Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

昭和鉄工株式会社 (5953)

昭和鉄工は140年超の熱技術とモノづくりを基盤に、空調・熱源機器、環境製品、液晶パネル製造用熱処理炉等を手掛ける機器装置事業、橋の欄干・鋳物製品の素形材加工事業、空調設備工事・メンテナンスのサービスエンジニアリング事業を展開する。長年のノウハウと独自の生産技術を競争優位性とし、ライフサイクル型事業推進で顧客ロックインを図る。省エネ・脱炭素化、社会インフラ老朽化対応、半導体製造装置向け熱処理炉開発を成長ドライバーとする。 [本社]福岡県糟屋郡宇美町 [創業]1883年 [上場]1990年

1. 事業概要と競争優位性

昭和鉄工グループは、当社と連結子会社1社で構成される。140年以上にわたり培った熱技術とモノづくりを基盤に、製品・サービスを展開する。主要事業は機器装置事業、素形材加工事業、サービスエンジニアリング事業の3部門である。

機器装置事業は、ファンコイルユニット、エアハンドリングユニット等の空調機器、業務用エコキュート、ボイラー、ヒーター、バーナー、オユシス等の熱源機器、循環温浴器、空気清浄機等の環境機器、液晶パネル製造用熱処理炉の製造販売を行う。素形材加工事業は、橋の欄干、防護柵等の景観製品、ダクタイル鋳鉄、合金特殊鋳造製品の製造販売を担う。サービスエンジニアリング事業は、空調設備、給排水衛生設備等の請負工事に加え、販売、メンテナンス、取替工事等を提供し、継続的な顧客接点と収益源を確保する。

競争優位性は、長年の「熱技術とモノづくり」によるノウハウ蓄積に根差す。独自の生産技術を駆使し、個性ある製品を市場に提供する。ダクタイル鋳鉄の製造技術を活かした橋梁用「SK高欄」の製造販売や、機能差別性の高いIRセラミックヒーターのシリーズ展開、安全性・耐候性・施工性に富んだ橋梁用多目的フェンスの拡販は、特定の市場で製品差別化を図る。サービスエンジニアリング事業における省エネ診断やチューニング等の継続的なフォロー提案は、顧客満足度向上と顧客ロックインに寄与する。研究開発活動では、独創技術の開発を基本理念とし、新材料、製品、生産技術の開発を積極的に行い、外部研究所との共同開発も継続する。

2. 沿革ハイライト

1883年10月、斎藤一が福岡市極楽寺町に斎藤製作所を開業し、医療器械の製造販売を開始する。1890年より蒸気暖房装置の製造販売を開始し、ボイラーメーカーとしての基礎を確立する。1934年12月、社名を「昭和鉄工株式会社」に変更する。1975年8月、宇美工場を新設し、空調機器の製造を開始する。1978年4月にはダクタイル鋳鉄技術を活かして橋梁用「SK高欄」の製造販売を開始する。1990年12月、福岡証券取引所へ株式を上場する。1998年4月にはサーモデバイス事業部を発足させ、産業用熱処理炉の製造販売を開始する。2017年11月、本社を宇美工場内に移転する。

3. 収益・成長

当社グループを取り巻く経営環境は、CO2排出量削減、省エネ要求、社会インフラ老朽化への対応など、市場ニーズが大きく変化する。これらを成長機会と捉え、中期経営計画を推進する。

中期経営計画の最終年度である2025年度の目標経営指標(直近予想値)は、連結売上高152億円、連結営業利益9億8千万円、連結営業利益率6.4%を設定する。

成長ドライバーとして、「ライフサイクル型事業の推進」と「サステナブル新商品の創出」を重点課題に掲げる。ライフサイクル型事業では、省エネ製品組込型システムの提案やコンパクト製品の量産化、省エネ診断・チューニング等の継続的フォロー提案、脱炭素社会に向けたサービスエンジニアの育成強化、橋梁用多目的フェンスの拡販を図る。サステナブル新商品の創出では、カーボンニュートラルに向けた新型業務用エコキュートの上市、高効率ヒーターのスタンダード化、CO2冷媒ヒートポンプ搭載の次世代外気処理機やZEB推進に合わせた省エネ空調機の開発、半導体製造装置等の市場向け熱風循環式加熱炉の開発・提案、機能差別性の高いIRセラミックヒーターのシリーズ展開を進める。

事業運営と管理運営の抜本的見直しとしてデータドリブン経営を推進する。DX推進部によるデータ分析基盤の整備とデータ活用文化の醸成、財務経理部による原価・売価チェック機能強化、人事部による人財データベース構築と競争優位支援、資材部主導の価格情報分析と収益率改善、品質保証部と技術・製造・営業・サービス部隊の協同による生産工程・品質不良コントロールを行う。海外市場への展開も行い、熱処理炉製品は近年中国向けの販売が中心となる。当連結会計年度の研究開発費は110百万円を支出する。

4. 財務健全性

直近の財務状況は、2025年3月31日時点の連結総資産が194億21百万円、連結純資産が93億11百万円である。現金及び現金同等物は33億83百万円を保有し、有利子負債は32億75百万円である。当連結会計年度の設備投資額は全体で567百万円であり、機器装置事業が352百万円、素形材加工事業が170百万円、サービスエンジニアリング事業が44百万円を占める。

5. 株主還元

株主還元については、2025年3月期の年間配当金は120円、2024年3月期は140円、2023年3月期は50円を支払う。2025年3月31日時点の自己株式数は73,100株である。

6. 注目ポイント

当社グループは、CO2排出量削減や省エネ、社会インフラ老朽化といったマクロトレンドを捉え、ライフサイクル型事業の推進とサステナブル新商品の創出を通じて持続的成長を目指す。特に、半導体製造装置市場向けの熱風循環式加熱炉の開発・提案は、新たな高成長市場への参入機会となる。一方で、熱処理炉製品の中国向け販売が中心であるため、中国経済の変動や顧客の投資抑制が業績に悪影響を及ぼす可能性がある。販売代金の回収期間が長期にわたるため、与信管理の徹底が重要である。業績の季節的変動も存在し、販売先の設備投資予算の執行状況に影響を受け、上期と下期で売上高及び利益が偏重する傾向がある。研究開発活動においては、経営資源に制約があるため、開発テーマを重点的に絞る必要があり、新たに開発した製品が市場ニーズに的確にマッチしない場合は業績が低下する可能性がある。人財確保及び育成も長期的な事業成長に不可欠な課題として認識し、組織風土改革と自律人財育成を推進する。

出典: 有価証券報告書 (2025-03) doc_id=S100W5OD | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 14.4B 13.5B 12.0B
営業利益 1.2B 662M -63M
純利益 1.0B 1.0B 78M
EPS 1,271.4 1,272.9 95.8
BPS 11,303.5 10,655.0 6,838.1

大株主

株主名持株比率
株式会社福岡銀行0.05%
株式会社西日本シティ銀行0.05%
株式会社北九州銀行0.04%
西部ガスホールディングス株式会社0.04%
西日本鉄道株式会社0.04%
飯田久泰0.03%
飯田卓子0.03%
飯田吉宣0.03%
渡邊秀一郎0.03%
稲田好美0.02%

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2025-11-07TDNetその他昭和鉄2026年3月期 第2四半期(中間期)業績予想と実績値の差異に関するお知らせ
2025-11-07TDNet決算昭和鉄2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)