Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

株式会社イボキン (5699)

イボキンは解体、環境、金属の三事業を核に資源循環型社会形成を担う「都市鉱山開発企業」として事業を展開する。特定建設業許可と9名の一級施工管理技士による大型解体案件の元請受注能力、子会社国徳工業の大規模工場解体実績が競争優位性となる。解体・環境・金属の三位一体「ワンストップ・サービス」と全国約30社のアライアンス・ネットワークで顧客の広域ニーズに対応し、高い参入障壁を築く。高度経済成長期建築物の更新需要と建設業法改正が成長を牽引する。 [本社]兵庫県姫路市 [創業]1984年 [上場]2018年

1. 事業概要と競争優位性

株式会社イボキンは、解体、環境、金属の三事業を核に、資源循環型社会形成のための総合リサイクル事業を展開する「都市鉱山開発企業」である。事業地域は近畿及び中国エリアを基盤とし、全国約30社の優良リサイクル企業とのアライアンス・ネットワークを通じて日本全域を視野に入れた事業展開を目指す。

解体事業は、建築構造物やプラント・機械設備の解体・撤去工事を請負う。環境事業及び金属事業とのシナジーを活かした「ワンストップ・サービス」を提供し、解体工事現場で発生する副産物を再生資源として循環させる。競争優位性として、「特定建設業」の許可を有し、下請け会社への発注金額が4千万円以上の大型解体案件を元請会社として直接受注する。2024年12月末時点で9名の一級施工管理技士が在籍し、大型工事の元請受注体制を強化する。子会社である株式会社国徳工業は、種子島ロケット発射台解体工事をはじめとする大規模工場の解体工事実績を有する。

環境事業は、産業廃棄物収集運搬、中間処理、再生資源販売を中心に展開する。廃棄物処理法に基づく厳しい規制下でコンプライアンスを最重要視し、使用済小型電子機器等の再資源化事業者の認定も受ける。廃棄物処理受託と再生資源販売の二つの売上形態を持ち、再生資源製造業者として回収率向上と付加価値向上を目指す。

金属事業は、当社創業以来半世紀余に亘る安定基盤事業である。鉄・非鉄金属スクラップを集荷・加工し、製鋼原料などの金属系再生資源として製鋼メーカー等に出荷・販売する。ほぼ100%のリサイクルを達成する。相場変動リスクに対し、仕入から販売までの加工工数を短縮することで利益への影響を最小限に抑え、製鋼メーカーへの安定供給を通じて信頼を得る。

当社グループの競争優位性(Moat)及び参入障壁は、特定建設業許可や廃棄物処理法に基づく各種許認可、再資源化事業者認定といった法的規制への適合と、それらを支える高度な技術力とノウハウの蓄積である。特に、大型解体工事の元請受注に不可欠な一級施工管理技士の確保は、業界における希少性が高い。解体・環境・金属の三位一体による「ワンストップ・サービス」は、顧客の広範なニーズに統合的に対応し、高いスイッチングコストと顧客ロックイン構造を形成する。全国約30社の優良リサイクル企業とのアライアンス・ネットワークは、広域での事業展開を可能にし、顧客の煩雑な処理委託先管理の合理化、処理品質、コンプライアンス、価格合理性といったニーズに応える。ISO14001(環境)及びISO27001(情報セキュリティ)の国際認証取得は、事業継続におけるリスク低減に貢献する。

2. 沿革ハイライト

当社は1984年8月に揖保川金属株式会社として設立された。1999年12月にはISO14001の国際認証を取得し、環境マネジメント体制を確立する。2006年11月には特定建設業許可を取得し、事業領域を拡大した。2015年6月には小型家電リサイクル法に基づく再資源事業者の認定を受け、リサイクル事業の専門性を高める。2017年4月には大規模工場解体実績を持つ株式会社国徳工業を完全子会社化し、解体事業の強化を図る。2018年8月に東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場し、2022年4月には東京証券取引所のスタンダード市場へ移行した。2021年6月にはISO27001の国際認証を取得し、情報セキュリティ管理体制を強化する。

3. 収益・成長

当社グループは、解体事業を成長エンジンとし、金属事業と環境事業とのシナジーを活かした「ワンストップ・サービス」の提供により、事業規模の拡大と収益性の向上を目指す。

成長ドライバーは、高度経済成長期(1960年代以降)に建設された膨大な建築物の更新・撤去需要の全国的な高まりである。2016年の建設業法改正による「解体工事業」新設、2019年の完全許可制度、2021年の技術者制度導入は、特定建設業許可と一級施工管理技士を有する当社グループに有利な経営環境を形成する。地球温暖化等の環境問題意識の高まりとDXによる社会構造の変化は、リサイクルに対する多様なニーズを生み出す。当社グループはリサイクル技術向上と再生資源の付加価値向上でこれに対応する。全国約30社の優良リサイクル企業とのアライアンス・ネットワークは、広域での解体事業展開と副産物のリサイクル・適正処理を可能にし、事業地域の拡大を図る。大手リース会社やアセットマネジメント関連企業とのタイアップにより、循環資源の調達の幅を拡げ、売上高の増加を目指す。

直近の業績は、売上高がprior2の7,961,663千円からcurrentの9,656,672千円へ、営業利益がprior1の584,247千円からcurrentの798,551千円へ、純利益がprior2の346,498千円からcurrentの520,398千円へと増加する。EPSは102.88円から157.54円へ、EBITDAは817,669千円から1,086,174千円へ上昇する。当連結会計年度の設備投資総額は272,589千円であり、廃棄物処理施設の増強等に充当する。

4. 財務健全性

当社グループの財務状況は健全性を維持する。総資産はprior2の5,322,215千円からcurrentの6,337,101千円へ、純資産も3,806,916千円から4,534,192千円へと増加する。BPSは1,137.1円から1,378.42円に上昇する。現金及び現金同等物はcurrentで2,183,038千円と潤沢であり、有利子負債はcurrentで213,060千円と低水準に抑えられている。営業活動によるキャッシュ・フローはcurrentで932,384千円と堅調である。

5. 株主還元

当社グループは、株主への利益還元を重要な経営課題と認識する。年間配当はprior2の22.5円からcurrentの32.0円へと継続的に増加しており、安定的な配当政策を維持する。

6. 注目ポイント

当社グループは、高度経済成長期インフラの老朽化に伴う解体需要の長期的な増加トレンドと、建設業法改正による特定建設業許可企業の優位性確立を成長機会と捉える。特定建設業許可と一級施工管理技士の確保は、高い参入障壁となり、大型解体工事の元請受注を可能にする。解体・環境・金属の三位一体「ワンストップ・サービス」は、顧客の多様なニーズに統合的に対応し、高い付加価値と顧客ロックイン構造を形成する。全国アライアンス・ネットワークは広域展開を可能にし、市場シェア拡大の潜在力を秘める。人材確保・育成、先端技術導入による業務効率化・安全性向上も持続的成長を支える。厳しい法的規制下でのコンプライアンス体制とISO認証取得による環境・情報管理は、事業継続におけるリスク低減に貢献する。

出典: 有価証券報告書 (2024-12) | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
5.2B 9.6倍 1.1倍 0.0% 1,505.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 9.7B 8.7B 8.0B
営業利益 799M 584M 487M
純利益 520M 396M 346M
EPS 157.5 119.5 102.9
BPS 1,378.4 1,216.5 1,137.1

大株主

株主名持株比率
HS興産株式会社0.39%
高橋克実0.11%
イボキン従業員持株会0.03%
内藤征吾0.02%
川島敏邦0.01%
高橋完治0.01%
吉田茂0.01%
山崎喜博0.01%
三河榮子0.01%
髙橋守0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2024-06-26HS興産株式会社 47.97%--
2024-06-24HS興産株式会社 47.97%--
2024-06-12HS興産株式会社 37.35%--
2021-12-07高橋 克実 47.97%(2.22%)

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2024-06-26EDINET大量保有HS興産株式会社大量保有 47.97%
2024-06-24EDINET大量保有HS興産株式会社大量保有 47.97%
2024-06-12EDINET大量保有HS興産株式会社大量保有 37.35%
2021-12-07EDINET大量保有高橋 克実大量保有 47.97%