兼松エンジニアリング株式会社は、環境整備機器関連事業の単一事業会社として、強力吸引作業車、高圧洗浄車、汚泥脱水機・減容機等の製造販売を手掛ける。強力吸引作業車は道路側溝清掃、土木建築現場の汚泥吸引、工場での乾粉など各種産業廃棄物の吸引回収に利用する。高圧洗浄車は下水道管、側溝、タンク、熱交換器等の洗浄に用いる。汚泥脱水機・減容機は中間処理場での汚泥の脱水、減容化に対応する。社内で開発、設計、組立、塗装、検査、販売を行い、部品製作は外注先に委託しつつ調達部が委託管理を担う。高圧洗浄車の組立と製品塗装の一部は特定外注先へ委託するが、作業は当社所有工場で実施する。アフターサービスは全国の支店・営業所と指定サービス工場が担い、技術サービス部が指導、調整、管理を統括する。指定サービス工場とは「KCSネットワーク」を組織し、サービス業務の円滑運営と販売情報の交換を図る。輸出向け販売はODA案件が主で、特定メーカーおよび専門商社を通じて展開する。
競争優位の中核は、顧客要望を徹底的に追求する製品作りの姿勢、それを可能にする技術力、個別受注生産体制にある。会社自身が中長期戦略の中で、こうした体制により顧客から高い評価を得ていると明示する。加えて、強力吸引作業車と高圧洗浄車は国内で既に高いシェアを占めると記載し、ニッチ市場での強い地位を示す。販売後の保守面では、全国配置の支店・営業所と指定サービス工場、さらにKCSネットワークによる連携体制を構築しており、導入後のサービス品質と情報連携が差別化要因となる。技術面では「技術の兼松」をスローガンに掲げ、技術主体の会社運営を推進する。研究開発では、マイクロ波均一乾燥技術を組み込んだマイクロ波減圧乾燥装置について、熱風乾燥機比で乾燥物の品質と処理時間、凍結乾燥機比で処理時間とランニングコストの優位性を実証した。マイクロ波炭化技術でも、バーナー式炭化装置比でランニングコストとCO2排出削減効果の優位性を実証する。2010年には中国企業と強力吸引作業車・高圧洗浄車の技術移転契約を締結しており、独自技術の外部評価もうかがえる。
当社を取り巻く市場は、社会インフラ整備に支えられた安定需要を有する一方、国内需要中心という制約を抱える。会社は、主力の強力吸引作業車と高圧洗浄車が国内で高いシェアを占める反面、今後の販売に大きな伸びを期待しにくいと認識する。このため、製品と市場の幅を広げる必要性、海外市場へ注力する必要性を明確に示す。規制面では、産業廃棄物に関する法規制の動向が既存製品販売や新製品開発方針に大きく影響する。ディーゼル車の排出ガス規制強化は買替需要の追い風となる可能性がある。海外では東南アジア諸国の環境施策の進展や日本のODA拡大がビジネスチャンスとなる。競争環境の詳細な社名比較は提示テキスト内では確認できないが、国内高シェアの主力製品を持つ一方で、成長余地の確保には新市場開拓が不可欠という業界構造が読み取れる。
2026年3月期から2028年3月期までの中期経営計画では、スローガン「つねぜん-TUNEZEN-」のもと、100年、その先へと続く企業を目指し、伝統継承、変化適応、革新挑戦を通じて必要とされる企業へ前進する方針を掲げる。重点施策は3群に整理する。事業基盤の強化では、品質基準の明確化、原価管理強化、生産計画の一貫管理によるQCD向上、既存サプライヤーとの関係強化と新規サプライヤー発掘によるサプライチェーン再構築、技術・技能の集積と伝承マニュアル整備、人財育成、品質最優先のコスト低減を進める。ワークライフバランスの充実では、DX活用による技術・知見の次世代継承と業務変革、新人事制度の浸透、理念浸透や文化醸成、適正な時間管理と健康経営を推進する。価値の提供では、主力製品の基準化、規格化、モデルチェンジによる進化、海外市場や既存製品の用途開発による国内市場開拓、エコイノベーション推進部取り扱い製品の拡販、新技術活用による新市場・新製品開発に挑戦する。研究開発面では、マイクロ波減圧乾燥装置の大型化開発を完了し、市場競争力のある製品として完成させた。マイクロ波炭化技術はNEDO助成事業終了後も製品化に向けて継続開発する。海外販売はODA中心にあり、東南アジアの環境施策進展も成長機会となる。
主なリスクは3点に整理できる。第1に、受注生産を原則とする生産体制に起因する納期・価格競争力の制約と、原材料の大量発注ができないことによる値上がり耐性の弱さがある。第2に、シャシや主要部品の供給制約、特定メーカーへの吸引用ポンプ発注集中、外注先の高齢化や設備投資不足が、生産遅延や販売機会損失につながる可能性がある。第3に、南海トラフ地震を含む自然災害、感染症、為替変動や与信、模倣を含む海外取引リスクがある。会社は高知中央産業団地内のテクノベース稼働や主要協力会社の移転で一部リスク軽減を図る。
経営の基本方針は、公共性の高い自社製品を通じて社会の繁栄に奉仕し、技術の練磨と研究開発に努めるという経営理念に置く。技術主体企業を志向し、「技術の兼松」をスローガンに掲げる。株主還元では、事業発展と安定配当の継続を重視し、売上高経常利益率とROEの向上に加え、配当性向35%を目標とする。コンプライアンス面では、中期計画の重点施策として更なる意識高揚と必要な社内ルール再整備を掲げる。人的資本面では2024年4月に新人事制度を開始し、インナーブランディングや労働環境整備を進める。労働組合は結成されていないが、労使関係は円滑と記載する。
| 時価総額 | PER | PBR | 配当利回り | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 10.9B | 13.6倍 | 1.3倍 | 0.0% | 1,957.0円 |
| current | prior1 | prior2 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 13.3B | 12.4B | 11.3B |
| 営業利益 | 954M | 809M | 709M |
| 純利益 | 701M | 619M | 754M |
| EPS | 143.4 | 126.8 | 156.2 |
| BPS | 1,460.7 | 1,360.8 | 1,288.0 |
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 山本 琴一 | 0.10% |
| 兼松エンジニアリング 従業員持株会 | 0.07% |
| 三谷 公男 | 0.07% |
| 山口 隆士 | 0.06% |
| 山本 吾一 | 0.05% |
| 柳川 裕司 | 0.04% |
| 株式会社四国銀行 | 0.03% |
| 坂本 洋介 | 0.02% |
| 三谷 仁男 | 0.02% |
| 佃 維男 | 0.01% |
| 日付 | 提出者 | 保有割合 | 変動 |
|---|---|---|---|
| 2024-02-09 | 三谷 公男 | 5.74% | +0.74% |
| 2022-01-05 | 株式会社扇港鋼業所 | 0.00% | (13.43%) |
| 2021-12-13 | 株式会社扇港鋼業所 | 13.43% | -- |
| 2021-11-10 | 株式会社扇港鋼業所 | 13.43% | +0.76% |
| 日付 | ソース | カテゴリ | アクター | イベント | 株価 | 翌日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-02-06 | TDNet | 決算 | 兼松エンジニア | 2026年3月期 第3四半期決算短信[日本基準](非連結) | 1,709 | +3.69% |
| 2026-02-06 | TDNet | 業績修正 | 兼松エンジニア | 業績予想及び配当予想の修正に関するお知らせ | 1,709 | +3.69% |
| 2025-11-06 | TDNet | 決算 | 兼松エンジニア | 2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信[日本基準](非連結) | 1,563 | -1.86% |
| 2025-08-05 | TDNet | 決算 | 兼松エンジニア | 2026年3月期 第1四半期決算短信[日本基準](非連結) | 1,225 | +24.41% |
| 2025-08-05 | TDNet | 業績修正 | 兼松エンジニア | 業績予想及び配当予想の修正に関するお知らせ | 1,225 | +24.41% |
| 2025-07-17 | TDNet | その他 | 兼松エンジニア | 譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分の払込完了に関するお知らせ | 1,215 | -0.82% |
| 2025-06-18 | TDNet | その他 | 兼松エンジニア | 譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分に関するお知らせ | 1,190 | -0.76% |
| 2024-02-09 | EDINET | 大量保有 | 三谷 公男 | 大量保有 5.74% | — | — |
| 2022-01-05 | EDINET | 大量保有 | 株式会社扇港鋼業所 | 変更 | — | — |
| 2021-12-13 | EDINET | 大量保有 | 株式会社扇港鋼業所 | 大量保有 13.43% | — | — |
| 2021-11-10 | EDINET | 大量保有 | 株式会社扇港鋼業所 | 大量保有 13.43% | — | — |