Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

株式会社サイフューズ (4892)

株式会社サイフューズは、人工材料不使用の独自三次元細胞積層技術と独占ライセンスの基盤特許、秘匿ノウハウを競争優位性とする再生医療ベンチャーである。細胞のみから立体組織・臓器を作製する3D細胞製品を開発・販売し、再生医療、創薬支援、バイオ3Dプリンタ等のデバイス事業を展開する。3D細胞製品で市場創出を目指し、末梢神経・骨軟骨・血管再生等のパイプラインを臨床開発する。創薬支援では「ヒト3Dミニ肝臓」を販売し、産学官連携や戦略的パートナーシップを強化する。 [本社]東京都港区 [創業]2010年 [上場]2022年

1. 事業概要と競争優位性

株式会社サイフューズは、細胞製品等の研究開発及び製造販売を単一セグメントとする再生医療ベンチャーである。再生医療領域における再生医療等製品のパイプライン開発、創薬支援領域における3D細胞製品の開発・販売、デバイス領域におけるバイオ3Dプリンタ等の三次元細胞積層システム機器の開発・販売を行う。

同社の競争優位性(Moat)は、人工材料を使用せず、細胞のみで立体的な組織・臓器を作製する独自の三次元細胞積層技術にある。細胞塊(スフェロイド)と自社開発のバイオ3Dプリンタ(Regenova、S-PIKE)を組み合わせ、従来の1D/2D製品と異なる立体的な3D細胞製品を創出する。この技術は、移植後の拒絶反応や感染症リスクの軽減、高い安全性、生体親和性、組織・臓器本来の機能再生可能性といった点で既存製品に優位性を持つ。自家細胞移植をターゲットとした「自家細胞製品」の開発を進める。

参入障壁は、国立大学法人九州大学と独占ライセンス契約を締結した三次元細胞積層技術に関する基盤特許と、技術的に模倣が困難な固有の製造ノウハウである。これらの知的財産権戦略により実質的な参入障壁を形成する。社内にバイオロジー専門の研究開発者と機械工学・ロボティクス等のエンジニアが所属し、ワンストップでの研究開発・技術開発を可能とする体制も強みである。同社は世界初の3D細胞製品実用化を目指し、新たな市場を創出する段階にある。

2. 沿革ハイライト

2010年8月に設立する。2011年11月、国立大学法人九州大学と立体組織再生に関する基本特許の独占ライセンス契約を締結する。2012年12月、バイオ3Dプリンタ「Regenova」の販売を開始し、2019年1月には新型「S-PIKE」を販売する。NEDOやAMEDの委託事業に複数採択され、末梢神経再生、骨軟骨再生、血管再生等の主要パイプラインの臨床開発を進める。2020年11月、京都大学医学部附属病院と末梢神経損傷に対する医師主導治験を開始し、2023年6月に完了する。創薬支援分野では、2023年10月にNEDO事業で開発した「ヒト3Dミニ肝臓」の販売を開始する。2022年12月、東京証券取引所グロース市場に上場する。太陽ホールディングス、PHCホールディングス、岩谷産業など、多様な企業との戦略的パートナーシップを構築する。

3. 収益・成長

同社は現在、独自の基盤技術を活用した新たな細胞製品による市場開拓と拡大成長を目指し、パイプライン開発や研究開発・技術開発へ先行投資を行う段階にあり、安定した利益計上には至っていない。

中長期経営戦略として、バイオ3Dプリンタ普及によるベース収益確保とシーズ育成、細胞製品実用化を経て、再生医療等製品の承認取得を目指し、事業価値最大化を図る。

成長ドライバーは多岐にわたる。国内再生医療市場は2020年の250億円から2040年には1.1兆円規模へと40倍以上拡大予測。世界動物実験代替製品市場は2020年の91億ドルから2030年には306億ドルへと年平均成長率13.5%で拡大予測され、創薬支援3D細胞製品に大きな需要が見込まれる。再生医療周辺産業も2015年から2030年まで年平均成長率23%で成長予測される。

新市場・新製品の創出も成長を牽引する。同社の3D細胞製品は、末梢神経再生、骨軟骨再生、血管再生、歯周組織再生といった複数のパイプラインで臨床開発が進む。創薬支援では「ヒト3Dミニ肝臓」に加え、「難治性線維化疾患評価に適した革新的三次元間質組織 FCD」の開発も進行中である。バイオ3Dプリンタは、医薬研究以外の様々な分野への応用拡大も期待される。

規制面では、国策としてバイオベンチャー支援が推進され、再生医療・遺伝子治療が重点投資分野に指定される。再生医療等製品の早期承認制度や条件及び期限付承認制度の新設は実用化を後押しする。世界的な動物保護を目的とする法整備は、動物実験代替法のニーズを高め、同社の創薬支援製品に追い風となる。

同社は多数の企業との戦略的パートナーシップを強化し、開発・製造・販売のバリューチェーン構築を進める。グローバル展開も視野に入れ、台湾地域での協業交渉を進める。

4. 財務健全性

同社は、再生医療等製品の事業化を確実に達成するため、現時点では現預金残高水準(キャッシュポジション)を目標とする経営指標とする。経済・金融環境の変化に備え、十分な手元流動性を確保し、中長期的な財務基盤の拡充を図ることを重視する。安定的な現預金残高水準確保・維持のため、多様な資金確保手段を講じ、複数の金融機関との間でコミットメントライン契約等を含む融資枠を設定する。中長期的には、事業成長による収益安定化の実現により、経営指標の達成を目指す。

直近の現預金残高は2,052,570千円、有利子負債は852,800千円である。

5. 株主還元

提供テキストに株主還元に関する具体的な記載はない。

6. 注目ポイント

サイフューズは、人工材料不使用の3D細胞製品を可能にする独自の三次元細胞積層技術と、それを保護する独占ライセンス特許及び秘匿ノウハウにより、高い競争優位性と参入障壁を確立する。末梢神経、骨軟骨、血管再生といった複数の再生医療パイプラインが臨床開発段階にあり、将来の大型製品化が期待される。創薬支援分野では「ヒト3Dミニ肝臓」の販売を開始し、動物実験代替市場という成長市場を捉える。国策によるバイオベンチャー支援や再生医療市場の急拡大、動物実験代替市場の成長といったマクロ環境の追い風を受ける。多数の企業との戦略的パートナーシップによるエコシステム構築とグローバル展開への取り組みは、持続的な成長と事業価値最大化に向けた重要な戦略である。

出典: 有価証券報告書 (2024-12) doc_id=S100VGO7 | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
5.0B 2.0倍 614.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 54M 61M 374M
営業利益 -896M -697M -425M
純利益 -872M -589M -474M
EPS -108.3 -75.4 -177.7
BPS 304.6 405.7 484.9

大株主

株主名持株比率
秋枝 静香0.06%
三條 真弘0.04%
株式会社SBI新生銀行0.03%
株式会社JTファイナンシャルサービス0.03%
名古屋大学・東海地区大学広域ベンチャー1号投資事業有限責任組合0.03%
中山 功一0.02%
PHC株式会社0.02%
福岡地所株式会社0.02%
楽天証券株式会社0.02%
太陽ホールディングス株式会社0.02%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2026-01-23SBI Ventures Two株式会社 10.64%(1.03%)
2025-10-01SBI Ventures Two株式会社 11.67%(0.62%)
2025-09-26SBI Ventures Two株式会社 12.29%(0.98%)
2025-09-12SBI Ventures Two株式会社 13.27%(0.99%)
2025-09-02SBI Ventures Two株式会社 14.26%(1.12%)
2025-08-22SBI Ventures Two株式会社 15.38%(2.03%)
2025-08-18SBI Ventures Two株式会社 17.41%(1.16%)
2025-08-04SBI Ventures Two株式会社 18.57%(0.98%)
2025-07-23SBI Ventures Two株式会社 19.55%(1.01%)
2025-07-14SBI Ventures Two株式会社 20.56%(1.04%)
2025-07-08SBI Ventures Two株式会社 21.60%(2.39%)
2025-06-23SBI Ventures Two株式会社 23.99%+14.00%
2025-05-08三條 真弘 6.74%+1.26%
2025-05-07秋枝 静香 8.33%+1.45%
2025-05-07三條 真弘 6.74%+1.26%
2025-03-13SBI Ventures Two株式会社 9.99%(0.38%)
2025-02-20SBI Ventures Two株式会社 10.37%(0.74%)
2024-09-11SBI Ventures Two株式会社 11.11%(0.24%)
2024-08-05SBI Ventures Two株式会社 11.35%(0.58%)
2024-07-11SBI Ventures Two株式会社 11.93%(0.07%)

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-03-11TDNetその他G-サイフューズ2025年12月期 通期決算に関する質疑応答集661-4.69%
2026-02-25TDNetIRG-サイフューズ2025年12月期決算説明会資料642+0.93%
2026-01-23EDINET大量保有SBI Ventures Two株式会社大量保有 10.64%689-5.37%
2026-01-22TDNet業績修正G-サイフューズ2025年12月期業績予想の修正に関するお知らせ659+4.55%
2026-01-22TDNetその他G-サイフューズ基準日後株主に対する議決権付与に関するお知らせ659+4.55%
2026-01-22TDNet資本政策G-サイフューズ募集新株予約権(ストック・オプション)の発行に関するお知らせ659+4.55%
2026-01-09TDNet資本政策G-サイフューズ第三者割当による新株式の発行に係る払込完了に関するお知らせ603+1.99%
2025-12-24TDNetその他G-サイフューズ上場調達資金使途変更に関するお知らせ588-2.21%
2025-12-24TDNet資本政策G-サイフューズ株式会社クラレとの業務資本提携及び第三者割当による新株式発行に関するお知らせ588-2.21%
2025-11-25TDNetその他G-サイフューズ福岡証券取引所への重複上場承認に関するお知らせ570+2.46%
2025-11-18TDNetその他G-サイフューズ営業外収益の計上に関するお知らせ575-0.35%
2025-10-06TDNet人事G-サイフューズ福岡証券取引所への重複上場申請に関する取締役会決議のお知らせ612-1.63%
2025-10-01EDINET大量保有SBI Ventures Two株式会社大量保有 11.67%598+3.85%
2025-10-01TDNet資本政策G-サイフューズ第22回新株予約権(行使価額修正条項付)の行使完了及び月間行使状況に関するお知らせ598+3.85%
2025-09-26EDINET大量保有SBI Ventures Two株式会社大量保有 12.29%591+0.34%
2025-09-16TDNet資本政策G-サイフューズ第22回新株予約権(行使価額修正条項付)の大量行使に関するお知らせ595+1.18%
2025-09-12EDINET大量保有SBI Ventures Two株式会社大量保有 13.27%584+1.88%
2025-09-02EDINET大量保有SBI Ventures Two株式会社大量保有 14.26%640-2.34%
2025-09-01TDNet資本政策G-サイフューズ第22回新株予約権(行使価額修正条項付)の月間行使状況に関するお知らせ626+2.24%
2025-09-01TDNetその他G-サイフューズ財務上の特約が付された金銭消費貸借契約の締結に関するお知らせ626+2.24%