Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

日本パワーファスニング株式会社 (5950)

日本パワーファスニングは、建築用ファスナー及びツール関連事業を展開し、住宅・一般建築・土木用の締結部材・締結工具を製造販売する。長年培ったファスニング技術とオリジナリティある技術を強みとし、主力「ドリルねじ」の性能向上や新用途開発、知的財産創造に注力する。産学共同研究でねじ式アンカー設計指針を確立し、技術的優位性を構築する。住宅市場の漸減に対し、一般建築・土木市場、特にコンクリート市場を成長分野と捉え、拡販と生産合理化で「日本で最大の総合ファスニングメーカー」を目指す。 [本社]大阪府箕面市 [創業]1964年 [上場]1981年

1. 事業概要と競争優位性

日本パワーファスニングは、建築用ファスナー及びツール関連事業を展開する。プレハブ住宅をはじめとする住宅用及び一般建築・土木用の締結部材(ファスナー)や締結工具(ツール)を製造販売する。その他、不動産賃貸等の事業も行う。企業目標として「常にユーザーの最新のニーズをキャッチし、最適設計のファスナーとツールを提供することにより、日本で最大の総合ファスニングメーカーを目指す」ことを掲げる。

競争優位性として、長年培ったファスニング技術とオリジナリティ溢れる技術を基盤とする。耐久性・施工性に優れた製品開発や高耐食性・環境保全に貢献する表面処理技術の開発など、付加価値の高い製品の研究開発に取り組む。主力製品「ドリルねじ」のドリル刃先のさらなる性能向上や、新用途を想定したねじ固定式アンカーの開発を進める。建築用締結工具分野では、ウルトラガスツールの作業性向上を検討し、ガス式鋲打ち機を使った新たな施工方法の提案をゼネコンに継続して行う。

参入障壁として、産学共同研究でねじ式アンカーの設計指針(設計評価式)を確立し、さらなる拡販に繋げる。また、デッキ市場ではガスツール使用によるデッキプレート仮留め小径鋲接合について「各種合成構造設計指針」に記載される。これらの技術的ノウハウの蓄積と標準化への貢献は、競争の激しい工業用ファスナー業界における優位性を確立する。知的財産の創造にも積極的で、特許・意匠・実用新案出願数の増加を図る。豊岡工場においてISO9001の認証を取得し、品質管理体制を強化する。

2. 沿革ハイライト

当社は1964年4月、新和工業株式会社、日本発条株式会社及び米国のイリノイ・ツール・ワークス社(ITW社)の3社が均等に払込み、資本金108百万円にて業界最初の日米合弁会社である日本シェークプルーフ株式会社として設立された。1966年9月、ITW社と特許品「テクス」導入に関する技術援助契約を締結する。1979年8月にニスコ株式会社へ商号変更後、1981年11月、大阪証券取引所市場第二部に上場する。

1992年10月、(旧)日本パワーファスニング株式会社を吸収合併し、商号を日本パワーファスニング株式会社に変更する。2013年7月、東京証券取引所と大阪証券取引所の市場統合に伴い、大阪証券取引所市場第二部より東京証券取引所市場第二部に指定替えとなる。2022年4月、東京証券取引所の市場区分の見直しにより、スタンダード市場へ移行した。2024年1月、非連結子会社であったJ.J.ツール株式会社を連結の範囲に含める。

3. 収益・成長

当社グループは、売上高、営業利益、当期純利益を経営目標の達成状況を判断するための客観的な指標とする。当連結会計年度は2期連続の営業損失を計上した。一方で、当連結会計年度における経常利益並びに親会社株主に帰属する当期純利益は、海外連結子会社の有償減資に伴う為替差益や工場の生産集約に伴う下館工場の譲渡益計上などの営業外収益及び特別利益の計上による。工場の生産集約等の事業再編に一定の区切りがつき、さらなる合理化の推進及び資材価格等の高騰分についての販売価格への転嫁、不採算品目の整理を進めてきたことの成果が表れつつあり、2025年12月期以降の営業収益改善に繋がるものと見込む。

今後の事業環境として、住宅市場においては少子高齢化や人口減少の進行により中長期的には着工戸数の漸減傾向が続くことが見込まれる一方、民間建設需要はサプライチェーン強化のための国内生産回帰の動きや老朽化したインフラ等の更新需要により底堅く推移することが予想される。

この経営環境と課題に対する認識のもと、中期経営計画「Next Challenge 2027」を策定し、成長戦略を推進する。縮小傾向である住宅市場向けファスナー事業の収益は堅持しつつ、底堅く中長期的にもインフラ関係の更新需要が堅調に推移すると見込まれる成長分野である一般建築市場、コンクリート下地市場向けファスナー事業の基盤事業化を図る。具体的には、コンクリート下地市場でねじ式アンカーの設計指針を活用し、流通大手販路構築、増加傾向の物流施設への用途拡大、インフラ更新需要への拡販を目指し、2027年度販売目標700百万円を設定する。デッキ市場ではガスツール使用によるデッキプレート仮留め小径鋲接合について「各種合成構造設計指針」に記載されたことを活かし、ゼネコンルートへの拡販で2027年度販売目標200百万円を目指す。建築改修・リフォーム市場では、倉庫、工場等の既存屋根に新しい屋根を重ね葺きする工法用ねじ等、あらゆる下地材に対応するファスナーの拡販を図り、2027年度販売目標300百万円を設定する。生産・物流戦略では工場集約による生産再編を進め、生産性向上を図る。技術戦略では主力製品「ドリルねじ」の性能向上や新用途製品開発、知的財産創造を強化する。組織戦略では営業や製造に係る直接人員を増強し、首都圏を中心に営業関連の人員補強と営業所の再編を行う。これらの施策により、中期経営計画最終年度である2027年度に営業利益300百万円の達成を目指す。

4. 財務健全性

当社グループの財務状況は、2024年12月期において総資産5,785,432千円、純資産2,303,753千円を計上する。現金及び現金同等物は1,620,089千円、有利子負債は2,016,670千円である。営業活動によるキャッシュ・フロー(OCF)は2024年12月期に233,445千円、2023年12月期に257,533千円と安定してプラスを維持する。投資活動によるキャッシュ・フロー(ICF)は2024年12月期に956,362千円、2023年12月期に485,588千円と、設備投資等に積極的な姿勢が見られる。当連結会計年度の設備投資額は128百万円であった。

東京証券取引所スタンダード市場の上場維持基準のうち流通株式時価総額について、2024年12月末時点で基準に適合していることを確認しており、今後も上場維持に努める。

5. 株主還元

当社は株主還元として配当を実施する。2024年12月期には年間配当25.0円、2022年12月期には2.5円を支払う。配当方針に関する具体的な記述は提供テキストにない。

6. 注目ポイント

当社グループの注目ポイントは、住宅市場の縮小傾向に対し、一般建築・土木市場、特にコンクリート市場への事業シフト戦略である。産学共同研究による技術的優位性の確立と、それを基盤とした新製品・新用途開発、知的財産戦略は、競争の激しいファスニング業界における差別化要因となる。中期経営計画「Next Challenge 2027」における具体的な販売目標設定と、生産体制の合理化による収益性改善への取り組みは、今後の業績回復と成長の鍵を握る。

主要販売先である積水ハウス株式会社への売上依存度(2024年12月期で27.5%)は、同社の取引動向が業績に与える影響が大きいリスク要因となる。また、国内に多数の競合が存在し、中国・台湾等からの輸入品も多い競争の激しい業界である。原材料の市況変動、中国での事業活動、為替変動、金利変動、自然災害及び感染症、情報セキュリティに関するリスクへの対応も重要である。2期連続営業損失からの脱却と中期経営計画の達成状況が、今後の企業価値向上を測る上で重要な指標となる。

出典: 有価証券報告書 (2024-12) doc_id=S100VIRL | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
3.4B 5.5倍 1.1倍 0.0% 180.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 5.0B 5.1B 5.4B
営業利益 -94M -125M 85M
純利益 509M -108M 40M
EPS 32.5 -6.8 2.5
BPS 160.0 211.8 217.7

大株主

株主名持株比率
マルエヌ株式会社0.27%
土肥雄治0.11%
伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社0.07%
株式会社みずほ銀行0.05%
土肥智雄0.05%
株式会社池田泉州銀行0.05%
株式会社エマナック0.01%
江藤弘0.01%
川越久男0.01%
楽天証券株式会社0.00%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2025-11-19土肥 雄治 8.05%--
2025-02-20伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社 4.31%(1.02%)
2024-08-20株式会社フラッグシップアセットマネジメント 0.00%(17.90%)
2024-05-10マルエヌ株式会社 20.75%+15.75%
2024-05-09マルエヌ株式会社 20.75%+15.75%
2024-05-02積水ハウス株式会社 0.00%(20.75%)
2024-03-01株式会社フラッグシップアセットマネジメント 17.90%(12.46%)
2021-06-14土肥 智雄 4.14%(1.20%)

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2025-11-19EDINET大量保有土肥 雄治大量保有 8.05%193+0.00%
2025-02-20EDINET大量保有伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社大量保有 4.31%
2024-08-20EDINET大量保有株式会社フラッグシップアセットマネジメン変更
2024-05-10EDINET大量保有マルエヌ株式会社大量保有 20.75%
2024-05-09EDINET大量保有マルエヌ株式会社大量保有 20.75%
2024-05-02EDINET大量保有積水ハウス株式会社変更
2024-03-01EDINET大量保有株式会社フラッグシップアセットマネジメン大量保有 17.9%
2021-06-14EDINET大量保有土肥 智雄大量保有 4.14%