Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

あすか製薬ホールディングス株式会社 (4886)

あすか製薬ホールディングスは、医薬品、アニマルヘルス、海外、その他(臨床検査・医療機器)の4事業を展開する持株会社である。国内医療用医薬品事業を中核とし、産婦人科等のスペシャリティ領域を重点化する。甲状腺ホルモン剤「チラーヂン」は国内シェア9割超の競争優位性を持つ。国内初の経口避妊剤LF111承認、毛髪ホルモン量測定キット開発で技術的優位性を示す。オープンイノベーションやグローバルアライアンスで新薬創出を推進し、アジア中心に海外展開を強化する。特定取引先1社への売上依存度が高いリスクを抱える。 [本社]東京都港区 [創業]1920年 [上場]1955年

あすか製薬ホールディングス株式会社は、2021年4月に単独株式移転により設立された持株会社である。グループ会社の経営管理及びそれに附帯する業務を行う。グループは当社、子会社5社、関連会社4社により構成される。経営理念は「先端の創薬を通じて人々の健康と明日の社会に貢献する」と掲げる。

1. 事業概要と競争優位性

当社グループは医薬品事業、アニマルヘルス事業、海外事業、その他事業(臨床検査、医療機器等)の4セグメントを展開する。国内医療用医薬品事業を中核に「スペシャリティファーマを基盤とするトータルヘルスケアカンパニー」の実現を目指す。

競争優位性として、産婦人科等のスペシャリティ領域を重点化する。甲状腺ホルモン剤「チラーヂン」は国内シェア9割超を占め、医療現場において不可欠な薬剤である。これは強力なブランド力と高いスイッチングコスト、医薬品承認という規制による高い参入障壁に支えられた競争優位性である。国内で初めて承認されたプロゲスチン単剤の経口避妊剤LF111の承認取得は、新規性による市場優位性を確立する。イオンチャネルに対する創薬基盤技術の導入や、ステロイドホルモン測定技術を応用した毛髪ホルモン量測定キット(人・猫)の開発は、技術的優位性を示す。医薬品事業は薬事行政による厳しい規制を受け、新薬開発には多額の費用と長い年月を要するため、高い参入障壁が存在する。

ビジネスモデルの質として、医薬品事業は継続的な処方によりストック型収益の性質を持つ。「チラーヂン」のような必須薬剤は安定した収益源となる。検査事業の毛髪ホルモン量測定キットもリカーリング収益の可能性を秘める。

2. 沿革ハイライト

当社の完全子会社であるあすか製薬株式会社は、1920年6月に帝国社臓器薬研究所として創設された。1955年9月に東京証券取引所に株式を上場する。2005年10月にはグレラン製薬株式会社と合併し、商号をあすか製薬株式会社に変更した。

当社は2021年4月に単独株式移転により設立され、東京証券取引所市場第一部に上場する。同年4月にはロンドンオフィスを開設し、2022年4月には東京証券取引所の市場区分見直しによりプライム市場へ移行した。2025年2月にはベトナムのHa Tay Pharmaceutical Joint Stock Companyを連結子会社化し、海外事業展開を加速する。

3. 収益・成長

当社グループは2021年度からスタートした中期経営計画において、2025年度に売上高700億円、営業利益率8%、自己資本当期純利益率(ROE)8%の達成を目標とする。

成長戦略として、産婦人科製品の継続的な開発・販売を通じた女性のクオリティオブライフ向上に貢献する。新薬の継続的創出のため、オープンイノベーションの活用やロンドンオフィスとの連携によるグローバルベースなアライアンス活動に取り組む。海外事業展開の一環として、アジアを中心に提携先との協力関係を進め、ベトナムのHa Tay Pharmaceutical Joint Stock Companyを連結子会社化し、東南アジアでのプレゼンス拡大を図る。トータルヘルスケア実現に向けた新たな価値提供として、検査事業における低侵襲な検査法のビジネス確立を進め、畜水産領域の繁殖・免疫と栄養の強みを伸ばす。

開発パイプラインでは、子宮筋腫を適応症とするAKP-022(レルゴリクス配合剤)が2024年12月からPhaseⅢ試験を開始した。避妊を適応症として開発中のLF111(ドロスピレノン)は2025年5月19日に製造販売承認を取得し、発売に向けて準備中である。新たな創薬研究活動としてイオンチャネルに対する創薬基盤技術を導入し、オープンイノベーションを活用した創薬シーズのステージアップを図る。

研究開発費は2025年3月期に7,031百万円と前年同期から2,302百万円増加し、成長戦略を支える投資を継続する。設備投資額は2025年3月期に3,610百万円であり、製剤生産設備、販売権、研究施設等の拡充・強化を図る。

売上高は2023年3月期60,461百万円、2024年3月期62,843百万円、2025年3月期64,139百万円と推移する。営業利益は2024年3月期6,500百万円、2025年3月期5,331百万円である。純利益は2023年3月期4,238百万円、2024年3月期7,545百万円、2025年3月期5,101百万円である。

4. 財務健全性

総資産は2023年3月期87,138百万円から2025年3月期100,534百万円へ増加した。純資産も2023年3月期54,533百万円から2025年3月期69,195百万円へ増加した。営業活動によるキャッシュ・フローは2024年3月期1,486百万円から2025年3月期2,485百万円へ増加した。有利子負債は2023年3月期0円、2024年3月期9,485百万円、2025年3月期10,902百万円である。

5. 株主還元

年間配当は2023年3月期16.0円、2024年3月期40.0円、2025年3月期55.0円と増加傾向にある。1株当たり純資産(BPS)は2023年3月期1,928.14円から2025年3月期2,302.61円へ増加した。

6. 注目ポイント

当社グループは特定取引先の上位1社で売上高の約9割を占める。これは事業等のリスクとして認識されており、取引関係に変化が生じた場合、経営成績に重要な影響を及ぼす可能性がある。

海外事業の拡大は注目すべき成長ドライバーである。ベトナムの製薬企業連結子会社化により、東南アジアでの製造・販売・開発を含む全面的な事業活動を強化し、海外プレゼンス拡大を図る。

研究開発投資の強化も重要である。2025年3月期の研究開発費は7,031百万円と増加しており、新薬創出に向けた積極的な投資姿勢を示す。特に産婦人科領域やイオンチャネル創薬技術への注力は、将来の競争優位性構築に繋がる。

医薬品事業に加え、アニマルヘルス事業や検査事業(毛髪ホルモン量測定キット等)を強化し、「予防、検査・診断、治療、予後」のヘルスケア市場全体での価値提供を目指す「トータルヘルスケアカンパニー」への変革戦略は、事業ポートフォリオの多様化とTAM拡大に貢献する。

ESGへの取り組みも積極的である。「健康経営優良法人 ホワイト500」7年連続認定、「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」選定など、外部からの高い評価を得ており、持続的な企業価値向上を目指す。

出典: 有価証券報告書 (2025-03) doc_id=S100VZL4 | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
63.6B 12.3倍 1.0倍 0.0% 2,212.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 64.1B 62.8B 60.5B
営業利益 5.3B 6.5B 5.1B
純利益 5.1B 7.5B 4.2B
EPS 179.9 266.5 150.1
BPS 2,302.6 2,186.1 1,928.1

大株主

株主名持株比率
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)0.10%
NIPPON ACTIVE VALUE FUND PLC (常任代理人 香港上海銀行東京支店)0.08%
武田薬品工業株式会社0.08%
ゼリア新薬工業株式会社0.07%
株式会社三菱UFJ銀行0.04%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)0.04%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)0.03%
NAVF SELECT LLC (常任代理人 香港上海銀行東京支店)0.03%
山口隆0.02%
株式会社ヤマグチ0.02%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2025-05-13NIPPON ACTIVE VALUE FUND PLC 20.49%+1.06%
2025-03-28NIPPON ACTIVE VALUE FUND PLC 19.43%+1.49%
2025-03-05NIPPON ACTIVE VALUE FUND PLC 17.94%+1.02%
2025-01-30NIPPON ACTIVE VALUE FUND PLC 16.92%+1.03%
2025-01-10NIPPON ACTIVE VALUE FUND PLC 15.89%+0.99%
2024-12-05NIPPON ACTIVE VALUE FUND PLC 14.90%+1.02%
2024-12-02NIPPON ACTIVE VALUE FUND PLC 13.88%+1.06%
2024-11-07NIPPON ACTIVE VALUE FUND PLC 12.82%+1.00%
2024-10-16NIPPON ACTIVE VALUE FUND PLC 11.82%+1.02%
2024-09-18NIPPON ACTIVE VALUE FUND PLC 10.80%+1.03%
2024-08-13NIPPON ACTIVE VALUE FUND PLC 9.77%+1.06%
2024-07-29株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 5.92%(0.09%)
2024-07-19NIPPON ACTIVE VALUE FUND PLC 8.71%+1.02%
2024-04-15NIPPON ACTIVE VALUE FUND PLC 7.69%+1.16%
2024-04-04NIPPON ACTIVE VALUE FUND PLC 6.53%+1.00%
2024-01-11NIPPON ACTIVE VALUE FUND PLC 5.53%+0.45%
2023-11-24NIPPON ACTIVE VALUE FUND PLC 5.08%+2.08%
2022-12-19株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 6.01%(1.19%)
2022-06-09ゼリア新薬工業株式会社 6.02%+1.00%
2021-09-02ゼリア新薬工業株式会社 5.02%+5.02%

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-03-23TDNet事業計画あすか製薬HD長期ビジョン「ASKA VISION 2035」および「中期経営計画2028」の策定について
2026-03-02TDNetその他あすか製薬HD従業員持株会向け譲渡制限付株式インセンティブ制度の導入に関するお知らせ2,483-4.95%
2026-03-02TDNetその他あすか製薬HD監査等委員会設置会社への移行に関するお知らせ2,483-4.95%
2026-02-02TDNet決算あすか製薬HD2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)2,322+0.78%
2026-02-02TDNet決算あすか製薬HD2026年3月期 第3四半期決算短信補足資料2,322+0.78%
2025-11-04TDNet決算あすか製薬HD2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)2,114-6.48%
2025-11-04TDNet業績修正あすか製薬HD2026年3月期業績予想の修正に関するお知らせ2,114-6.48%
2025-11-04TDNet決算あすか製薬HD2026年3月期 第2四半期決算短信補足資料2,114-6.48%
2025-11-04TDNet決算あすか製薬HD(訂正・数値データ訂正)「2026年3月期 第1四半期決算短信補足資料」の一部訂正について2,114-6.48%
2025-11-04TDNet決算あすか製薬HD(訂正・数値データ訂正)「2026年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」の一部訂正につい2,114-6.48%
2025-10-20TDNetその他あすか製薬HD緊急避妊薬「ノルレボ」スイッチOTC医薬品の製造販売承認取得および販売に関するお知らせ2,129+3.76%
2025-10-10TDNetその他あすか製薬HDダルトンらによる当社の株券等を対象とする大規模買付行為等を踏まえた当社の株券等の大規模買付行為等に関2,145-2.89%
2025-09-30TDNetその他あすか製薬HDダルトンらによる趣旨説明書の取下げに伴う、当社の株券等の大規模買付行為等への対応方針に基づく手続の中2,288-5.38%
2025-09-16TDNetその他あすか製薬HD当社株主であるダルトンらに対する当社株券等の大規模買付行為等に係る情報リストへの回答の再々要請に関す2,389-0.54%
2025-09-02TDNetその他あすか製薬HD当社株主であるダルトンらに対する当社株券等の大規模買付行為等に係る情報リストへの回答の再要請に関する2,540-0.24%
2025-08-25TDNetその他あすか製薬HD当社株券等の大規模買付行為等に係る情報リスト交付に関するお知らせ2,486-2.17%
2025-08-18TDNetその他あすか製薬HD当社株券等の大規模買付行為等に係る大規模買付行為等趣旨説明書の受領に関するお知らせ2,299+10.66%
2025-08-04TDNet決算あすか製薬HD2026年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)2,471-5.79%
2025-08-04TDNet決算あすか製薬HD2026年3月期第1四半期決算短信補足資料2,471-5.79%
2025-07-15TDNetその他あすか製薬HD譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分に関するお知らせ2,381+1.01%