®及び関連資産のグローバル開発権・所有権を取得する。主要パイプラインHLCM051は、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)と脳梗塞急性期を対象とする。ARDSは全世界で110万人以上が罹患し、死亡率30-58%とアンメットメディカルニーズが高い。HLCM051は米国FDAよりFast Track及びRMAT指定を受け、迅速承認の可能性を高める。日本国内では希少疾病用再生医療等製品に指定され、第II相試験の良好な結果に基づき、国内第III相試験を実施せず条件及び期限付承認申請の方針で規制当局と概ね合意する。脳梗塞急性期向けHLCM051は、既存治療の限界がある中、日本で先駆け審査指定制度の対象品目に指定される。

iPSC再生医薬品分野では、iPS細胞を分化誘導して作製した細胞を移植し、機能回復を目指す。iPSCプラットフォームとして、遺伝子編集技術を用いてHLA型に関わらず免疫拒絶リスクを低減する次世代iPS細胞、ユニバーサルドナーセル(UDC)の作製を進める。UDCは無限の自己複製能力と多能性を維持し、次世代がん免疫療法、眼科領域、臓器原基等への活用を目指す。がん免疫療法では、遺伝子編集により殺傷能力を高めたiPS細胞由来NK細胞(eNK®細胞)を用いて固形がんを対象とした研究を進める。細胞置換療法では、iPS細胞由来網膜色素上皮(RPE)細胞(HLCR011)の開発を住友ファーマと共同で進め、アステラス製薬子会社AIRMとRPE細胞製造法・純化法に関する特許の日本以外の全世界における非独占的ライセンス契約を締結する。

競争優位性(Moat)及び参入障壁として、MultiStem®のグローバル権利保有、UDCの遺伝子編集技術、eNK®細胞の作製・大量培養技術、RPE細胞の製造・純化特許など、幹細胞・再生医療分野における高度なノウハウと知的財産権を蓄積する。規制当局からの優遇措置を獲得し、早期承認の可能性を高める。国内外の大学、公的研究機関、製薬企業との強固な連携ネットワークも構築する。

2. 沿革ハイライト

2011年2月、株式会社日本網膜研究所として設立し、iPS細胞由来網膜色素上皮細胞移植による加齢黄斑変性治療法の開発を開始する。2013年9月、商号を株式会社ヘリオスに変更する。2015年6月、東京証券取引所マザーズに上場する。2016年1月、米国Athersys, Inc.とMultiStem®に関する国内ライセンス契約を締結し、体性幹細胞再生医薬品分野へ参入する。2017年2月、脳梗塞急性期を対象としたHLCM051が先駆け審査指定制度の対象品目に指定される。2019年11月、ARDSを対象としたHLCM051が希少疾病用再生医療等製品に指定される。2021年1月、米国Saisei Ventures LLCを設立し、バイオ領域への投資活動を開始する。2022年4月、東京証券取引所グロース市場に移行する。2023年10月、Athersys, Inc.からARDS対象MultiStem®のグローバルライセンスを取得し、2024年4月には同社からMultiStem®及び関連資産の実質的全資産を取得し、グローバルでの開発・販売権を確立する。2024年6月、アステラス製薬の子会社AIRMとRPE細胞製造方法等に関するライセンス契約を締結する。

3. 収益・成長

医薬品事業は研究開発に多額の先行投資が必要であり、製品上市までは営業損失を計上する傾向がある。ヘリオスは、HLCM051の早期上市による収益をiPSC再生医薬品分野の開発に充てる「ハイブリッド戦略」を推進し、短期的な収益源と長期的な成長ドライバーを両立させるビジネスモデルを構築する。

成長ドライバーとして、ARDS向けHLCM051の日本での条件及び期限付承認申請、グローバル第III相試験の進展、脳梗塞急性期向けHLCM051の規制当局との協議進展が短期的な成長を牽引する。iPSC再生医薬品分野では、UDC、eNK®細胞、RPE細胞などの前臨床・臨床開発の進展が中長期的な成長を牽引する。対象疾患はアンメットメディカルニーズの高い領域であり、大きな市場規模を持つ。UDCのような革新的な基盤技術の確立は、多様な細胞治療への応用を可能にし、新たな市場を創出する。Saisei Ventures LLCを通じたバイオ領域への戦略的投資や、Athersys, Inc.資産買収のようなM&Aは、パイプライン拡充や技術プラットフォーム強化に貢献する。

4. 財務健全性

研究開発型企業であるため、製品上市までは研究開発費を中心に先行投資が続き、営業損失を計上する傾向がある。当連結会計年度末(2024年12月31日)の現金及び現金同等物は3,672百万円、有利子負債は2,050百万円である。総資産は14,191百万円、純資産は2,063百万円を計上する。財務の安定化のため、新たな提携や多面的な資金源の確保(契約一時金、マイルストーン収入、借入、株式市場からの資金獲得、補助金等)を目指す。

5. 株主還元

提供テキストに株主還元に関する具体的な記載はない。

6. 注目ポイント

MultiStem®のグローバル展開は、Athersys, Inc.からの資産買収により、体性幹細胞再生医薬品分野における事業展開の大きな転換点となる。ARDS向けHLCM051の日本での条件及び期限付承認申請の動向と、米国を中心としたグローバル第III相試験の進捗が今後の事業成長を左右する。iPSCプラットフォームの革新性も注目される。UDCはHLA型に関わらず免疫拒絶リスクを低減する画期的な技術であり、再生医療分野におけるデファクトスタンダードとなる可能性を秘める。eNK®細胞を用いた次世代がん免疫療法も、固形がんという巨大なアンメットメディカルニーズ市場をターゲットとする。これらのiPSC関連技術の実用化に向けた研究開発の進捗が、長期的な企業価値創造の鍵となる。国内外の有力な研究機関や製薬企業とのアライアンス戦略の強化も、開発リスクの分散、資金調達の多様化、技術ノウハウの獲得に不可欠である。

出典: 有価証券報告書 (2024-12) doc_id=S100VHWB | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
35.8B 923.3倍 397.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 560M 121M 90M
営業利益 -2.8B -3.4B -5.2B
純利益 -4.2B -3.8B -5.2B
EPS -47.9 -56.2 -90.7
BPS 0.4 6.2 3.5

大株主

株主名持株比率
鍵本 忠尚0.32%
MSIP CLIENT SECURITIES (常任代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社)0.04%
BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG (FE-AC) (常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)0.03%
GOLDMAN,SACHS & CO.REG (常任代理人 ゴールドマン・サックス証券株式会社)0.03%
BBH(LUX) FOR FIDELITY FUNDS - PACIFIC POOL (常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)0.02%
株式会社ニコン0.02%
住友ファーマ株式会社0.02%
UBS AG LONDON A/C IPB SEGREGATED CLIENT ACCOUNT (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)0.01%
角村 佳英0.01%
BOFAS INC SEGREGATION ACCOUNT (常任代理人 BOFA証券株式会社)0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2026-02-20Athos Capital Limited 30.52%+9.77%
2026-02-19Athos Capital Limited 30.52%+9.77%
2025-10-09鍵本 忠尚 36.46%(2.55%)
2025-10-09鍵本 忠尚 28.20%(8.26%)
2025-10-09鍵本 忠尚 28.19%(0.01%)
2025-08-22鍵本 忠尚 36.46%(2.55%)
2025-08-22鍵本 忠尚 28.20%(8.26%)
2025-08-15Athos Capital Limited 20.84%+0.09%
2025-08-14Athos Capital Limited 20.84%+0.09%
2025-08-07フィデリティ投信株式会社 3.25%(2.04%)
2025-07-17Athos Capital Limited 20.75%(4.88%)
2025-07-17Athos Capital Limited 20.75%--
2025-06-11Athos Capital Limited 25.63%(5.84%)
2025-06-11Athos Capital Limited 25.63%--
2025-06-05モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社 0.24%(7.35%)
2025-05-21モルガン・スタンレー・アンド・カンパニー・インターナショナル 7.59%+0.06%
2025-05-20Maven Investment Partners Ltd 4.71%(1.12%)
2025-05-09モルガン・スタンレー・アンド・カンパニー・インターナショナル 7.53%+0.90%
2025-04-22フィデリティ投信株式会社 5.29%+5.29%
2025-04-21モルガン・スタンレー・アンド・カンパニー・インターナショナル 6.63%(0.52%)

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-03-23TDNet事業計画G-ヘリオス事業計画及び成長可能性に関する事項
2026-02-20EDINET大量保有Athos Capital Limite大量保有 30.52%358+0.84%
2026-02-20TDNet人事G-ヘリオス取締役人事に関するお知らせ358+0.84%
2026-02-20TDNet資本政策G-ヘリオス資本金及び資本準備金の額の減少並びに剰余金の処分に関するお知らせ358+0.84%
2026-02-19EDINET大量保有Athos Capital Limite大量保有 30.52%383-6.53%
2026-02-16TDNet決算G-ヘリオス2025年12月期 決算短信〔IFRS〕(連結)382-3.40%
2026-02-16TDNet特損・減損G-ヘリオス金融収益及び金融費用の計上(連結決算)並びに営業外収益、営業外費用、及び特別損失の計上(個別決算)に382-3.40%
2026-02-16TDNetIRG-ヘリオス2025年12月期 決算説明資料382-3.40%
2026-02-03TDNetその他G-ヘリオスARDS治療薬のグローバル第3相試験(REVIVE-ARDS試験)日本国内での治験開始について373+8.85%
2026-01-29TDNet資本政策G-ヘリオス第三者割当による新株式及び第27回新株予約権の発行に関するお知らせ356+7.30%
2026-01-29TDNetその他G-ヘリオス業績予想の公表に関するお知らせ356+7.30%
2026-01-21TDNetその他G-ヘリオスアルフレッサ社との体性幹細胞培養上清液の取引基本合意書締結のお知らせ367+3.81%
2026-01-20TDNetその他G-ヘリオスARDS治療薬のグローバル第3相試験(REVIVE-ARDS試験)における日本国内の治験計画届出書の331+10.88%
2025-12-30TDNet不祥事・訂正G-ヘリオス(訂正)「当社に対する損害賠償請求訴訟の提起に関するお知らせ」の一部訂正(追記)について274+2.55%
2025-12-29TDNet規制・法的G-ヘリオス当社に対する損害賠償請求訴訟の提起に関するお知らせ272+0.74%
2025-12-10TDNet人事G-ヘリオス役員人事及び組織変更に関するお知らせ341-7.62%
2025-12-09TDNetその他G-ヘリオスHLCM051(ARDS及び脳梗塞急性期)に関する開発・申請方針について421-19.00%
2025-10-14TDNet新規事業G-ヘリオス株式会社ニコンとの業務・資本提携契約解除に関するお知らせ468+0.00%
2025-10-14TDNetその他G-ヘリオス九州大学大学院医学研究院とヘリオス遺伝子編集CAR-eNK細胞を用いた脳腫瘍に対する免疫細胞療法に関468+0.00%
2025-10-09EDINET大量保有鍵本 忠尚大量保有 36.46%510-2.16%