Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

不二ラテックス株式会社 (5199)

不二ラテックスは、医療機器(ゴム製品、コンドーム)、精密機器(緩衝器)、SP(風船、販促品)、食品容器(ゴム製食品容器)の4事業を展開する。世界最高水準のゴム薄膜化技術と独自の緩衝器技術が競争優位性。精密機器事業でグローバルニッチ企業、SP事業で国内随一、食品容器事業で国内最大手の地位を目指す。薬機法規制が参入障壁。新製品開発、新分野開拓、海外市場拡大を成長ドライバーとし、コンドーム製造事業停止を含む事業構造改革を進める。 [本社]東京都千代田区 [創業]1949年 [上場]1980年

1. 事業概要と競争優位性

不二ラテックスは、当社と子会社2社で構成され、ゴム製品及び精密機器等の製造・販売を行う。事業は医療機器、精密機器、SP、食品容器の4セグメントで構成する。

医療機器事業では、医療機器等のゴム製品やコンドームを製造・販売する。世界最高水準のゴム薄膜化技術とディッピング技術を核とした医療生活用品の中核拠点を確立し、技術力及び製品開発力を強化する。バースコントロール総合メーカーとして避妊から出産介助までをカバーする製品群を展開するが、2025年3月期中間年度にコンドーム製造事業の停止を決定した。薬機法規制や許認可が参入障壁となる。

精密機器事業では、緩衝器(ショックアブソーバ、ロータリーダンパー)を製造・販売する。独自の技術力とノウハウを駆使した高機能かつバリエーション豊富な製品が主力であり、住宅設備、家電、自動車、産業用生産設備等の多岐にわたる市場で展開する。総合緩衝器メーカーという他に類をみないグローバルニッチ企業を目指し、「Motion Control & Technology」を旗印に創造的かつハイレベルな製品開発を継続する。

SP事業では、ゴム風船やフィルムバルーンを媒体とした広告・店頭販促用品を提供し、長年培ったノウハウと国内外のサプライチェーン組織化を活かし、バルーン使用によるヒューマンタッチなビジネスを企画提案・具体化できる国内随一の企業として存在感を発揮する。

食品容器事業では、ゴム製食品容器を製造・販売し、国内最大手のメーカーとして安定した品質と納期で製品供給を行う。耐熱性・耐油性改善による食品全般への対応や食品用以外の用途拡大に取り組む。

同社は革新的な生産技術の開発に挑戦し、競合他社との差別化とリーディングカンパニーとしての地位確立を図る。

2. 沿革ハイライト

1949年3月、株式会社日本ラテックス工業所を設立し、コンドームの製造を開始する。1961年7月、不二ラテックス株式会社へ商号変更する。1970年12月、子会社不二ライフ株式会社を設立し、医療用具の販売を開始する。1980年9月、日本証券業協会店頭登録銘柄に指定される。同年10月、不二精器株式会社を設立しショックアブソーバの販売を開始、1981年5月には新栃木工場で開発・製造に着手する。1999年12月、食品容器を発売する。2002年4月、不二精器株式会社を吸収合併する。2004年9月、中国にFUJI LATEX SHANGHAI CO.,LTD.を設立し、同年12月にジャスダック証券取引所に株式を上場する。2014年4月、日本初の新素材IR製コンドーム「SKYN」を発売する。2016年12月、ドイツ代表事務所を設置する。2018年11月、栃木千塚工場を完成させる。2022年4月、東京証券取引所スタンダード市場へ移行する。2025年3月期中間年度には、コンドーム製造事業の停止と老朽化工場の統合を決定する。

3. 収益・成長

同社は「世界の人々の健康と豊かな暮らしに貢献し、人々に喜ばれ、信頼される企業になる」を経営理念とし、「世界№1・オンリーワン企業」を目指す。第4次新中期経営計画(2021年3月期から2023年3月期)では、投資効果の実現と有利子負債水準の適正化を推進し、最終年度に自己資本当期純利益率(ROE)10.0%、自己資本比率30%を達成した。第5次新中期経営計画(2024年3月期から2026年3月期)では「ものづくりの強化」を軸とした成長加速に取り組む。コンドーム製造事業停止と老朽化工場の統合により、ROEは一時的に7%前後を想定するが、中期的には8~9%を目指す。資本コストや株価を意識した経営を実現するため、事業構造改革、成長投資、株主還元、経営基盤強化を推進する。中長期的な経営戦略は、既存事業強化、「ものづくり」強化、各事業分野でのオンリーワン化、新市場開拓、収益改善、財務体質強化を柱とする。

成長ドライバーは、技術力強化と新製品開発、新分野・新商材・新規事業への取り組み、生産性向上と効率性を追求した設備投資、海外市場の開拓とネットワーク拡大、人材の採用と育成である。

4. 財務健全性

同社は第4次中期経営計画において自己資本比率30%を達成し、財務健全性の向上を図る。しかし、従前の中期経営計画に基づく成長投資に伴い増加した有利子負債の適正化を課題と認識し、引き続き有利子負債の削減に努める方針である。事業等のリスクとして、相対的に高い有利子負債比率による金利変動リスクや、金融機関との借入契約に付された財務制限条項に抵触する可能性を認識する。財務体質強化として、自己資本増強と有利子負債削減を柱とする。

5. 株主還元

同社は資本コストや株価を意識した経営の実現に向け、事業構造改革や成長投資の推進、経営基盤の強化とともに、株主還元を確実に進める方針である。株主資本コストを上回る収益力確保と持続的成長期待創出により、企業価値向上とPBR早期改善を目指す。直近の年間配当額は78.0円である。

6. 注目ポイント

同社の注目ポイントは、まず事業構造改革の推進である。コンドーム製造事業停止と老朽化工場の統合は、収益構造改善と効率化を目指す重要な転換点となる。次に、技術力強化と新製品開発への注力である。医療機器事業ではディッピング技術を核とした中核拠点を確立し、精密機器事業では新たな素材開発と機能性追求により、次期成長エンジン創出を目指す。生産工場では「製品イノベーションプロジェクト」と「スマートファクトリープロジェクト」を進め、革新的な生産技術開発により競合他社との差別化とリーディングカンパニーとしての地位確立を図る。さらに、海外市場の開拓とネットワーク拡大も重要な成長戦略である。中国販売拠点との連携強化やドイツ代表事務所を中心とした海外顧客対応力強化を通じて、中国、欧米、東南アジアへの多面的な取り組みを推進する。事業等のリスクとしては、知的財産権、原材料高、原材料・部品の調達、生産拠点の集中による災害、薬機法等の法的規制、製品の品質問題、人材確保などが挙げられ、これらのリスクへの対応と持続的な成長に向けた経営基盤の強化が課題となる。

出典: 有価証券報告書 (2025-03) doc_id=S100W2HG | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
2.6B 8.8倍 0.6倍 0.0% 2,058.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 7.2B 7.5B 8.1B
営業利益 209M 440M 761M
純利益 298M 290M 517M
EPS 235.2 228.4 407.9
BPS 3,209.1 3,042.7 2,820.6

大株主

株主名持株比率
岡本 昌大0.12%
岡本 和大0.11%
岡本 明大0.09%
岡本 和子0.08%
不二ラテックス共栄会0.06%
岡本 正敏0.03%
株式会社りそな銀行0.02%
株式会社大木0.02%
オカモト株式会社0.02%
赤松 直起0.02%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2024-12-23不二ラテックス共栄会 理事長 田中 眞介 6.02%+1.00%
2024-12-20不二ラテックス共栄会 理事長 田中 眞介 6.02%+1.00%
2023-01-24不二ラテックス共栄会 理事長 田中 眞介 5.02%+0.02%
2023-01-20不二ラテックス共栄会 理事長 田中 眞介 5.02%+0.02%
2021-12-20岡本和子 8.13%(1.59%)

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2025-11-05TDNet決算不二ラテ2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)1,903+1.58%
2025-11-05TDNetその他不二ラテ2026年3月期第2四半期(中間期)業績予想数値と実績値との差異に関するお知らせ1,903+1.58%
2025-06-25TDNet人事不二ラテ役員体制に関するお知らせ1,850+1.30%
2025-06-25TDNetその他不二ラテ「内部統制システムの構築に関する基本方針」の一部改定に関するお知らせ1,850+1.30%
2025-06-20TDNetその他不二ラテ(開示事項の経過)栃木工場におけるコンドーム等製造事業の停止及び同工場の閉鎖について(栃木工場の閉鎖1,874-1.87%
2024-12-23EDINET大量保有不二ラテックス共栄会 理事長 田中 眞介大量保有 6.02%
2024-12-20EDINET大量保有不二ラテックス共栄会 理事長 田中 眞介大量保有 6.02%
2023-01-24EDINET大量保有不二ラテックス共栄会 理事長 田中 眞介大量保有 5.02%
2023-01-20EDINET大量保有不二ラテックス共栄会 理事長 田中 眞介大量保有 5.02%
2021-12-20EDINET大量保有岡本和子大量保有 8.13%