Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

東都水産株式会社 (8038)

中央卸売市場の卸売業者として水産物卸売を中核に、生鮮・加工水産物の受託販売と買付販売を展開する。冷蔵倉庫、水産加工、不動産賃貸を併営し、集荷・保管・物流のグループ連携で機能補完を進める。80有余年の経験、東京中央卸売市場の信頼性、内外ネットワーク、AERO TRADING社の漁業権取得による資源アクセス強化が特徴。海外拡大、提携、M&A、DXも推進する。[本社]東京都江東区 [創業]1948年 [上場]1955年

1. 事業概要

東都水産グループは、当社、子会社9社及びその他の関係会社1社で構成し、主力は水産物卸売事業とする。卸売市場において生鮮及び加工水産物の受託販売と買付販売を行い、当社のほか、㈱埼玉県魚市場、千葉魚類㈱が同事業に携わる。周辺事業として、㈱埼玉県魚市場、釧路東水冷凍㈱、豊海東都水産冷蔵㈱が冷蔵倉庫事業を担い、グループ卸売会社の商品保管役務を提供する。釧路東水冷凍㈱とAERO TRADING CO.,LTD.は水産物の製造加工も手掛け、その一部をグループ卸売会社へ販売する。不動産賃貸は当社、㈱埼玉県魚市場、SUNNY VIEW ENTERPRISE LTD.が担い、グループ会社向け賃貸や水産物卸売市場の開設に関与する。祖業の卸売に加え、蓄積したノウハウを掛け合わせて新たな価値創出を図る目的で、当事業年度にリテールサポート室を設置し、川上から川下までのビジネス領域拡大を志向する。

2. 競争優位性

競争優位の中核は、中央卸売市場の卸売業者として担う公共的使命と、集荷、分荷、価格形成、決済、公正な取引という市場機能を長年にわたり担ってきた実務基盤にある。会社は80有余年を超える豊富な経験と、グループ内外のネットワークを背景に、新たな商流・新たなサービス・新たなドメインへの挑戦を掲げる。グループ内に卸売、冷蔵倉庫、加工、不動産賃貸を持つことで、集荷機能、保管機能、物流機能を連携させ、シナジー効果を高めてきた点も特徴といえる。加えて、在外子会社AERO TRADING社における漁業権の取得を進め、資源アクセスの強化を事業戦略の基軸に据える。これは水産資源制約や国際価格上昇が続く環境下で、調達面の差別化要素となる。食品安全面では、豊洲市場における当社すべての売場でISO22000を取得しており、安全なフードサプライチェーン展開を支える運営体制も信頼性の源泉となる。市場シェアの具体的数値や特許・ブランド優位の定量情報は、提示テキスト内では確認できない。

3. 市場環境

水産物卸売市場業界は、少子高齢化、国内人口減少、ライフスタイル変化による魚食減少に直面する。加えて、海水温上昇による水産資源への影響、漁獲規制、生産者の高齢化、漁業就労者数の減少、市場外流通の拡大、市場間競争の激化、海外での魚食普及による調達コスト上昇が重なり、取扱数量の伸び悩みが恒常化する。制度面では、2020年6月施行の改正卸売市場法により取引ルール緩和や許認可見直しが進み、民間資本参入拡大を含む競争激化が想定される。物流面では、物流の2024年問題により、物流費増加、入荷遅延による鮮度影響、集荷販売計画の見直しが課題化する。さらに、気候変動、感染症、地政学リスクも水産物流通全体に影響を及ぼしうる環境にある。

4. 成長戦略

当社グループは、持続的な企業価値向上に向けて「着実な成長の実現」「さらなる成長への挑戦」「事業基盤強化への改革」を3本柱に据える。着実な成長では、資源アクセスの強化、粗利益率向上へのこだわり、直接販売経費の削減、強化すべき商品カテゴリーの見極め、高付加価値商品の深耕、新たな販売先の選定、AERO TRADING社の持続的成長を掲げる。さらなる成長では、海外事業の積極的拡大、業務提携事業の積極展開、機動的なM&Aの検討を進める。事業基盤強化では、業務効率化による生産性向上、人材投資拡大、強固なグループ経営の深耕、選択と集中、株主還元充実、DXへの積極的取組み、ESG経営推進を打ち出す。具体施策として、AERO TRADING社での漁業権取得、産地連携による商材確保と品質改善、海外事業拡大、直接販売経費削減を推進する。新設したリテールサポート室を通じ、サプライチェーンの川上・川下双方へ領域拡大を図る方針も示す。経営指標としては、利益重視の業績管理とコスト削減、効率性の高い投資によりROE8%超を目標に据える。

5. リスク

主要リスクの第一は、水産資源減少、漁獲規制強化、国際価格上昇による入荷量減少と調達難。第二は、市場外流通の拡大、改正卸売市場法施行後の競争激化、市場間競争の強まりによる取扱減少。第三は、気候変動、物流の2024年問題、大規模災害、感染症、地政学要因など、供給網と事業継続に影響する外部要因。加えて、冷蔵倉庫では電気料金高騰や冷媒転換に伴う設備更新負担、人材確保・育成、ITシステム障害、食品安全問題、売掛債権の信用リスク、在庫価格変動も重要論点となる。

6. ガバナンス

当社グループは、高度な倫理観にもとづくフェアで透明性の高い組織運営を掲げ、実効的なガバナンス体制の構築を進める。サステナビリティを事業推進の必須条件と位置付け、E・S・Gの各要素を重視し、働き方改革によるワークライフバランス向上、人財基盤強化、水産資源の持続可能性への配慮を進める。グループ運営では、選択と集中による経営資源・人的資源の再配分を実施する方針を示す。株主還元については、基本方針の一つとして充実を掲げるが、配当性向や自己株取得などの具体方針は提示テキスト内では確認できない。労使関係は安定し、情報セキュリティ基本方針やITセキュリティ規程も整備する。

出典: 有価証券報告書 (2024-03) doc_id=S100TU3N | 生成: gpt-5.4 (2026-03-23)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 104.8B 96.4B 81.1B
営業利益 2.9B 2.9B
純利益 2.5B 2.7B 1.6B
EPS 634.1 687.7 406.8
BPS 6,862.0 5,951.1 5,186.5

大株主

株主名持株比率
合同会社麻生東水ホールディングス0.38%
株式会社ヨンキュウ0.16%
マルハニチロ株式会社0.08%
松岡冷蔵株式会社0.08%
株式会社三陽0.04%
トリプルフォー投資事業組合0.03%
株式会社海昇0.03%
株式会社魚力0.03%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)0.01%
株式会社日本カストディ銀行(信託E口)0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2025-06-26マルハニチロ株式会社 0.00%(7.17%)
2025-03-28合同会社麻生東水ホールディングス 66.10%+28.97%
2025-03-26松岡冷蔵株式会社 0.00%(7.93%)
2024-01-19合同会社麻生東水ホールディングス 37.13%+1.02%
2022-10-11株式会社ヨンキュウ 18.27%+1.00%
2021-11-19松岡冷蔵株式会社 7.93%(0.04%)
2021-08-18株式会社ヨンキュウ 17.27%+1.06%
2021-06-11合同会社ASTSホールディングス 36.11%--
2021-06-11合同会社ASTSホールディングス 36.11%--

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2025-06-26EDINET大量保有マルハニチロ株式会社変更
2025-06-16TDNetMBO・上場廃止東都水当社株式の上場廃止のお知らせ7,470
2025-03-28EDINET大量保有合同会社麻生東水ホールディングス大量保有 66.1%7,450+0.00%
2025-03-26EDINET大量保有松岡冷蔵株式会社変更7,460-0.13%
2024-01-19EDINET大量保有合同会社麻生東水ホールディングス大量保有 37.13%
2022-10-11EDINET大量保有株式会社ヨンキュウ大量保有 18.27%
2021-11-19EDINET大量保有松岡冷蔵株式会社大量保有 7.93%
2021-08-18EDINET大量保有株式会社ヨンキュウ大量保有 17.27%
2021-06-11EDINET大量保有合同会社ASTSホールディングス大量保有 36.11%
2021-06-11EDINET大量保有合同会社ASTSホールディングス大量保有 36.11%