Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

トレンドマイクロ株式会社 (4704)

トレンドマイクロは、コンピュータセキュリティ対策製品の開発・販売・サービスをグローバルに提供する。DXやクラウド、生成AI普及によるサイバー攻撃多様化に対応し、統合プラットフォームVision Oneを中核とする。Vision OneはSaaS型/オンプレミス型ハイブリッド構成でXDR機能により複数レイヤの脅威を相関分析、予防から侵入後対策まで提供する。生成AI技術搭載で運用を支援、ISO27001等認証で信頼性を確保する。資本集約的ではないビジネスモデルで、M&Aも活用し成長を追求する。 [本社]東京都品川区 [創業]1989年 [上場]1998年

1. 事業概要と競争優位性

トレンドマイクロは、コンピュータセキュリティ対策製品の開発、販売及び関連サービスをグローバルに提供する。企業集団は当社、アメリカズ、欧州、アジア・パシフィックの子会社、関連会社(General Mobile Corporation、TXOne Networks Inc.)で構成する。ビジョンは「デジタルインフォメーションを安全に交換できる世界の実現」である。ITインフラの世界的ライフライン化、デジタルトランスフォーメーション(DX)、クラウドコンピューティング、生成AI等の普及に伴い、サイバー攻撃が多様化・増大し、セキュリティ対策は企業・個人にとって必須となる。

競争優位性(Moat)は、統合セキュリティプラットフォーム「Vision One」を中心とした包括的なソリューション提供に存在する。Vision OneはSaaS型とオンプレミス型のハイブリッド構成に対応し、XDR(Extended Detection & Response)機能により、エンドポイント、サーバ、メール、クラウド環境、ネットワークといった複数レイヤからの脅威情報を相関分析、サイバー攻撃の全体像を可視化し、脆弱性把握とリスク軽減を図る。アタックサーフェスリスクマネジメント(ASRM)によりリアルタイムで脅威を検出し、組織全体の攻撃表面を詳細に可視化、継続的に監視し、リスク評価と優先順位設定を行う。予防だけでなく侵入後のインシデント対応や復旧策まで含む幅広いソリューションを展開する。生成AI技術を搭載し、セキュリティ専門知識が十分でない運用担当者を支援する機能拡張を継続する。

ビジネスモデルの質として、サイバーセキュリティ事業に集中し、SaaS型ソリューションへの移行を推進する。これはストック型収益の強化を示唆する。資本集約的ではないビジネス構造を持つ。情報セキュリティガバナンスを統括するCISO設置、CSIRT運用、ISO27001等の国際認証取得、FIPS 140-2やPCI DSS Level 1等の外部認証・認定製品提供により信頼性を確保する。当連結会計年度の研究開発費総額は5,842百万円であり、世界各地で開発に取り組む。

2. 沿革ハイライト

当社は1989年10月、ロンローパシフィック株式会社の子会社として東京都品川区に設立された。1996年度にTrend Micro Incorporated(台湾)の株主から同社株式等を取得し、当社がグループの親会社となる。

グローバル展開を推進し、1996年以降、米国、韓国、ドイツ、イタリア、オーストラリア、フランス、マレーシア、ブラジル、香港、英国、メキシコ、ニュージーランド、中国、アイルランド、シンガポール、タイ、インド、スイス、カナダ、パナマ、オランダ、コロンビア、アラブ首長国連邦、エジプト、ロシア、ベルギー、カザフスタン等に子会社を設立またはグループ化する。

上場は1998年8月に日本証券業協会に店頭登録、1999年7月には米国NASDAQ市場にADRを上場(2007年上場廃止)。2000年8月には東京証券取引所市場第一部に上場し、2022年4月にはプライム市場へ移行した。

M&A戦略も活発で、2011年にMobile Armor.Inc、2016年にHewlett-Packard CompanyからTippingPoint部門、2019年にCloud Conformity Inc.、2023年にAnlyz Inc.等を新規取得し、事業領域を拡大する。また、2022年にはVicOne Inc.、CTOne Inc.等を設立し、新市場への展開を図る。

3. 収益・成長

成長ドライバーとして、ITインフラの進化とDXの加速に伴うデジタル情報の爆発的増大、およびサイバー攻撃の高度化・多様化を捉える。予防だけでなく侵入を前提としたセキュリティ対策の需要増大に対応し、Vision Oneを中心とした統合ソリューションの提供を強化する。SaaS型ソリューションへの移行を推進し、顧客の運用負荷軽減とセキュリティオペレーションの生産性・効率向上を図る。M&A戦略による事業領域の拡大も成長に寄与する。

経営指標としてPre-GAAPベースの営業利益額成長を重視し、2027年12月期において営業利益率29%~31%を目標とする。同時にROEの向上も図る。

4. 財務健全性

当社グループのビジネス構造は基本的に資本集約的ではない。2024年12月31日時点の連結財務データでは、有利子負債が0円であり、無借金経営を維持する。現金及び現金同等物は1,873億9,200万円と潤沢な手元資金を保有し、安定的な財務基盤を構築する。これにより、研究開発投資やM&Aといった成長戦略への柔軟な対応が可能となる。

5. 株主還元

当社は継続的な成長と安定的な財務基盤を維持しつつ、株主還元にも注力する。ROEの向上を経営指標として意識する。2024年12月31日時点では9,604,800株の自己株式を保有し、年間配当は184円を実施する。

6. 注目ポイント

サイバーセキュリティ業界は技術革新が速く、新たな脅威が次々と発生するため、製品の陳腐化リスクが高い。既存セキュリティベンダに加え、他業種からのM&Aや新規参入も多く、競争が活発化している。当社グループは単一の事業領域に依存するリスクを認識し、M&Aや戦略的提携を通じて事業領域の拡大を図る。

お客様環境におけるSaaS型ソリューションへの移行と、アタックサーフェスの多様化に対応するため、Vision Oneを中心とした統合セキュリティプラットフォームの機能拡張と新技術(生成AI等)の搭載を継続する。

グローバルでの優秀な人材の確保と流出防止も、技術革新を支える重要な課題である。従業員の53.7%がアジア圏に集中しており、インフレや賃金上昇が人件費に影響する可能性はリスク要因となる。

その他、ハードウェア製品の製造委託によるサプライチェーンリスク、不正アクセスや製品欠陥等による信頼失墜リスク、中間販売業者の財政状態悪化による売掛金回収リスク、海外事業拡大に伴う為替変動リスク、主要経営陣への依存リスク、各国法令遵守及び改正による影響、企業ユーザーの業績悪化等による製品・サービス購入のキャンセルや延期リスクが存在する。

出典: 有価証券報告書 doc_id=S100VHSE | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
846.8B 21.5倍 6.2倍 0.0% 6,010.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 73.9B 301.5B 276.0B
営業利益 15.6B 56.4B 57.8B
純利益 11.8B 36.6B 34.5B
EPS 90.1 280.1 262.4
BPS 975.8

大株主

株主名持株比率
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)0.24%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)0.11%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505010   ※a0.06%
チャン ミン ジャン ※b0.04%
BNYM AS AGT/CLTS 10 PERCENT ※c0.03%
JPモルガン証券株式会社0.03%
STATE STREET BANK WEST CLIENT - TREATY 505234 ※a0.02%
SMBC日興証券株式会社0.02%
日本証券金融株式会社0.02%
HSBC HONG KONG-TREASURY SERVICES A/C ASIAN EQUITIES DERIVATIVES ※d0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2026-04-06株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 4.05
2026-03-31野村證券株式会社 11.24
2026-03-26野村證券株式会社 12.13
2026-03-09野村證券株式会社 1.0
2026-03-04ブラックロック・ジャパン株式会社 1.0
2026-02-05三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 6.97
2026-01-21三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 6.92
2025-12-18ブラックロック・ジャパン株式会社 8.35
2025-11-27野村證券株式会社 10.08
2025-09-29ValueAct Capital Master Fund,  3.68
2025-09-19三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 7.08
2025-09-04野村アセットマネジメント株式会社 9.81
2025-09-01株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 5.08
2025-06-02株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 4.52
2025-04-21株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 5.14
2025-04-21野村證券株式会社 9.62
2025-04-03野村證券株式会社 9.84
2025-03-31株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 5.8
2025-03-21野村證券株式会社 9.69
2025-03-06三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 6.85

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-04-06TDNetHolding change by 株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ
2026-03-31TDNetHolding change by 野村證券株式会社
2026-03-26TDNetHolding change by 野村證券株式会社
2026-03-23TDNet自己株式の取得状況及び取得終了に関するお知らせ (会社法第459条第1項第1号の規定による定款の定め
2026-03-23TDNetbuyback: 自己株式の取得状況及び取得終了に関するお知らせ (会社法第459条第1項第1号の規
2026-03-09TDNet自己株式の取得状況に関するお知らせ (会社法第459条第1項第1号の規定による定款の定めに基づく自己
2026-03-09TDNetHolding change by 野村證券株式会社
2026-03-09TDNetbuyback: 自己株式の取得状況に関するお知らせ (会社法第459条第1項第1号の規定による定款
2026-03-04TDNetHolding change by ブラックロック・ジャパン株式会社
2026-02-18TDNetearnings: 2025年12月期決算短信〔日本基準〕(連結)
2026-02-18TDNetdividend: 剰余金の配当に関するお知らせ
2026-02-18TDNetbuyback: 自己株式取得に係る事項の決定に関するお知らせ (会社法第459条第1項第1号の規定
2026-02-18TDNet2025年12月期決算短信〔日本基準〕(連結)
2026-02-18TDNet剰余金の配当に関するお知らせ
2026-02-18TDNet投資単位の引下げに関する考え方及び方針等について
2026-02-18TDNet自己株式取得に係る事項の決定に関するお知らせ (会社法第459条第1項第1号の規定による定款の定めに
2026-02-05TDNetHolding change by 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
2026-01-21TDNetHolding change by 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
2025-12-19TDNetbuyback: 自己株式の取得状況及び取得終了に関するお知らせ(会社法第459条第1項第1号の規定
2025-12-19TDNetストックオプション(新株予約権)の発行内容確定に関するお知らせ