Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

株式会社市進ホールディングス (4645)

市進ホールディングスは教育サービスと介護福祉サービスを展開する。教育事業は「市進学院」等の学習塾運営、映像授業「ウイングネット」の全国販売、日本語学校、海外事業を手掛ける。少子化環境下、丁寧な「1対1対応」とBXによるサービス向上、幼児・高校生向け指導強化で競争優位性を築く。介護事業はデイサービス、グループホーム等を運営し、高齢者需要増に対応。両事業でM&Aを推進し、事業領域を拡大する。教育事業は参入障壁が低いが、長年のノウハウとブランド力で差別化を図る。学研HDの連結子会社である。 [本社]千葉県市川市 [創業]1965年 [上場]1996年

1. 事業概要と競争優位性

株式会社市進ホールディングスは、教育サービス事業と介護福祉サービス事業を主要セグメントとして展開する。教育サービス事業は、小・中・高校生向け学習塾「市進学院」「個太郎塾」「茨進」の運営、小学校受験指導「桐杏学園」、学童保育「ナナカラ」、日本語学校「江戸カルチャーセンター」の運営、映像授業コンテンツ「ウイングネット」の全国学習塾等教育機関への販売・提供、海外事業(香港・北京)等を手掛ける。介護福祉サービス事業は、デイサービス「NIWA」「ふくろうの家」「お母さんの家」、認知症グループホーム、小規模多機能型居宅介護施設、有料老人ホーム、訪問介護事業等の運営、介護職初任者研修等の研修事業を実施する。

競争優位性(Moat)として、両事業で顧客への丁寧な「1対1対応」を重視する。教育事業では、創立60年(2025年)の歴史で培ったブランド価値とノウハウ、千葉県、茨城県、東京都東部地域を重点地域とした質の高い教育サービスと合格実績追求による差別化を図る。小学校低学年専門教室「ウイングキッズコース」「パンセフロンティエル」での思考力育成、難関大学・国公立大学現役合格を目指す高校生向け予備校の強化、BX(ビジネストランスフォーメーション)によるサービス向上及び業務効率化(Ichishinデジタルベース開設、市進プラットフォーム、講師ポータル)を推進する。介護事業では、地域に根差した質の高い介護サービス提供に注力する。両事業ともにM&Aによる事業拡大を積極的に進める。

参入障壁に関して、教育サービス事業は「参入障壁が低い」と認識されており、競争激化に対応するため、上記競争優位性で差別化を図る。介護福祉サービス事業は介護保険制度に基づく公的制度の利用が収入源であり、制度改正への迅速かつ適正な対応が求められる。また、介護業界では人材確保が最重要課題である。

2. 沿革ハイライト

1965年5月、創業者梅田威男が個人経営「真間進学会」を創業。1975年6月に株式会社市川進学教室を設立した。1996年7月、日本証券業協会に株式を店頭登録。1998年10月「個太郎塾」を開設し個別指導分野に参入した。2006年3月には映像配信型授業「ウイングネット」を開始し、2007年6月には外部販売を開始した。2010年3月、ホールディングス経営体制へ移行し、株式会社市進ホールディングスに商号変更した。2011年には日本語学校運営、小学校受験・幼児教育分野、介護福祉事業に参入し、事業領域を多角化した。同年11月、株式会社学研ホールディングスと業務資本提携契約を締結し、2023年7月には同社の連結子会社となった。M&Aを積極的に活用し、事業規模を拡大する。

3. 収益・成長

当社グループは、教育サービス事業と介護福祉サービス事業の二つの柱で収益を上げる。教育サービス事業の経営環境は、少子化、教育費抑制、オンライン教育需要の高まり、異業種参入により厳しい状況が続く。これに対し、幼児部門など対象年齢層の拡大、映像授業販売の全国展開、日本語学校運営、海外事業展開、旅行業参入によるサービス内容・地域拡大を成長ドライバーとする。小学校低学年専門教室や難関大学・国公立大学現役合格を目指す高校生向け予備校の強化、BXによるサービス向上及び業務効率化も推進する。介護福祉サービス事業は、高齢者人口増加に伴う介護サービス需要の高まりを背景に、M&Aによるサービス対象地域の拡大と有資格者集団の獲得を成長戦略とする。当面の目標として、介護福祉サービス事業の合計売上高がグループ全体の20%となることを目指す。両事業ともにM&Aによる事業拡大を積極的に推進する。

直近の売上高は2025年2月期で18,459,134千円、営業利益は918,273千円、純利益は317,294千円を計上する。教育サービス事業の学習塾では、講習会実施により売上高が増大する傾向があり、第1四半期、第3四半期の収益性が低くなる傾向がある。

4. 財務健全性

当社グループの総資産は2025年2月期で13,647,568千円、純資産は2,197,301千円である。有利子負債は2025年2月期で6,573,581千円を計上し、運転資金、新規拠点開設、M&A資金を金融機関からの借入金で調達する。営業活動によるキャッシュ・フローは2025年2月期で1,189,440千円、投資活動によるキャッシュ・フローは763,181千円である。M&A戦略は、偶発債務や未認識債務の発生、事業展開の遅延、被買収企業における内部統制の問題など、財務に影響を及ぼすリスクを伴う。賃借物件の敷金・保証金の保全・回収リスク、固定資産の減損損失及び除却損の発生可能性も認識する。

5. 株主還元

当社は、2025年2月期において年間配当金10.0円を実施する。一株当たり当期純利益(EPS)は35.84円、一株当たり純資産(BPS)は263.83円である。

6. 注目ポイント

株式会社学研ホールディングスの連結子会社となったことで、今後の事業戦略やシナジー効果の発現が注目される。教育サービス事業では、少子化やオンライン化の進展、異業種参入といった厳しい経営環境下での競争力維持・強化が課題であり、BX推進によるサービス向上と業務効率化、幼児・高校生向け指導強化が鍵となる。介護福祉サービス事業では、高齢者人口増加による需要増大が見込まれる一方で、人材確保と介護報酬改定への適切な対応が重要課題である。両事業におけるM&A戦略の継続性と、それに伴う有利子負債の管理、偶発債務等のリスクマネジメントが投資判断において重要な要素となる。長年の教育事業で培った「1対1対応」の顧客志向を両事業に展開し、ブランド価値を高める方針も注目される。2025年3月に開設した「Ichishinデジタルベース」による映像教材受講生徒数のさらなる増加も期待される。

出典: 有価証券報告書 (2025-02) doc_id=S100VUAH | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
4.4B 11.6倍 1.6倍 0.0% 416.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 18.5B 17.9B 17.3B
営業利益 918M 942M 894M
純利益 317M 363M 366M
EPS 35.8 36.5 36.2
BPS 263.8 271.2 228.1

大株主

株主名持株比率
株式会社学研ホールディングス0.49%
梅田 威男0.04%
株式会社ウィザス0.04%
市進グループ社員持株会0.03%
株式会社ブルースカイ0.02%
株式会社千葉銀行0.02%
田代 英壽0.01%
下屋 俊裕0.01%
横田 浩二0.01%
朝賀 万紀0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2024-07-29株式会社学究社 0.00%(20.07%)
2022-11-21梅田 威男 3.40%(1.69%)
2022-11-16梅田 威男 3.40%(1.69%)

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-02-25TDNet人事市進HD役員体制ならびに連結子会社の役員体制に関するお知らせ449-5.12%
2026-01-09TDNet決算市進HD2026年2月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)467-1.71%
2025-10-22TDNet配当・還元市進HD自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による自己株式の取得結果及び取得終了 に関するお知らせ473-0.85%
2025-10-21TDNet配当・還元市進HD自己株式の取得及び自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による 自己株式の買付けに関するお知ら451+4.88%
2025-10-10TDNet決算市進HD2026年2月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)450-3.33%
2025-07-11TDNetその他市進HD譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分の払込完了に関するお知らせ425-1.65%
2025-07-11TDNet決算市進HD2026年2月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)425-1.65%
2025-06-20TDNetその他市進HD譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分に関するお知らせ419+1.19%
2025-06-20TDNetM&A市進HD公開買付への応募および特別利益(投資有価証券売却益)の計上に関するお知らせ419+1.19%
2024-07-29EDINET大量保有株式会社学究社変更
2022-11-21EDINET大量保有梅田 威男大量保有 3.4%
2022-11-16EDINET大量保有梅田 威男大量保有 3.4%