Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

株式会社タクマ (6013)

株式会社タクマは、ごみ処理・バイオマス発電プラントの建設(EPC)と、稼働後20~30年の長期にわたるメンテナンス・運転管理等のストック型アフターサービスを主力とする。1912年のボイラ発明に始まる技術・ノウハウと、長期アフターサービスで培われた顧客信頼関係が競争優位性となる。EPC事業でリーディングカンパニーの地位維持・拡大を図り、脱炭素技術の研究開発を推進する。公共インフラ老朽化や再生可能エネルギー需要を成長ドライバーとする。 [本社]兵庫県尼崎市 [創業]1938年 [上場]1949年

1. 事業概要と競争優位性

株式会社タクマは、エネルギー活用と環境保全を中核事業とする。主要セグメントは環境・エネルギー(国内)、環境・エネルギー(海外)、民生熱エネルギー、設備・システムである。

環境・エネルギー(国内)事業は、自治体向けごみ処理・下水処理プラント、民間向けバイオマス発電プラントの建設(EPC事業)と、稼働後20~30年の長期にわたるメンテナンス、運転管理、運営、新電力事業等のアフターサービスを主力とする。このアフターサービスは安定した需要が見込まれるストック型ビジネスであり、収益基盤を支える。

環境・エネルギー(海外)事業は、タイ・台湾を拠点に東南アジアでバイオマス・廃棄物発電プラントの建設・メンテナンスを展開する。

民生熱エネルギー事業は、商業施設や工場向けの小型貫流ボイラ、真空式温水発生機など汎用ボイラの製造、販売、メンテナンスを行う。

設備・システム事業は、建築設備の設計・施工と、半導体産業用クリーン機器、洗浄装置の製造、販売、メンテナンスを提供する。

同社の競争優位性(Moat)は、1912年の「タクマ式汽罐(ボイラ)」発明に始まる長年の技術蓄積とノウハウ、そして長期アフターサービスを通じて培われた顧客との信頼関係に根差す。ボイラ技術を基盤に廃棄物処理・水処理プラントなどの環境衛生分野へ事業を拡大した歴史は、技術的優位性を示す。プラント建設のEPC事業は、専門的なノウハウ蓄積が参入障壁となる。アフターサービス事業は、一度導入されたプラントに対する顧客のスイッチングコストが高く、安定的な収益源となる顧客ロックイン構造を形成する。同社はEPC事業においてリーディングカンパニーとしてのポジション維持・拡大を図る。

2. 沿革ハイライト

株式会社タクマは、1938年6月に田熊汽罐製造株式会社として設立され、ボイラの製造販売を開始した。1949年5月、東京証券取引所および大阪証券取引所に株式を上場する。

1962年には環境衛生設備、水処理分野へ事業領域を拡大し、1972年6月に株式会社タクマへ商号変更した。

海外展開では、1988年1月に台湾、2002年8月にタイに現地法人を設立し、東南アジア市場へ進出した。

2005年には荏原ボイラ株式会社を吸収合併し株式会社日本サーモエナーを設立、2009年には主要子会社を完全子会社化するなど、M&Aやグループ再編を通じて事業基盤を強化した。2022年4月、東京証券取引所の市場区分見直しに伴いプライム市場へ移行した。多数のハイトラスト社設立は、プラント運営事業の拡大戦略を反映する。

3. 収益・成長

同社は、グローバルな気候変動問題の深刻化、新興国での人口増加・都市化に伴う衛生環境悪化やエネルギー需要増加、国内での公共インフラ老朽化に伴う更新・延命化需要、脱炭素社会実現に向けた再生可能エネルギーへの期待の高まりを主要な成長ドライバーと認識する。

国内では、ごみ処理プラントの老朽化更新・延命化需要、下水処理における省エネ・創エネ型への転換需要、中小型バイオマス発電プラントや非化石燃料への燃料転換需要が堅調に推移すると見込む。アフターサービス事業では、ごみ処理・下水道事業における包括委託の増加や、当社納入プラント増加による運営委託ニーズなど、今後の需要拡大を期待する。海外では、東南アジア各国政府主導の再エネ電源拡大政策がバイオマス発電プラントや燃料転換の需要を喚起する。半導体製造装置市場の中長期的な拡大も設備・システム事業の成長を後押しする。

同社は「長期ビジョン(Vision 2030)」において、2030年に経常利益200億円を目指す。その実現に向けた「第14次中期経営計画(2024~2026年度)」では、計画期間累計の連結経常利益450億円、連結受注高累計7,000億円以上、2027年3月期ROE11.5%以上を数値目標として設定する。特に、一般廃棄物処理プラントの受注とストック型収益モデルの確立に経営資源を優先的に投入し、アフターサービス事業の更なる拡大を成長の中核と位置付ける。

研究開発活動では、脱炭素社会の実現に向けたCO2分離・回収・利用技術(バイオマス発電プラントでの実証試験、ごみ処理プラントでの農業利用実証試験)、100%を超えるボイラ効率を達成した超高効率貫流ボイラ、安定稼働と高熱効率を実現した木質バイオマス蒸気ボイラ、薬品使用量を削減する半導体工場向けマイクロバブル洗浄技術などを推進し、新製品・新サービスの創出を図る。

4. 財務健全性

同社は、EPC事業および長期O&M事業を支える強固な財務基盤の維持を重視する。2025年3月期末の連結総資産は190,919百万円、純資産は109,563百万円である。有利子負債は12,086百万円。営業活動によるキャッシュ・フローは4,066百万円、投資活動によるキャッシュ・フローは1,257百万円であり、事業活動を通じてキャッシュを創出する。資本効率の向上と事業成長の両立を図る方針を掲げ、ROE目標を設定する。

5. 株主還元

同社は、市場の期待に応える事業成長を果たすための資本コストを意識した定量的な目標(ROE)を設定し、新たな株主還元方針を含めた経営資源の適切な配分を行う方針である。2025年3月期の年間配当は67.0円である。

6. 注目ポイント

株式会社タクマは、創業以来の「汽罐報国」の精神を継承し、エネルギー活用と環境保全の分野で社会貢献を目指す。ESG経営を推進し、再生可能エネルギー活用と環境保全分野でリーディングカンパニーとして社会に必須の存在であり続けることを長期ビジョンに掲げる。

同社の強みは、プラントのライフサイクル全体をカバーするEPCから長期アフターサービスまでの一貫したビジネスモデルと、そこで培われた技術力および顧客との信頼関係である。特に、安定的な収益源であるストック型ビジネスの強化は、事業環境の変化に対するレジリエンスを高める。気候変動対策への貢献を重要課題の一つとし、CO2分離・回収・利用技術や高効率ボイラなど、脱炭素・省エネに資する技術開発に注力する点は、持続可能な社会への貢献と事業機会の創出を両立させる戦略として注目される。リスク要因として、資機材・工事価格の高騰、製品・サービスの瑕疵、国の政策変更や景気後退による需要減退、気候変動による事業コスト増加、コンプライアンス違反を認識し、対応策を講じる。ストック型ビジネスの強化は、EPC事業の変動リスクを補完する役割を果たす。

出典: 有価証券報告書 (2025-03) doc_id=S100W49Z | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
236.5B 22.2倍 2.1倍 0.0% 2,936.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 151.2B 149.2B 142.7B
営業利益 13.5B 10.2B 13.8B
純利益 10.4B 8.8B 9.6B
EPS 132.2 109.4 120.2
BPS 1,423.0 1,378.9 1,258.2

大株主

株主名持株比率
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)0.13%
光通信株式会社0.06%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)0.05%
みずほ信託銀行株式会社  退職給付信託  みずほ銀行口  再信託受託者株式会社日本カストディ銀行0.05%
BNP PARIBAS LUXEMBOURG/2S/JASDEC SECURITIES/UCITS ASSETS(常任代理人  香港上海銀行 東京支店カストディ業務部)0.03%
日本生命保険相互会社0.03%
タクマ共栄会0.03%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505025(常任代理人  株式会社みずほ銀行 決済営業部)0.02%
株式会社三井住友銀行0.02%
中央日本土地建物株式会社0.02%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2026-03-23キャピタル・リサーチ・アンド・マネージメント・カンパニー 5.48%+1.48%
2025-09-29光通信株式会社 5.74%+0.73%
2024-12-11光通信株式会社 5.01%+5.01%
2024-11-13Goodhart Partners LLP 3.98%(1.08%)
2024-03-25株式会社みずほ銀行 0.04%N/A
2022-09-20株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 4.38%(1.16%)
2022-03-30Goodhart Partners LLP 5.06%+5.06%
2022-03-23株式会社みずほ銀行 0.05%N/A
2021-06-21株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 5.54%(1.15%)
2021-06-04Columbia Management Investment 4.57%(0.55%)

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-03-23EDINET大量保有キャピタル・リサーチ・アンド・マネージメ大量保有
2026-02-25TDNet人事タクマ役員異動に関するお知らせ2,924+0.79%
2026-02-18TDNet配当・還元タクマ自己株式の取得状況および取得完了ならびに自己株式の消却に関するお知らせ2,910-0.69%
2026-02-03TDNet配当・還元タクマ自己株式の取得状況に関するお知らせ2,534+0.59%
2026-01-28TDNetM&Aタクマ連結子会社間の吸収合併に関するお知らせ2,503-0.32%
2026-01-06TDNet配当・還元タクマ自己株式の取得状況に関するお知らせ2,511+0.24%
2025-12-02TDNet配当・還元タクマ自己株式の取得状況に関するお知らせ2,441-0.20%
2025-11-20TDNetIRタクマ2026年3月期第2四半期 決算説明会資料2,393+2.93%
2025-11-05TDNet配当・還元タクマ自己株式の取得状況に関するお知らせ2,443-0.90%
2025-10-02TDNet配当・還元タクマ自己株式の取得状況に関するお知らせ2,192+0.96%
2025-09-29EDINET大量保有光通信株式会社大量保有 5.74%2,242+0.09%
2025-09-02TDNet配当・還元タクマ自己株式の取得状況に関するお知らせ2,227+0.90%
2025-08-06TDNet決算タクマ2026年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)2,242-0.49%
2025-08-06TDNetその他タクマ2026年3月期第1四半期決算補足説明資料2,242-0.49%
2025-08-04TDNet配当・還元タクマ自己株式の取得状況に関するお知らせ2,210+0.45%
2025-07-24TDNetその他タクマ譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分の払込完了に関するお知らせ2,125+0.71%
2025-07-02TDNet配当・還元タクマ自己株式の取得状況に関するお知らせ2,072-1.25%
2025-06-25TDNetその他タクマ譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分に関するお知らせ2,009+0.10%
2024-12-11EDINET大量保有光通信株式会社大量保有 5.01%
2024-11-13EDINET大量保有Goodhart Partners LL大量保有 3.98%