Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

澁谷工業株式会社 (6340)

澁谷工業は、パッケージングプラント、メカトロシステム、農業用設備を展開する総合装置メーカー。主力の飲料向け無菌充填システムは技術優位を背景に国内シェア80~90%と推定され、景気影響を受けにくい生活必需品分野を顧客基盤とする。半導体、透析、再生医療、AI選果へ応用領域を広げ、中計では新製品・新市場・M&Aを推進する。[本社]石川県金沢市 [創業]1949年 [上場]1982年

1. 事業概要

澁谷工業グループは、当社および子会社18社で構成し、パッケージングプラント事業、メカトロシステム事業、農業用設備事業を主要事業とする。パッケージングプラント事業では、ボトリングシステム、製函・包装システム、製薬設備システム、食品加工システム、洗浄設備システム、再生医療システムを展開する。具体製品には、充填システム、キャッピングシステム、ラベリングシステム、医薬品製造システム、アイソレータ、細胞培養アイソレータ、ロボット自動細胞培養システムを含む。メカトロシステム事業では、半導体製造システム、医療機器、切断加工システム、超音波発生装置、油圧プレス機を手掛け、ハンダボールマウンタ、ワイヤボンダ、LED検査装置、レーザ手術および治療装置、人工透析装置、レーザ加工機、ウォータジェット切断加工機を供給する。農業用設備事業では、主として農協向けに柑橘類用、落葉果樹類用、蔬菜類用の選果・選別プラントを製造販売する。顧客業界は清涼飲料、酒類、食品、医薬品、トイレタリー、半導体、医療、農業まで広がる。

2. 競争優位性

最も明確な競争優位は、パッケージングプラント事業の飲料向け無菌充填システムにある。飲料を無菌環境下でPETボトルに常温充填する無菌充填システムは、技術的優位性が多くのユーザーに支持され、国内シェアは80~90%に上ると推定する。PETボトルの薄肉化によるプラスチック消費量削減、ボトル洗浄水の使用量低減、再生PET樹脂100%ボトルへの技術的対応による高速充填を実現し、環境対応と生産性を両立する点が差別化要因となる。さらに、環境に配慮し薬剤や無菌水の使用量を大幅に削減した電子線ボトル滅菌方式による無菌充填システムを開発し、市場ニーズの高まりを見込む。研究開発面では、新型2段殺菌方式の無菌充填システムを開発し、ボトル殺菌に要する薬剤使用量の大幅削減を可能とした。メカトロシステム事業では、半導体製造装置で顧客ニーズにきめ細かく対応した特殊仕様機を高品質かつリーズナブルな価格で提供できる点で高い評価を得る。農業用設備事業では、選果・選別システムの国内トップメーカーと明記し、最新AIを搭載した画像処理システムや「KAISEKIシステム」、搬送・ロボット技術を組み合わせた自動化・省人化提案に強みを持つ。加えて、知的財産権を管理する専門部署を設け、特許権等による保護と侵害調査を行う体制を敷く。

3. 市場環境

パッケージングプラント事業の顧客は生活必需品を生産するユーザーが多く、景気の影響を受けにくい特長を持つ。一方、国内飲料市場は少子化による人口減少で長期的縮小が見込まれるが、健康志向を背景とした低酸性飲料需要、環境配慮容器への対応、SDGs活動の進展が設備更新需要を支える。海外では、アジア等の新興国で衛生環境への意識が高まり、北米では低酸性飲料需要が増加し、無菌充填システムの需要増加が見込まれる。メカトロシステム事業では、人工透析装置の国内需要は長期的に減少予測となる一方、中国、インドを中心に世界の透析患者数は増加し、北米向け出荷も本格化する。半導体製造装置では、AI向けGPU、5G普及、データセンター増加・拡充、光トランシーバ、EV化、省エネ・省電力化に伴うパワー半導体関連装置の需要拡大が追い風となる。農業用設備事業では、担い手不足、耕作放棄地増加、資材価格高騰、異常気象リスクが課題となる一方、国の集出荷施設整備支援政策を背景に、施設再編や大型化に伴う設備更新需要の高まりを見込む。

4. 成長戦略

当社グループは、2025年6月期から2027年6月期を対象とする3ヵ年の中期経営計画を策定し、2027年6月期に売上高1,500億円、営業利益160億円、ROE10%以上を目標に掲げる。長期的には2030年6月期に売上高2,000億円の達成に取り組む。重点施策は、社会のニーズに応える製品・サービスの開発提供、世界のトップを走るダントツ製品づくりの強化、製品・サービス・海外拠点に関するグローバル戦略、改善・改革・開発の推進、DX化の強力推進、新事業分野への参入やM&Aの戦略的推進で構成する。新製品開発では、顧客ニーズの発掘、技術陣の改善意志、産学官連携をベースにイノベーションを創出し、独創的な先端技術を具現化した製品開発を進める。再生医療システム事業では、大学やスタートアップ企業との共同研究開発や講座等への協力を通じた産学官連携により、研究支援と量産体制を担う製品開発を進め、将来の中核事業への発展を見込む。医療機器では海外市場拡大に対応し医療機若宮工場の増設に着手し、各市場向け新製品開発を進める。研究開発では、先端パッケージ用ボンダ、高速化対応の光トランシーバー用ボンダ、馬鈴薯向けAI選果システム、ライン式ウェイトフィラ・キャッパなどを開発する。

5. リスク

主なリスクは3点ある。第1に、全事業が顧客の設備投資動向の影響を受け、経済情勢や市場環境の急激な変化、法的規制の変更が業績に影響する可能性を持つ。第2に、メカトロシステム事業の医療機器は大部分をOEM供給しており、供給先の業績や経営方針転換の影響を受ける可能性を持つ。第3に、農業用設備事業は農協向け販売が中心にあり、国や地方公共団体の補助金、農業政策の転換が設備計画に影響する可能性を持つ。このほか、PL事故、知的財産権に関する訴訟等、自然災害や感染症拡大もリスク要因となる。

6. ガバナンス

ガバナンス面では、研究開発について情報・知的財産本部を主管部門としたグループ全体の開発委員会を設け、市場情報と技術情報を一元管理し、効率的かつ戦略的に推進する。知的財産権を管理する専門部署を設け、第三者権利の調査や自社製品への特許侵害調査を実施する。製品・技術情報関連のリスク管理委員会としてPL委員会を設置し、事故発生時の迅速対応体制を整える。自然災害や感染症発生時には、取締役社長を本部長とする危機管理緊急対策本部が中心となり対応する。労使関係は安定している。株主還元方針については、提示テキスト内では確認できない。

出典: 有価証券報告書 (2025-06) doc_id=S100WQN6 | 生成: gpt-5.4 (2026-03-23)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
94.3B 9.2倍 0.9倍 0.0% 3,350.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 129.0B 115.4B 97.8B
営業利益 13.7B 13.4B 8.0B
純利益 10.1B 9.8B 5.9B
EPS 363.3 353.5 214.3
BPS 3,900.8 3,651.4 3,259.2

大株主

株主名持株比率
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)0.10%
公益財団法人澁谷学術文化スポーツ振興財団0.08%
明治安田生命保険相互会社0.06%
第一生命保険株式会社0.06%
株式会社北國銀行0.05%
澁谷工業取引先持株会0.05%
日本生命保険相互会社0.05%
住友生命保険相互会社0.04%
農林中央金庫0.04%
株式会社三菱UFJ銀行0.03%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2026-03-19シュローダー・インベストメント・マネジメント株式会社 5.02%+1.02%
2025-04-22株式会社みずほ銀行 0.03%N/A
2025-04-07株式会社みずほ銀行 0.03%N/A
2024-09-30株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 5.06%+5.06%
2024-07-29株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 4.73%(0.45%)
2022-10-03澁谷工業株式会社 0.00%(63.98%)
2021-05-24株式会社 北國銀行 4.67%(0.82%)

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-03-19EDINET大量保有シュローダー・インベストメント・マネジメ大量保有 5.02%
2025-09-25TDNetM&A渋谷工当社株券等の大量取得行為に関する対応策(買収への対応方針)の更新の承認について3,540-0.42%
2025-08-20TDNetIR渋谷工2025年6月期 決算説明資料3,590+1.11%
2025-04-22EDINET大量保有株式会社みずほ銀行大量保有 0.03%2,946+1.46%
2025-04-07EDINET大量保有株式会社みずほ銀行大量保有 0.03%2,794+2.58%
2024-09-30EDINET大量保有株式会社三菱UFJフィナンシャル・グルー大量保有 5.06%
2024-07-29EDINET大量保有株式会社三菱UFJフィナンシャル・グルー大量保有 4.73%
2022-10-03EDINET大量保有澁谷工業株式会社変更
2021-05-24EDINET大量保有株式会社 北國銀行大量保有 4.67%