DeltaーFly Pharma株式会社は、「がん患者」の全体を診る治療法提供を企業理念とする創薬ベンチャーである。抗がん剤の研究開発を主力事業とする。
同社の競争優位性(Moat)は、独自の「モジュール創薬」手法に存在する。これは、既存の抗がん活性物質等を「モジュール」として利用し、創意工夫を加えて「アセンブリ」することで、臨床上の有効性と安全性のバランスを向上させた新規抗がん剤を創製する方法である。一般的な抗がん剤創薬が長期間を要する基礎探索研究をほとんど不要とし、臨床での有効性と安全性の予測を可能にする。これにより、研究開発の効率が高まり、開発期間が短縮され、臨床試験での失敗リスクが低減される。特許切れ医薬品の組み合わせによる新規抗がん剤としての特許化も可能であり、新たな創薬手法のイノベーションになり得る。この技術的優位性は、医薬品開発における高い参入障壁(長い開発期間、巨額資金、高い失敗リスク)を部分的に克服する。
同社は研究所や製造施設を保有せず、研究開発受託企業及び製造受託企業を積極的に活用するファブレス体制を構築し、少人数の専門家集団が研究開発のマネジメント機能に特化する。
知的財産権として、DFP-10917、DFP-14323、DFP-11207、DFP-14927、DFP-17729、DFP-10825など主要開発パイプラインについて、日本、米国、欧州主要国、中国、豪州、韓国、ロシア、台湾、シンガポール、香港等の複数の国・地域で特許が成立する。これらの特許群は技術的優位性を保護し、競合他社の参入障壁を高める。
2010年12月、徳島県徳島市に設立される。2012年10月、DFP-10917の米国での第1相試験を開始する。2017年3月、日本新薬株式会社とDFP-10917の日本における独占的ライセンス契約を締結する。2018年10月、東京証券取引所マザーズ市場(現グロース市場)に株式を上場する。2020年3月、日本ケミファ株式会社とDFP-17729、2022年3月にはDFP-14323の日本における独占的ライセンス契約を締結する。
同社のビジネスモデルは、新規抗がん剤の上市を目指し研究開発を先行する創薬ベンチャー型である。現時点の主な収入は、開発パイプラインの進捗に応じたライセンス契約締結による契約一時金やマイルストーンによるものであり、製品売上による安定的な利益計上ステージにはない。
成長ドライバーは、複数の開発パイプラインの着実な推進とグローバルでのライセンス契約締結である。主要な開発品は以下の通りである。
* DFP-10917: 再発・難治性急性骨髄性白血病を対象とし、米国で第3相試験が進行中である。日本新薬株式会社と日本における独占的ライセンス契約を締結する。ベネトクラクスとの併用療法による第1/2相試験も米国で進行中である。
* DFP-14323: 末期または高齢の肺がん等を対象とし、日本で第3相試験が進行中である。日本ケミファ株式会社と日本における独占的ライセンス契約を締結する。
* DFP-11207: 固形がん(膵がん等)を対象とし、米国での第1相試験を完了し、第2相試験の準備を進める。
* DFP-17729: 固形がん(膵がん他)を対象とし、日本で第2/3相試験が進行中である。日本ケミファ株式会社と日本における独占的販売・製造ライセンス契約を締結する。
* DFP-14927: 固形がん(血液がん)を対象とし、米国で拡大第1相試験が進行中である。
* DFP-10825: 腹膜播種転移がん(胃がん・卵巣がん)を対象とし、第1相試験準備を進める。
これらのパイプラインは、既存の標準治療が無効な再発・難治性疾患や、末期・高齢患者など、アンメットメディカルニーズが高い領域をターゲットとしており、TAM(Total Addressable Market)拡大の潜在性を有する。新規抗がん剤の上市とグローバルでのライセンス展開が、将来の収益源となる。
同社は、研究開発先行型ビジネスモデルのため、多額の研究開発費用が継続的に発生する。当事業年度(2025年3月期)の研究開発費は1,437百万円である。このため、継続的な営業損失が発生するとともに、営業キャッシュ・フローもマイナスとなる傾向がある。
財務データによると、2025年3月31日現在、有利子負債は0円であり、無借金経営を維持する。現金及び現金同等物は338,829千円を保有する。営業キャッシュフローは1,834,577千円(current)を計上する。
中長期の最重要課題は、研究開発を着実に推進し、提携パートナーを開拓してライセンス契約を締結し、承認を取得して製品販売による安定的な収益源を確保することである。このため、グローバルの製薬会社等とのライセンス契約締結による契約一時金及びマイルストーンによる収入とともに、必要に応じて株式市場等からの資金調達を行いながら、研究開発を推進し、財務体質の強化に努める方針である。
提供された情報には、株主還元に関する具体的な記載はない。
DeltaーFly Pharmaの最大の注目ポイントは、医薬品開発の常識を覆す可能性を秘めた独自の「モジュール創薬」技術である。この技術は、開発期間の短縮、リスクの低減、特許化の可能性という点で、従来の創薬プロセスに対する明確な競争優位性を提供する。複数の開発パイプラインが臨床試験の最終段階やそれに近い段階にあり、特にDFP-10917とDFP-14323は日本国内でライセンス契約を締結済みである。グローバルでのライセンス契約締結に向けた活動も活発であり、これらのパイプラインが上市に至れば、同社の収益構造は大きく変化する可能性がある。研究開発先行型企業特有の財務課題に対し、ライセンス収入と資金調達を組み合わせる戦略が奏功するかが、今後の成長を左右する鍵となる。
| 時価総額 | PER | PBR | 配当利回り | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 2.1B | — | 7.6倍 | — | 216.0円 |
| current | prior1 | prior2 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | — | — | — |
| 営業利益 | -1.7B | -1.4B | -1.3B |
| 純利益 | -1.7B | -1.4B | -1.3B |
| EPS | -195.6 | -198.8 | -234.5 |
| BPS | 28.4 | 149.7 | 123.9 |
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 江島 淸 | 0.09% |
| 日本ケミファ株式会社 | 0.04% |
| モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社 | 0.04% |
| 宮崎 羅貴 | 0.02% |
| 東京短資株式会社 | 0.02% |
| 三洋化成工業株式会社 | 0.02% |
| 江平 文茂 | 0.02% |
| 南方 俊祐 | 0.01% |
| 田鍋 隆 | 0.01% |
| 飯塚  健蔵 | 0.01% |
| 日付 | 提出者 | 保有割合 | 変動 |
|---|---|---|---|
| 2026-03-17 | マッコーリー バンク リミテッド | 18.29% | (1.19%) |
| 2026-03-04 | マッコーリー バンク リミテッド | 1.00% | (23.35%) |
| 2026-02-06 | マッコーリー バンク リミテッド | 24.35% | +18.63% |
| 2026-01-26 | 江島 淸 | 7.47% | (1.85%) |
| 2026-01-23 | 江島 淸 | 9.32% | (1.69%) |
| 2026-01-08 | 株式会社SBI証券 | 4.99% | (0.05%) |
| 2025-12-19 | 株式会社SBI証券 | 5.04% | +1.04% |
| 2025-12-04 | 株式会社SBI証券 | 4.73% | (1.54%) |
| 2025-11-14 | マッコーリー バンク リミテッド | 5.72% | (3.88%) |
| 2025-11-12 | マッコーリー バンク リミテッド | 9.60% | (1.22%) |
| 2025-11-07 | 株式会社SBI証券 | 6.27% | +0.35% |
| 2025-10-24 | マッコーリー バンク リミテッド | 10.82% | (1.17%) |
| 2025-10-21 | 株式会社SBI証券 | 5.92% | +0.68% |
| 2025-10-07 | 株式会社SBI証券 | 5.24% | +1.24% |
| 2025-08-01 | マッコーリー バンク リミテッド | 11.99% | (1.03%) |
| 2025-07-11 | マッコーリー バンク リミテッド | 13.02% | (1.38%) |
| 2025-07-02 | マッコーリー バンク リミテッド | 14.40% | (2.16%) |
| 2025-06-05 | マッコーリー バンク リミテッド | 16.56% | (1.22%) |
| 2025-06-02 | マッコーリー バンク リミテッド | 17.78% | (1.75%) |
| 2025-05-28 | マッコーリー バンク リミテッド | 19.53% | (1.40%) |
| 日付 | ソース | カテゴリ | アクター | イベント | 株価 | 翌日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-03-17 | EDINET | 大量保有 | マッコーリー バンク リミテッド | 大量保有 18.29% | 227 | +0.88% |
| 2026-03-04 | EDINET | 大量保有 | マッコーリー バンク リミテッド | 大量保有 1.0% | 228 | +1.75% |
| 2026-03-02 | TDNet | 資本政策 | G-DELTA-P | 第11回新株予約権(行使価額修正条項付新株予約権)の 月間行使状況に関するお知らせ | 247 | -2.43% |
| 2026-02-26 | TDNet | 資本政策 | G-DELTA-P | 第11回新株予約権(行使価額修正条項付新株予約権)の大量行使に関するお知らせ | 240 | +5.83% |
| 2026-02-25 | TDNet | その他 | G-DELTA-P | DFP-10917の臨床第3相試験の中間解析の概要に関するお知らせ | 218 | +10.09% |
| 2026-02-06 | EDINET | 大量保有 | マッコーリー バンク リミテッド | 大量保有 24.35% | 219 | -0.46% |
| 2026-02-02 | TDNet | 資本政策 | G-DELTA-P | 第三者割当による行使価額修正条項付第11回新株予約権の発行に係る 払込完了に関するお知らせ | 226 | -1.33% |
| 2026-02-02 | TDNet | 資本政策 | G-DELTA-P | 第9回新株予約権の行使価額及び下限行使価額の調整に関するお知らせ | 226 | -1.33% |
| 2026-01-26 | EDINET | 大量保有 | 江島 淸 | 大量保有 7.47% | 244 | -0.82% |
| 2026-01-23 | EDINET | 大量保有 | 江島 淸 | 大量保有 9.32% | 248 | -1.61% |
| 2026-01-16 | TDNet | 資本政策 | G-DELTA-P | 第三者割当による行使価額修正条項付第11回新株予約権の発行に関するお知らせ | 257 | -2.33% |
| 2026-01-16 | TDNet | 資本政策 | G-DELTA-P | 第三者割当による行使価額修正条項付第11回新株予約権の発行に関する説明資料 | 257 | -2.33% |
| 2026-01-08 | EDINET | 大量保有 | 株式会社SBI証券 | 大量保有 4.99% | 551 | -18.15% |
| 2026-01-08 | TDNet | その他 | G-DELTA-P | DFP-10917の臨床第3相試験に対する安全性独立委員会(DSMB)からの報告に関するお知らせ | 551 | -18.15% |
| 2026-01-06 | TDNet | その他 | G-DELTA-P | DFP-11207の胆道がんに対する医師主導治験開始に関するお知らせ | 521 | +4.22% |
| 2025-12-19 | EDINET | 大量保有 | 株式会社SBI証券 | 大量保有 5.04% | 500 | -1.80% |
| 2025-12-16 | TDNet | その他 | G-DELTA-P | DFP-10917関連パイプラインの臨床試験の最新情報に関するお知らせ | 520 | +0.19% |
| 2025-12-08 | TDNet | その他 | G-DELTA-P | DFP-10917関連パイプラインの臨床試験の最新情報に関するお知らせ | 501 | +19.96% |
| 2025-12-04 | EDINET | 大量保有 | 株式会社SBI証券 | 大量保有 4.73% | 512 | +0.39% |
| 2025-11-14 | EDINET | 大量保有 | マッコーリー バンク リミテッド | 大量保有 5.72% | 512 | +7.03% |