**1. 事業概要と競争優位性**
日本電気硝子株式会社は、当社及び子会社24社、関連会社3社で構成されるグループ企業である。事業は「ガラス事業」の単一セグメントであり、「電子・情報」分野と「機能材料」分野に大別する。「電子・情報」分野ではディスプレイ及び電子デバイス用特殊ガラス製品を製造・販売し、液晶ディスプレイ用ガラス、化学強化専用ガラスDinorex®、半導体プロセス用ガラスなどを展開する。「機能材料」分野では複合材、医療、耐熱、建築及びその他用特殊ガラス製品並びにガラス製造機械類を製造・販売し、機能樹脂強化用チョップドストランド、医薬用管ガラス、超耐熱結晶化ガラスNeoceram®、防火設備用ガラスFirelight®などを提供する。当社グループは、マレーシア、米国、台湾、中国、英国、ドイツなど世界各地に製造・販売拠点を持ち、グローバルに事業を展開する。
競争優位性は、材料設計、溶融、成形、加工における「広範かつ高度な特殊ガラス技術の蓄積」とノウハウに基づく。企業理念として「ガラスの持つ無限の可能性を引き出し、モノづくりを通して、豊かな未来を切り拓きます。」を掲げ、「世界一の特殊ガラスメーカー」を目指す。研究開発活動には当連結会計年度で7,881百万円を投じ、材料開発・プロセス開発・製品開発の一体的な開発体制を構築する。特に、カーボンニュートラル達成に資する全電気溶融技術の水平展開やCO2フリー燃料技術開発、特殊熱源による曲面成形、レーザー光精密加工などのプロセス開発を推進する。
製品開発では、フォルダブルディスプレイのカバーガラス用に「世界最薄ガラス」を開発した実績を持つ。次世代半導体向け無機コア基板(GCコア™、ガラスコア基板)の開発、オール酸化物全固体ナトリウムイオン二次電池の開発など、独自の技術に基づく高付加価値製品を創出する。これらの特殊ガラス製品の製造には多額の資金と相当の期間を要する生産設備が必要であり、これが参入障壁となる。
**2. 沿革ハイライト**
当社は1944年10月31日に設立され、1949年12月1日を会社創立日とする。1951年には管ガラスの自動管引に成功し、1962年には超耐熱結晶化ガラス「ネオセラム®」の生産を開始した。1973年4月に東京、大阪両証券取引所市場第二部に株式を上場し、1983年9月には市場第一部銘柄に指定された。1987年にはTFT液晶ディスプレイ用基板ガラスの生産を開始し、2000年にはオーバーフロー法による液晶ディスプレイ用基板ガラスの生産を開始した。グローバル展開は1984年の米国駐在員事務所開設を皮切りに、マレーシア、韓国、台湾、中国、ドイツへと拡大した。2016年、2017年にはPPG Industries, Inc.から欧米のガラス繊維事業を取得し、事業領域を広げた。2020年にはフォルダブルディスプレイのカバーガラス用に世界最薄ガラスを開発し、2021年にはオール酸化物全固体ナトリウムイオン二次電池を開発した。2022年4月には東京証券取引所のプライム市場に移行した。
**3. 収益・成長**
当社グループは、2024年度から2028年度までの中期経営計画EGP2028を策定し、“STRONG GROWTH”をスローガンに掲げる。基本方針は、既存事業の収益基盤強化と成長分野への積極的なリソース投入を推進し、持続的成長と企業価値向上を実現することである。2028年度の経営目標として、売上高4,000億円、営業利益500億円、営業利益率12.5%、ROE8%を設定する。
成長ドライバーとして、高付加価値製品の開発・事業化を強化する。ディスプレイ事業では化学強化専用超薄板ガラスDinorex UTG®の新規事業(フォルダブルスマートフォン用カバーガラス、スピーカー振動板)や人工衛星ソーラーパネル用超薄板ガラスの販売拡大を図る。電子デバイス事業では半導体用サポートガラスの大幅な販売拡大、プローブカード用基板の量産出荷開始、生成AI向け次世代半導体向けの無機コア基板(GCコア™、ガラスコア基板)の開発を進める。エネルギー関連では、全固体ナトリウムイオン二次電池の2025年度中の量産・販売に向けた取り組みを推進する。また、高出力レーザー対応光アイソレーターの開発・拡販、ガラス製造技術・ノウハウを活かしたエンジニアリング事業の開始も成長戦略の一環である。
戦略事業の拡大に向けて、エネルギー、医療、環境、食料分野を中心に研究開発リソースを拡充し、大学や研究機関、ベンチャー企業等との連携を積極的に活用する。さらに、戦略的投資枠として5年間で500億円を設定し、M&Aや戦略的提携、事業投資を積極的に行う方針である。カーボンニュートラル推進も重要な成長戦略であり、全電気溶融技術の活用やCO2フリーエネルギー技術開発、再生可能エネルギーへの投資・調達を通じて、環境負荷低減と持続的成長を図る。
**4. 財務健全性**
中期経営計画EGP2028の財務戦略では、政策保有株式の縮減とノンコア資産の圧縮を進める。事業環境の変化や資本コストを踏まえて保有の適否を検証し、一層の縮減を図る。また、事業改革の過程で生じたノンコア資産は適宜処分し、資産効率の向上を図る。財務の安定性と資本効率性を考慮したバランスシート管理を行う。有利子負債の適切な管理や金利変動リスク回避のため、借入金の一部を固定金利で調達する。
直近の財務状況は、2024年12月期において総資産6,951億6,300万円、純資産4,875億5,900万円、現金及び現金同等物1,235億8,200万円、有利子負債1,112億6,500万円である。
**5. 株主還元**
株主還元については、将来の成長に期した内部留保を確保しながら、充実を図る方針である。2023年11月から2028年12月末までの約5年間で、総額1,000億円の自己株式の取得を計画する。また、安定配当を基本とし、業績、財務状況、成長投資等を踏まえ、目標DOE3%の継続的な配当拡大を目指す。
年間配当は、2022年12月期120円、2023年12月期120円、2024年12月期130円と推移する。
**6. 注目ポイント**
当社グループは、広範かつ高度な特殊ガラス技術を競争優位性の源泉とする。全電気溶融技術をはじめとする革新的なプロセス開発と、フォルダブルディスプレイ、次世代半導体、全固体電池といった先端技術分野での高付加価値製品創出が成長ドライバーとなる。中期経営計画EGP2028では、既存事業強化と成長分野への戦略的投資、M&A活用を推進し、カーボンニュートラルへの貢献も図る。バランスの取れた事業ポートフォリオとグローバル展開により、多様な市場ニーズに対応する。一方で、技術革新による需要・市場構造の急変、特定の主要顧客への依存、環境規制強化などのリスク要因への継続的な対応が求められる。
[本社]滋賀県大津市 [創業]1949年 [上場]1973年
| 時価総額 | PER | PBR | 配当利回り | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 629.9B | 44.7倍 | 1.1倍 | 0.0% | 6,329.0円 |
| current | prior1 | prior2 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 299.2B | 280.0B | 324.6B |
| 営業利益 | 6.1B | -10.4B | 26.2B |
| 純利益 | 12.1B | -26.2B | 28.2B |
| EPS | 141.7 | -282.9 | 302.8 |
| BPS | 5,996.6 | 5,463.5 | 5,635.5 |
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) | 0.18% |
| 株式会社日本カストディ銀行(信託口) | 0.08% |
| ニプロ株式会社 | 0.06% |
| 野村信託銀行株式会社(投信口) | 0.03% |
| 野村 絢 | 0.02% |
| 株式会社滋賀銀行 | 0.02% |
| JPモルガン証券株式会社 | 0.02% |
| 日本電気硝子取引先持株会 | 0.02% |
| 日本証券金融株式会社 | 0.02% |
| 日本電気硝子従業員持株会 | 0.01% |
| 日付 | 提出者 | 保有割合 | 変動 |
|---|---|---|---|
| 2026-03-05 | 三井住友信託銀行株式会社 | 1.00% | (6.71%) |
| 2026-03-05 | 野村證券株式会社 | 1.00% | (8.06%) |
| 2026-02-05 | 三井住友信託銀行株式会社 | 7.71% | +0.19% |
| 2025-11-07 | 野村アセットマネジメント株式会社 | 9.06% | (0.44%) |
| 2025-10-21 | 三井住友信託銀行株式会社 | 7.52% | (0.02%) |
| 2025-10-07 | 野村證券株式会社 | 9.50% | +0.81% |
| 2025-10-06 | 三井住友信託銀行株式会社 | 7.54% | (0.05%) |
| 2025-09-19 | 三井住友信託銀行株式会社 | 7.59% | +0.44% |
| 2025-09-19 | 野村證券株式会社 | 8.69% | (0.11%) |
| 2025-08-06 | 野村アセットマネジメント株式会社 | 8.80% | +0.26% |
| 2025-07-22 | 野村アセットマネジメント株式会社 | 8.54% | (1.06%) |
| 2025-05-08 | 野村アセットマネジメント株式会社 | 9.60% | (0.16%) |
| 2025-04-18 | 野村證券株式会社 | 9.76% | +0.02% |
| 2025-03-21 | 野村證券株式会社 | 9.74% | +0.02% |
| 2025-02-26 | ニプロ株式会社 | 5.44% | -- |
| 2025-02-26 | ニプロ株式会社 | 4.40% | (1.04%) |
| 2025-02-06 | 野村アセットマネジメント株式会社 | 9.72% | +0.80% |
| 2025-01-29 | ニプロ株式会社 | 4.40% | (1.04%) |
| 2024-11-21 | 野村證券株式会社 | 8.92% | (0.08%) |
| 2024-11-07 | 三井住友信託銀行株式会社 | 7.15% | (0.06%) |
| 日付 | ソース | カテゴリ | アクター | イベント | 株価 | 翌日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-03-05 | EDINET | 大量保有 | 三井住友信託銀行株式会社 | 大量保有 1.0% | 6,740 | -2.98% |
| 2026-03-05 | EDINET | 大量保有 | 野村證券株式会社 | 大量保有 1.0% | 6,740 | -2.98% |
| 2026-03-03 | TDNet | 配当・還元 | 日電硝 | 剰余金の配当に関するお知らせ | 6,847 | -8.05% |
| 2026-03-02 | TDNet | 配当・還元 | 日電硝 | 自己株式の取得状況に関するお知らせ | 7,065 | -3.09% |
| 2026-02-05 | EDINET | 大量保有 | 三井住友信託銀行株式会社 | 大量保有 7.71% | 6,964 | +0.63% |
| 2025-12-26 | TDNet | 人事 | 日電硝 | 取締役および監査役の異動に関するお知らせ | 6,140 | +0.50% |
| 2025-11-27 | TDNet | 人事 | 日電硝 | 執行役員の異動に関するお知らせ | 5,692 | +1.76% |
| 2025-11-07 | EDINET | 大量保有 | 野村アセットマネジメント株式会社 | 大量保有 9.06% | 5,529 | +0.76% |
| 2025-10-21 | EDINET | 大量保有 | 三井住友信託銀行株式会社 | 大量保有 7.52% | 4,962 | +1.75% |
| 2025-10-07 | EDINET | 大量保有 | 野村證券株式会社 | 大量保有 9.5% | 4,939 | -0.16% |
| 2025-10-06 | EDINET | 大量保有 | 三井住友信託銀行株式会社 | 大量保有 7.54% | 4,935 | +0.08% |
| 2025-09-19 | EDINET | 大量保有 | 三井住友信託銀行株式会社 | 大量保有 7.59% | 4,854 | +0.70% |
| 2025-09-19 | EDINET | 大量保有 | 野村證券株式会社 | 大量保有 8.69% | 4,854 | +0.70% |
| 2025-09-16 | TDNet | 配当・還元 | 日電硝 | 自己株式の取得状況及び取得終了に関するお知らせ | 4,886 | -0.92% |
| 2025-09-01 | TDNet | 配当・還元 | 日電硝 | 自己株式の取得状況に関するお知らせ | 4,504 | -0.07% |
| 2025-08-06 | EDINET | 大量保有 | 野村アセットマネジメント株式会社 | 大量保有 8.8% | 4,111 | +0.63% |
| 2025-08-01 | TDNet | 配当・還元 | 日電硝 | 自己株式の取得状況に関するお知らせ | 4,011 | +0.70% |
| 2025-07-30 | TDNet | 決算 | 日電硝 | 2025年12月期第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結) | 3,774 | +7.45% |
| 2025-07-30 | TDNet | 業績修正 | 日電硝 | 2025年12月期通期連結業績予想の修正に関するお知らせ | 3,774 | +7.45% |
| 2025-07-22 | EDINET | 大量保有 | 野村アセットマネジメント株式会社 | 大量保有 8.54% | 3,580 | +2.51% |