Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

東京インキ株式会社 (4635)

東京インキはインキ、化成品、加工品、不動産賃貸の4事業を展開する。顔料分散、材料配合、混練、成形加工、分析評価の基盤技術と永年のノウハウを競争優位性とする。PFAs規制対応品、液体マスターバッチ、水処理用資材、国内初ジオセル生産設備開発など、高付加価値・サステナブル対応製品開発を進める。インキ事業で顧客内シェアを確保し、防災・減災土木資材、政策認定農業資材で成長を図る。2030年度サステナブル対応製品売上高比率50%を成長ドライバーとする。 [本社]東京都北区王子 [創業]1923年 [上場]1961年

1. 事業概要と競争優位性

東京インキはインキ、化成品、加工品、不動産賃貸の4事業を展開し、印刷インキ、プラスチック着色剤、機能性製品、樹脂加工品等を製造販売する。

競争優位性は、「顔料分散技術」「材料配合技術」「混練技術」「成形加工技術」「分析評価技術」を基盤技術とし、永年の生産経験と研究開発で培う。PFAs規制対応品「プラヘルパー®」、液体マスターバッチ「リキッドカラー HiFormer®」等の高付加価値・サステナブル対応製品を開発する。加工品事業では水処理用資材を基幹製品とし得意先と共同開発を進め、土木資材では国内初ジオセル生産設備の開発を進める。農業資材「エナジーシリーズ」は農林水産省の「みどりの食料システム戦略」に認定される。

参入障壁として、1923年創業以来の基盤技術とノウハウ蓄積、製造設備の維持・増強投資、国内初ジオセル生産設備開発といった設備投資規模が挙げられる。インキ事業での「顧客内シェア確保」、化成品・加工品事業での「顧客との共同開発」により、顧客ロックイン構造を形成する。

2. 沿革ハイライト

東京インキ株式会社は1923年12月に設立され、1961年10月に東京証券取引所市場第二部へ上場する。1980年代には技術輸出、米国現地法人設立で海外展開を開始する。M&Aや事業譲受を通じて事業領域を拡大し、林インキ製造㈱、荒川塗料工業㈱等の買収、一軸延伸フィルム事業、ネトロン事業、グラビアインキ関連事業を譲受する。中国やタイに現地法人を設立し海外拠点を強化する。2022年4月には東京証券取引所の市場区分の見直しによりスタンダード市場へ移行し、2023年12月に創立100周年を迎える。

3. 収益・成長

パーパス『「伝える」「彩る」「守る」ことで、豊かな未来を実現する』を掲げ、長期ビジョン「TOKYOink Vision 2030」で「持続可能な価値を提供し続ける企業グループへ」を目指す。中期経営計画「TOKYOink 2027」では「変革の実践」と位置付け、高付加価値品への製品ポートフォリオシフトと高効率化による収益性向上を図る。

成長ドライバーは、サステナブル対応製品の強化(2030年度目標50%への売上高比率向上)である。インキ事業の機能性製品伸長、化成品事業の自社製品販売強化とASEAN販売促進、加工品事業の土木資材事業規模拡大、高機能製品開発・拡販を進める。これらは国の政策に合致し、環境規制にも対応する。M&Aを含む大型投資も成長戦略の一環とする。

中期経営計画「TOKYOink 2027」の経営目標は、売上高を2024年度46,806百万円から2030年度50,000百万円へ、営業利益を2024年度1,309百万円から2030年度2,800百万円へ、ROEを2024年度4.0%から2030年度8.0%へ引き上げることを目指す。営業利益は2019年度から2022年度の低調期を経て、2023年度以降は製品販売価格改定と高付加価値製品の伸長により回復基調にある。

4. 財務健全性

2024年度の自己資本比率58.3%と高い水準を維持する。中期経営計画「TOKYOink 2027」では、2030年度50.0%を目標とする。資本政策・財務戦略として、株主資本の活用最大化、資産効率を重視したキャッシュ創出、政策保有株式の縮減、債権流動化、キャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)の改善を推進する。強固な財務基盤を確保し、成長戦略に基づく投資資金計画を立案し、創出したキャッシュ及び有利子負債を機動的に活用する。2025年3月期末の現金同等物は3,695百万円、有利子負債は6,731百万円である。

5. 株主還元

株主還元の充実を図る方針を掲げ、配当性向40%以上またはDOE1.0%以上を目標とする。中期経営計画期間(2025年3月期から2028年3月期)において、株主還元総額30億円(配当25億円、自己株式取得5億円)を計画する。2025年3月期の年間配当は190円/株を予定する。株式分割の検討により流動性向上を図る。

6. 注目ポイント

創立100周年を機に長期ビジョン「TOKYOink Vision 2030」を策定し、サステナビリティ経営を推進する。環境面では温室効果ガス排出量削減目標(2030年度50.0%減)、社会面では人的資本強化、健康経営、労働安全衛生、社会貢献活動に取り組む。ガバナンス体制の強化も図る。

リスクマネジメント体制を強化し、全社重要リスクとして「事業継続に関するリスク」「人的資本に関するリスク」「ITに関するリスク」「気候変動に関するリスク」「事業ポートフォリオに関するリスク」を選定し、対応策を推進する。特に「事業ポートフォリオに関するリスク」を新規選定し、経営資源の最適配分を図り、企業価値向上を目指す。BCP構築は国内全事業所および国内連結子会社に策定済みであり、IT-BCP構築にも着手する。

出典: 有価証券報告書 (2025-03) doc_id=S100VUAT | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
4.1B 3.4倍 0.1倍 0.1% 1,499.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 46.8B 43.9B 43.4B
営業利益 1.3B 768M -21M
純利益 1.2B 881M 1.6B
EPS 444.9 335.8 627.5
BPS 11,382.7 10,982.3 10,333.0

大株主

株主名持株比率
共同印刷株式会社0.09%
東京インキ取引先持株会0.09%
東京インキ従業員持株会0.06%
有限会社久栄0.04%
東京海上日動火災保険株式会社0.02%
大橋淳男0.02%
明治安田生命保険相互会社0.02%
共立印刷株式会社0.02%
水元公仁0.02%
大橋美智子0.02%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2025-01-15石川 吉之助 8.24%+1.13%
2024-07-04三井住友信託銀行株式会社 1.55%(4.21%)

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-02-09TDNetその他東インキ自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による自己株式の買付け価格確定のお知らせ1,800-2.11%
2025-09-25TDNetその他東インキ固定資産の譲渡および特別利益(固定資産売却益)の計上に関するお知らせ6,910+1.30%
2025-09-25TDNet業績修正東インキ株式分割、株式分割に伴う定款の一部変更、配当予想の修正および株主優待制度の一部変更(拡充)に関するお6,910+1.30%
2025-08-28TDNetその他東インキ資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について(アップデート)6,950+1.01%
2025-01-15EDINET大量保有石川 吉之助大量保有 8.24%
2024-07-04EDINET大量保有三井住友信託銀行株式会社大量保有 1.55%