Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

共英製鋼株式会社 (5440)

共英製鋼は、電気炉で鉄スクラップを鉄鋼製品に再生する国内・海外鉄鋼事業と、医療・産業廃棄物の無害化溶融処理を行う環境リサイクル事業を展開する。医療廃棄物処理「メスキュードシステム®」や難処理廃棄物対応の実績と許認可、高付加価値製品「タフネジバー®」が競争優位性となる。国内市場縮小に対応し、北米・ベトナムでの海外事業強化と大規模投資を成長ドライバーとする。「エシカルスチール」ブランドで資源循環型ビジネスモデルを訴求する。 [本社]大阪市城東区 [創業]1947年 [上場]2006年

1. 事業概要と競争優位性

共英製鋼グループは、国内・海外鉄鋼事業と環境リサイクル事業を主たる事業とする。国内鉄鋼事業は、電気炉で鉄スクラップを溶融し、土木・建設用鋼材(異形棒鋼、ネジ節鉄筋「タフネジバー®」など)を製造販売する。海外鉄鋼事業はベトナム、米国、カナダで土木・建設・鉱石粉砕用鋼材を製造販売する。

環境リサイクル事業は、医療廃棄物、産業廃棄物の中間および最終処理、再生砕石事業を行う。医療廃棄物処理では、電気炉で無害化溶融処理する「メスキュードシステム®」を確立する。電炉溶融処理の先駆者として35年以上の処理実績と、アスベスト処理など難処理廃棄物の取扱いを可能にする多くの許認可を保有し、高い参入障壁と技術的優位性を持つ。

鉄鋼と環境リサイクルを一体で行う資源循環型ビジネスモデルを構築する。電気炉の高熱を活用し廃棄物を無害化溶融処理する独自のビジネスモデルを「エシカルスチール」としてブランディングし、環境意識の高い需要家へ訴求する。

2. 沿革ハイライト

1947年8月、共栄製鉄株式会社として創業し、翌年9月に共英製鋼株式会社へ社名変更する。1972年10月、枚方電炉工場で製鋼圧延一貫体制を確立する。1988年9月、医療廃棄物処理事業を開始する。1994年1月、ベトナムにビナ・キョウエイ・スチール社を設立し海外事業に進出する。2006年12月、東京証券取引所市場第一部に上場する。2016年以降、米国・カナダの企業買収で北米事業を強化する。2024年3月、関東スチール株式会社を吸収合併し国内4事業所体制を強化する。2025年6月、ベトナム・イタリー・スチール社のハイフォン工場で製鋼圧延一貫体制を確立する。

3. 収益・成長

国内鉄鋼市場は競合多数、供給過剰、公共・民間建設需要の長期減少という課題を抱えるため、当社グループは、人口増加や経済発展が見込まれる海外市場への積極進出を成長戦略の柱とし、「グローカル・ニッチ戦略」のもと「世界3極体制の確立」を目指す。

海外鉄鋼事業の強化を成長ドライバーとする。北米事業では約600億円の投資(M&Aも視野)でコスト競争力強化、生産性向上、生産量・出荷量増加を図る。ベトナム事業では、新圧延ライン稼働による製鋼・圧延一貫体制の完成でコスト競争力を強化し、低在庫操業で業績変動リスクを軽減する。2026年3月期には、ベトナム北部拠点での新圧延工場稼働、北米ビントン・スチール社への380億円規模の設備投資を計画する。

国内鉄鋼事業は、国内4事業所体制による連携強化で販売効率化と安定供給体制を構築し、関東圏での存在感を高める。鉄スクラップ調達多様化や付加価値製品の強化を進める。

環境リサイクル事業は、電炉溶融処理の先駆者としての実績と許認可を背景に、廃棄物処理量の改善を図る。難処理廃棄物の取扱い強化やサーキュラーエコノミーへの取り組みを強化する。「エシカルスチール」ブランド戦略で、資源循環型ビジネスモデルをブランディングし、環境意識の高い需要家へ浸透させる。

中期経営計画「NeXuSⅡ 2026」では、2026年度に連結売上高3,800億円、連結経常利益250億円、出荷量400万トン体制(国内160万トン・海外240万トン)を目標とする。

4. 財務健全性

2025年3月期(current)の連結総資産は3,528億2,800万円、純資産は2,091億5,700万円。有利子負債は835億5,000万円。中期経営計画「NeXuSⅡ 2026」では、2026年度に自己資本比率50%以上、ネットDEレシオ0.5倍以下を目標とする。資金調達の多様化と財務規律堅持により、格付水準の維持を図る。

5. 株主還元

中期経営計画「NeXuSⅡ 2026」において、株主還元を強化するため配当方針を見直す。配当性向の目途を従来の25~30%から30~35%に引き上げ、1株当たり下限配当額を30円とする。2025年3月期(current)の年間配当は90.0円であった。

6. 注目ポイント

資源循環型ビジネスモデルは、電気炉による鉄スクラップ再生と廃棄物処理を一体で行う独自の強みを持つ。カーボンニュートラル社会への移行やサーキュラーエコノミー推進に合致し、「エシカルスチール」ブランド戦略は環境価値を重視する市場での差別化要因となる。電炉溶融処理の先駆者としての実績と許認可は、難処理廃棄物市場での高い参入障壁と優位性を確立する。

国内市場縮小リスクに対し、北米とベトナムを軸とした海外事業への大規模投資と再構築は、今後の成長を左右する。北米での約600億円投資(M&A含む)とベトナムでの製鋼圧延一貫体制確立は、収益基盤の安定化と拡大に貢献する。

2025年3月期のROE(5.4%)は目標8.0%および株主資本コスト(7%程度)を下回り、PBRは1.0倍を下回る。これに対し、海外事業再構築、配当性向引き上げ、無形資産投資、IR強化を通じてROE8.0%以上達成とPBR改善を目指す方針は、資本コストを意識した経営へのコミットメントを示す。

出典: 有価証券報告書 (2025-03) doc_id=S100W2DI | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
105.9B 9.5倍 0.5倍 0.0% 2,358.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 322.8B 321.0B 355.7B
営業利益 15.3B 21.1B 14.8B
純利益 10.8B 13.8B 13.1B
EPS 248.3 318.1 301.6
BPS 4,670.8 4,478.7 4,134.6

大株主

株主名持株比率
日本製鉄株式会社0.27%
高島 秀一郎0.10%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)0.06%
高島 成光0.05%
三井物産株式会社 (常任代理人 株式会社日本カストディ銀行)0.03%
合同製鐵株式会社0.03%
株式会社日本カストディ銀行(三井住友信託銀行再信託分・エア・ウォーター株式会社退職給付信託口)0.03%
株式会社日本カストディ銀行(三井住友信託銀行再信託分・エア・ウォーター防災株式会社退職給付信託口)0.02%
エア・ウォーター株式会社0.02%
共英グループ従業員持株会0.02%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2025-03-11エア・ウォーター株式会社 7.33%(0.22%)
2025-03-11エア・ウォーター株式会社 7.33%--
2025-03-11エア・ウォーター株式会社 7.33%--
2025-03-11エア・ウォーター株式会社 6.00%(1.33%)
2023-04-20日本製鉄株式会社 27.17%+1.35%
2022-03-31エア・ウォーター株式会社 7.33%--
2021-06-09エア・ウォーター株式会社 7.33%(0.22%)
2021-06-09エア・ウォーター株式会社 7.33%--

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-01-16TDNetその他共英製鋼(開示事項の経過)米国拠点における設備投資計画の一部変更に関するお知らせ2,658+0.11%
2025-06-25TDNetその他共英製鋼支配株主等に関する事項について1,995+1.00%
2025-03-11EDINET大量保有エア・ウォーター株式会社大量保有 7.33%1,969+0.30%
2025-03-11EDINET大量保有エア・ウォーター株式会社大量保有 7.33%1,969+0.30%
2025-03-11EDINET大量保有エア・ウォーター株式会社大量保有 7.33%1,969+0.30%
2025-03-11EDINET大量保有エア・ウォーター株式会社大量保有 6.0%1,969+0.30%
2023-04-20EDINET大量保有日本製鉄株式会社大量保有 27.17%
2022-03-31EDINET大量保有エア・ウォーター株式会社大量保有 7.33%
2021-06-09EDINET大量保有エア・ウォーター株式会社大量保有 7.33%
2021-06-09EDINET大量保有エア・ウォーター株式会社大量保有 7.33%