Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

住友理工株式会社 (5191)

住友理工は自動車用品と一般産業用品を製造販売する。高分子材料技術と総合評価技術をコアコンピタンスとし、EV・FCEV向け防振ゴム、ホース、薄膜高断熱材「ファインシュライト」、放熱吸音材「MIF®」等を開発する。トヨタMIRAIにも基幹部品が採用される。一般産業用品ではビル用制振システムやヘルスケア分野のSRセンサ応用製品を展開する。グローバル生産体制と親会社連携を強みに、次世代モビリティや社会課題解決に貢献するリーディングカンパニーへの変革を目指す。 [本社]愛知県小牧市 [創業]1929年 [上場]1949年

1. 事業概要と競争優位性

住友理工は、自動車用品と一般産業用品の製造販売を主事業とする。自動車用品部門では防振ゴム、ホース、内装品、制遮音品、燃料電池(FC)部材、ゴムシール材等を、一般産業用品部門では精密樹脂ブレード・ロール、鉄道車両用・住宅用・橋梁用防振ゴム、高圧ホース・搬送用ホース等を手掛ける。当社グループは、当社、親会社、子会社75社及び関連会社7社で構成され、海外売上高が連結売上高の約7割を占めるグローバル企業である。

当社の競争優位性(Moat)は、90年以上にわたり培った「高分子材料技術」と「総合評価技術」をコアコンピタンスとすることにある。これらを駆使し、次世代モビリティ分野(CASEの自動運転・電動化)に対応する製品開発を推進する。EVの電費・航続距離・静粛性向上に寄与する薄膜高断熱材「ファインシュライト」や、放熱性能が一般的な防音ウレタンの10~50倍という放熱吸音材「MIF®」(愛知発明大賞受賞)を開発する。防振ゴム事業では、EV向けモーターマウントやeAxleマウントへ製品を進化させ、日系・海外自動車メーカーへの拡販を進める。EV用熱マネジメントニーズに対応する冷却系ホースやバッテリー冷却プレート「クールフィットプレート」の開発にも注力する。FCEV向けでは、トヨタ自動車株式会社のMIRAIに基幹部品が採用される実績を持ち、水素タンクマウント、水素ホース、FCセル用ガスケット等の部品を供給する。これは顧客ロックイン構造の一例である。

一般産業用品分野では、ビル用制振システム「TRCダンパー」が新規開業ビルに採用され、地震が多い日本における防災・減災に貢献する。ヘルスケア分野では、SRセンサ応用「モニライフシリーズ」が宿泊施設の睡眠状態可視化サービスに活用され、令和5年度中部地方発明表彰「文部科学大臣賞」等を受賞した。独自の加硫シミュレーション技術確立によるDX推進は、高精度な製品設計と競争力のある量産生産性を実現する。親会社である住友電気工業株式会社との連携強化も、シナジー創出の源泉となる。

2. 沿革ハイライト

当社は1929年12月に昭和興業株式会社として設立され、ゴムベルトの製造を開始した。1937年には株式会社住友電線製造所(現・住友電気工業株式会社)の経営参加により東海護謨工業株式会社に改称し、工業用ゴム製品へと事業を拡大した。1949年7月に名古屋証券取引所に株式を上場し、1954年には防振ゴムの製造を開始した。1961年に東海ゴム工業株式会社へ社名変更した。

1988年以降、米国、タイ、中国、ポーランド、インド、インドネシア、イタリア、ドイツ、ブラジル等で海外拠点を設立・買収し、グローバル展開を加速した。2014年10月には現在の住友理工株式会社に社名を変更した。2022年には米国のLanzaTech NZ, Inc.と、サーキュラーエコノミー実現に向けたゴム・樹脂・ウレタン廃棄物の再利用に関する共同開発契約を締結した。

3. 収益・成長

当社グループは、2029年の創立100周年に向けた「2029年 住友理工グループVision」(2029V)と、3ヶ年の事業計画「2025年 住友理工グループ中期経営計画」(2025P)を策定し、持続的成長を目指す。2029Vでは連結売上高7,000億円規模、ROIC10%以上、ROE10%以上を財務目標に掲げる。2025Pでは連結売上高6,200億円、事業利益320億円、ROIC10%以上、ROE9%以上を目標とする。

成長ドライバーは、次世代モビリティへの対応と環境配慮型製品の提供である。高透明遮熱・断熱窓用フィルム「リフレシャイン」の車載用用途拡大を東南アジア各国・インドで強化する。一般産業用品分野では、ビル用制振システム「TRCダンパー」の採用拡大や、高圧ホースの補修品市場参入とグローバル拡販を進める。ヘルスケア分野では「モニライフシリーズ」の採用拡大やフレイルチェックシステム、口腔機能モニターの提供を通じて、人々の暮らしと健康への貢献を図る。

新規事業として、インテグリカルチャー株式会社と共同開発する細胞農業向け細胞培養バッグの特許出願完了と試験販売開始、株式会社ギンレイラボと共同開発する動物実験代替ツール「生体模倣システム(MPS)」のエントリーモデル販売開始を予定する。ランザテック社等との協業によるサーキュラーエコノミーへの取り組みも推進する。

当連結会計年度の研究開発費は18,249百万円であり、設備投資は33,388百万円(自動車用品30,186百万円、一般産業用品3,202百万円)を実施した。

直近の業績は、2025年3月期の売上高は213,066百万円、純利益は27,419百万円である。2024年3月期の売上高201,298百万円、純利益18,641百万円、2023年3月期の売上高176,800百万円、純利益6,683百万円から、売上高・純利益ともに増加傾向を示す。

4. 財務健全性

2025年3月期末の総資産は450,432百万円、純資産は214,767百万円である。自己資本比率は約47.7%となる。有利子負債は103,828百万円に対し、現金及び現金同等物は55,015百万円を保有する。

事業等のリスクとして、海外売上高が連結売上高の約7割を占めるため、海外の政治経済や社会情勢、為替レートの変動が経営成績に影響を及ぼす可能性がある。原材料等の市況価格の急激な上昇や、資金調達に係る財務制限条項、知的財産権侵害、新事業展開に伴う投資回収遅延や不能のリスクも認識する。

5. 株主還元

当社は、継続的かつ安定的な配当を基本方針とし、2026年3月期での配当性向30%以上を目指す。2025年3月期の年間配当は66.0円、2024年3月期は36.0円、2023年3月期は15.0円と、配当は増加傾向にある。

6. 注目ポイント

住友理工は、高分子材料技術と総合評価技術を軸に、次世代モビリティ分野(EV、FCEV)への対応を加速し、環境配慮型製品や新規事業(細胞農業、生体模倣システム)への挑戦を通じて、社会課題解決に貢献するリーディングカンパニーへの変革を目指す。親会社である住友電気工業株式会社との連携強化や、グローバル生産体制を活用した事業拡大、欧州事業の構造改革の完遂が今後の収益性向上と持続的成長の鍵となる。ESG経営や人的資本(女性活躍推進、男性育児休業取得率向上)への積極的な取り組みも、企業価値向上に資する要素である。

出典: 有価証券報告書 doc_id=S100VZJC | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
269.9B 12.7倍 2.6倍 1.3% 2,594.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 620.0B 213.1B 201.3B
営業利益 37.5B 41.6B 34.0B
純利益 21.2B 27.4B 18.6B
EPS 204.2 264.1 179.5
BPS 996.8 907.6

大株主

株主名持株比率
住友電気工業㈱0.50%
マルヤス工業㈱0.09%
日本マスタートラスト信託銀行㈱(信託口)0.05%
住友理工共栄持株会0.03%
住友理工社員持株会0.02%
㈱日本カストディ銀行(信託口)0.02%
フコク物産㈱0.01%
MSIP CLIENT SECURITIES(常任代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券㈱)0.01%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505223(常任代理人 ㈱みずほ銀行)0.01%
BNP PARIBAS LUXEMBOURG/2S/JASDEC/FIM /LUXEMBOURGFUNDS/UCITS ASSETS(常任代理人 香港上海銀行東京支店)0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2026-01-19住友電気工業株式会社 99.79
2025-12-23マルヤス工業株式会社
2025-12-22住友電気工業株式会社 91.86
2025-04-24マルヤス工業株式会社 8.56
2025-04-11マルヤス工業株式会社 9.31
2025-04-11マルヤス工業株式会社 8.8
2025-03-24マルヤス工業株式会社 8.8
2024-08-21マルヤス工業株式会社 10.38
2024-08-21マルヤス工業株式会社 11.59
2024-08-09マルヤス工業株式会社 10.38
2024-08-09マルヤス工業株式会社 11.59

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-01-28TDNet当社株式の上場廃止のお知らせ
2026-01-28TDNettender_offer: 当社株式の上場廃止のお知らせ
2026-01-19TDNetHolding change by 住友電気工業株式会社
2025-12-23TDNet(開示事項の経過)臨時株主総会の不開催及び基準日の取消しに関するお知らせ
2025-12-23TDNet住友電気工業株式会社による当社株式に対する株式売渡請求を行うことの決定、当該株式売渡請求に係る承認及
2025-12-23TDNetHolding change by マルヤス工業株式会社
2025-12-23TDNettender_offer: 住友電気工業株式会社による当社株式に対する株式売渡請求を行うことの決定、
2025-12-22TDNetHolding change by 住友電気工業株式会社
2025-12-16TDNettender_offer: 支配株主である住友電気工業株式会社による当社株式に対する公開買付けの結果
2025-12-16TDNet支配株主である住友電気工業株式会社による当社株式に対する公開買付けの結果に関するお知らせ
2025-12-08TDNet臨時株主総会招集のための基準日設定に関するお知らせ
2025-11-26TDNettender_offer: (訂正)「支配株主である住友電気工業株式会社による当社株式に対する公開買
2025-11-26TDNet(訂正)「支配株主である住友電気工業株式会社による当社株式に対する公開買付けに係る賛同の意見表明及び
2025-06-20TDNet支配株主等に関する事項について
2025-04-24TDNetHolding change by マルヤス工業株式会社
2025-04-11TDNetHolding change by マルヤス工業株式会社
2025-04-11TDNetHolding change by マルヤス工業株式会社
2025-03-24TDNetHolding change by マルヤス工業株式会社
2024-08-21TDNetHolding change by マルヤス工業株式会社
2024-08-21TDNetHolding change by マルヤス工業株式会社