Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

曙ブレーキ工業株式会社 (7238)

曙ブレーキ工業は自動車用ブレーキを中核に、産業機械・鉄道車両用ブレーキも手掛ける。日本・北米・欧州・中国・タイ・インドネシアに製造販売網と開発拠点を持ち、音・振動解析を核に電動パーキングブレーキ、電動サービスブレーキ、銅フリー摩擦材、摩耗粉塵抑制、防錆・貼り付き抑制など環境対応製品を開発する。北米再構築と中長期計画策定が焦点。[本社]埼玉県羽生市 [創業]1929年 [上場]1961年

1. 事業概要

曙ブレーキ工業グループは、当社、連結子会社18社、非連結子会社1社、持分法非適用関連会社2社で構成し、自動車用ブレーキ及び産業機械・鉄道車両用ブレーキの製造・販売を主力とする。日本では当社が販売と研究開発を担い、岩槻、山形、福島、山陽の各製造会社がディスクブレーキ、ディスクブレーキパッド、ドラムブレーキ、ドラムブレーキライニング、クラッチフェーシング、ホイールシリンダー、産業機械・鉄道車両用ブレーキを生産する。海外では北米、欧州、中国、タイ、インドネシアに製造販売拠点を配置し、二輪車用ディスクブレーキやマスターシリンダーまで展開する。加えて、物流、研究開発、販売支援サービスもグループ内で担い、地域別に地産地消を基本とした供給体制を構築する。

2. 競争優位性

競争優位の中核は、企業理念にも通じる「摩擦と振動、その制御と解析」と、研究開発活動で明示されたコア技術である音・振動解析技術にある。ブレーキは安全に直結する重要保安部品にあり、品質保証、評価データ、製造ノウハウ、顧客適用開発の蓄積が参入障壁として機能する。製品面では、商用車等の重車両向け高出力型や高性能車両向け軽量・コンパクト型の電動パーキングブレーキで独自技術を活かし、既存製品ではカバーできない領域の商品化を実現する。電動サービスブレーキでは競合他社に先行した市場投入を目指し、応答性、コントロール性、小型・軽量化を重点課題として開発を進める。摩擦材では銅フリー化、摩耗粉塵抑制、製造過程のCO2発生量を従来比50%削減できるブレーキパッド開発を推進する。さらに、日本・米国・欧州・中国・タイの開発拠点連携、コンピュータシミュレーション、バーチャル技術、AI活用により、品質向上と開発リードタイム短縮を図る点も優位性となる。市場シェアの具体的数値は提示テキスト内では確認できないが、中国で新興EVメーカー向け、高級高性能EV向けの開発提案を強化し、シェア拡大を狙う方針を示す。

3. 市場環境

自動車業界では、原材料価格の高騰、半導体不足による受注変動、物価上昇、地政学的リスク、米国の関税政策による国際貿易コスト増加など、外部環境の不安定さが続く。加えて、電動化、自動運転技術の進展、環境規制強化が進み、持続可能な社会の実現に資する製品開発が急務となる。研究開発面では、米国ワシントン州を含む複数州の銅規制、欧州EURO7で示されたブレーキ摩耗粉塵排出規制が製品仕様に直接影響する。xEVでは回生制動により摩擦ブレーキの使用頻度が低下し、防錆や貼り付き抑制など新たな技術課題が生じる。競争環境は厳しく、変化の激しい市場で生き残るため、同社は経営資源を集中すべき事業の見極めを課題として掲げる。

4. 成長戦略

当社は2019年以降、事業再生ADR手続における事業再生計画の下で事業構造改革を進め、2024年6月にリファイナンス資金320億円の借入契約を締結し、既存借入金を完済して事業再生計画期間を終了した。今後の焦点は、残る最後の施策と位置付ける北米事業の再構築にあり、米国2工場のうち1工場を閉鎖して1工場体制を確立し、北米事業の黒字化を目指す点にある。翌連結会計年度に向けては、地域・事業ごとの徹底的な見える化に基づく対策実行により、営業利益を稼げる自立的な経営体質への転換を掲げる。同時に、中長期経営計画を策定し、厳しい競争環境下で生き残りと再成長に向けた明確な方向性を示す方針を打ち出す。製品戦略では、電動パーキングブレーキ、電動サービスブレーキ、xEV対応摩擦材、高性能車両向けアルミ合金製対向型ブレーキ、プレミアムEV向け意匠性向上製品、銅フリー摩擦材、摩耗粉塵抑制材などが成長ドライバーとなる。中国では新興EVメーカー向けに開発期間半減を目指すプロセス構築、ASEANではタイ拠点を軸とした評価開発を進める。設備投資はインドネシアを中心に実施し、日本では品質改善、老朽更新、生産性向上、北米と中国では新規立ち上げ投資を行う。

5. リスク

第1に、技術革新・新製品開発リスクがある。市場ニーズや業界技術の急変に対し、新技術・新製品をタイムリーに開発できない場合、競争力低下につながる。第2に、生産拠点再編に伴う供給リスクがある。国内は専門工場化を進めており、自然災害や火災・爆発で建屋や設備が損壊した場合、国内での生産補完が難しくなる可能性がある。第3に、品質リスクがある。ブレーキは直接安全に関わる製品にあり、欠陥流出時には多大な費用発生と社会的信用低下を招く。加えて、原材料調達、情報セキュリティ、環境対応、為替・金利変動も重要リスクとして列挙される。

6. ガバナンス

リスク管理面では、内部統制委員会の下部組織としてリスク管理委員会を設置し、リスクの洗い出し、影響度・発生頻度のマッピング、重点リスクへの対処方針決定、実施状況と有効性の監視を行い、取締役会へ定期報告する。コンプライアンス面では、akebonoグローバル行動規範、akebonoグローバル行動基準、各種研修、社内外相談窓口を整備し、外部相談窓口への相談は全取締役が受領し、毎月取締役会へ報告する体制を採る。上場維持基準では、流通株式比率がプライム市場基準に未達だが、東京証券取引所から2030年3月末までの特例適用を受ける。JISファンドと連携し、本事業計画の遂行、中期経営計画の策定・遂行、IR活動強化を通じて企業価値向上を図る。株主還元方針の具体的記載は提示テキスト内では確認できない。

出典: 有価証券報告書 doc_id=S100W1N1 | 生成: gpt-5.4 (2026-03-23)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
33.9B 13.5倍 1.1倍 0.0% 124.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 140.9B 160.1B 160.1B
営業利益 7.0B 5.6B 5.6B
純利益 2.5B 1.8B 1.8B
EPS 9.2 6.8 6.6
BPS 117.9

大株主

株主名持株比率
ジャパン・インダストリアル・ソリューションズ第弐号投資事業有限責任組合0.51%
トヨタ自動車株式会社0.06%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)0.05%
いすゞ自動車株式会社0.04%
曙ブレーキ誠和魂従業員持株会0.01%
林 勇一郎0.01%
セコム株式会社0.01%
伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社0.01%
スズキ株式会社0.01%
大塚化学株式会社0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2025-01-20ジャパン・インダストリアル・ソリューションズ株式会社 50.32
2022-07-14いすゞ自動車株式会社 8.9

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-03-02TDNetdividend: 連結子会社からの配当金受領に関するお知らせ
2026-03-02TDNet連結子会社からの配当金受領に関するお知らせ
2026-02-13TDNet(訂正)「2026年3月期 第3四半期決算説明会資料」の一部訂正に関するお知らせ
2025-07-11TDNet株式報酬型ストックオプション(新株予約権)の発行内容の確定に関するお知らせ
2025-04-16TDNet取締役候補者選任について
2025-01-20TDNetHolding change by ジャパン・インダストリアル・ソリューションズ株式会社
2022-07-14TDNetHolding change by いすゞ自動車株式会社