Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

日本鋳造株式会社 (5609)

日本鋳造は、鋳鋼品、鋳鉄品、鋼構造品、景観、加工品を主力とする鋳造関連事業を展開する。JFEスチールを主要販売先・仕入先とし、強固な関係を築く。金属3Dプリンターによる「インナーキラー技術」や高強度鋳鋼TNCM®材、炭素鋼3Dプリンター製品を特許化し、技術優位性を持つ。橋梁支承部の耐震補強装置や高性能型高減衰ゴム支承(HDReX)は大規模橋梁向けに採用実績がある。半導体・再生可能エネルギー分野への参入強化、DX化推進、㈱ダット吸収合併を成長ドライバーとする。 [本社]神奈川県横浜市鶴見区 [創業]1920年 [上場]1961年

1. 事業概要と競争優位性

日本鋳造は、鋳鋼品、鋳鉄品、鋼構造品、景観、加工品を主力とする鋳造関連事業を単一セグメントで展開する。素形材事業は半導体製造装置・鉱山機械向け鋳鋼品・鋳鉄品を、エンジニアリング事業はモノレール軌道向け支承、建築用柱脚、橋梁支承部の耐震補強構造、高性能型高減衰ゴム支承(HDReX)などを提供する。

競争優位性及び参入障壁は以下である。技術的優位性として、金属3Dプリンターを用いた鋳造欠陥抑制技術「インナーキラー技術」を開発し特許・権利化する。独自開発の高強度鋳鋼TNCM®材や炭素鋼(S20C)3Dプリンター製品も開発・特許化する。エンジニアリング分野では、橋梁支承部耐震補強用移動制限装置、既設支承部保有耐力向上補強構造、次世代免震ゴム支承HDReXを開発し、大規模橋梁での採用実績を持つ。ノウハウ蓄積と設備投資規模の面では、鋳造工程のロボット化・デジタル化(砂型3Dプリンター、押湯切断ロボット、自動溶接補修ロボット)推進は、長年のノウハウ蓄積と大規模な設備投資を要し、高い参入障壁を形成する。顧客ロックイン構造として、JFEスチールが議決権36.2%を所有し、重要な販売先かつ原材料仕入先である。この強固な資本・取引関係は安定的な事業基盤と顧客ロックイン構造を形成し、高い参入障壁となる。市場シェアの具体的な数値記載はないが、橋梁支承部耐震補強装置やHDReXは大規模橋梁での採用・引き合いを得て、ニッチ市場で存在感を示す。

2. 沿革ハイライト

1920年9月、日本鋳造株式会社として創立し、造船向け鋳造品の製造・販売を開始する。1952年11月、商号を日本鋳造株式会社に改称する。1956年2月、日本鋼管よりロール生産業務を継承し、鋳鋼ロール製造を開始する。1961年10月、東京証券取引所市場第二部に上場する。1965年9月、橋梁用強化支承の製造を開始し、エンジニアリング事業の礎を築く。2001年4月、橋梁用落橋防止装置分野に本格参入する。2022年4月、東京証券取引所の市場区分の見直しによりスタンダード市場に移行する。2025年7月1日、子会社㈱ダットを吸収合併する予定である。

3. 収益・成長

成長ドライバーは以下である。素形材事業では、半導体製造装置・再生可能エネルギー分野への取り組み強化、金属3Dプリンター製品の拡販により成長市場への参入を図る。エンジニアリング事業では、橋梁支承部の耐震補強構造の開発や高性能型高減衰ゴム支承(HDReX)の拡販を通じてソリューションビジネスを展開する。DX化推進と生産性改善として、溶接ロボット、押湯切断ロボット、砂型3Dプリンター、金属3Dプリンター、NC加工機、AI適用による作業分析の自動化・高度化等を進め、外注加工費・労務費削減、欠陥レス技術の開発を図る。砂型3Dプリンターは2025年度に実用化、押湯切断ロボットは2026年度に適用率100%を目指す。㈱ダット吸収合併により経営の一層の効率化を図る。

TAM拡大要因として、半導体製造装置向け鋳鋼品が持ち直し、物流倉庫需要による建築用柱脚が堅調に推移する。橋梁の老朽化に伴う耐震補強需要や大規模橋梁の新設需要は、エンジニアリング事業のTAM拡大要因となる。経営指標としてROS(売上高経常利益率)10%以上、ROE(自己資本利益率)10%以上を目標に掲げる。

4. 財務健全性

2025年3月期末の総資産は22,325百万円、純資産は11,885百万円である。有利子負債は4,295百万円、現金及び現金同等物は586百万円を保有する。自己資本比率は約53.2%と健全な水準である。PBR1倍達成に向けたROE改善を課題とする。

5. 株主還元

2025年3月期の年間配当金は30.0円である。2024年3月期は35.0円、2023年3月期は30.0円と、安定的な配当を実施する。

6. 注目ポイント

JFEスチールとの強固な関係を基盤とし、素形材事業とエンジニアリング事業の二本柱で事業を展開する。金属3Dプリンターを用いた特許技術や橋梁支承部の耐震補強ソリューション等、高度な技術力とノウハウが競争優位性の源泉となる。半導体製造装置・再生可能エネルギー分野への参入、DX化による生産性向上、㈱ダットの吸収合併による経営効率化が今後の成長を牽引する。不確実性の高い経済環境下、原材料価格変動、為替リスク、カントリーリスクへの対応が課題となるが、高付加価値製品開発、コスト削減、国内生産体制準備等でリスク対策を図る。

出典: 有価証券報告書 (2025-03) doc_id=S100W46L | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
4.1B 17.1倍 0.3倍 0.0% 841.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 14.3B 16.0B 14.8B
営業利益 408M 1.3B 707M
純利益 236M 651M 568M
EPS 49.1 135.1 116.7
BPS 2,465.2 2,464.5 2,357.8

大株主

株主名持株比率
JFEスチール株式会社0.36%
日立建機株式会社0.15%
都 丸 卓 治0.01%
株式会社SBI証券0.01%
小 柳 厚 三0.01%
高 橋 明 子0.01%
浅 沼 雄 二0.01%
広 岡 靖 雄0.01%
井 上 豊 彦0.01%
林 田 香 代 子0.01%

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-01-23TDNet決算日鋳造2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)861-1.97%
2025-10-28TDNet決算日鋳造2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(非連結)940-10.32%
2025-10-28TDNet業績修正日鋳造第2四半期(中間期)個別業績予想との差異および通期業績予想の修正、配当予想の修正(減配)、ならびに営940-10.32%
2025-07-29TDNet決算日鋳造2026年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)892-1.57%
2025-06-25TDNetその他日鋳造支配株主等に関する事項について890-1.80%