Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

株式会社中村超硬 (6166)

中村超硬は、硬脆材料を用いた特殊精密部品・工具、化学繊維用紡糸ノズル、パワー半導体向けダイヤモンドワイヤ、ナノサイズゼオライトを展開する。微細精密加工や装置開発、長年蓄積した紡糸ノズル技術、東京大学との共同開発技術を基盤とし、半導体、不織布、炭素繊維、機能性材料へ用途拡大を進める。海外繊維メーカー向け供給実績も有する。[本社]大阪府堺市西区 [創業]1954年 [上場]2015年

1. 事業概要

中村超硬グループは、特殊精密機器、化学繊維用紡糸ノズル、D-Next、マテリアルサイエンスの4事業を展開する。特殊精密機器事業では、ダイヤモンド、超硬合金、セラミックスなどの硬脆材料を用いた特殊精密部品・工具を設計、製造、販売し、自動車部品やベアリング製造用工作機械向けダイヤモンド部品、電子部品実装用産業機械向けダイヤモンドノズルを供給する。加えて、実装機用ノズル洗浄装置や、微細高精度流路加工技術を活かした化学反応用マイクロリアクターシステム、最適反応条件自動検索型フロー合成装置も手掛ける。化学繊維用紡糸ノズル事業は子会社の日本ノズルが担い、化学繊維用紡糸ノズル、周辺部品、不織布製造装置、不織布関連ノズルを展開する。D-Next事業では、太陽光発電向けダイヤモンドワイヤで培った経験とノウハウを活かし、ダイヤモンドワイヤ製造装置PHX-01の開発・販売と、パワー半導体向けダイヤモンドワイヤの開発・製造・販売へ軸足を移す。マテリアルサイエンス事業では、東京大学との共同開発によるナノサイズゼオライトの事業化を目指し、透明吸湿フィルム、半導体・電子基板封止剤、塗料、抗菌・抗ウイルスコーティング剤、コスメ、ヘルスケア向けで展開を進める。

2. 競争優位性

競争優位の中核は、微細加工と材料技術の蓄積にある。特殊精密機器事業では、耐摩耗性の高い硬脆材料を加工する技術、微細精密加工技術、装置開発技術を組み合わせ、部品単体に加えて洗浄装置やマイクロリアクターまで展開する点に特徴を持つ。化学繊維用紡糸ノズル事業では、日本ノズルが1928年創業以来、紡糸ノズル専業メーカーとして事業を継続し、微細加工、孔あけ加工、パンチング加工、工具・冶具製造に関する繊細な技術を長年蓄積してきたことが参入障壁として機能する。紡糸ノズルは繊維品質を決定づける基幹部品にあり、顧客要求に応じた精密加工能力が重要となる。加えて、同社は国内のみならず、中国、インド、トルコ、欧米の繊維メーカーや紡糸設備メーカーに納入しており、グローバル顧客基盤を有する。D-Next事業では、太陽光発電向けダイヤモンドワイヤで得た製造経験を、パワー半導体・難削材向け製品とPHX-01へ転用する。マテリアルサイエンス事業では、東京大学との共同開発により、ゼオライトを低コストでナノサイズ化する技術開発に成功しており、従来ゼオライトに透明性、高分散、機能性向上を付加できる点が差別化要素となる。特許の記載や定量的シェアの記載は提示テキスト内では確認できない。

3. 市場環境

事業領域は、自動車、ベアリング、電子部品実装、化学繊維、不織布、炭素繊維、パワー半導体、機能性材料と分散する。特殊精密機器事業では、耐摩耗工具関連分野と実装機用ノズル分野で厳しい受注環境が継続する見通しとされる一方、半導体製造業界など新規参入分野の開拓余地を持つ。化学繊維用紡糸ノズル事業では、風力発電用ブレード向け炭素繊維用紡糸ノズルの動き鈍化を見込む一方、航空機向け炭素繊維用ノズルは好調を見込む。不織布分野では一部受注回復の兆しがあり、大型ノズルやフィルム用ダイの需要開拓を進める。D-Next事業では、パワー半導体・難削材向けダイヤモンドワイヤの顧客獲得が進捗し、半導体用途を中心に海外開拓を進める段階にある。マテリアルサイエンス事業では、化粧品用途や歯みがき粉用途で正式採用が始まり、電子部品封止剤用途で量産開始見込みを示す。外部環境面では、金融政策変更、米国政策変動、地政学情勢、中国経済の不透明感、米国関税政策、為替変動が需要や輸出に影響し得る。

4. 成長戦略

会社は2026年3月期に、構造改革の完了と各事業の成長基盤確立、収益拡大を掲げる。特殊精密機器事業では、新開発の実装機用ノズルの量産販売本格化、商社活用による自動車部品メーカー向け拡販、半導体製造業界や新規開拓したベアリングメーカーからの受注獲得、既存顧客の深耕を進める。化学繊維用紡糸ノズル事業では、新工場に導入した大型加工設備を活用し、不織布用大型ノズルやフィルム用ダイの拡販、炭素繊維用ノズル分野でのシェア拡大、販売済み不織布製造装置のノズル入れ替え需要や新規装置需要の取り込み、米国、メキシコ、インド、トルコへの営業強化を図る。D-Next事業では、2019年11月の太陽光発電向けダイヤモンドワイヤ生産事業撤退後に進めてきたビジネスモデル転換の完了を目指し、パワー半導体・難削材向けダイヤモンドワイヤの収益事業化、顧客内シェア上昇、海外顧客開拓、PHX-01の受注拡大を進める。マテリアルサイエンス事業では、2025年度のナノサイズゼオライト量産開始に向けて生産技術力と生産性を高め、グローバル市場向け営業体制と継続成長のための事業スキームを整備する。研究開発面では、産学官連携を活用し、「エネルギー」「環境」「医療」を3本柱として次世代技術の研究開発を進める。

5. リスク

主要リスクの第一は、江蘇三超社との国際仲裁に関する不確実性。中間判断で当社の債務不履行と直接損害額・利息の支払い命令が示されており、今後多額の支払いが命じられた場合、業績と財務状態に影響する可能性を持つ。第二は、新規事業の事業化リスク。ナノサイズゼオライトは一部用途で採用が始まる一方、量産顧客獲得や顧客側開発の進捗次第で固定費負担が継続する可能性を持つ。第三は、海外取引比率の高さに伴うリスク。海外販売比率は高く、地政学要因、為替変動、取引慣行差異、与信、関税政策が受注や出荷に影響し得る。加えて、原材料やエネルギーコスト上昇、人材確保難も収益圧迫要因となる。

6. ガバナンス

研究開発活動については、研究部門の会議や経営会議で進捗報告を受け、経営陣が必要に応じて軌道修正を指示する体制を構築する。内部管理面では、会社法、金融商品取引法、その他法令を遵守するコンプライアンス体制の継続強化と、内部牽制が機能する管理体制の構築を課題として掲げる。人材面では、高度かつ熟練した生産技術の次世代継承、中核人材の育成、人材教育体制の構築、人事制度の再設計を進める方針を示す。株主還元方針に関する具体的記載は提示テキスト内では確認できない。沿革上の本社は大阪府堺市西区、創業の前身は1954年、株式上場は2015年東京証券取引所マザーズ市場と確認できる。

出典: 有価証券報告書 (2025-03) doc_id=S100W7G6 | 生成: gpt-5.4 (2026-03-23)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
8.7B 10.7倍 785.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 2.6B 2.4B 3.3B
営業利益 8M -532M 33M
純利益 -33M 144M -124M
EPS -3.0 13.1 -11.3
BPS 73.5 76.4 63.6

大株主

株主名持株比率
楽天証券株式会社0.04%
株式会社YMD0.03%
株式会社SBI証券0.02%
井上 誠0.02%
株式会社ナカムラコーポレーション0.02%
井上 阿佐美0.01%
井上 紘章0.01%
井上 絢哉0.01%
北野 和政0.01%
JPモルガン証券株式会社0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2023-06-22井上 誠 1.62%(0.17%)
2023-06-01井上 誠 5.32%(0.68%)
2021-08-11Evo Fund 4.63%(1.49%)
2021-07-30Evo Fund 6.12%(0.91%)
2021-07-20Evo Fund 7.03%(0.86%)
2021-07-15Evo Fund 7.89%(1.03%)
2021-07-06Evo Fund 8.92%(0.29%)
2021-07-01Evo Fund 9.21%(0.96%)
2021-06-16Evo Fund 10.17%(0.89%)
2021-06-07Evo Fund 11.06%+8.06%

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-02-26TDNet株主総会G-中村超硬臨時株主総会開催日及び付議議案の決定に関するお知らせ852+9.74%
2026-02-26TDNetその他G-中村超硬連結子会社(特定子会社)の異動(株式譲渡)に関するお知らせ852+9.74%
2026-02-26TDNet資本政策G-中村超硬資本金及び資本準備金の額の減少ならびに剰余金の処分に関するお知らせ852+9.74%
2026-02-26TDNetM&AG-中村超硬会社分割(簡易吸収分割)に関するお知らせ852+9.74%
2026-01-15TDNet株主総会G-中村超硬臨時株主総会招集のための基準日の取消し及び再設定に関するお知らせ309+25.89%
2026-01-09TDNet株主総会G-中村超硬臨時株主総会招集のための基準日設定に関するお知らせ274+0.00%
2025-07-11TDNetその他G-中村超硬子会社設立に関するお知らせ323+1.55%
2023-06-22EDINET大量保有井上 誠大量保有 1.62%
2023-06-01EDINET大量保有井上 誠大量保有 5.32%
2021-08-11EDINET大量保有Evo Fund大量保有 4.63%
2021-07-30EDINET大量保有Evo Fund大量保有 6.12%
2021-07-20EDINET大量保有Evo Fund大量保有 7.03%
2021-07-15EDINET大量保有Evo Fund大量保有 7.89%
2021-07-06EDINET大量保有Evo Fund大量保有 8.92%
2021-07-01EDINET大量保有Evo Fund大量保有 9.21%
2021-06-16EDINET大量保有Evo Fund大量保有 10.17%
2021-06-07EDINET大量保有Evo Fund大量保有 11.06%