Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

大研医器株式会社 (7775)

大研医器は、麻酔関連と病院内感染防止関連を主力とする研究開発型医療機器メーカー。医療現場の潜在ニーズを直接吸い上げ、特許を含む独創技術で製品化し、研究開発から製造販売まで一貫運営する点に特徴を持つ。吸引器と注入器で国内市場のマーケットリーダーを掲げ、次世代製品「クーデックエイミーPCA」で新市場開拓と海外展開を推進する。[本社]大阪府和泉市 [創業]1968年 [上場]2009年

1. 事業概要

大研医器は、研究開発型医療機器メーカーとして、主に麻酔関連製品と病院内感染防止関連製品の企画開発・製造販売を手掛ける。製品群は、吸引器関連、注入器関連、電動ポンプ関連、手洗い設備関連、その他の5区分で構成する。吸引器関連では、凝固剤一体型密閉容器「フィットフィックス」や、ライナー方式の「キューインポット」を展開し、排液への接触を避けながら感染防止を図る。注入器関連では、「シリンジェクター」「バルーンジェクター」「PCA装置」に加え、スマートフォンのアプリケーションを用いて術後疼痛管理を行う輸液ポンプ「エイミー」を展開する。電動ポンプ関連ではシリンジポンプ、輸液ポンプを扱い、手洗い設備関連では無菌水又は殺菌水供給装置「ステリキープⅡ」や滅菌済みディスポーザブルタオル「ワイペル」を供給する。その他では「ブレスウォーム」「気管支ブロッカーチューブ」「ダブルルーメン気管支チューブ」「ディスポーザブル パルプシステム」などを展開する。

2. 競争優位性

競争優位の中核は、医療現場第一主義に基づく開発体制にある。麻酔関連・病院内感染防止関連の医師、看護師、臨床工学技士を中心とした医療現場のニーズを開発担当者が直接聞き、特許を含む独創的な技術を駆使して製品化する点に特徴を持つ。研究・開発から製造・販売までを基本的に一貫して行い、量産に係る生産技術・品質管理をEN ISO 13485:2016に基づき管理運営する体制も参入障壁として機能する。研究開発面では、血液凝固技術、メカトロニクス技術、エンジニアリングプラスチックの接着・溶着等の接合技術、MEMS開発に必要な精密加工技術をコア技術として蓄積する。加えて、設計部門と生産部門が初期段階から情報共有する設計製造コンカレント開発を常態化し、量産性と原価を織り込んだ開発を進める。市場面では、会社自身が国内市場のマーケットリーダーとして「サクションの大研」「ポンプの大研」のイメージ定着を掲げており、吸引器関連製品の売上比率が全体の60%超を占める主力領域を形成する。

3. 市場環境

医療機器市場では、国内医療機関の多くが欧米メーカーを中心とした輸入医療機器に依存しており、同社は欧米主導の業界構造の中で現場密着型の差別化を図る。事業環境としては、医療費抑制政策に伴う償還価格の低下、共同購買体制の拡大、国内外メーカーとの価格競争、原材料価格の高騰、円安進展による仕入価格上昇が重荷となる。規制面では、国内で医薬品医療機器法の規制を受け、第一種医療機器製造販売業許可、医療機器製造業登録、高度管理医療機器等販売業許可、医療機器修理業許可を要する。海外展開では欧州MDRや米国FDAなどの要求事項への対応が必要となり、法規制対応自体が参入障壁となる一方、認証取得の遅れは成長制約要因となる。

4. 成長戦略

成長戦略の主軸は、既存主力製品のシェア向上、新製品開発、海外販売拡充、サプライチェーン高度化にある。既存製品では、吸引器の「フィットフィックス」「キューインポット」、注入器の「シリンジェクター」「バルーンジェクター」のブランド浸透を進める。新製品では、中長期的な成長戦略として「マイクロポンプ関連製品」に注力し、第1弾の「クーデックエイミーPCA」を次世代注入器として育成する。これは2014年にAMEDの医工連携事業化推進事業として採択され、岡山大学、川崎医科大学との共同研究を経て、2019年12月に製造販売承認を取得し、2020年12月に上市決定を実施した製品。急性期の術後疼痛緩和に加え、無痛分娩や在宅分野でも普及が進む。さらに、化学療法向けではJMS社と連携し、「クーデックエイミーPCA」と閉鎖式薬剤移注システム「ネオシールド」を組み合わせた新たなソリューション開発を進める。海外では、売上の大半を国内に依存し、海外売上高比率は2025年3月期で3.2%にとどまるため、欧州展開を最優先事項としてMDR認証取得と有力パートナーとの関係維持を進める。収益性指標としては、売上高総利益率と売上高経常利益率を重視し、会社全体として売上高経常利益率20%を念頭に置く。

5. リスク

主なリスクは3点に集約できる。第1に、製品開発の進度に係るリスクにあり、新製品研究開発の対応不足が事業成長を阻害する可能性を持つ。第2に、特定製品依存リスクにあり、主力の吸引器関連製品、とりわけフィットフィックスを中心とした売上比率が全体の60%超を占め、価格競争や販売単価下落の影響を受けやすい。第3に、法的規制と安全性に係るリスクにあり、医薬品医療機器法や海外規制への不適合、医療事故や自主回収が業績に影響を及ぼす可能性を持つ。加えて、製造拠点集中、サプライチェーン寸断、為替変動、ITセキュリティも重要なリスク要因となる。

6. ガバナンス

提示テキスト内では、取締役会構成や社外取締役比率などの詳細な統治体制は確認できない。一方、経営運営面では、営業・技術・製造が一体となって市場競争力を高める方針を示し、顧客にとって不可欠なパートナーであり続けることを目指す。品質管理面ではEN ISO 13485:2016に基づく管理運営を実施し、法規制対応では必要許認可の維持に努める。人的資本面では、新卒定期採用に加え中途採用を活用し、教育・研修プログラム刷新、給与水準向上、効率的な働き方の実践を進める。株主還元方針については、提示テキスト内では確認できない。

出典: 有価証券報告書 (2025-03) doc_id=S100VZKD | 生成: gpt-5.4 (2026-03-23)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
14.6B 12.0倍 1.8倍 0.1% 457.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 10.0B 9.8B 9.1B
営業利益 1.5B 1.4B 1.1B
純利益 1.1B 989M 712M
EPS 38.2 34.4 24.8
BPS 260.5 243.3 228.9

大株主

株主名持株比率
山田 圭一0.19%
山田 満0.14%
山田 雅之0.11%
公益財団法人山田満育英会0.03%
関家 圭三0.03%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)0.01%
寺田 恭子0.01%
大研医器従業員持株会0.01%
山田 すみれ0.01%
柳堀 真司0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2022-07-13山田 満 12.56%(3.36%)
2022-06-08山田 雅之 9.83%+1.68%
2022-06-08山田 満 12.56%--

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-02-27TDNet人事大研医器代表取締役の異動に関するお知らせ477+0.63%
2026-01-30TDNet決算大研医器2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)469+0.85%
2026-01-30TDNet業績修正大研医器通期業績予想の修正に関するお知らせ469+0.85%
2025-10-31TDNet決算大研医器2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(非連結)446-0.90%
2025-10-31TDNetその他大研医器2026年3月期 第2四半期(中間期)個別業績予想との差異に関するお知らせ446-0.90%
2025-07-31TDNet決算大研医器2026年3月期第1四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)441+0.00%
2022-07-13EDINET大量保有山田 満大量保有 12.56%
2022-06-08EDINET大量保有山田 雅之大量保有 9.83%
2022-06-08EDINET大量保有山田 満大量保有 12.56%