株式会社ジャパンエンジンコーポレーションは、舶用内燃機関(主機関)の製造販売と部品販売・修理等のアフターサービス事業を展開する単一セグメント企業である。
同社の競争優位性は、長年の技術蓄積と革新的な開発力に裏打ちされる。1957年に三菱重工業と技術提携し、純国産ディーゼル機関である三菱UEディーゼル機関の製造販売権を獲得、2022年12月にはUEディーゼル機関の生産累計4,000万馬力を達成した。
国際海運の脱炭素化が進む中、同社はGHG排出量削減の「ファーストムーバー」として、次世代脱炭素(アンモニア・水素)燃料エンジンの開発、製造、社会実装を世界に先駆けて推進する。2023年5月には大型低速2ストロークエンジンとして世界初のアンモニア混焼運転を開始し、2025年4月には本船搭載用フルスケール商用初号機によるアンモニア混焼運転を開始した。これは、将来の市場創造と支配的地位確立に向けた重要な技術的優位性となる。
ビジネスモデルの質としては、主機関販売に加え、ライセンス関連事業(ロイヤリティー収入、部品供給)や、海外ライセンシー製エンジンのアフターサービスを取り込むことで、ストック型収益の拡大を図り、顧客ロックイン構造を強化する。
参入障壁として、舶用エンジンの開発・製造には大規模な設備投資、高度な技術ノウハウ、長期間の信頼性実績が不可欠であり、次世代燃料エンジン分野における先行者としての地位は、後発企業の参入を困難にする。
1910年11月、神戸市に㈴神戸発動機製造所を創立。1957年2月、三菱重工業と技術提携し、三菱UEディーゼル機関の製造販売権を獲得した。1961年10月、大阪証券取引所に株式を上場する。2017年4月、三菱重工マリンマシナリ株式会社からディーゼルエンジン事業を承継し、商号を株式会社ジャパンエンジンコーポレーションに改称した。2022年4月、東証スタンダード市場へ移行する。2022年12月、UEディーゼル機関生産4,000万馬力を達成した。2025年2月、本社工場敷地の所有権を取得し、事業基盤を強化する。
同社は、国際海運・造船業界の好況と環境規制強化による次世代燃料エンジン需要拡大を成長ドライバーとする。
2025年3月期の売上高は28,862,663千円、経常利益は5,421,355千円、当期純利益は4,326,113千円を計上し、前年度から大幅な増収増益となる。
2026年3月期は、売上高29,120百万円(前年同期比0.9%増)、経常利益5,850百万円(同7.9%増)、当期純利益4,340百万円(同0.3%増)を見込み、売上高、経常利益、当期純利益は3期連続での過去最高更新を予想する。営業利益は研究開発費増加により減益となるが、開発進捗見合いで受け取る交付金が営業外収益を押し上げ、経常利益段階では増益となる見通しである。
2025年度からの「第2次中期事業計画」では、環境対応深化、UEエンジン世界シェア拡大、企業価値向上を推進する。次世代脱炭素燃料エンジンの開発・製造は、将来の成長ドライバーであり、2026年3月期にアンモニア燃料エンジン初号機の実証運転、2027年3月期に水素燃料エンジン初号機の完成を予定する。2029年3月期には新工場完成・稼働開始により、主機関の生産・販売台数の続伸を見込む。ライセンス事業やアフターサービス事業も、海外ライセンシーでのUEエンジン生産拡大やアフターサービス支援により伸長する見通しである。
2025年3月期末の総資産は32,960,819千円、純資産は13,880,775千円であり、自己資本比率は約42.1%となる。現金及び現金同等物は7,411,720千円に対し、有利子負債は4,501,084千円であり、実質的な財務健全性を維持する。過去3期で総資産、純資産、現金及び現金同等物はいずれも増加傾向にあり、財務基盤の強化が進む。2025年3月期には5,252,331千円の設備投資を実施し、次世代脱炭素燃料エンジンの生産体制確立に向けたアンモニア燃料供給装置の取得や本社工場敷地の所有権取得を行うなど、将来の成長に向けた投資を積極的に実行する。
同社は、資本コストや株価を意識した経営の実現を推進し、企業価値の持続的な向上を目指す。2025年3月期の年間配当金は116.0円であった。過去3期では、2023年3月期40.0円、2024年3月期130.0円、2025年3月期116.0円と推移しており、安定的な配当を継続する方針を示す。
同社の最大の注目ポイントは、国際海運の脱炭素化というメガトレンドを捉え、次世代脱炭素燃料エンジン開発における「ファーストムーバー」としての地位を確立している点である。アンモニア・水素燃料エンジンの開発・社会実装は、将来の市場創造とUEエンジン世界シェア拡大の鍵を握る。グリーンイノベーション基金事業の支援のもと、研究開発費が増加する一方で、開発進捗見合いで受け取る交付金が経常利益を押し上げる構造は、リスクを軽減しつつ成長投資を進める戦略を示す。ライセンス事業とアフターサービス事業の伸長は、安定的な収益源としてビジネスモデルの質を高める。2029年3月期に予定される新工場稼働は、生産能力の増強とさらなる成長を後押しする。
| 時価総額 | PER | PBR | 配当利回り | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 114.7B | 26.5倍 | 8.2倍 | 0.0% | 13,650.0円 |
| current | prior1 | prior2 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 28.9B | 21.0B | 400,568.0 |
| 営業利益 | 5.1B | 2.2B | 442M |
| 純利益 | 4.3B | 2.5B | 473,910.0 |
| EPS | 516.0 | 303.9 | 1.0 |
| BPS | 1,655.7 | 1,162.9 | 1.0 |
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 三菱重工業株式会社 | 0.15% |
| 株式会社名村造船所 | 0.10% |
| 株式会社シーケービー | 0.06% |
| 株式会社カナックス | 0.05% |
| 株式会社新来島どっく | 0.04% |
| 株式会社日本カストディ銀行(信託口) | 0.03% |
| 株式会社赤阪鐵工所 | 0.03% |
| 株式会社山田クラブ21 | 0.03% |
| 株式会社三井住友銀行 | 0.02% |
| 今治造船株式会社 | 0.02% |
| 日付 | 提出者 | 保有割合 | 変動 |
|---|---|---|---|
| 2026-03-18 | JPモルガン・アセット・マネジメント株式会社 | 6.67% | +0.13% |
| 2026-02-18 | JPモルガン・アセット・マネジメント株式会社 | 6.54% | (0.37%) |
| 2026-02-04 | JPモルガン・アセット・マネジメント株式会社 | 6.91% | +0.27% |
| 2026-01-20 | JPモルガン・アセット・マネジメント株式会社 | 6.64% | +0.38% |
| 2026-01-06 | JPモルガン・アセット・マネジメント株式会社 | 6.26% | +6.26% |
| 日付 | ソース | カテゴリ | アクター | イベント | 株価 | 翌日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-03-18 | EDINET | 大量保有 | JPモルガン・アセット・マネジメント株式 | 大量保有 6.67% | 13,620 | — |
| 2026-02-18 | EDINET | 大量保有 | JPモルガン・アセット・マネジメント株式 | 大量保有 6.54% | 15,710 | -1.78% |
| 2026-02-04 | EDINET | 大量保有 | JPモルガン・アセット・マネジメント株式 | 大量保有 6.91% | 14,240 | -5.06% |
| 2026-01-20 | EDINET | 大量保有 | JPモルガン・アセット・マネジメント株式 | 大量保有 6.64% | 13,960 | +1.15% |
| 2026-01-06 | EDINET | 大量保有 | JPモルガン・アセット・マネジメント株式 | 大量保有 6.26% | 12,980 | +4.31% |