Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

株式会社トーヨーアサノ (5271)

株式会社トーヨーアサノは、コンクリート二次製品(パイル)の製造・販売及び工事請負を主たる基礎事業とし、不動産賃貸事業も展開する。HyperストレートNT工法の技術供与・広域展開、高強度パイルの許認可取得、ICT技術活用で技術的優位性を確立する。建設業許可、設備投資、ノウハウ蓄積が参入障壁となる。建設市場の潜在需要は底堅いと認識し、基礎市場に経営資源を集中。中期経営計画で利益率改善と成長投資を推進する。 [本社]静岡県沼津市 [創業]1951年 [上場]1962年

1. 事業概要と競争優位性

株式会社トーヨーアサノは、当社及び連結子会社2社で構成され、コンクリート二次製品(パイル)の製造・販売及び工事請負を主たる基礎事業とする。パイルの製造・販売、関連工事請負、パイル商品の仕入販売を行う。また、当社及び子会社1社は不動産賃貸事業も展開する。

競争優位性(Moat)として、技術的優位性を持つ。HyperストレートNT工法の広域展開に向けた同業パイルメーカーへの技術供与と教育指導を実施し、適用範囲拡大とグレード向上に取り組む。主力工法に用いる高強度パイル(RANK-PHC、RANK-STパイル)の許認可取得を完了し、主力工法の能力を最大限に発揮できる体制を構築する。ICT技術を活用した施工現場の管理厳格化や遠隔臨場技術確立により施工品質向上を図る。長年積み上げた技術・ノウハウ・設備を基礎とし、事業競争力強化を目指す。技術開発や人的資本といった無形資産領域の強化に注力する。

参入障壁は、建設業許可等の許認可、工場の基幹設備更新や本社屋建て替えといった大型設備投資の規模、およびノウハウ蓄積が挙げられる。市場シェアに関する直接的な「No.1」等の記載はないが、主力商圏は関東地区である。ビジネスモデルは、基礎事業が主軸であり、不動産賃貸事業は安定的な収益源となる。

成長ドライバーは、建設市場の潜在的な需要が内需の回復に支えられ底堅く推移すると見込むことである。基礎市場に経営資源を集中する戦略を採る。脱炭素やデジタル化といった経営環境変化への対処も成長機会と捉える。

2. 沿革ハイライト

1951年12月、株式会社東洋パイルヒューム管製作所を設立する。1962年9月、東京証券取引所第二部に上場する。1997年3月、株式会社東洋パイルヒューム管製作所と東扇アサノポール株式会社が合併し、株式会社トーヨーアサノに商号を変更する。2002年9月、沼津工場跡地に大型貸店舗を新設し、不動産賃貸事業を開始する。2020年1月、株主優待制度を導入する。2022年4月、東京証券取引所の市場区分見直しによりスタンダード市場へ移行する。2024年2月、名古屋証券取引所メイン市場に上場する。2025年3月、本社を静岡県沼津市に移転する。

3. 収益・成長

経営環境は、全国および主力商圏である関東地区のコンクリートパイル出荷量が厳しい水準で推移する。今後の経済見通しでは内需の緩やかな回復を想定するものの、建設市場は潜在需要が底堅い一方で、人手不足や労働時間規制が供給制約となる。

第8次中期経営計画(2025~2027年度)では、「Reform戦略」で利益率の改善・安定を図り、「Advance戦略」で成長投資を適切に管理・実行する。Reform戦略は短期(1年間)の時間軸で、経営環境予測に基づき施策を立案・実行する。Advance戦略は中長期的な事業競争力に資する成長投資を管理し、重点領域は①技術開発、②人的資本、③事業基盤の強化(設備の改修、デジタル化、省エネ化)である。特に無形資産領域の強化に注力する。

売上高と利益の成長を志向し、自己資本利益率(ROE)を重要指標と位置付け、株主資本コストを上回る収益性向上を目標とする。当連結会計年度の売上高は14,402百万円、営業利益は606百万円、純利益は363百万円である。

4. 財務健全性

長期的な目標として自己資本比率30%を掲げ、内部留保の蓄積に取り組む。当連結会計年度末の自己資本比率は26.0%である。有利子負債は、東京工場のリニューアル工事や新本社建設のための借入金により、当連結会計年度末で8,237百万円に増加する。自己資本比率だけでなく、流動比率、インタレスト・カバレッジ・レシオ、総資産回転率、固定長期適合率などの指標にも留意し、自己資本の効率的な活用と適切な財務安定性の両立を目指す。

5. 株主還元

株主還元は配当を基本とし、業績の振れをならして配当性向30%以上を目標とする。この期間は目安として3~5年間の変動と業績見通しを考慮する。配当性向30%は平均的な下限値と位置付け、財務戦略との整合性を考慮して上積みを判断する。当連結会計年度の年間配当は85円である。

個人投資家向けの追加還元策として株主優待制度を導入し、本社を置く静岡県沼津市近郊産品を提供、定期的な優待品入れ替えで魅力を高める。2024年度には期末配当の増額を実施し、IR活動強化としてオンラインIR説明会も実施する。

6. 注目ポイント

基礎事業におけるHyperストレートNT工法や高強度パイル、ICT技術といった技術的優位性の維持・強化が、厳しい市場環境下での競争力確保に重要となる。中期経営計画のReform戦略による利益率改善と、Advance戦略による技術開発・人的資本・事業基盤強化への成長投資が、持続的な成長を実現する鍵となる。建設市場の潜在需要を捉えつつ、人手不足や労働時間規制といった供給制約にどのように対処し、事業を成長させるか。自己資本比率30%目標達成に向けた財務体質の改善と、有利子負債の適切な管理が財務健全性向上の課題となる。不動産賃貸事業が、主力事業の変動リスクを補完する安定収益源としてどの程度貢献するかに注目する。

出典: 有価証券報告書 (2025-02) doc_id=S100VTEU | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
3.3B 8.2倍 0.7倍 0.0% 2,300.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 14.4B 15.1B 18.3B
営業利益 607M 923M 229M
純利益 363M 604M -191M
EPS 280.5 465.9 -147.6
BPS 3,240.4 3,033.8 2,630.5

大株主

株主名持株比率
東洋鉄工株式会社0.28%
太平洋セメント株式会社0.13%
トーヨーアサノ取引先持株会0.07%
株式会社静岡銀行(常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社) 0.04%
高周波熱錬株式会社0.03%
三京化成株式会社0.02%
丸幸商事株式会社0.02%
植松 昭子0.02%
世良 彰裕0.01%
鈴木 和見0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2025-06-24株式会社直木商事 25.50%+0.70%
2025-05-28株式会社直木商事 25.85%+1.05%
2025-01-08清水 勉 6.08%+1.01%
2024-12-06清水 勉 6.04%+0.97%
2024-12-05清水 勉 6.04%+0.97%
2023-08-02清水 勉 5.07%+0.07%
2023-07-31清水 勉 5.07%+0.07%

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-01-09TDNet決算トーヨーアサノ2026年2月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)2,518-3.97%
2026-01-09TDNet業績修正トーヨーアサノ業績予想の修正に関するお知らせ2,518-3.97%
2025-10-10TDNet決算トーヨーアサノ2026年2月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)2,277-2.06%
2025-10-01TDNet業績修正トーヨーアサノ2026年2月期第2四半期(中間期)業績予想と実績との差異及び 通期連結業績予想の修正に関するお知ら2,305-0.35%
2025-10-01TDNet配当・還元トーヨーアサノ剰余金の配当(中間配当)に関するお知らせ2,305-0.35%
2025-08-20TDNet不祥事・訂正トーヨーアサノ債権の取立不能又は遅延のおそれ及び 貸倒引当金繰入額(特別損失)の計上に関するお知らせ2,318+1.16%
2025-07-11TDNet決算トーヨーアサノ2026年2月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2025-06-24EDINET大量保有株式会社直木商事大量保有 25.5%
2025-05-28EDINET大量保有株式会社直木商事大量保有 25.85%2,240+2.01%
2025-01-08EDINET大量保有清水 勉大量保有 6.08%
2024-12-06EDINET大量保有清水 勉大量保有 6.04%
2024-12-05EDINET大量保有清水 勉大量保有 6.04%
2023-08-02EDINET大量保有清水 勉大量保有 5.07%
2023-07-31EDINET大量保有清水 勉大量保有 5.07%