Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

図研エルミック株式会社 (4770)

図研エルミックは通信ミドルウェア事業を展開する。長年培ったストリーミング技術をコアコンピタンスとし、TCP/IPプロトコルスタック「KASAGO」やONVIF準拠「Ze-PRO」シリーズ、映像/IoT連携プラットフォーム「FA Finder」を提供する。5GやDX、生成AIの進展を背景に、通信ミドルウェアを基盤技術とするエンジニアリング・サービス(受託開発)を主力とする。要件定義から実装まで一気通貫で技術提供し、顧客の不可欠な開発パートナーを目指す。売上高総利益率50%を目標とする。 [本社]神奈川県横浜市 [創業]1977年 [上場]2000年

1. 事業概要と競争優位性

図研エルミックは、通信ミドルウェア事業の単一セグメントで事業を展開する。主要事業は、プロトコルスタック、ミドルウェアライブラリ、システムプラットフォームの開発・販売、およびエンジニアリング・サービス(受託開発)である。製品には、TCP/IPプロトコルスタック「KASAGOシリーズ」、ONVIF、SIP、RTP対応の「Ze-PROシリーズ」、カメラ映像/IoTシステム連携プラットフォーム「FA Finder」がある。

同社の競争優位性は、「ストリーミング・ネットワーク関連プロトコルスタック開発で長年培ったストリーミング技術」をコアコンピタンスとすることにある。この技術を基盤に、組込みソフトウェアやシステム開発を要件定義から設計・実装、各種標準規格提案、アプリケーション開発、検証環境構築まで「一気通貫で技術提供が可能」である点が強みである。IPv6対応品やONVIF準拠製品は、需要先の各業界に幅広く利用され、顧客より高い評価を得る。この一貫した技術提供力と付加価値の高いサービスは、「一般の受託開発とは一線を画する」ものであり、「お客様にとって必要不可欠な開発パートナーの位置づけ」となることを目指す。これにより、顧客のスイッチングコストを高め、長期的な顧客ロックイン構造を形成する。長年のノウハウ蓄積と一気通貫のサービス提供は、新規参入障壁となる。同社は、エンジニアリング・サービスを中心とした事業方針への転換を図り、継続的で安定した事業基盤の構築を目指し、毎事業年度において売上高総利益率50%を目標とする。

2. 沿革ハイライト

1977年4月、マイクロコンピュータのソフトウェア開発を目的として株式会社エルミックシステムを設立する。1998年6月にはTCP/IPソフトウェア「Kasago」の開発を完了した。2000年2月にはマイクロソフト社からの出資を受け入れ、同年7月に東京証券取引所マザーズへ上場する。2005年7月、ウェスコム株式会社と合併し、エルミック・ウェスコム株式会社へ社名変更した。2008年5月、株式会社図研と業務・資本提携契約を締結し、2009年7月に図研エルミック株式会社へ社名変更した。2020年7月には映像/IoT連携プラットフォーム「FA Finder」の販売を開始し、同年12月にはエンジニアリング・サービスを本格始動した。2022年4月、東京証券取引所の市場区分の見直しにより、スタンダード市場へ移行した。

3. 収益・成長

同社は、売上高、売上高総利益率、ROEを経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標とする。毎事業年度において売上高総利益率50%を目標とし、収益性を重視する。経営環境では、5GやDX、生成AIをはじめとする技術革新が急速に進行し、通信ミドルウェア、ストリーミング技術、ネットワーク技術が「全ての産業における技術革新を支える共通の基盤技術」として重要性を増す。

成長ドライバーは、5GやDX、生成AIの活用進展に伴う「エンジニアリング・サービスの事業規模拡大」である。ストリーミング技術をコアコンピタンスとして、組込みソフトウェアやシステム開発を要件定義から実装まで一気通貫で提供する「一般の受託開発とは一線を画するエンジニアリング・サービス」を推進する。これにより、顧客にとって必要不可欠な開発パートナーとしての地位確立を目指す。研究開発活動では、ストリーミング技術を中心とした基礎研究、応用研究、工業化研究を実施し、Web対応や生成AI活用に関する基礎研究を進め、将来の成長に向けた技術基盤を強化する。

4. 財務健全性

同社は「強固な財務体質を維持すること」を重要な課題と認識し、収益力向上と営業キャッシュ・フローを重視した経営を徹底する。2024年3月期末時点の現金及び現金同等物は814,634千円であり、有利子負債は0円である。営業キャッシュ・フローは210,672千円を計上する。

5. 株主還元

2023年3月期および2024年3月期の年間配当は3.0円である。ROEの向上にも注力する方針を掲げる。

6. 注目ポイント

同社の最大の注目ポイントは、5GやDX、生成AIといった先端技術の進展が、コアコンピタンスである通信ミドルウェアおよびストリーミング技術の需要を大きく押し上げる「TAM拡大要因」となる点である。「一般の受託開発とは一線を画する」一気通貫のエンジニアリング・サービスは、顧客の深い開発ニーズに対応し、長期的なパートナーシップを築くことで「顧客ロックイン構造」を形成し、安定的な収益基盤となる可能性を秘める。しかし、技術革新のスピードが極めて速い業界に属するため、継続的な研究開発投資と優秀なエンジニアの採用・育成が、競争優位性を維持し、成長ドライバーを最大限に活かすための重要な課題となる。また、受注獲得の不確実性、不採算プロジェクトの発生、競争激化、新製品開発の遅延、需要先の業績変動、情報通信・エレクトロニクス業界全体の景気変動、品質問題、人材確保の困難さ、情報セキュリティリスクなど、事業運営上のリスクが存在する。

出典: 有価証券報告書 doc_id=S100TAWG | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
2.7B -276.1倍 2.9倍 0.0% 428.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 989M 654M 423M
営業利益 192M 119M 64M
純利益 171M
EPS 27.2
BPS 149.5

大株主

株主名持株比率
株式会社図研0.40%
野 口 治 雄0.03%
玉 井 喜 世 治0.02%
株式会社SBI証券0.02%
大阪中小企業投資育成株式会社0.02%
J.P.MORGAN SECURITIES PLC (常任代理人JPモルガン証券株式会社)0.01%
苅 野 雅 佳0.01%
松 田 一 之0.01%
宝 川 等0.01%
會 澤 希 樹0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2024-07-05みずほ証券株式会社 0.01
2024-07-03楽天証券株式会社 0.1
2024-06-25株式会社図研 86.62
2024-06-21みずほ証券株式会社 0.08
2024-06-07みずほ証券株式会社 0.07
2024-06-05楽天証券株式会社 5.42

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2024-07-05TDNetHolding change by みずほ証券株式会社
2024-07-03TDNetHolding change by 楽天証券株式会社
2024-06-25TDNetHolding change by 株式会社図研
2024-06-21TDNetHolding change by みずほ証券株式会社
2024-06-07TDNetHolding change by みずほ証券株式会社
2024-06-05TDNetHolding change by 楽天証券株式会社