株式会社スリー・ディー・マトリックスは、MITより自己組織化ペプチド技術に係る特許の独占的実施権の許諾を受け、同技術を基盤とした医療製品の研究開発・製造・販売を行う。事業セグメントは医療製品事業の単一で、外科領域、組織再生領域、DDS領域に展開する。主要パイプラインは、外科領域で吸収性局所止血材TDM-621、粘膜隆起材TDM-644、後出血予防材、癒着防止材、次世代止血材、組織再生領域で創傷治癒材TDM-511、歯槽骨再建材TDM-711、DDS領域で核酸医薬等向け担体を有する。製品・地域ごとに代理店経由の直接販売と販売権許諾を使い分け、DDSでは製薬会社等への技術供与によるロイヤリティー等のライセンス収入獲得を目指す。
競争優位の中核は、MIT由来の自己組織化ペプチド技術に関する独占的実施権と、RADA16を中心とする基盤技術の応用範囲の広さにある。RADA16は酸性から中性へのpH変化で速やかにゲル化し、ナノファイバーが絡み合う網目構造を形成する。形成ゲルは細胞外マトリックスに似た構造を持ち、止血、創傷治癒、骨再建、DDSへ横展開しやすい。化学合成により生産するため、生物由来原材料に起因するウイルス感染や未知成分混入の可能性がなく、安全性が高く、ほぼ均一品質で大量生産が可能という特長を持つ。主力のTDM-621はプレフィルドシリンジ形態で調製不要、澄明液体で術野を妨げず、カテーテルや狭部への適用も容易という操作性を備える。既存止血剤が接着型中心であるのに対し、TDM-621は物理的に表面皮膜及び血管浅部を閉鎖して止血し、待ち時間や圧着時間の短縮、余剰部分の洗い流しによる除去容易性を訴求する。生物由来製品又は特定生物由来製品に求められる厳格な管理プロセスが不要な点も医療現場の負担軽減につながる。
同社が属する医療製品市場は、各国の薬事関連規制の下で研究、開発、製造、販売が行われる。医療機器は基礎研究、前臨床試験、臨床試験、製造販売承認申請、承認取得、保険収載、上市という段階を経るため、許認可と保険制度が事業性を左右する。競争環境は厳しく、国際的な巨大企業を含む多くの企業や研究機関が開発を進め、技術進歩も速い。一方、同社は止血材について欧州、オーストラリア、日本、米国で本格販売を開始しており、消化器内視鏡領域を重点市場と位置付ける。後出血予防材では、消化器内視鏡治療における出血が約5%であるのに対し、後出血が懸念される高リスク患者・手技は約30%とされ、適応追加により獲得可能市場が数倍に拡大する可能性を示す。癒着防止材は米国耳鼻咽喉科領域で販売を開始し、今後は産婦人科等のより大きな市場への適応拡大を狙う。
成長戦略は、製造販売承認を取得予定の製品の安定供給体制・販売体制の構築とグローバル展開に置く。国内外の適応拡大に向けて経営資源を配分し、既存パイプラインの事業化を進める方針を示す。短期的には、止血材の優位性が高く売上成長が確実に見込まれる消化器内視鏡領域に事業領域を絞り込み、他領域の営業活動は利益貢献が確実に見込まれる範囲に抑えることで、収益確保を最優先する。研究開発では、次世代止血材や粘膜炎の創傷治癒等の注力分野を除き新規開発を一時中断し、臨床試験を必要としない又は最小規模で実施できるなど、グローバルで最も有利な市場を選択してコストと時間の最小化を図る。次世代止血材は、RADA16と異なる独自の新規ペプチド配列を用い、現行品より優れた止血効果と大幅な原価低減を目指す将来の主力候補と位置付ける。DDS領域では自社単独開発よりも大手製薬企業への技術供与を重視し、ロイヤリティー等のライセンス収入を成長源とする。2026年4月期の計画として、製品販売による事業収益9,283百万円、研究開発費951百万円を掲げる。
主なリスクは3点ある。第1に薬事関連規制リスクで、各国の法令変更や承認取消しが開発・販売に影響する可能性を持つ。第2に収益の不確実性で、競合製品の性能向上や技術変化により売上が減少する可能性を持つ。第3に事業運営上の依存・供給リスクで、欧州販売はFUJIFILMへの依存度が高く、契約終了時の影響が大きい。また、原材料ペプチドや委託製造の遅延、過剰在庫、保険制度変更、予期せぬ副作用や製造物責任も重要なリスクとなる。
ガバナンス面では、小規模組織ながらグローバル拠点を展開する体制に対応し、研究開発体制と経営管理体制の強化を課題として掲げる。各規制当局の基準に準拠した体制整備、必要情報の収集、社内規程の改訂、継続的社員教育を通じて法令遵守を徹底する方針を示す。グループ全体の内部統制体制の確立に向け、統制項目や業務プロセスの検証、リスク洗い出し、組織間の牽制機能強化、コンプライアンス体制強化を進める。人材面では、事業計画に合わせて高度な専門知識・経験を有する国内外人材の確保・育成と外部リソース活用を進める。株主還元方針については、提示テキスト内では確認できない。
| 時価総額 | PER | PBR | 配当利回り | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 51.9B | — | 29.8倍 | — | 471.0円 |
| current | prior1 | prior2 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 6.9B | 4.6B | — |
| 営業利益 | -1.2B | -2.1B | -3.2B |
| 純利益 | -2.5B | -256M | -2.4B |
| EPS | -25.2 | -3.5 | -40.6 |
| BPS | 15.8 | -1.7 | 0.2 |
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 楽天証券株式会社 | 0.04% |
| 山田 祥美 | 0.03% |
| 永野 恵嗣 | 0.02% |
| モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社 | 0.01% |
| 株式会社SBI証券 | 0.01% |
| 三和不動産株式会社 | 0.01% |
| 佐々木 保典 | 0.01% |
| 松本 松二 | 0.01% |
| 小林 達雄 | 0.01% |
| MORGAN STANLEY & CO. LLC | 0.01% |
| 日付 | 提出者 | 保有割合 | 変動 |
|---|---|---|---|
| 2026-03-23 | 株式会社SBI証券 | 5.03% | (0.30%) |
| 2026-03-16 | ハイツ・キャピタル・マネジメント・インク | 7.41% | (1.54%) |
| 2026-03-11 | ハイツ・キャピタル・マネジメント・インク | 9.49% | -- |
| 2026-02-09 | ハイツ・キャピタル・マネジメント・インク | 9.49% | (0.61%) |
| 2026-02-05 | 株式会社SBI証券 | 5.33% | (0.63%) |
| 2026-01-27 | ハイツ・キャピタル・マネジメント・インク | 10.10% | (1.40%) |
| 2026-01-20 | ハイツ・キャピタル・マネジメント・インク | 11.50% | (0.58%) |
| 2026-01-05 | ハイツ・キャピタル・マネジメント・インク | 12.08% | (1.14%) |
| 2025-12-04 | 株式会社SBI証券 | 5.96% | (0.21%) |
| 2025-10-21 | ハイツ・キャピタル・マネジメント・インク | 13.22% | (1.09%) |
| 2025-10-07 | 株式会社SBI証券 | 6.17% | +0.86% |
| 2025-10-03 | ハイツ・キャピタル・マネジメント・インク | 14.31% | (0.23%) |
| 2025-09-30 | ハイツ・キャピタル・マネジメント・インク | 14.54% | (1.24%) |
| 2025-09-22 | ハイツ・キャピタル・マネジメント・インク | 15.78% | +0.14% |
| 2025-09-19 | ハイツ・キャピタル・マネジメント・インク | 15.64% | (1.15%) |
| 2025-08-25 | ハイツ・キャピタル・マネジメント・インク | 16.79% | (0.25%) |
| 2025-08-15 | ハイツ・キャピタル・マネジメント・インク | 17.04% | (1.02%) |
| 2025-08-04 | ハイツ・キャピタル・マネジメント・インク | 18.06% | -- |
| 2025-07-17 | ハイツ・キャピタル・マネジメント・インク | 18.06% | (1.74%) |
| 2025-07-10 | ハイツ・キャピタル・マネジメント・インク | 19.80% | (1.05%) |
| 日付 | ソース | カテゴリ | アクター | イベント | 株価 | 翌日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-03-16 | EDINET | 大量保有 | ハイツ・キャピタル・マネジメント・インク | 大量保有 7.41% | 521 | -8.64% |
| 2026-03-12 | TDNet | 決算 | G-3Dマトリックス | 2026年4月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結) | 717 | -20.92% |
| 2026-03-12 | TDNet | 業績修正 | G-3Dマトリックス | 業績予想の修正に関するお知らせ | 717 | -20.92% |
| 2026-03-12 | TDNet | 特損・減損 | G-3Dマトリックス | 営業外収益及び特別損失の計上に関するお知らせ | 717 | -20.92% |
| 2026-03-11 | EDINET | 大量保有 | ハイツ・キャピタル・マネジメント・インク | 大量保有 9.49% | 768 | -6.64% |
| 2026-03-06 | TDNet | その他 | G-3Dマトリックス | 欧州における「PuraStat」の粘膜創傷治癒用途へのCEマーク変更申請のお知らせ | 696 | -5.03% |
| 2026-02-25 | TDNet | 人事 | G-3Dマトリックス | 代表取締役の異動(社長交代)に関するお知らせ | 592 | +2.87% |
| 2026-02-24 | TDNet | 資本政策 | G-3Dマトリックス | 第9回無担保転換社債型新株予約権付社債の転換完了について | 561 | +5.53% |
| 2026-02-09 | EDINET | 大量保有 | ハイツ・キャピタル・マネジメント・インク | 大量保有 9.49% | 472 | +7.20% |
| 2026-02-05 | EDINET | 大量保有 | 株式会社SBI証券 | 大量保有 5.33% | 459 | +1.09% |
| 2026-01-27 | EDINET | 大量保有 | ハイツ・キャピタル・マネジメント・インク | 大量保有 10.1% | 450 | -4.89% |
| 2026-01-20 | EDINET | 大量保有 | ハイツ・キャピタル・マネジメント・インク | 大量保有 11.5% | 461 | -0.22% |
| 2026-01-15 | TDNet | その他 | G-3Dマトリックス | 甲状腺切離後の滲出性出血に対するピュアスタットの効果を評価する医師主導特定臨床研究開始のお知らせ | 400 | +20.00% |
| 2026-01-05 | EDINET | 大量保有 | ハイツ・キャピタル・マネジメント・インク | 大量保有 12.08% | 363 | +0.83% |
| 2025-12-18 | TDNet | その他 | G-3Dマトリックス | 欧州における次世代止血材(TDM-623)の製造販売承認取得のお知らせ | 320 | -3.75% |
| 2025-12-11 | TDNet | 決算 | G-3Dマトリックス | 2026年4月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結) | 318 | +16.67% |
| 2025-12-11 | TDNet | 特損・減損 | G-3Dマトリックス | 営業外収益及び特別損失の計上に関するお知らせ | 318 | +16.67% |
| 2025-12-04 | EDINET | 大量保有 | 株式会社SBI証券 | 大量保有 5.96% | 342 | -4.39% |
| 2025-10-21 | EDINET | 大量保有 | ハイツ・キャピタル・マネジメント・インク | 大量保有 13.22% | 292 | +1.71% |
| 2025-10-17 | TDNet | その他 | G-3Dマトリックス | ハーバード大学と当社による共同研究論文のScience誌掲載に関するお知らせ | 269 | +3.35% |