Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

藤倉化成株式会社 (4620)

藤倉化成はアクリル樹脂派生製品(コーティング、塗料、電子材料、化成品、合成樹脂)の製造・販売を主とする。エレクトロニクス、自動車、住宅分野に関連し、培った技術力と規模を活かした機動力で高付加価値・環境対応型製品を創出する。グローバルネットワークを構築し、日・米・欧・アジアで製品供給体制を整備する。多種多様なプラスチック用高耐久性コーティング材、電子部品用導電性・高機能性材料、トナー用樹脂、メディカル材料等の独自技術を強みとする。佐野事業所の新工場建設で生産効率と競争力向上を図る。 [本社]東京都港区 [創業]1938年 [上場]1962年

**1. 事業概要と競争優位性**

藤倉化成グループは、アクリル樹脂派生製品(コーティング、塗料、電子材料、化成品、合成樹脂)に関する事業を主として展開する。事業セグメントはコーティング、塗料、電子材料、化成品、合成樹脂の5つに区分する。

コーティング事業ではプラスチック用コーティング材等を製造・販売し、米国RED SPOT PAINT & VARNISH CO.,INC.や英国Fujichem Sonneborn Ltd等と連携し、グローバルな供給体制「藤倉化成グローバルネットワーク」を構築する。多種多様なプラスチックに対し、高耐久性、機能性付与、環境対応型コーティング材の開発を推進する。

塗料事業では建築用コーティング材等を扱い、新築・リフォーム向け超耐久性塗料や環境配慮型塗装システムの開発を進める。

電子材料事業では導電性樹脂塗料、導電性接着剤等を製造・販売し、電子・電機機器の高機能化・小型軽量化に対応する新工法、機能付与導電性材料、高機能性材料(センサー用ストレッチャブル・成形特性を付与した導電性ペースト、低温・短時間硬化、Snめっき対応の導電性接着剤、グラビアオフセット印刷を用いた超細線回路用ペースト、ミリ波吸収可能なシールド材、磁気シールド材料等)の開発、及び新しい導電性フィラーの開発・応用展開を行う。

化成品事業ではトナー用バインダー樹脂、粘・接着剤ベース樹脂等の機能性樹脂ベース等を製造・販売し、複合機・プリンター向けトナー用樹脂、樹脂系電荷制御剤、機能性微粒子、高機能性樹脂、体外診断薬を中心としたメディカル材料を開発する。

合成樹脂事業ではアクリル樹脂の原材料・加工品を仕入れ、販売し、高機能材料の提案を行う。

競争優位性(Moat)として、長年培った技術力と規模を活かした機動力、各セグメントにおける固有技術を核とした研究開発の拡充、高付加価値製品や新事業領域の探索能力を持つ。特に環境対応型製品の開発推進は、世界的な気候変動問題や脱炭素社会への移行という外部環境変化に対応する成長ドライバーとなる。グローバルネットワークによる製品供給体制も強みである。参入障壁としては、化学物質の審査及び製造の規制に関する法律等、各種法規制への適合が求められる点、佐野事業所新工場建設に代表される大規模な設備投資が必要となる点が挙げられる。

**2. 沿革ハイライト**

1938年9月、藤倉工業株式会社及び藤倉電線株式会社の化学部門を分離し、航空機用有機硝子、塗料、作動油等の製造販売を目的として藤倉化学工業株式会社を設立する。1958年12月に商号を藤倉化成株式会社に変更し、1962年8月には東京証券取引所市場第2部へ上場する。

1971年1月には栃木県に佐野事業所を新設し、生産拠点を集約する。1985年以降、米国ポリトライボ・インコーポレイテッド設立を皮切りに、シンガポール、タイ、中国、インド、マレーシア、ベトナム等に現地法人を設立し、グローバル展開を加速する。2008年5月には米国RED SPOT PAINT & VARNISH CO.,INC.を買収し完全子会社化、2010年10月には英国Sonneborn & Rieck Ltd(現Fujichem Sonneborn Ltd)を買収し子会社化するなど、M&Aを通じて海外事業を強化する。

2022年4月に東京証券取引所の市場区分見直しによりプライム市場へ移行したが、2023年10月には市場区分の再選択によりスタンダード市場へ移行する。

**3. 収益・成長**

当社グループは2023年度(2024年3月期)を初年度とする三か年の中期経営計画を策定し、2030年のありたい姿「共創×進化×化学の力で新たな価値を提供する」を掲げる。本中期経営計画をその実現に向けた礎の期間と位置付け、現在の5事業セグメントを「そだてる」「のばす」「ささえる」の領域に分け、それぞれの収益性の追求と経営資源の投下により、持続的な成長を目指す。

成長ドライバーとして、以下に掲げる5つの戦略を推進する。事業領域の3つの戦略として、「技術開発の拡充」により高付加価値製品の開発や新事業領域の探索を進め、「注力事業の強化」として経営資源の集中投資や営業と技術の組織一体となった取り組みを進める。「基盤事業の収益性拡大」では生産性の向上や資本効率性の追求を図る。経営領域の2つの戦略として、「サステナビリティの取り組み」と「経営基盤の強靭化」を掲げ、DX推進や非財務情報開示拡充を進める。

新商品開発と新マーケット創出を今後の成長エンジンと位置付け、技術開発への注力による事業領域の拡大、継続的なコスト削減、新規設備投資による生産体制の強化や生産効率の向上を図る。

海外売上高比率は2024年3月期で51.3%、2025年3月期で51.6%と高い比率を維持し、グローバル事業展開を加速する。

研究開発活動では、売上高の一定割合を目途に投資を行い、当連結会計年度の研究開発関連費用は総額2,903百万円である。特にコーティング事業に1,896百万円を投じ、カーボンニュートラルに繋がる製品開発を米国・英国子会社と連携して取り組む。

設備投資は当連結会計年度に総額1,659百万円を実施し、佐野事業所、米国・英国子会社の製造設備、開発・研究設備が主な投資先である。佐野事業所のリニューアル計画では、第三工場の敷地内に新工場を建設し、2025年10月以降に建設を開始、2027年9月以降に順次生産を開始する予定であり、安全操業の確保と生産効率化、高品質製品提供による事業競争力と収益性向上を目指す。

**4. 財務健全性**

当社グループの財務状況は、2025年3月期において現金及び現金同等物が12,441,029千円、有利子負債が2,435,389千円であり、有利子負債は比較的低水準である。総資産59,048,120千円に対し、純資産は43,196,578千円である。

事業等のリスクとして、海外売上高比率の高さに起因する為替変動リスクやカントリーリスク、石油化学製品を主原料とすることによる原材料価格変動リスク、特定のメーカーに依存する原材料調達リスクを認識する。また、知的財産リスク、化学物質の審査及び製造の規制に関する法律等の環境・安全関連法規への対応リスク、自然災害や感染症の蔓延による操業中断リスク、固定資産の減損リスク、情報セキュリティに関するリスクも存在する。これらのリスクに対し、為替予約、調達先の分散、複数購買、知的財産管理、法規適合、ISO45001認証取得、情報セキュリティ対策等の施策を講じる。

**5. 株主還元**

中期経営計画において、総還元性向70%以上を目指す方針を掲げ、配当は16円以上を維持する。また、ROE8%以上を目標値とし、機動的な自己株式取得も実践する。2025年3月期の年間配当は18.0円である。

**6. 注目ポイント**

当社グループは、グローバルネットワークを活かした海外事業展開の加速と、環境対応型製品や高機能性材料の開発による新市場創出を成長の柱とする。佐野事業所における新工場建設は、生産能力増強と効率化を通じた事業競争力強化に寄与する。中期経営計画で掲げるROE8%以上、総還元性向70%以上の目標達成に向けた取り組み、及びDX推進や非財務情報開示拡充による経営基盤の強靭化が今後の注目点となる。

[本社]東京都港区 [創業]1938年 [上場]1962年

出典: 有価証券報告書 (2025-03) doc_id=S100W3IT | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
34.0B 65.0倍 0.8倍 0.0% 1,101.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 55.5B 52.6B 50.8B
営業利益 1.3B 1.3B 351M
純利益 511M 1.1B 10M
EPS 16.9 34.9 0.3
BPS 1,367.8 1,273.4 1,189.1

大株主

株主名持株比率
株式会社フジクラ0.22%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)0.11%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)0.04%
藤倉化成従業員持株会0.02%
藤倉コンポジット株式会社0.02%
極東貿易株式会社0.02%
INTERACTIVE BROKERS LLC0.02%
藤倉航装株式会社0.02%
BNP PARIBAS FRANKFURT 2S/JASDEC/GERMAN RESIDENTS-OTHERS0.02%
日本生命保険相互会社0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2026-03-13植島 幹九郎 5.01%+5.01%
2025-09-19三井住友信託銀行株式会社 4.44%(2.16%)
2025-08-21三井住友信託銀行株式会社 6.60%+1.43%
2025-07-22三井住友信託銀行株式会社 5.17%+5.17%
2024-08-21三井住友信託銀行株式会社 4.35%(0.82%)
2024-07-19三井住友信託銀行株式会社 5.17%+5.17%
2024-07-19野村證券株式会社 4.90%(1.35%)
2024-07-04三井住友信託銀行株式会社 4.69%(1.01%)
2024-06-06三井住友信託銀行株式会社 5.70%+0.37%
2024-06-06野村證券株式会社 6.25%(1.08%)
2024-04-04野村證券株式会社 7.33%(1.03%)
2024-01-11FMR LLC 3.79%(1.29%)
2023-12-06三井住友信託銀行株式会社 5.33%+5.33%
2023-11-22FMR LLC 5.08%(1.06%)
2023-10-20FMR LLC 6.14%(1.15%)
2023-07-21野村アセットマネジメント株式会社 8.36%(1.00%)
2023-01-10三井住友信託銀行株式会社 4.79%(0.40%)
2022-11-08FMR LLC 7.29%(1.56%)
2022-11-07三井住友信託銀行株式会社 5.19%+5.19%
2022-10-06三井住友信託銀行株式会社 4.77%(0.24%)

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-03-13EDINET大量保有植島 幹九郎大量保有 5.01%1,115+5.74%
2025-12-19TDNetその他藤倉化財務上の特約が付されたシンジケートローン契約の締結に関するお知らせ614+0.16%
2025-09-30TDNet業績修正藤倉化2026年3月期第2四半期(中間期)及び通期の連結業績予想の修正に関するお知らせ609-4.27%
2025-09-19EDINET大量保有三井住友信託銀行株式会社大量保有 4.44%628+0.80%
2025-09-04TDNet配当・還元藤倉化自己株式の取得状況及び取得終了に関するお知らせ606+1.32%
2025-09-02TDNet配当・還元藤倉化自己株式の取得状況に関するお知らせ626-3.83%
2025-08-21EDINET大量保有三井住友信託銀行株式会社大量保有 6.6%610+0.16%
2025-08-04TDNet配当・還元藤倉化自己株式の取得状況に関するお知らせ554+0.00%
2025-07-22EDINET大量保有三井住友信託銀行株式会社大量保有 5.17%551+2.00%
2025-06-12TDNet配当・還元藤倉化自己株式取得に係る事項の決定に関するお知らせ503-2.98%
2024-08-21EDINET大量保有三井住友信託銀行株式会社大量保有 4.35%
2024-07-19EDINET大量保有三井住友信託銀行株式会社大量保有 5.17%
2024-07-19EDINET大量保有野村證券株式会社大量保有 4.9%
2024-07-04EDINET大量保有三井住友信託銀行株式会社大量保有 4.69%
2024-06-06EDINET大量保有三井住友信託銀行株式会社大量保有 5.7%
2024-06-06EDINET大量保有野村證券株式会社大量保有 6.25%
2024-04-04EDINET大量保有野村證券株式会社大量保有 7.33%
2024-01-11EDINET大量保有FMR LLC大量保有 3.79%
2023-12-06EDINET大量保有三井住友信託銀行株式会社大量保有 5.33%
2023-11-22EDINET大量保有FMR LLC大量保有 5.08%