Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

株式会社オハラ (5218)

株式会社オハラは、光学ガラス素材の光事業と、半導体露光装置向け高均質光学ガラス、極低膨張ガラスセラミックス、石英ガラスのエレクトロニクス事業を展開する。約90年の材料設計ノウハウと生産技術を競争優位性とし、リチウムイオン伝導性ガラスセラミックス「LICGC™」は酸化物系固体電解質でトップクラスのイオン伝導性を有する。XR市場向けARグラス素材、AI半導体・AIサーバー市場向け素材、次世代電池材料「LICGC™」が成長ドライバーとなる。 [本社]神奈川県相模原市 [創業]1935年 [上場]2005年

株式会社オハラグループは、光事業とエレクトロニクス事業を展開し、ガラス素材の製造・販売を主たる業務とする。光事業は光学ガラス素材や光学機器用レンズ材、エレクトロニクス事業は半導体露光装置向け高均質光学ガラス、極低膨張ガラスセラミックス、石英ガラスなどを扱う。当社は素材の生産・販売、連結子会社は製品の加工・販売を担う。台湾、マレーシア、中国、米国、ドイツ、香港などアジア地域を中心にグローバルに事業を展開する。

1. 事業概要と競争優位性

当社グループの競争優位性(Moat)は、約90年にわたる光学ガラス・特殊ガラス製造で培われた材料設計のノウハウと生産技術に基盤を置く。この技術的優位性を活かし、光、エレクトロニクス、環境・エネルギー等の幅広い分野で競争優位性を持つ新素材の研究開発を進める。特にエレクトロニクス事業におけるリチウムイオン伝導性ガラスセラミックス「LICGC™」は、酸化物系固体電解質の中でトップクラスのイオン伝導性を持ち、高い化学的安定性と耐水性を備える。これはニッチ市場における支配的地位を示唆する。

参入障壁としては、高度な専門性と特殊性を要するガラス素材の製造技術、および半導体露光装置向け素材や石英ガラス、電子基板用低誘電ガラスの生産設備増強に継続的に取り組む大規模な設備投資が挙げられる。特定顧客への売上依存度が高い傾向は、高度な専門性故の顧客ロックイン構造を示唆する。GHG排出量削減に寄与する熔解燃焼方式の開発を早期に実現することで、競争優位性の獲得を目指す。

2. 沿革ハイライト

1935年10月、小原光学硝子製造所として創立し、光学ガラスの生産を開始する。1944年2月に株式会社化。1985年5月、株式会社オハラに商号を変更した。1980年代以降、米国、台湾、ドイツ、マレーシア、中国などに海外拠点を設立し、グローバル展開を加速する。2005年10月には東京証券取引所市場第一部に株式を上場し、2022年4月にはスタンダード市場へ移行した。

3. 収益・成長

当社グループは「常に個性的な新しい価値を創造して、強い企業を構築し、オハラグループ全員の幸福と社会の繁栄に貢献します」という経営理念を掲げる。2035年に100周年を迎えるにあたり、「長期ビジョン2035」を策定し、「オプティクス技術への貢献」「価値協創による新ビジネス創出」「価値創造力・効率性・収益力向上」を経営方針とする。

成長ドライバーは、主に以下の新規市場・新製品への対応と既存事業の深化である。

光事業では、画像認識技術及び拡張現実(AR)技術の進展による高品質光学ガラス需要増に対応し、XR市場向けARグラス用ディスプレイモジュール対応ガラス素材の開発を進める。東南アジアでのサプライチェーン構築を進め、付加価値の高いレンズ加工品の供給体制及び販売体制を強化する。

エレクトロニクス事業では、AI半導体を中心とした半導体露光装置市場の需要増加に対応するため、i線用高均質性光学ガラスや石英ガラスの生産設備増強を継続する。リチウムイオン伝導性ガラスセラミックス「LICGC™」は、液系リチウムイオン電池の添加材「LICGC™PW-01」の製造ラインを設置し採用拡大を図る。次世代電池材料「LICGC™SP-01」は量産技術を確立し新規需要獲得を目指す。AIサーバー市場拡大に伴う電子基板用低誘電ガラスについても、台湾工場で専用熔解炉の立ち上げを進め、2026年10月期に売上への寄与を見込む。

研究開発活動では、光事業で高屈折率・高透過率光学ガラス、ARグラス向け光学ガラスの開発を進める。エレクトロニクス事業では、耐衝撃・高硬度ガラスセラミックス、リチウム及びナトリウムイオン伝導性固体電解質、半導体露光装置用レンズ材及び基板ガラスの開発に取り組む。

4. 財務健全性

当社グループは、連結有利子負債の適切な管理を行う。長期ビジョン2035ではROE(自己資本利益率)8.0%以上、中期経営計画(第118期 2026年10月期)ではROE6.5%以上を目標とする。

5. 株主還元

提供テキストに株主還元に関する具体的な方針の記載はない。

6. 注目ポイント

光事業におけるデジタルカメラ市場への特定市場依存リスクに対し、XR市場やメディカルサイエンス向け光学ガラスといった成長分野への新規事業創出と既存事業の構造改革で対応を図る。原材料調達リスク、特にレアアース原料については、レアアースフリーまたは低含有の新規光学ガラスの研究を進めることでリスク低減を図る。海外事業展開に伴う地政学的リスクに対しては、生産ライン及び営業拠点を複数地域で稼働させ、サプライチェーンのレジリエンス構築に取り組む。気候変動リスクに対しては、2035年までにGHG排出量を50%削減(2018年度比)する目標を掲げ、熔解燃焼方式の開発を通じて競争優位性の獲得を目指す。特定顧客への依存リスクは、新規分野の研究開発と新規顧客獲得で対応する。

出典: 有価証券報告書 (2025-10) doc_id=S100XHTP | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
28.4B 15.7倍 0.5倍 0.0% 1,115.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 28.9B 27.9B 28.1B
営業利益 1.8B 2.2B 2.2B
純利益 1.7B 1.6B 1.6B
EPS 71.0 64.4 64.5
BPS 2,131.5 2,072.9 1,931.1

大株主

株主名持株比率
セイコーグループ株式会社0.19%
キヤノン株式会社0.19%
京橋起業株式会社0.19%
三光起業株式会社0.07%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)0.05%
株式会社トプコン0.03%
セイコーインスツル株式会社0.03%
オリンパス株式会社0.02%
JP MORGAN CHASE BANK 385781  (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)0.01%
オハラ従業員持株会0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2022-10-03セイコーグループ株式会社 39.30%--

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-03-13TDNet決算オハラ2026年10月期第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)1,111+5.94%
2026-03-13TDNet業績修正オハラ業績予想の修正に関するお知らせ1,111+5.94%
2026-03-13TDNetIRオハラ2026年10月期第1四半期決算説明資料1,111+5.94%
2025-12-12TDNetその他オハラ自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による自己株式の買付けに関するお知らせ1,075-2.98%
2025-12-11TDNet決算オハラ2025年10月期決算短信〔日本基準〕(連結)1,144-6.03%
2025-12-11TDNetIRオハラ2025年10月期 決算説明資料1,144-6.03%
2025-12-11TDNet配当・還元オハラ自己株式取得に係る事項の決定に関するお知らせ1,144-6.03%
2025-09-12TDNet決算オハラ2025年10月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)1,207-1.24%
2025-09-12TDNetIRオハラ2025年10月期 第3四半期決算説明資料1,207-1.24%
2025-08-06TDNetその他オハラ特別利益の計上に関するお知らせ1,185-0.76%
2025-06-13TDNet決算オハラ2025年10月期第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)1,086-7.00%
2025-06-13TDNetIRオハラ2025年10月期 第2四半期決算説明資料1,086-7.00%
2022-10-03EDINET大量保有セイコーグループ株式会社大量保有 39.3%