Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

AGC株式会社 (5201)

AGC株式会社は、建築ガラス、自動車用ガラス、電子部材、化学品、ライフサイエンスCDMOをグローバルに展開する。日本初の板ガラス生産に始まる100年超の技術蓄積、大規模設備投資、MI活用研究開発体制が競争優位性を確立する。エッセンシャルケミカルズで高いシェアを有し、EUV露光用フォトマスクブランクスは売上目標を前倒し達成。両利きの経営でコア事業強化と戦略事業創出を推進し、高収益事業ポートフォリオ構築を目指す。 [創業]1907年 [上場]1950年

1. 事業概要と競争優位性

AGC株式会社は、子会社205社及び関連会社27社で構成される当社グループとして、建築ガラス、オートモーティブ、電子、化学品、ライフサイエンスの5つの報告セグメントを中心に事業を展開する。主要製品は建築用板ガラス、自動車用ガラス、液晶/有機ELディスプレイ用ガラス基板、半導体関連部材、苛性ソーダ、塩化ビニル樹脂、フッ素製品、ヨウ素製品、合成医農薬開発製造受託、バイオ医薬品開発製造受託など多岐にわたる。その他、セラミックス製品、物流・金融サービスも手掛ける。

当社グループの競争優位性は、1909年の日本初の板ガラス生産開始に始まる100年超の技術蓄積と大規模な設備投資、グローバルな事業展開に裏打ちされる。ガラス溶解・成形・研磨・検査、フッ素化学、高分子化学、無機化学、電気化学などの基盤技術を保有する。研究開発体制は「両利きの開発」(既存技術革新と新市場開拓)、オープンイノベーション、デジタルトランスフォーメーション(DX)を三本柱とする。マテリアルズ・インフォマティクス(MI)を早期から導入し、MIデータベースシステム「ARDIS」やMI専用分析ツール「AMIBA」を開発、計算科学と連携した材料開発を進め、技術開発の効率化を加速する。当連結会計年度の研究開発費は61,823百万円である。

参入障壁としては、EUV露光用フォトマスクブランクス製造設備、東南アジアにおけるクロールアルカリ製品製造設備、日本におけるフッ素関連製品製造設備、ライフサイエンス分野の合成医薬・バイオ医薬品開発製造受託用設備など、大規模な設備投資が必要となる事業領域が多い。当連結会計年度の設備投資はグループ全体で257,458百万円に達する。日本・アジア、欧州、米州、ブラジルなど世界各地に開発・生産拠点を構築し、グローバルなサプライチェーンを確立する。顧客ニーズを把握し、品質、価格、デリバリー、新技術開発、知的財産権取得に努めることで、顧客との長期的な関係を構築する。エッセンシャルケミカルズで高いシェアを有し、EUV露光用フォトマスクブランクスは2024年に売上目標を1年前倒しで達成する。

2. 沿革ハイライト

AGC株式会社は1907年に旭硝子株式会社として創立された。1909年に日本で初めて板ガラスの工業生産を開始し、1917年にはソーダ灰製造を開始する。1950年に旭硝子株式会社として再発足し、株式を上場した。1956年には自動車ガラス生産を開始しインドへ進出。1964年にはフッ素化学品生産を開始しタイへ進出する。1981年にはベルギーのグラバーベル社を買収し欧州に進出、1995年にはTFT液晶ガラス基板用無アルカリガラスの生産を開始した。2016年以降、M&Aによりバイオ医薬品開発製造受託(CDMO)事業を戦略的に拡大する。2018年に社名をAGC株式会社へ変更し、2024年にはロシア事業から撤退した。

3. 収益・成長

当社グループは、長期経営戦略「2030年のありたい姿」実現に向け、「両利きの経営」を推進する。既存の「コア事業」の競争力強化と、成長分野での「戦略事業」(モビリティ、エレクトロニクス、ライフサイエンス)の創出・拡大を目指す。

成長ドライバーは戦略事業における新市場・新製品の拡大である。エレクトロニクス事業では、EUV露光用フォトマスクブランクスが2024年に売上目標を1年前倒しで達成した。半導体関連部材はAI向けなど最先端半導体の需要増により市場が成長し、ハイエンド市場での販売を拡大する。パフォーマンスケミカルズ事業は半導体関連や輸送機器等の需要増に伴う設備能力増強により売上を伸ばす。エッセンシャルケミカルズ事業はタイでの設備能力増強により東南アジアの旺盛な需要を取り込み、高いシェアを活かしたサプライチェーン戦略で収益力改善を図る。ライフサイエンス事業は、バイオ医薬品CDMOの米国、欧州拠点における収益改善策を実行し、見積もり提案受注増により収益性を回復させる。

一方で、欧州や中国における景気低迷、ライフサイエンス事業での販売数量未達により中期経営計画「AGC plus-2026」の2026年財務KPIは下方修正された。ROEが低位で推移し、PBRが1倍を下回る状況が続くことを課題と認識し、ROCEによる事業管理を行い、資産規模の大きい事業の収益性向上と資産効率改善を喫緊の課題とする。ディスプレイ事業では大型ディスプレイ用ガラス基板への生産集中、価格政策見直し、技術革新による競争力強化を進める。

4. 財務健全性

当社グループは、長期経営戦略「2030年のありたい姿」に向けて、D/E比率0.5以下を堅持する財務KPIを掲げる。当連結会計年度の総資産は2,889,665百万円、純資産は1,435,787百万円、有利子負債は427,576百万円である。生産能力拡大のための大規模な設備投資は2025年で一巡し、今後は投資の効果が発現する見込みである。2026年以降は投資を抑制することによりキャッシュを創出し、次の成長に備える方針である。

5. 株主還元

株主還元については、株主資本配当率3%程度を目安に安定配当を継続する方針に変更はない。2025年の1株当たり配当金額は2024年の水準を維持する予定である。キャピタルアロケーションの方針として、戦略枠については、投資案件やキャッシュの状況などを勘案し、自己株式の取得も含めて最適な資本配分を総合的に判断する。

6. 注目ポイント

当社グループは、「2030年のありたい姿」の実現に向け、“両利きの経営”の進化により中期経営計画「AGC plus-2026」を着実に実行する。2027年以降早期にROE8%以上の達成を目指すことを目標とする。EUV露光用フォトマスクブランクスや最先端半導体関連部材、ライフサイエンスCDMOなど、高成長市場における戦略事業の拡大が今後の成長を牽引する。マテリアルズ・インフォマティクス(MI)を活用した技術開発効率化は、競争優位性をさらに高める要素となる。一方で、PFASに関する規制動向など、環境規制リスクへの対応も継続的な注目点である。

[創業]1907年 [上場]1950年

出典: 有価証券報告書 doc_id=S100VI0L | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
1508.6B 19.1倍 2.0倍 3.0% 6,938.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 2058.8B
営業利益 38.5B 150.0B 127.5B
純利益 22.8B 77.0B 69.2B
EPS 107.7 363.1 326.2
BPS 3,538.5

大株主

株主名持株比率
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)0.16%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)0.08%
明治安田生命保険相互会社(常任代理人 株式会社日本カストディ銀行)0.04%
公益財団法人旭硝子財団(注2)0.03%
旭硝子取引先持株会0.02%
SMBC日興証券株式会社0.02%
STATE STREET BANK WEST CLIENT - TREATY 505234(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)0.02%
日本生命保険相互会社(常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社)0.02%
バークレイズ証券株式会社 BNYM(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)0.01%
AGC従業員持株会0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2026-04-06三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 4.77
2025-11-20三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 5.08
2025-10-21三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 4.99
2025-10-06三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 5.01
2025-07-22野村證券株式会社 5.56
2025-06-05野村アセットマネジメント株式会社 5.4
2025-05-08野村アセットマネジメント株式会社 5.49
2025-04-04野村證券株式会社 6.15
2025-03-21三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 4.93
2025-03-07ブラックロック・ジャパン株式会社 6.16
2024-12-05三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 5.35
2024-10-21野村證券株式会社 5.15
2024-09-20三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 5.5
2024-09-19野村證券株式会社 5.76
2024-06-06三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 5.16
2024-05-08野村アセットマネジメント株式会社 5.17
2024-04-04三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 5.18
2024-03-22野村證券株式会社 6.03
2023-10-19野村アセットマネジメント株式会社 5.11
2023-10-04野村證券株式会社 5.29

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-04-06TDNetHolding change by 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
2025-12-16TDNet(訂正)代表取締役の異動について
2025-12-09TDNet監査等委員会設置会社への移行に関するお知らせ
2025-12-09TDNet取締役・監査役・執行役員の異動について
2025-12-09TDNet代表取締役の異動について
2025-11-20TDNetHolding change by 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
2025-11-05TDNet執行役員の異動等について
2025-10-21TDNetHolding change by 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
2025-10-06TDNetHolding change by 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
2025-07-22TDNetHolding change by 野村證券株式会社
2025-06-05TDNetHolding change by 野村アセットマネジメント株式会社
2025-05-08TDNetHolding change by 野村アセットマネジメント株式会社
2025-04-04TDNetHolding change by 野村證券株式会社
2025-03-21TDNetHolding change by 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
2025-03-07TDNetHolding change by ブラックロック・ジャパン株式会社
2024-12-05TDNetHolding change by 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
2024-10-21TDNetHolding change by 野村證券株式会社
2024-09-20TDNetHolding change by 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
2024-09-19TDNetHolding change by 野村證券株式会社
2024-06-06TDNetHolding change by 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社