小倉クラッチは、自動車用部品と産業用部品の製造販売を主力とするクラッチ・ブレーキの総合メーカー。事業は「輸送機器用事業」と「一般産業用事業」に区分する。輸送機器用では、カーエアコンやパワートレイン向けを中心に、クラッチ、ソレノイド、アクチュエータを展開する。研究開発項目として、空調用クラッチ、パワースライドドア用クラッチ、パワーバックドア用クラッチ、パワーラゲッジドア用クラッチ、パワースライドシート用クラッチ、ウォーターポンプ用クラッチ、デフロック用アクチュエータとソレノイド、2駆4駆切替用クラッチとソレノイド、電子制御トルクカップリング用ソレノイド、ディスコネクト用ソレノイド、外部制御ファンドライブ用ソレノイドなどを挙げる。一般産業用では、モーター、変・減速機、昇降・運搬機械、OA機器向けのクラッチ・ブレーキを展開し、無励磁作動ブレーキ、ヒステリシスブレーキ、張力制御システム、電磁ドラムブレーキ、電磁キャリパーブレーキ、電磁ダブルブレーキなどを手掛ける。連結子会社11社を米国、フランス、中国、タイ、インド、フィリピンなどに配置し、製造販売と外注加工を担うグローバル体制を構築する。
競争優位の中核は、長年蓄積した設計開発力、加工技術力、摩擦材開発力、品質管理力、ならびに多品種対応力にある。会社は創業以来培ってきたものづくりのノウハウを重要な競争優位性と明示する。一般産業用では、クラッチ・ブレーキの開発ラインナップが5,000種類以上に及び、さらに世の中には未開拓の約2,000種類が存在すると認識し、顧客ニーズに応じた柔軟な個別対応を強みとする。ロボット向けでは、軽量・静音・小径・薄型といった差別化軸を掲げ、薄型無励磁作動ブレーキ、低摩耗無励磁作動ブレーキ、中空軸用無励磁作動ブレーキ、業界最小クラスのφ10㎜×全長9㎜製品など具体的な製品開発を進める。昇降機向けでは大臣認定に必須の二重化安全機構を備えた製品群を展開し、安全性要求の高い用途で知見を蓄積する。張力制御システム製品は、プリント基板の品質向上を支えるガラス基布製造工程で不可欠な製品と位置付けられており、用途特化型の存在感を持つ。加えて、世界主要拠点での生産体制と、物流混乱下でも顧客を支えるフレキシブルな対応力を自社の強みとして掲げる。
市場環境は、自動車のEV化と産業分野のロボット化が大きな変化要因となる。輸送機器用では、従来型部品需要の中長期的な縮小が想定される一方、パワートレイン系ソレノイド、モーター用保持ブレーキ、燃料電池用ブロワなどxEV対応製品への需要拡大が見込まれる。もっとも、EUのエンジン車規制方針の修正にも触れており、完全EV化には現実的課題が残るとの認識を示す。一般産業用では、高齢化社会による労働力不足を背景に、協働ロボット、多軸ロボット、サービスロボット、無人搬送車、農業ロボット、医療・福祉機器向け需要の拡大を想定する。競争面では、中国ローカルメーカーとの価格競争に言及しており、業界全体でコスト削減、合理化、グローバル化が進む。法規制面では、各国の事業・投資許可、輸出入規制、関税、特許、環境・リサイクル関連規制などの影響を受ける。
中期戦略は、高付加価値事業への転換と市場の選択・集中を軸とする。輸送機器用では、EV化対応製品群としてパワートレイン系ソレノイド、モーター用保持ブレーキ、燃料電池用ブロワの開発を強化しつつ、スライドドア用クラッチなど動力系変化に左右されにくい製品も伸ばす。既存のカーエアコン用クラッチについても性能向上とコスト改善を進め、全方位でビジネスを展開する方針を示す。一般産業用では、技術の根幹と位置付ける摩擦材開発に積極投資し、拡大が見込まれる協働ロボット市場を重点ターゲットとする。加えて、パーツレイヤーからユニットレイヤー、システムレイヤーへと製品領域を拡大する方針を掲げる。IT化・DX化では、生産管理システムの再構築や間接部門のDX化を進める。財務目標として、2027年3月期に売上高営業利益率5.0%、ROE6.3%、総資産回転率1.0回転、売上高成長率110%の向上を目指す。研究開発では、ロボットハンド、ツールチェンジャー、無励磁作動ブレーキの寿命予知システム、燃料電池向けエアーポンプと水素ポンプなど次世代製品の創出を進める。
主なリスクは3点挙げられる。第1に、景気変動、地政学要因、顧客動向の影響を受けやすい点。国内外景気の悪化やロシア・ウクライナ情勢などが受注・売上に影響し得る。第2に、為替と海外依存のリスク。連結売上高に占める海外売上比率は57%台で推移し、為替予約で一定のヘッジを講じても影響の完全回避は困難となる。第3に、製品・技術面のリスク。電磁クラッチへの依存度が高く、技術革新で陳腐化した場合の影響が大きい。加えて、価格競争、原材料高騰、品質クレーム、自然災害やパンデミックも収益変動要因となる。
ガバナンス面では、提示テキスト内で取締役会構成や社外取締役比率などの詳細は確認できない。一方、経営運営上の重点として、スピーディーな報・連・相による情報共有の徹底、一元化された組織運営、人材育成、人事制度改革、ダイバーシティ対応を掲げる。人的資本強化では、エンゲージメントサーベイを用いたPDCA運用を進める方針を示す。株主還元について具体的な配当方針や還元性向の記載は提示テキスト内では確認できないが、利益を上げてステークホルダーに還元することを企業の使命の一つと位置付ける。労使関係は安定しており、特記すべき事項はないと記載する。
| 時価総額 | PER | PBR | 配当利回り | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 7.2B | 5.9倍 | 0.4倍 | 0.0% | 4,605.0円 |
| current | prior1 | prior2 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 43.9B | 43.5B | 44.2B |
| 営業利益 | 464M | -320M | 498M |
| 純利益 | 1.2B | -598M | 509M |
| EPS | 776.9 | -399.6 | 340.3 |
| BPS | 11,831.1 | 10,263.6 | 10,049.7 |
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 第一共栄ビル株式会社 | 0.19% |
| 小倉クラッチ取引先持株会 | 0.11% |
| 小倉 康宏 | 0.06% |
| 株式会社東和銀行 | 0.05% |
| 株式会社群馬銀行 | 0.05% |
| 黄 聖博 | 0.04% |
| 小倉クラッチ従業員持株会 | 0.03% |
| 野村證券株式会社 | 0.02% |
| 渡邉 浩司 | 0.02% |
| 前山株式会社 | 0.02% |
| 日付 | 提出者 | 保有割合 | 変動 |
|---|---|---|---|
| 2026-03-09 | 黄 聖博 | 1.00% | (5.04%) |
| 2025-01-10 | 黄 聖博 | 5.01% | +5.01% |
| 2025-01-10 | 黄 聖博 | 6.04% | +1.03% |
| 2024-06-07 | 株式会社みずほ銀行 | 0.03% | N/A |
| 2023-07-28 | 小倉クラッチ取引先持株会 理事長 五十嵐 誠 | 10.99% | +1.08% |
| 2023-07-24 | 小倉クラッチ取引先持株会 理事長 五十嵐 誠 | 10.99% | +1.08% |
| 2022-02-08 | 永瀬 栄作 | 0.00% | (9.21%) |
| 2022-02-08 | 小倉クラッチ取引先持株会 理事長 五十嵐 誠 | 9.91% | +4.91% |
| 2021-12-07 | 株式会社みずほ銀行 | 0.04% | N/A |
| 日付 | ソース | カテゴリ | アクター | イベント | 株価 | 翌日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-03-11 | TDNet | 業績修正 | 小倉クラッチ | 業績予想及び配当予想の修正に関するお知らせ | 4,785 | +3.87% |
| 2026-03-09 | EDINET | 大量保有 | 黄 聖博 | 大量保有 1.0% | 3,905 | +4.61% |
| 2026-01-16 | TDNet | その他 | 小倉クラッチ | 連結子会社の解散及び清算に関するお知らせ | — | — |
| 2025-01-10 | EDINET | 大量保有 | 黄 聖博 | 大量保有 5.01% | — | — |
| 2025-01-10 | EDINET | 大量保有 | 黄 聖博 | 大量保有 6.04% | — | — |
| 2024-06-07 | EDINET | 大量保有 | 株式会社みずほ銀行 | 大量保有 0.03% | — | — |
| 2023-07-28 | EDINET | 大量保有 | 小倉クラッチ取引先持株会 理事長 五十嵐 | 大量保有 10.99% | — | — |
| 2023-07-24 | EDINET | 大量保有 | 小倉クラッチ取引先持株会 理事長 五十嵐 | 大量保有 10.99% | — | — |
| 2022-02-08 | EDINET | 大量保有 | 永瀬 栄作 | 変更 | — | — |
| 2022-02-08 | EDINET | 大量保有 | 小倉クラッチ取引先持株会 理事長 五十嵐 | 大量保有 9.91% | — | — |
| 2021-12-07 | EDINET | 大量保有 | 株式会社みずほ銀行 | 大量保有 0.04% | — | — |