Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

テスホールディングス株式会社 (5074)

テスホールディングスは、省エネ・再生可能エネルギー設備のEPCを行うエンジニアリング事業(フロー型)と、再生可能エネルギー発電所の所有・運営・売電・O&M等を行うエネルギーサプライ事業(ストック型)を展開する。幅広いEPC実績とノウハウが技術的優位性の源泉。開発から運用までワンストップで実施し、収益性向上を図る。脱炭素化の世界的潮流と国内政策が成長ドライバー。許認可取得が参入障壁となる。 [本社]大阪府豊中市 [創業]2009年 [上場]2021年

1. 事業概要と競争優位性

テスホールディングスは、テス・エンジニアリングを中核とする連結子会社22社及び持分法適用関連会社4社で構成される。持続可能な社会の実現に向け、「再生可能エネルギーの主力電源化」「省エネルギーの徹底」「エネルギーのスマート化」を注力領域とし、エンジニアリング事業とエネルギーサプライ事業の2事業を展開する。両事業は相互に連携し、独立系の立場を活かして顧客へエネルギー分野のワンストップ・ソリューションを提供する。

エンジニアリング事業は、エネルギープラントやユーティリティ設備のEPCを行う都度受注(フロー)型ビジネスである。省エネルギー・再生可能エネルギー設備のEPCを提供し、設立以来の幅広いEPC実績におけるノウハウ蓄積が技術的優位性の源泉となる。事業は「受託型」と「開発型」の2形態で展開する。

エネルギーサプライ事業は、再生可能エネルギー発電所の所有・運営・売電、オペレーション&メンテナンス(O&M)、電気の小売供給、資源循環型バイオマス燃料供給を行うランニング収益(ストック)型ビジネスである。FIT/FIP制度活用発電所やオンサイトPPAモデルによる自家消費型発電所を所有・運営・売電する。候補地選定からSPC組成、資金調達、EPC、O&M、エネルギーマネジメント、アセットマネジメントまでをワンストップで実施し、収益性向上を図る。主要な発電所の所有・運営・売電には、SPCを用いたプロジェクトファイナンススキーム(GK-TKスキーム)を導入する。O&Mサービスは、顧客設備の長期安定稼働に貢献し、エネルギー管理支援サービスや24時間遠隔監視サービスを含む。

建設業法、電気事業法、再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法等の法的規制に基づく多数の許認可取得が、事業参入障壁を形成する。

2. 沿革ハイライト

1979年5月、テス・エンジニアリング(旧阪和熱水工業)設立、ユーティリティ設備のエンジニアリング・保守業務を開始する。2009年7月、テス・テクノサービス(現当社)を設立する。2018年4月、テスホールディングスへ商号変更し、持株会社体制へ移行する。2013年6月、当社グループ初の太陽光発電所が発電を開始する。バイオマス燃料製造・供給、太陽光・バイオマス発電所の所有・運営・売電を行う子会社設立・取得を多数実施する。2021年4月、東証市場第一部に株式上場し、2022年4月、プライム市場へ移行する。英国系統用蓄電事業への出資参画や水力発電所開発子会社設立により、事業領域を広げる。

3. 収益・成長

世界的なエネルギー脱炭素化の潮流と、日本政府のエネルギー政策が事業の成長ドライバーとなる。第7次エネルギー基本計画では、2050年カーボンニュートラル実現と2040年国内電源構成における再生可能エネルギー比率40~50%目標が掲げられる。環境省推計では、国内クリーンエネルギー利用分野の市場規模は2024年6.1兆円から2050年には約1.3倍の7.8兆円に拡大予測される。産業部門の電力需要増加、定置用蓄電池の導入見通し拡大も事業機会を増加させる。省エネ法改正による非化石エネルギーへの転換・電気の需要最適化、エネルギーの分散化、電力取引市場の活用も追い風となる。

中期経営計画(2025-2030)では、系統用蓄電所の開発、FIT太陽光のFIP転換+蓄電池併設、資源循環型バイオマス燃料事業、省エネ・再エネソリューションを注力事業分野とする。研究開発活動では、インドネシアでのバイオマス燃料商業生産化や、蓄電池・EVを活用した需給調整・余剰電力活用技術の開発を進める。当連結会計年度の研究開発費は342百万円である。

事業投資も成長戦略の重要な要素であり、再生可能エネルギー発電所等に係る新規設備への設備投資、稼働済み発電所の取得、第三者との合弁会社設立を継続する。当連結会計年度の設備投資総額は8,971百万円(未実現利益調整後)であり、エネルギーサプライ事業が12,768百万円(未実現利益調整前)を占める。海外での脱炭素化の重要性増大も、海外展開の機会となる。

4. 財務健全性

2025年6月期末における連結総資産額151,262百万円に対し、有利子負債は87,490百万円である。連結総資産額に占める有利子負債の割合は61.3%と高い水準にある。これは再生可能エネルギー発電設備投資や大型EPC運転資金需要が主な要因である。金融機関からの借り入れには財務制限条項が付されており、金利上昇や信用力低下は業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がある。

5. 株主還元

中期経営計画(2025-2030)において、「成長投資と株主還元」を企業価値向上に向けた方針の一つとして掲げる。

6. 注目ポイント

脱炭素化というマクロトレンドを背景に、エンジニアリングとストック型エネルギーサプライを組み合わせた独自のビジネスモデルを構築する。長年のEPC実績によるノウハウ蓄積と、開発から運用までワンストップで対応する体制が競争優位性となる。多数の許認可取得や大規模な設備投資は、新規参入障壁として機能する。今後は、系統用蓄電所、FIP転換+蓄電池併設、資源循環型バイオマス燃料、需給調整技術といった新領域への投資と研究開発が成長ドライバーとなる。高い有利子負債比率とそれに伴う金利変動リスク、財務制限条項の遵守は、投資判断において注視すべき点である。

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
74.9B 62.3倍 1.8倍 0.5% 1,060.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 37.4B 47.0B 36.7B
営業利益 3.6B 3.6B 2.5B
純利益 1.3B 1.2B 204M
EPS 17.9 17.0 2.9
BPS 603.5

大株主

株主名持株比率
合同会社ストーンサイド0.07%
石脇 秀夫0.07%
合同会社たかおか屋0.07%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)0.07%
株式会社K0.06%
株式会社瑛0.05%
東京センチュリー株式会社0.05%
山本一樹0.02%
石田智也0.02%
公益財団法人石脇奨学財団0.02%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2025-07-10山本 一樹 8.29
2025-04-23山本 一樹 8.29
2025-02-20三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 4.06
2024-12-27石脇 秀夫 14.16
2024-12-27石脇 秀夫 14.16
2024-12-13石脇 秀夫 18.16
2024-11-08髙崎 敏宏 8.15
2024-10-21三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 5.02
2024-08-28山本 一樹 8.29
2024-08-27山本 一樹 8.29
2024-08-19山本 一樹 8.29
2024-05-29髙崎 敏宏 8.15
2024-05-29髙崎 敏宏 9.87
2024-03-26石脇 秀夫 18.16
2023-12-04藤井 克重 6.46
2023-11-10藤井 克重 6.46
2023-10-19三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 4.5
2023-10-11髙崎 敏宏 17.68
2023-09-04石脇 秀夫 20.66
2023-09-01石脇 秀夫 22.14

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-03-31TDNet当社及び当社子会社の従業員に対する譲渡制限付株式付与制度の導入に関するお知らせ
2026-03-13TDNet子会社による財務上の特約が付された金銭消費貸借契約の締結に関するお知らせ
2025-09-24TDNet子会社による大口受注に関するお知らせ
2025-08-27TDNet(訂正)「取締役等選任議案に関するお知らせ」の内容の一部訂正に関するお知らせ
2025-08-25TDNetdividend: 剰余金の配当に関するお知らせ
2025-08-25TDNet取締役等選任議案に関するお知らせ
2025-08-25TDNet定款一部変更に関するお知らせ
2025-08-25TDNet剰余金の配当に関するお知らせ
2025-07-10TDNetHolding change by 山本 一樹
2025-04-23TDNetHolding change by 山本 一樹
2025-04-15TDNet子会社による大口受注に関するお知らせ
2025-03-31TDNet株主優待制度の導入に関するお知らせ
2025-03-31TDNet子会社による大口受注に関するお知らせ
2025-02-20TDNetHolding change by 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
2024-12-27TDNetHolding change by 石脇 秀夫
2024-12-27TDNetHolding change by 石脇 秀夫
2024-12-13TDNetHolding change by 石脇 秀夫
2024-11-08TDNetHolding change by 髙崎 敏宏
2024-10-21TDNetHolding change by 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
2024-08-28TDNetHolding change by 山本 一樹