株式会社坪田ラボは「ビジョナリーイノベーションで未来をごきげんにする」をミッションに掲げ、近視、ドライアイ、老視、脳疾患といったアンメット・メディカル・ニーズ(UMN)の高い疾患領域で画期的な治療法の創出を目指す慶應義塾大学医学部発ベンチャー企業である。事業は研究開発に特化し、単一セグメントで構成する。
ビジネスモデルは、パートナー企業との共同研究開発契約や実施許諾契約による契約一時金、マイルストーン、上市後に得られるロイヤリティ収入によって事業収益を確保し、その収益を新たな研究開発に再投資する循環型のイノベーションモデルを採用する。現時点では契約一時金およびマイルストーン収入が収益の中心を占める。基礎研究から初期臨床試験段階までを担い、その成果をもとにパートナー企業へ導出するBtoB型ビジネスモデルを志向する。医薬品や医療機器開発の長期性を考慮し、一般市場向けコンシューマー製品の企画・研究開発・販売も並行するデュアル戦略を採用する。コンサルティング業務等による安定的な収益基盤確保にも取り組む。研究開発は「深化」(既存研究の深掘り、知財強化)に約70%、「探索」(新領域基礎研究、新規知財創出)に約30%を配分するT型戦略で、短期的成果と中長期的成長の両立を図る。
競争優位性の源泉は、慶應義塾大学医学部眼科学教室における研究成果と知的財産にある。特に近視領域では、波長360~400nmの可視光「バイオレットライト」が近視進行抑制に有効であることを発見し、非視覚系光受容体OPN5を刺激することで脈絡膜を介した眼球内血流維持・増加作用を明らかにする。これらの研究成果は中核技術として特許保護を積極的に進め、独自の競争優位性を確立する。ドライアイ領域では、ビタミンD関連物質がマイボーム腺機能を回復させることを動物モデルおよび臨床研究で証明する。医薬品や医療機器の開発・販売には長い期間、多額の研究費用、厳格な規制当局の承認が必要であり、高度な専門性と特許保護が参入障壁となる。
成長ドライバーとして、世界的に患者数が増加する近視(2020年約26億人、2050年約48億人予測)、ドライアイ(日本国内約2,000万人の潜在患者)、老視(約18億人)といった巨大なUMN市場の拡大が挙げられる。眼と同様に中枢神経系に属する脳疾患領域への研究対象拡大や、コンシューマー製品開発、国内外のパートナー企業との連携を通じたグローバル展開も成長を加速させる。
2012年5月、株式会社ドライアイKTを設立し、2015年2月に株式会社坪田ラボへ商号変更する。2014年から2017年にかけ、近視予防関連の特許を出願する。2019年5月、ジンズホールディングスとTLG-001(近視予防眼鏡型医療機器)に関する実施許諾契約を締結する。2020年10月、ロート製薬とTLM-003(近視抑制点眼薬)に関する実施許諾契約および共同研究開発契約を締結する。2021年4月、マルホとTLM-001(マイボーム腺機能不全治療薬)に関する国内および米欧等への実施許諾契約を締結する。2022年6月、東京証券取引所グロース市場に株式を上場する。同年11月にはTwenty Twenty Therapeutics社とTLG-001の北南米大陸向け、同年12月にはLaboratoires Théa社とTLM-003の米欧等を対象とした独占実施許諾契約を締結し、海外展開を加速する。2024年9月、中国大手眼科用医薬品メーカーShenyang Xingqi Pharmaceutical Co.,Ltd.と中国における眼科用医薬品の独占的実施許諾契約を締結する。2025年3月、中国のBeijing Yijie Pharmaceutical Technology Co.,Ltd.と中国におけるTLG-001に関するライセンス許諾契約を締結する。
当社の収益は、パートナー企業との契約一時金、マイルストーン、上市後のロイヤリティ収入で構成される。現時点では契約一時金およびマイルストーン収入が中心であり、各パイプラインの進捗が収益に大きく影響する。
近視領域では、TLG-001(バイオレットライト機器)がジンズ社により検証治験の治療期間を終了し観察期間に移行、医療機器製造販売承認取得を目指す。TLM-003(近視抑制点眼薬)はロート製薬により第1相臨床試験が終了し、2025年から第2相臨床試験を開始予定である。Laboratoires Théa社およびShenyang Xingqi Pharmaceutical社も欧州と中国での臨床試験準備を進める。
ドライアイ領域では、TLM-001(マイボーム腺機能不全治療薬)がマルホ社により日本国内での臨床試験が進行中である。
脳疾患領域では、TLG-005(バイオレットライト機器)がうつ病において有効性を示す結果を得る。
これらのパイプラインが順調に進展し上市に至れば、マイルストーン収入およびロイヤリティ収入が成長を牽引する。コンシューマー製品開発やコンサルティング業務も収益基盤の多角化に貢献する。
2025年3月期の現金及び現金同等物は1,538,853千円、有利子負債は90,380千円である。総資産は2,503,123千円、純資産は1,587,272千円であり、自己資本比率は約63.4%である。上市までに長期の研究開発期間と多額の資金を必要とするバイオベンチャーであり、外部からの資金調達手段の多様化と財務基盤の強化を課題とする。エクイティファイナンス、金融機関からの融資、各種助成金・補助金の活用を通じて、中長期的な成長を支える資金を安定的に確保する方針である。運転資金確保のため、金融機関との間で当座貸越契約(極度額10億円)を締結する。
株主への利益還元を重要な経営課題と認識する。しかし、事業化後(上市後)のロイヤリティ収入を安定的に計上するステージにはまだないため、ROAやROEといった経営指標を目的とせず、各パイプラインの進捗状況を適時かつ正確に管理することを目標とした事業活動を推進する。得られた収益はさらなる研究開発への再投資に活用し、UMN領域における選択肢を拡げ、社会に貢献し、企業価値の最大化を図ることを優先する方針である。
当社は、UMNの高い疾患領域における革新的なソリューション創出を目指す一方で、複数の事業上および財務上の課題に直面する。基礎研究、知財発掘および管理の強化による導出力向上、国内外事業開発の強化によるパートナー連携の拡大・深化、レギュラトリーサイエンスの強化によるグローバル承認戦略への対応が喫緊の課題である。経営体制の強化、資金調達・財務基盤の強化も重要である。
事業等のリスクとしては、医薬品及び医療機器パイプラインの開発及びそれに伴う収益獲得の不確実性が最も大きい。臨床試験の延長・中止、承認取得の遅延・断念、予期せぬ副作用の発現、法規制の変更、競合他社の出現、共同研究契約の解除などが挙げられる。特に、共同研究型パイプラインにおいては、パートナー企業の経営方針変更や経営環境悪化による契約解除、またはパートナーによる開発遅延・中止が当社の業績に重大な影響を及ぼす可能性がある。これらのリスクに対し、当社はパイプラインの複線化、早期の共同研究開発パートナーとの提携や導出によるリスク低減を図る。技術的問題による開発中断時には研究資源を再配分し、パートナーの戦略的判断による中止の場合でも、自社または別のパートナーとの開発継続を検討する方針である。CSV経営に基づき、社会課題の解決と企業の持続的成長の同時実現を目指し、長期的な視点からイノベーション創出に取り組む。
| 時価総額 | PER | PBR | 配当利回り | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 9.2B | 44.4倍 | 5.8倍 | — | 357.0円 |
| current | prior1 | prior2 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 1.4B | 674M | 955M |
| 営業利益 | 235M | -650M | 167M |
| 純利益 | 206M | -641M | 90M |
| EPS | 8.0 | -25.1 | 3.7 |
| BPS | 61.9 | 53.5 | 77.1 |
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 坪田 一男 | 0.47% |
| 株式会社坪田 | 0.12% |
| 大高 功 | 0.07% |
| ロート製薬株式会社 | 0.03% |
| 竹村 敬司 | 0.02% |
| 大和証券株式会社 | 0.01% |
| 合同会社マーズ | 0.01% |
| 株式会社ジンズホールディングス | 0.01% |
| 原 裕 | 0.01% |
| 楽天証券株式会社 | 0.01% |
| 日付 | 提出者 | 保有割合 | 変動 |
|---|---|---|---|
| 2025-09-02 | 坪田 一男 | 59.26% | (1.23%) |
| 2025-08-29 | 坪田 一男 | 59.26% | (1.23%) |
| 2025-08-28 | 坪田 一男 | 59.05% | (1.44%) |
| 2024-11-18 | 坪田 一男 | 12.51% | -- |
| 2024-11-15 | 坪田 一男 | 60.49% | (1.65%) |
| 2024-10-07 | 坪田 一男 | 62.14% | (0.81%) |
| 2023-08-18 | 坪田 一男 | 62.95% | (1.30%) |
| 2023-01-24 | 坪田 一男 | 64.25% | (0.41%) |
| 2022-07-22 | 坪田 一男 | 64.66% | (2.26%) |
| 2022-07-01 | 大髙 功 | 7.32% | (0.34%) |
| 2022-07-01 | 大髙 功 | 7.32% | (0.34%) |
| 2022-06-28 | 坪田 一男 | 66.92% | +63.92% |
| 2022-06-27 | 大髙 功 | 7.32% | (0.34%) |
| 2022-06-24 | 大髙 功 | 7.32% | +7.32% |
| 2022-06-13 | 大髙 功 | 7.32% | (0.34%) |
| 日付 | ソース | カテゴリ | アクター | イベント | 株価 | 翌日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-02-06 | TDNet | 人事 | G-坪田ラボ | 取締役報酬の減額および監査役報酬の一部自主返上に関するお知らせ | 319 | -10.03% |
| 2026-02-06 | TDNet | その他 | G-坪田ラボ | バイオレットライト照射デバイス「TLG-001」に関する国内臨床試験の結果(速報)および探索的解析に | 319 | -10.03% |
| 2026-02-06 | TDNet | その他 | G-坪田ラボ | バイオレットライト照射デバイス「TLG-001」臨床試験解析結果に関する追加コメント | 319 | -10.03% |
| 2026-02-06 | TDNet | 業績修正 | G-坪田ラボ | 2026年3月期通期業績予想の修正に関するお知らせ | 319 | -10.03% |
| 2025-11-11 | TDNet | 決算 | G-坪田ラボ | 2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(非連結) | 328 | -1.52% |
| 2025-11-11 | TDNet | IR | G-坪田ラボ | 2026年3月期中間決算説明資料 | 328 | -1.52% |
| 2025-10-20 | TDNet | その他 | G-坪田ラボ | バイオレットライト照射デバイス「TLG-001」 国内臨床試験においてLPOを達成 | 335 | +1.79% |
| 2025-10-09 | TDNet | その他 | G-坪田ラボ | マイボーム腺機能不全治療薬TLM-001、Phase 2a試験移行のお知らせ | 342 | +2.05% |
| 2025-09-02 | EDINET | 大量保有 | 坪田 一男 | 大量保有 59.26% | 373 | -1.61% |
| 2025-08-29 | EDINET | 大量保有 | 坪田 一男 | 大量保有 59.26% | 366 | +1.09% |
| 2025-08-28 | EDINET | 大量保有 | 坪田 一男 | 大量保有 59.05% | 367 | -0.27% |
| 2025-08-06 | TDNet | 決算 | G-坪田ラボ | 2026年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(非連結) | 375 | -1.87% |
| 2025-06-27 | TDNet | 事業計画 | G-坪田ラボ | 事業計画及び成長可能性に関する事項 | 396 | +1.52% |
| 2025-06-27 | TDNet | その他 | G-坪田ラボ | 支配株主等に関する事項について | 396 | +1.52% |
| 2024-11-18 | EDINET | 大量保有 | 坪田 一男 | 大量保有 12.51% | — | — |
| 2024-11-15 | EDINET | 大量保有 | 坪田 一男 | 大量保有 60.49% | — | — |
| 2024-10-07 | EDINET | 大量保有 | 坪田 一男 | 大量保有 62.14% | — | — |
| 2023-08-18 | EDINET | 大量保有 | 坪田 一男 | 大量保有 62.95% | — | — |
| 2023-01-24 | EDINET | 大量保有 | 坪田 一男 | 大量保有 64.25% | — | — |
| 2022-07-22 | EDINET | 大量保有 | 坪田 一男 | 大量保有 64.66% | — | — |