Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

イサム塗料株式会社 (4624)

イサム塗料は自動車補修用、工業用、建築用塗料の製造販売を主力とし、関連商品の仕入販売及び不動産賃貸も行う。環境関連法規制に対応した水性塗料や高機能性塗料の開発に注力し、「業界の先駆者たれ」をモットーに技術的優位性を確立する。顧客起点の製品開発とユーザー個別対応で顧客ロックインを図るビジネスモデルを展開。自動車補修用市場の縮小に対し、大型車両・工業用分野への新規開拓を成長ドライバーとする。無借金経営で財務健全性が高い。 [本社]大阪市福島区 [創業]1927年 [上場]1980年

1. 事業概要と競争優位性

イサム塗料グループは、当社と子会社5社で構成され、塗料の製造販売及び関連商品の仕入販売を主たる事業とする。塗料事業は自動車補修用、工業用、建築用に分かれ、当社が各種塗料類、シンナー類等を製造販売する。各子会社は半製品の加工、製品の充填・小分け作業等または関連商品の仕入・販売を行う。エアゾール製品については、当社が原液を製造し、子会社イサムエアーゾール工業が製品を製造する。その他事業として、子会社イサム土地建物及びイサムモータープールが不動産の賃貸管理・運営業務を行う。

競争優位性として、「業界の先駆者たれ」をモットーに技術開発を推進する。環境関連法規制に対応した環境対応型製品を主力とし、水性塗料の製品力向上に努める。建築用では水系、弱溶剤系、室内環境対応水系などの環境型高機能性塗料の一層の充実に取り組む。タイル床面の滑り止めシステムや磁器タイル壁面改修システム、消臭・抗菌内装用光触媒塗料に加え、遮熱塗料など「熱」「ニオイ」に特化した高機能性塗料の充実にも注力する。工業用分野では、従来の溶剤系塗料の無鉛化を積極的に推進するとともに、水性化へのシフトに取り組む。エアゾール製品においても、環境対応型スプレーや高機能スプレーの充実を図る。顧客ロックイン構造として、「お客様に一番近いメーカーであり続けよう」という経営ビジョンを掲げ、顧客起点の製品開発とユーザー個別対応により、顧客の支持を得られる営業活動を推進する。

参入障壁として、塗料業界は環境関連法(大気汚染防止法、水質汚濁防止法、土壌汚染防止法、特化則・有機則・PRTR法)の適用を受ける。当社グループは「環境方針」を定め、ISO14001等を取得し、これらの法規制対応に積極的に取り組む。市場シェアの具体的な数値は記載がないが、製品開発力強化と営業活動により市場シェア拡大に取り組む方針を示す。

2. 沿革ハイライト

1927年4月、北村勇が大阪市福島区に個人商店北村溶剤化学製品所を設立創業する。1955年7月、イサム塗料株式会社に商号を変更する。1965年9月、滋賀工場が竣工し、2000年5月には新滋賀工場が竣工、生産拠点を集約する。1980年1月、日本証券業協会大阪店頭登録を行う。1984年3月、大阪証券取引所市場第二部(特別指定銘柄)に上場する。2022年4月、東京証券取引所の市場区分の見直しにより、スタンダード市場に移行する。

3. 収益・成長

成長ドライバーとして、新市場・新製品の開発を推進する。自動車補修用塗料市場が衝突安全装置の普及や自動運転装置の開発・標準化に伴い縮小傾向にある中、大型車両用分野・各種工業用分野など新しいマーケットの獲得を目的に、提案と取り組みを強化する。YouTube公式チャンネルを活用したBtoB、BtoCへの製品PR、啓蒙・塗装動画サービスの発信も行う。規制追い風として、環境関連法規制への積極的な対応が、環境対応型製品の需要拡大を後押しする。新しいマーケットの開拓により、TAM拡大を図る。ビジネスモデルは塗料の製造販売が主軸であり、不動産事業も行う。

4. 財務健全性

2025年3月期末時点の総資産は20,887,253千円、純資産は17,639,961千円である。自己資本比率は約84.45%と高い水準を維持する。現金及び現金同等物は3,472,339千円である。有利子負債は0円であり、無借金経営を継続する。経営指標として株主資本利益率(ROE)を重視する。

5. 株主還元

2025年3月期までの3期連続で年間配当50.0円を実施する。

6. 注目ポイント

環境関連法規制への対応力と環境対応型製品の開発力は、今後の市場ニーズに対応する上で重要である。自動車補修用塗料市場の縮小という課題に対し、大型車両用分野や各種工業用分野への新規市場開拓戦略の実行力が成長を左右する。無借金経営と高い自己資本比率に裏打ちされた強固な財務基盤は、事業環境の変化に対する耐性を示す。生産拠点が滋賀工場に集中するため、災害時の事業継続計画(BCP)の実効性がリスクとなる。YouTubeを活用したデジタルマーケティングによる新たな顧客層へのアプローチは、市場拡大に貢献する可能性がある。原材料価格、エネルギー価格、物流コスト、人件費の上昇といった外部環境の変化への対応力も引き続き注目される。人材育成、生産効率化、業務効率化への取り組みも課題として認識する。

出典: 有価証券報告書 (2025-03) doc_id=S100W7E9 | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
7.6B 13.3倍 0.4倍 0.0% 3,820.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 8.2B 8.0B 7.6B
営業利益 628M 645M 537M
純利益 549M 520M 437M
EPS 288.0 272.9 229.1
BPS 9,037.8 8,801.0 8,463.5

大株主

株主名持株比率
北村 初美0.23%
北村 健0.23%
イサム塗料栄勇会0.08%
株式会社SBI証券0.05%
光通信株式会社0.02%
長瀬産業株式会社0.02%
イサム塗料従業員持株会0.01%
INTERACTIVE BROKERS LCC (常任代理人 インタラクティブ・ブローカーズ証券株式会社)0.01%
株式会社ダイセル0.01%
DEUTSCHE BANK AG, SINGAPORE A/C CLIENTS(TREATY) 4600601 (常任代理人 株式会社みずほ銀行)0.01%