Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

日本システムバンク株式会社 (5530)

日本システムバンクは、遊休不動産の有効活用を基本理念にコインパーキング事業を展開する。全国45都道府県で7,024件、149,000車室の直営・管理受託実績を持ち、豊富な管理ノウハウと24時間365日サービスを競争優位性とする。キャッシュレス決済や独自アプリ「SmooPA」で利便性を高める。CASE対応(カーシェア・EV充電)を成長ドライバーとし、多数の駐車場事業者とのコネクションを活用したマッチングビジネスを展開する。プロパティマネジメント事業は縮小方針である。 [本社]福井県福井市 [創業]1996年 [上場]2023年

1. 事業概要と競争優位性

日本システムバンクは、コインパーキング事業を主力とし、プロパティマネジメント事業、その他事業を展開する。当社グループは、日本システムバンク株式会社、システムパーク株式会社、ノルテパーク株式会社、イーアド株式会社の計4社で構成される。「遊休不動産の有効活用」を基本理念に、土地所有者へコインパーキング運営または駐車場機器の供給・メンテナンスサービスを提供する。2025年6月末現在、全国45都道府県で7,024件、149,000車室の直営駐車場・駐輪場数及び管理受託駐車場・駐輪場数を展開する。

競争優位性として、豊富な駐車場・駐輪場の管理実績から得たノウハウを活かした土地のポテンシャルを最大限に引き出す提案力を持つ。また、「24時間365日サービス」体制を構築し、無人管理のデメリットを最小化する。具体的には、駐車場内のカメラ活用による防犯性向上、フラップレス化による安全性・快適性向上、キャッシュレス決済端末導入推進によるトラブル防止、独自のスマートフォンアプリ「SmooPA」の普及と機能拡張による利便性向上に取り組む。

さらに、全国で5,714件の駐車場・駐輪場の管理受託実績を通じて多数の駐車場事業者とのコネクションを構築しており、これはカーシェアや電動車向け充電サービスのマッチングビジネスにおいてネットワーク効果を発揮する。メンテナンスサービスにおいては、電気工事士資格取得を推進し、専門知識を活かした故障防止や早期復旧体制を強化することで他社との差別化を図る。

コインパーキング運営ビジネスおよび駐車場機器の販売ビジネスは、事業地の調達や新規参入の容易さから、参入障壁が必ずしも高いものではなく、競合リスクが存在する。

2. 沿革ハイライト

1996年7月、コインパーキング事業を目的として日本システムバンク株式会社を福井県福井市に設立する。全国に支店を展開し、事業エリアを拡大した。2001年には子会社システムパーク株式会社を設立し、市営駐車場管理受託を開始する。2016年にはイーアド株式会社で駐車場検索・駐車料金決済サービス提供事業を開始し、2019年には他社駐車場事業を吸収分割で取得した。2021年にはドローン事業を開始し、2023年4月に名古屋証券取引所メイン市場に株式を上場した。

3. 収益・成長

コインパーキング業界は、国内経済の緩やかな回復と都市部を中心とした慢性的な駐車場不足を背景に、中期的に売上高の拡大が見込まれる。当社グループは、この市場環境において、CASE(Connected、Autonomous、Shared & Services、Electric)への対応を主要な成長ドライバーと位置付ける。

Connected及びAutonomous分野では、自動運転車両を見据え、運営・管理受託駐車場の位置情報管理やデータ化した場内レイアウトの提供、フラップレス化による段差削減、駐車しやすい設計標準化により、自動運転車両や高齢化社会に適応した駐車場づくりを進める。

Shared & Services分野では、多数の駐車場事業者とのコネクションを活用し、駐車場運営事業者とカーシェア事業者をマッチングすることで、カーシェア車両の設置台数増加に貢献する。

Electric分野では、同様に駐車場運営事業者と電動車向け充電サービス事業者をマッチングし、電動車インフラ整備に貢献する。

プロパティマネジメント事業は、収益力の低い物件の売却を通じて段階的に事業を縮小し、コインパーキング事業へ資本を集中することで経営の効率化を図る方針である。

経営目標の達成状況を判断するための客観的指標として、「売上総利益率」「自己資本利益率」「直営及び管理受託の駐車場・駐輪場数及び車室数」の3つを設定する。

2025年6月期(current)の売上高は7,876,897千円、営業利益は426,209千円、純利益は247,048千円である。

4. 財務健全性

当社グループは、コインパーキング設備、コインパーキング用地、オフィスビル等の購入資金を金融機関からの借入金等により調達する。2025年6月30日現在の有利子負債残高は2,689,003千円であり、負債及び純資産合計額に対する有利子負債依存度は37.9%である。総資産は7,111,668千円、純資産は2,455,135千円である。

プロパティマネジメント事業の段階的縮小により、コインパーキング事業へ資本を集中し、経営の効率化を図る方針である。また、保有不動産のポートフォリオ最適化として、収益力の低い物件の売却や資産の組み替えを行うことで利回りの安定化を図り、ROAの底上げに取り組む。

キャッシュレス決済の導入推進により、現金盗難リスクの低減と、釣銭切れを抑え100円単位にとらわれない柔軟な料金設定を可能とし、収益性の確保に取り組む。

5. 株主還元

株主還元については、2025年6月期(current)の年間配当金は64.0円である。

6. 注目ポイント

日本システムバンクは、遊休不動産の有効活用を軸としたコインパーキング事業を全国展開し、豊富な管理実績とノウハウ、24時間365日サービス体制を競争優位性とする。キャッシュレス決済やフラップレス化、独自アプリ「SmooPA」による利便性向上は、顧客満足度を高める要素である。

中期的な成長ドライバーとして、CASE対応、特にShared & ServicesとElectric分野における駐車場運営事業者とカーシェア・EV充電サービス事業者とのマッチングビジネスに注力する。これは、既存の多数の駐車場事業者とのコネクションというネットワーク効果を活用した新市場開拓戦略である。プロパティマネジメント事業の縮小とコインパーキング事業への資本集中による経営効率化も注目される。

一方で、コインパーキング事業の参入障壁は低いと認識されており、競合リスクが存在する。また、有利子負債依存度37.9%(2025年6月30日現在)に伴う金利上昇リスクへの対応が課題となる。メンテナンスサービス強化による差別化、キャッシュレス決済推進によるコスト構造改善と柔軟な価格設定は、これらのリスクに対する重要な対処策である。人材の確保・育成も継続的な成長に向けた課題である。

出典: 有価証券報告書 (2025-06) doc_id=S100WR0H | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 7.9B 7.6B 6.9B
営業利益 426M 550M 430M
純利益 247M 293M 266M
EPS 107.9 128.1 124.8
BPS 1,071.7 997.4 895.6

大株主

株主名持株比率
野坂 信嘉0.23%
野坂 俊彰0.13%
野坂 弦司0.03%
赤津 知孝0.02%
山本 知宏0.02%
株式会社サニカ0.02%
林 明代0.02%
出口 和生0.02%
近藤 進0.01%
永井 詳二0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2023-04-24野坂俊彰 0.37%N/A
2023-04-24野坂 信嘉 1.22%N/A
2023-04-20野坂 信嘉 24.63%+24.63%
2023-04-20野坂俊彰 13.24%+13.24%

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2023-04-24EDINET大量保有野坂俊彰大量保有 0.37%
2023-04-24EDINET大量保有野坂 信嘉大量保有 1.22%
2023-04-20EDINET大量保有野坂 信嘉大量保有 24.63%
2023-04-20EDINET大量保有野坂俊彰大量保有 13.24%