菊水ホールディングス株式会社は、子会社6社で構成する持株会社で、グループとして電気計測器等の製造・販売を主力事業とする。事業セグメントは単一で、研究開発・販売・修理は菊水電子工業株式会社、製造は菊水エムズ株式会社、物流業務や製品の組立・配線等の製造作業はフジテック株式会社が担う。海外では中国の菊水貿易(上海)有限公司、米国のKIKUSUI AMERICA,INC.、欧州のKikusui Electronics Europe GmbHが販売・修理を担う。製品群は電子計測器群と電源機器群で構成し、主として電気、電子機器・装置の研究開発や生産活動に関わる機器、装置の評価・試験・製造設備等として使用される。経営計画では「パワーエレクトロニクス分野の評価及び測定ソリューション」をテーマに据える。
競争優位の源泉として、研究開発体制と製品開発の継続性が挙がる。研究開発は主に菊水電子工業株式会社が担い、製品開発ロードマップに従って先行技術開発を推進し、顧客ニーズや市場変化を分析したうえで製品化を進める。産学共同開発や他社との共同開発にも取り組む。具体例として、安全関連試験器ではAC/DC 10kVの耐電圧試験と絶縁抵試験が可能な安全試験複合機TOS9311を開発し、高耐圧化が進むSiCやGaNなどのパワー半導体、PVパネルの評価・試験需要に対応する。電源機器では大容量ワイドレンジ直流電源PXTシリーズ、双方向大容量直流電源PXBシリーズ、大容量回生電子負荷PXZシリーズのラインナップを拡充する。さらにEV/PHEV向けOBCの放電評価ニーズに対し、既存の交流電源装置をベースに交流定電流出力機能と回生電子負荷機能を開発する。工業所有権の総数は85件で、知的財産の蓄積も確認できる。加えて、品質保証の国際規格に基づく製造、品質マネジメントシステム、企画・開発から販売・サービスまでの全ステージ管理は、信頼性を重視する計測・試験分野での参入障壁として機能する。
同社が属する電気計測器業界は、顧客ニーズの多様化と急速な技術変化により、新製品の開発と販売プロセスが複雑化する市場と位置付けられる。一方、汎用電源・安全関連試験機器市場では市場成熟化に加え、新興国企業の台頭による価格競争激化が進む。需要面では、主要市場の景気や顧客の設備投資動向、購買政策の影響を受けやすく、最終顧客の設備投資計画により第4四半期に売上が偏重しやすい特性を持つ。他方で、外部環境には追い風もある。日本を含む主要国の脱炭素社会実現に向けた再生可能エネルギー関連投資やグリーン化政策、DXやAIの進展に伴うデータセンターや通信インフラ投資の拡大が見込まれる。研究開発活動でも航空宇宙、電池、CASE、サーバー・ICTを成長市場として位置付けており、重点市場との整合性が高い。
成長戦略の柱は、グローバルビジネスとソリューションビジネスの拡大に置く。重点市場はeモビリティ、次世代エネルギー、パワー半導体、データセンターの4分野で、国内外の顧客ニーズに合わせたソリューションビジネスを積極展開する方針を示す。営業面では提案型営業体制の構築、Webマーケティング活用によるブランドプレゼンス向上、営業DXによるマーケティング強化とユーザーリレーション強化を進める。製品面では、多彩な応用展開が可能な新製品開発と原価低減を継続し、汎用電源・安全関連試験機器市場では製品差別化と生産拠点・開発設計拠点の最適化により競争力強化を図る。研究開発の基本方針としては「グローバルの進化」「ソリューションの深化」「事業ドメインの新化」「経営基盤の強化」を掲げ、現地ニーズに対応するグローカル製品開発、成長市場向けソリューション提案、技術力を活かした事業開拓、DX推進に向けたIT技術・インフラ導入を進める。経営指標として「連結売上高」「連結営業利益」を重視し、資本政策を通じてROE11%を目標に据える。
主要リスクの第1は、特定市場への依存と設備投資動向の影響を受けやすい点にある。主要市場の景気後退や需要縮小は業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。第2は、技術力の保持で、市場ニーズに対応した魅力ある新製品を継続投入できない場合、競争力低下につながる。第3は、海外展開と為替変動で、中国、米国、ドイツでの事業運営は法規制、国際情勢、関税政策の影響を受け、外貨建て売上・仕入も業績変動要因となる。加えて、製品欠陥、情報セキュリティ、自然災害・感染症、環境対応の遅れも重要リスクとして開示する。
リスク管理面では、「リスクマネジメント基本規程」に基づき、代表取締役社長を委員長とするリスクマネジメント委員会を原則年4回開催し、グループ全体のリスクを管理する。自然災害や感染症蔓延時には、代表取締役社長を最高責任者とする緊急時対策本部を設置する体制を整える。海外子会社には当社取締役が役員を兼務し、適切な人材を出向させ、定期的なWeb会議で各国リスク情報を共有する。IR活動の推進、積極的な情報開示、透明性の高い経営への注力も明記する。一方、株主還元方針の具体的内容は提示テキスト内では確認できない。
| 時価総額 | PER | PBR | 配当利回り | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 21.4B | 12.4倍 | 1.3倍 | 0.0% | 2,158.0円 |
| current | prior1 | prior2 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 13.4B | 12.5B | 12.1B |
| 営業利益 | 2.0B | 1.9B | 1.5B |
| 純利益 | 1.4B | 1.3B | 1.1B |
| EPS | 173.4 | 155.4 | 128.4 |
| BPS | 1,692.4 | 1,602.4 | 1,442.7 |
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 菊水取引先持株会 | 0.12% |
| 株式会社ケーティーエム | 0.11% |
| 菊水従業員持株会 | 0.04% |
| 株式会社みずほ銀行 | 0.04% |
| 小  林  寛  子 | 0.04% |
| 日本生命保険相互会社 | 0.04% |
| アジア電子工業株式会社 | 0.03% |
| ケル株式会社 | 0.03% |
| 株式会社三菱UFJ銀行 | 0.03% |
| 橋  本  幸  雄 | 0.02% |
| 日付 | 提出者 | 保有割合 | 変動 |
|---|---|---|---|
| 2026-01-13 | 菊水取引先持株会 理事長 藤田 哲郎 | 11.03% | +1.44% |
| 2024-11-15 | 菊水取引先持株会 理事長 藤田 哲郎 | 9.59% | +1.00% |
| 2024-11-14 | 菊水取引先持株会 理事長 藤田 哲郎 | 9.59% | +1.00% |
| 日付 | ソース | カテゴリ | アクター | イベント | 株価 | 翌日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-02-26 | TDNet | 業績修正 | 菊水HD | 配当予想の修正(創立75周年記念配当)に関するお知らせ | 2,287 | +1.79% |
| 2026-01-29 | TDNet | 決算 | 菊水HD | 2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結) | 1,870 | +1.55% |
| 2026-01-13 | EDINET | 大量保有 | 菊水取引先持株会 理事長 藤田 哲郎 | 大量保有 11.03% | 1,880 | -0.69% |
| 2025-11-27 | TDNet | その他 | 菊水HD | 自己株式の消却に関するお知らせ | 1,790 | +2.91% |
| 2025-10-30 | TDNet | 決算 | 菊水HD | 2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結) | 1,663 | -0.72% |
| 2025-07-30 | TDNet | 決算 | 菊水HD | 2026年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結) | 1,650 | -3.39% |
| 2024-11-15 | EDINET | 大量保有 | 菊水取引先持株会 理事長 藤田 哲郎 | 大量保有 9.59% | — | — |
| 2024-11-14 | EDINET | 大量保有 | 菊水取引先持株会 理事長 藤田 哲郎 | 大量保有 9.59% | — | — |