Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

株式会社タツミ (7268)

タツミは自動車の電装品用部品とブレーキ用部品を製造販売する二次部品加工メーカー。冷間圧造、切削、熱処理、研削、メッキまでの一貫生産体制を持ち、顧客の開発初期から試作提供や工法提案を行う点に特徴を持つ。電動化対応として電動パーキングブレーキシステム用部品やインサートモールド品を展開し、新分野開拓と不採算製品見直しを進める。[本社]栃木県足利市 [創業]1951年 [上場]1996年

1. 事業概要

タツミグループは、当社、親会社のミツバ、連結子会社2社で構成し、主に自動車の電装品用部品およびブレーキ用部品の製造販売を手掛ける。ミツバは当社製品の販売先であると同時に材料の仕入先でもあり、グループ内で密接な取引関係を持つ。海外ではメキシコとインドネシアの子会社に対し、自動車用部品に加えて自動車部品製造用機械や工具等も供給する。事業セグメントは単一で、自動車用部品事業に経営資源を集中する。沿革上は自転車・自動車の電装品用部品から出発し、ブレーキ用部品へ拡張した後、航空機事業から撤退して自動車事業への特化を進めた。現在は自動車業界の変革を踏まえ、電動化関連需要の取り込みを重視する。

2. 競争優位性

競争優位の中核は、冷間圧造加工を起点に、後工程の自動切削加工、熱処理、研削、メッキまでを一貫して生産できる体制にある。沿革でも1970年に圧造、切削加工、熱処理、メッキまでの一貫生産体制を整備したと記載し、長年の工程蓄積がうかがえる。研究開発面では、顧客の開発初期段階から参画し、研究試作品の提供や工法提案を行う体制を敷く。これにより単純な受託加工にとどまらず、顧客の課題解決に入り込む関係を構築する。技術面では、ダイス・レスによる細穴打抜加工技術、冷間鍛造スラグの圧造加工技術、ミツバとの共同研究による冷間圧造のギア成形技術、ねじれ角を有するスプラインギアの冷間圧造加工技術などの開発実績を持つ。さらに、圧造・転造加工によるネットシェイプ化、耐熱・耐食ニッケル合金やステンレスなど難加工材への対応、軽量化工法の開発を推進する。提示テキスト内では市場シェアや特許件数の明示は確認できないが、北米向け電動パーキングブレーキシステム用部品の受注開始は、電動化領域での技術評価を示す材料となる。

3. 市場環境

主要顧客である自動車業界は、CASEの進展と燃費規制による軽量化ニーズの高まりを背景に、100年に一度の変革期にある。タツミを取り巻く事業環境も大きく変化すると会社は認識する。二次部品加工メーカーとして、一次部品加工メーカー経由で国内のみならずアジア圏、北米圏へ製品を供給しており、最終需要地の景気動向や自動車生産動向の影響を受けやすい構造を持つ。海外展開に伴い、法規制変更、不利な税影響、社会的混乱、為替変動も事業環境上の重要要素となる。一方で、クルマの電動化に伴う製品引き合いの増加が研究開発活動の記載から確認でき、電動化は需要面での追い風として作用する。

4. 成長戦略

同社は2030年のありたい姿として「タツミビジョン2030」を策定し、新しい社会に調和したモノづくりを通じて持続可能な社会の実現に貢献する企業グループを目指す。経営上の重要指標には売上高営業利益率を据える。具体的な成長施策として、2023年度から2027年度を対象とする中期経営計画を推進し、①電動化シフトへの対応、②経営基盤の強化、③財務体質の健全化を掲げる。上場維持基準への適合に向けた計画でも、①新分野・新規取引先の開拓による受注拡大、②不採算製品の見直し・ビジネス撤退、③新規技術開発を進める方針を示す。研究開発では、インサートモールド品の客先プレゼンを実施し、冷間圧造加工での切削レス化や後工程の自動ライン化を進め、新規顧客からの受注につなげた。次世代商品向けには、難加工材の加工技術や軽量化工法の開発を進め、一部で顧客の研究開発段階への供給も開始する。M&A戦略の記載は提示テキスト内では確認できない。

5. リスク

第1に、自動車業界への依存と主要得意先への依存がある。自動車業界の研究開発投資や生産動向、主要顧客からの受注減少は業績に大きく影響する。第2に、親会社ミツバとの関係がある。ミツバは発行済株式総数の53.1%を所有し、当社の販売先かつ材料仕入先でもあるため、同社の経営戦略等の影響を受ける可能性がある。第3に、海外事業と品質面のリスクがある。為替変動、海外法規制変更、税制、社会的混乱に加え、予期せぬ品質不具合、災害、感染症流行は業績と財務状況に重大な影響を及ぼし得る。

6. ガバナンス

親会社ミツバを有する上場子会社として運営し、2024年3月末時点でミツバが53.1%を保有する。東京証券取引所スタンダード市場を選択し、上場維持基準への適合に向けた計画書を提出済みで、流通株式時価総額の基準充足を重要課題として認識する。人的資本面では、提出会社の従業員268人、連結584人を擁し、労働組合との関係は円満に推移する。女性管理職比率、男性育児休業取得率、男女賃金差異も開示する。株主還元方針や取締役会構成などの詳細は、提示テキスト内では確認できない。

出典: 有価証券報告書 (2024-03) doc_id=S100TNEU | 生成: gpt-5.4 (2026-03-23)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 7.4B 6.4B 6.1B
営業利益 137M -228M
純利益 173M -395M -203M
EPS 28.9 -65.8 -33.9
BPS 486.1 411.0 459.2

大株主

株主名持株比率
㈱ミツバ0.53%
㈱横浜銀行                   (常任代理人 ㈱日本カストディ銀行)0.04%
タツミ取引先持株会0.04%
㈱東和銀行0.03%
タツミ従業員持株会0.03%
セコム損害保険㈱0.03%
楽天証券㈱0.02%
浜銀ファイナンス㈱0.02%
㈱SBI証券0.01%
ML INTL EQUITY DERIVATIVES    (常任代理人  BofA証券㈱)0.01%