**1. 事業概要と競争優位性**
株式会社日本動物高度医療センターグループは、当社、連結子会社の株式会社キャミック、テルコム株式会社の3社で構成され、動物医療業界における高度医療を提供する。ペットの高齢化と疾病多様化に伴う高度医療ニーズの高まりに応え、民間で初めて二次診療に特化した動物病院として事業を展開する。一次診療施設からの完全紹介制をビジネスモデルの基盤とし、専門技術を有する獣医師が高度な医療機器を用いて診察、検査、投薬、手術等の二次診療サービスを提供する。また、MRI・CTによる画像診断サービス、動物の在宅ケアのための酸素濃縮器のレンタル・販売も手掛ける。
当社グループは「小動物二次診療のトップランナー」と位置付けられ、12の専門診療科を有する総合病院として、複数の専門診療科が連携するチーム診療体制を構築する。これは単科病院にはない強みである。画像診断サービスを提供するキャミック、在宅ケアのテルコムもそれぞれの分野でトップランナーであり、グループ全体で包括的なサービスを提供する。
競争優位性として、二次診療施設は人的資源と多額の資金を必要とすることから参入障壁が高い。当社は日本で最も多くの画像診断データ、診療・予後データを保有し、このデータ基盤は大きな強みである。2025年3月31日現在で4,647病院に及ぶ連携病院ネットワークは、安定的な症例紹介を確保し、強固な顧客ロックイン構造を形成する。さらに、若い臨床獣医師への教育の場、診療の質を高める臨床研究の場を提供することで、人材育成と技術革新を推進する。
**2. 沿革ハイライト**
2005年9月、高度医療(二次診療)提供、教育、臨床研究を目的として神奈川県川崎市高津区に設立する。2007年6月、川崎本院を開業し、小動物の二次診療を開始する。2009年3月には民間として初めて農林水産大臣より「小動物臨床研修診療施設」の指定を受ける。2014年1月、画像診断施設を運営する株式会社キャミックを子会社化し、画像診断サービスを強化する。2015年3月、東京証券取引所マザーズに株式を上場する。2022年3月には動物用酸素濃縮器等のレンタル・販売を手掛けるテルコム株式会社を子会社化し、在宅ケア分野を拡充する。2022年4月、東京証券取引所の市場区分見直しに伴い、グロース市場へ移行する。2023年6月には大阪府箕面市に大阪病院を開業し、地理的拡大を進める。
**3. 収益・成長**
当社グループを取り巻く経営環境は、ペットの家族化、長寿化、医療技術の高度化を背景に、専門的かつ高度な二次診療に対するニーズが拡大している。この旺盛な需要に応えるため、以下の成長戦略を推進する。
地理的拡大として、名古屋病院のリニューアルによる診療能力の増強(2027年春予定、現行比約2.5倍)および、九州・福岡エリアへの新規展開(2027年末以降予定)を計画する。
既存病院の診療受け入れ能力強化のため、獣医師・動物看護師等の専門人材への人的資本投資を拡大し、計画的な採用・育成策を推進する。また、AI技術等を活用した次世代型の新電子カルテシステムを開発・導入し、診療フローの最適化と効率的で質の高い医療提供体制を構築する。
グループ能力を結集し、画像診断、二次診療、在宅ケアの各分野におけるトップランナーとしての専門性を活かし、一次診療施設への包括的な支援体制を強化する。
DX・データ活用を推進し、業界をリードする画像診断データおよび診療データを匿名加工の上で活用できるデータ基盤を構築する。「動物医療インテリジェンスプラットフォーム」構想の実現を目指し、AIによる診療支援や電子カルテへの入力自動化サービス、全国の連携病院、大学、製薬会社等へのデータ提供や共同研究を視野に入れる。
研究開発活動として、豊富な臨床症例を背景に動物用医薬品等の治験業務を受託し、がん症例の遺伝子解析による新規薬剤開発データ集積に努める。また、大学や研究機関との共同研究により活動量計「プラスサイクル」等の新技術進展に活用する。愛玩動物看護師法の施行は、チーム獣医療の提供体制を充実させる追い風となる。
**4. 財務健全性**
当社グループは、設備投資費用や運転資金を主に金融機関からの借入で調達しており、2025年3月31日現在の有利子負債は3,475,051千円である。有利子負債依存度は39.8%と高い状況にある。複数の金融機関との借入契約の一部には財務制限条項が定められており、経営成績の悪化により抵触した場合、期限の利益を喪失し一括返済を求められるリスクがある。
継続的な医療機器等の設備投資が必要であり、当連結会計年度の設備投資総額は652,469千円であった。
**5. 株主還元**
株主に対する利益還元を重要な経営課題と位置付け、連結配当性向20%以上かつ株主への利益還元の安定的拡大を基本方針とする。2025年3月期の年間配当は37.0円であった。
**6. 注目ポイント**
当社グループは、民間で初めて二次診療に特化し、「小動物二次診療のトップランナー」としての確固たる地位を確立する。4,647病院に及ぶ強固な一次診療施設との連携ネットワークは、安定的な症例紹介を確保し、高い参入障壁を形成する。
日本で最も多くの画像診断・診療データを保有する優位性を活かした「動物医療インテリジェンスプラットフォーム」構想は、AIを活用した診断支援やデータ提供を通じて、新たな収益源と動物医療全体の発展に貢献する可能性を秘める。
ペットの家族化・高齢化による高度医療ニーズの拡大を背景に、地理的拡大や既存病院の診療能力強化、専門人材の育成を戦略的に推進し、持続的な成長を図る。
一方で、専門人材の確保・育成競争の激化、大規模な設備投資に伴う財務負担、有利子負債依存度の高さ、財務制限条項のリスク管理が今後の経営課題となる。
| 時価総額 | PER | PBR | 配当利回り | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 3.5B | 6.1倍 | 0.8倍 | 0.0% | 1,232.0円 |
| current | prior1 | prior2 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 5.3B | 4.3B | 3.9B |
| 営業利益 | 721M | 497M | 581M |
| 純利益 | 521M | 337M | 381M |
| EPS | 201.1 | 123.0 | 156.3 |
| BPS | 1,605.0 | 1,446.5 | 1,355.0 |
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| MSIP CLIENT SECURITIES (常任代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社) | 0.15% |
| KCPエクイティアシスト1号投資事業有限責任組合 | 0.12% |
| 株式会社日本カストディ銀行(信託E口) | 0.05% |
| 風越建設株式会社 | 0.04% |
| 平尾 秀博 | 0.03% |
| サンリツサービス株式会社 | 0.03% |
| 日本生命保険相互会社 (常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社) | 0.03% |
| ヨシダ トモヒロ | 0.02% |
| 松永 悟 | 0.02% |
| 上田八木短資株式会社 | 0.01% |
| 日付 | 提出者 | 保有割合 | 変動 |
|---|---|---|---|
| 2026-01-30 | ピルグリム・パートナーズ・アジア・ピーティーイー・エルティー | 7.89% | (1.24%) |
| 2026-01-22 | みずほ信託銀行株式会社 | 0.05% | N/A |
| 2025-12-26 | ピルグリム・パートナーズ・アジア・ピーティーイー・エルティー | 9.13% | (1.14%) |
| 2025-12-05 | みずほ信託銀行株式会社 | 0.05% | N/A |
| 2025-12-01 | ピルグリム・パートナーズ・アジア・ピーティーイー・エルティー | 10.27% | (1.48%) |
| 2025-11-21 | ピルグリム・パートナーズ・アジア・ピーティーイー・エルティー | 11.75% | (1.59%) |
| 2025-10-07 | みずほ信託銀行株式会社 | 0.05% | +0.05% |
| 2025-10-01 | ピルグリム・パートナーズ・アジア・ピーティーイー・エルティー | 13.34% | (1.25%) |
| 2024-10-07 | ピルグリム・パートナーズ・アジア・ピーティーイー・エルティー | 14.59% | +1.04% |
| 2024-03-07 | ピルグリム・パートナーズ・アジア・ピーティーイー・エルティー | 13.55% | +2.01% |
| 2024-02-07 | ピルグリム・パートナーズ・アジア・ピーティーイー・エルティー | 11.54% | +1.01% |
| 2023-12-08 | ピルグリム・パートナーズ・アジア・ピーティーイー・エルティー | 10.53% | +1.00% |
| 2023-10-12 | ピルグリム・パートナーズ・アジア・ピーティーイー・エルティー | 9.53% | +1.00% |
| 2023-05-19 | ピルグリム・パートナーズ・アジア・ピーティーイー・エルティー | 8.53% | +1.17% |
| 2022-12-28 | きらぼしキャピタル株式会社 | 11.28% | +6.28% |
| 2022-03-11 | ピルグリム・パートナーズ・アジア・ピーティーイー・エルティー | 7.36% | +1.09% |
| 2022-01-11 | 野村證券株式会社 | 0.33% | (5.94%) |
| 2021-12-27 | ピルグリム・パートナーズ・アジア・ピーティーイー・エルティー | 6.27% | +1.20% |
| 2021-12-21 | 野村證券株式会社 | 6.27% | +0.84% |
| 2021-12-07 | 野村證券株式会社 | 5.43% | +0.06% |
| 日付 | ソース | カテゴリ | アクター | イベント | 株価 | 翌日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-03-17 | TDNet | その他 | G-日本動物高度医療 | 連結子会社の商号変更に関するお知らせ | 1,262 | +2.85% |
| 2026-02-16 | TDNet | 決算 | G-日本動物高度医療 | 2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結) | 1,459 | -5.69% |
| 2026-02-16 | TDNet | IR | G-日本動物高度医療 | 2026年3月期 第3四半期 決算説明資料 | 1,459 | -5.69% |
| 2026-01-30 | EDINET | 大量保有 | ピルグリム・パートナーズ・アジア・ピーテ | 大量保有 7.89% | 1,248 | -3.85% |
| 2026-01-22 | EDINET | 大量保有 | みずほ信託銀行株式会社 | 大量保有 0.05% | 1,300 | +3.54% |
| 2025-12-29 | TDNet | その他 | G-日本動物高度医療 | 主要株主の異動に関するお知らせ | 1,170 | +0.43% |
| 2025-12-26 | EDINET | 大量保有 | ピルグリム・パートナーズ・アジア・ピーテ | 大量保有 9.13% | 1,197 | -2.26% |
| 2025-12-05 | EDINET | 大量保有 | みずほ信託銀行株式会社 | 大量保有 0.05% | 5,550 | -0.36% |
| 2025-12-02 | TDNet | その他 | G-日本動物高度医療 | 主要株主である筆頭株主の異動に関するお知らせ | 5,590 | -0.18% |
| 2025-12-01 | EDINET | 大量保有 | ピルグリム・パートナーズ・アジア・ピーテ | 大量保有 10.27% | 5,700 | -1.93% |
| 2025-11-21 | EDINET | 大量保有 | ピルグリム・パートナーズ・アジア・ピーテ | 大量保有 11.75% | 5,890 | -2.55% |
| 2025-11-20 | TDNet | 配当・還元 | G-日本動物高度医療 | 株式分割及び株式分割に伴う定款の一部変更、配当予想に関するお知らせ | 5,940 | -0.84% |
| 2025-10-07 | EDINET | 大量保有 | みずほ信託銀行株式会社 | 大量保有 0.05% | 4,570 | +2.41% |
| 2025-10-01 | EDINET | 大量保有 | ピルグリム・パートナーズ・アジア・ピーテ | 大量保有 13.34% | 4,685 | +1.60% |
| 2025-06-20 | TDNet | 事業計画 | G-日本動物高度医療 | 事業計画及び成長可能性に関する事項 | 2,391 | +0.17% |
| 2024-10-07 | EDINET | 大量保有 | ピルグリム・パートナーズ・アジア・ピーテ | 大量保有 14.59% | — | — |
| 2024-03-07 | EDINET | 大量保有 | ピルグリム・パートナーズ・アジア・ピーテ | 大量保有 13.55% | — | — |
| 2024-02-07 | EDINET | 大量保有 | ピルグリム・パートナーズ・アジア・ピーテ | 大量保有 11.54% | — | — |
| 2023-12-08 | EDINET | 大量保有 | ピルグリム・パートナーズ・アジア・ピーテ | 大量保有 10.53% | — | — |
| 2023-10-12 | EDINET | 大量保有 | ピルグリム・パートナーズ・アジア・ピーテ | 大量保有 9.53% | — | — |