Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

東海カーボン株式会社 (5301)

東海カーボンはカーボンブラック、ファインカーボン、スメルティング&ライニング、黒鉛電極、工業炉、その他の6事業をグローバルに展開する。製造設備新設投資56,715百万円を実施し、大規模設備投資は参入障壁となる。ファインカーボン事業では先端素材・多結晶SiCの生産能力増強とSoitec社との戦略提携を進め、半導体・エネルギー・環境分野の成長市場に対応する。カーボンニュートラル関連特許出願を強化する。 [本社]東京都港区 [創業]1918年 [上場]1949年

1. 事業概要と競争優位性

東海カーボンは、カーボンブラック、ファインカーボン、スメルティング&ライニング、黒鉛電極、工業炉及び関連製品、その他(摩擦材、リチウムイオン二次電池用負極材)の6事業をグローバルに展開する。連結子会社31社、非連結子会社1社から構成される。カーボンブラック事業ではゴム製品用、黒色顔料用、導電用カーボンブラックを、ファインカーボン事業では特殊炭素製品、ソリッドSiC、SiCコートを、スメルティング&ライニング事業ではアルミ電解用カソード、高炉用ブロック、炭素電極等を、黒鉛電極事業では電気製鋼炉用黒鉛電極を、工業炉及び関連製品事業では工業用電気炉、炭化けい素発熱体を製造販売する。

競争優位性として、当連結会計年度に56,715百万円の製造設備新設投資を実施しており、大規模な設備投資は参入障壁を形成する。ファインカーボン事業では、今後拡大が見込まれる先端素材である多結晶SiCの生産能力増強を計画通り進め、2024年5月にはフランスのSoitec社と戦略パートナーシップを締結する。これにより、半導体、エレクトロニクス、エネルギー、環境分野のハイテクニーズに対応する製品開発を推進する。また、黒鉛電極事業では、M&Aによりアジア・北米・欧州の3極体制を確立する。研究開発活動は富士研究所等を中心に新製品開発、生産技術研究、既存製品の高性能化、品質改良を積極的に推進し、カーボンニュートラル関連特許出願を強化する。知的財産管理に関する専門部署を設け、技術的優位性の保護に努める。

一方、黒鉛電極事業は世界的な鉄鋼生産低迷による電極需要減退に加え、新興国の低価格品流入による価格競争激化に直面する。スメルティング&ライニング事業もアルミ電解用カソードの需要減退と競合の積極攻勢による売価低下という構造的課題を抱える。

2. 沿革ハイライト

1918年4月、黒鉛電極をはじめとする炭素製品の国内自給を目的として東海電極製造株式会社の商号で創立する。1941年1月、九州若松工場でカーボンブラック製造を開始する。1949年5月、東京、大阪、名古屋の各証券取引所に株式を上場する。1975年6月、東海カーボン株式会社に商号を変更する。1983年8月、田ノ浦工場で等方性黒鉛材の生産技術を確立する。

1989年以降、タイ、米国、韓国、英国、ドイツ、中国、カナダでのM&Aや合弁会社設立を通じ、グローバル展開を加速する。2017年11月にはSGL GE米国子会社株式を取得し、黒鉛電極事業のアジア・北米・欧州3極体制を実現する。2018年9月には米国のカーボンブラック製造販売会社グループを、2019年7月にはドイツの炭素黒鉛製品グループ(COBEX HoldCo GmbH)を完全子会社化し、スメルティング&ライニング事業を獲得する。2024年12月には米国黒鉛加工拠点を連結子会社化し、ファインカーボン事業の販路拡大を図る。

3. 収益・成長

当社グループは、2024年から2026年までのローリング中期経営計画「T-2026」を策定し、「主力事業の収益基盤強化」「事業ポートフォリオマネジメントの高度化」「サステナビリティ経営の推進」を基本方針とする。また、2030年のありたい姿とそこに到達するための取り組みとして「Vision 2030」を策定し、「抜本的な構造改革」「成長市場へのコミット」「サステナブルな価値創出」の3つに取り組むことで事業ポートフォリオの変革を目指す。2030年の目標として、売上高5,000億円、EBITDA20%、ROIC12%を掲げる。

成長ドライバーとして、「成長市場へのコミット」を掲げ、カーボンブラック事業に長期的な利益をもたらす設備投資を行い、ファインカーボン事業と工業炉事業は半導体市場の成長を支える設備投資によって生産能力の拡大と新規市場の開拓に努める。M&Aを成長戦略の一環とし、企業買収、業務提携、戦略的投資に積極的に取り組む方針である。これにより、主にアルミニウム市場を対面業界とする炭素黒鉛製品メーカー2社を買収し、スメルティング&ライニング事業を設置するなど、特定業界への依存体質改善とポートフォリオの分散化を図る。

サステナビリティ経営の推進では、2050年カーボンニュートラル実現に向け、2030年にはCO2排出量の25%削減(2018年比)を目指す。研究開発活動は持続的な企業価値向上のため不可欠と位置付け、当連結会計年度の研究開発費は4,334百万円である。

リスクとして、競合他社との競争激化による価格低下圧力、自動車・半導体・鉄鋼業界への売上集中、原材料価格の高騰や供給不足、研究開発の失敗、M&Aにおけるシナジー不現出やのれんの減損の可能性を認識する。

4. 財務健全性

2024年12月31日現在の総資産は640,753百万円、純資産は325,158百万円である。現金及び現金同等物は65,135百万円、有利子負債は191,240百万円を計上する。前連結会計年度末(2023年12月31日)と比較すると、総資産は640,005百万円から640,753百万円へ微増する一方、純資産は360,103百万円から325,158百万円へ減少し、有利子負債は166,642百万円から191,240百万円へ増加する。

5. 株主還元

2024年12月期の年間配当は30.0円である。2023年12月期は36.0円、2022年12月期は30.0円を配当する。

6. 注目ポイント

黒鉛電極事業とスメルティング&ライニング事業における抜本的な構造改革の完遂は、短期的な収益改善に大きく寄与する。ファインカーボン事業と工業炉事業における半導体市場の成長を支える設備投資、及びカーボンブラック事業への長期的な利益をもたらす設備投資は、成長市場へのコミットメントと将来の収益源確保を示す。2050年カーボンニュートラル実現に向けたCO2排出量削減目標を含むサステナビリティ経営の推進は、持続可能な価値創出に貢献する。M&Aを通じた事業ポートフォリオの変革と、それに伴うシナジーの現出及び成長戦略の実現が今後の焦点となる。有能・多様な人材の確保・育成、知的財産権の保護、DX推進も競争力維持・強化に不可欠な要素である。

出典: 有価証券報告書 (2024-12) doc_id=S100VHHO | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
206.7B 0.7倍 0.0% 918.7円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 350.1B 363.9B 340.4B
営業利益 19.4B 38.7B 40.6B
純利益 -56.7B 25.5B 22.4B
EPS -265.9 119.5 105.2
BPS 1,356.4 1,521.9 1,261.0

大株主

株主名持株比率
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)0.20%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)0.08%
株式会社三菱UFJ銀行0.03%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505223(常任代理人株式会社みずほ銀行決済営業部)0.02%
NORTHERN TRUST GLOBAL SERVICES SE, LUXEMBOURG RE:UCITS CLIENTS 15.315 PCT NON TREATY ACCOUNT(常任代理人 香港上海銀行東京支社カストディ業務部)0.02%
三菱UFJ信託銀行株式会社0.02%
三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社0.01%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505223(常任代理人株式会社みずほ銀行決済営業部)0.01%
STATE STREET BANK WEST CLIENT - TREATY 505234(常任代理人株式会社みずほ銀行決済営業部)0.01%
東京海上日動火災保険株式会社0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2026-01-19株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 9.21%+1.10%
2026-01-08三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 6.40%(0.20%)
2025-10-21野村證券株式会社 8.17%+0.01%
2025-10-20株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 8.11%(1.23%)
2025-10-07野村證券株式会社 8.16%+0.11%
2025-09-30株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 9.34%+1.32%
2025-09-19三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 6.60%+0.48%
2025-07-22株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 8.02%(1.03%)
2025-06-30株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 9.05%+1.11%
2025-05-08野村アセットマネジメント株式会社 8.05%+0.04%
2025-04-18野村證券株式会社 8.01%+0.22%
2025-04-04野村證券株式会社 7.79%+0.27%
2025-03-05野村證券株式会社 7.52%+0.17%
2025-01-21三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 6.12%(0.02%)
2025-01-21野村證券株式会社 7.35%(0.38%)
2025-01-20株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 7.94%(1.37%)
2025-01-09三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 6.14%(0.01%)
2025-01-06株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 9.31%+1.15%
2024-11-21三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 6.15%--
2024-11-21野村アセットマネジメント株式会社 7.73%+0.10%

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-03-11TDNetその他東海カーボン公募ハイブリッド社債(劣後特約付社債)の発行条件決定に関するお知らせ993-1.81%
2026-01-19EDINET大量保有株式会社三菱UFJフィナンシャル・グルー大量保有 9.21%1,050-0.33%
2026-01-08EDINET大量保有三井住友トラスト・アセットマネジメント株大量保有 6.4%994+1.36%
2025-12-15TDNet人事東海カーボン人事異動に関するお知らせ971-1.47%
2025-11-25TDNetその他東海カーボン米国における子会社の再編、並びに子会社の商号変更に関するお知らせ997+1.30%
2025-11-06TDNet決算東海カーボン2025年12月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)1,006-1.70%
2025-11-06TDNet業績修正東海カーボン通期連結業績予想の修正に関するお知らせ1,006-1.70%
2025-11-06TDNet政策保有東海カーボン政策保有株式の売却に伴う特別利益の計上に関するお知らせ1,006-1.70%
2025-10-21EDINET大量保有野村證券株式会社大量保有 8.17%1,076+0.33%
2025-10-20EDINET大量保有株式会社三菱UFJフィナンシャル・グルー大量保有 8.11%1,086-1.01%
2025-10-07EDINET大量保有野村證券株式会社大量保有 8.16%1,071-2.01%
2025-10-03TDNetその他東海カーボン第4回無担保社債発行に関するお知らせ1,031+1.94%
2025-09-30EDINET大量保有株式会社三菱UFJフィナンシャル・グルー大量保有 9.34%1,030-2.13%
2025-09-30TDNetその他東海カーボンBRIDGESTONE CARBON BLACK(THAILAND) CO.,LTD.の子会社化完了1,030-2.13%
2025-09-19EDINET大量保有三井住友トラスト・アセットマネジメント株大量保有 6.6%1,006+1.89%
2025-07-22EDINET大量保有株式会社三菱UFJフィナンシャル・グルー大量保有 8.02%1,014+3.10%
2025-07-14TDNet人事東海カーボン人事異動に関するお知らせ1,026-1.27%
2025-07-07TDNetM&A東海カーボンBRIDGESTONE CARBON BLACK(THAILAND) CO.,LTD.の株式取得に関1,006+0.15%
2025-06-30EDINET大量保有株式会社三菱UFJフィナンシャル・グルー大量保有 9.05%1,018-2.26%
2025-05-08EDINET大量保有野村アセットマネジメント株式会社大量保有 8.05%906+1.30%