稲畑産業グループは、当社、子会社70社、関連会社12社で構成し、情報電子、化学品、生活産業、合成樹脂、その他の分野で商品の販売及び製造を主たる業務とする。情報電子事業は当社に加え、中国、台湾、シンガポール、米国、欧州、香港、フィリピン、韓国の拠点や関連会社を通じて販売・調達を行う。化学品事業は米国、欧州、タイ、シンガポール、中国などの拠点を活用し、原料販売、製品販売、製造会社を組み合わせて展開する。生活産業事業は中国、フランス、米国の拠点やDNI GROUP, LLCなどを通じて商流を構築する。合成樹脂事業はフィリピン、インドネシア、タイ、中国、台湾、シンガポールなどで販売し、太洋プラスチックス㈱などとも連携する。加えて東南アジアを中心にIK PLASTIC COMPOUND PHILS.INC.、PT. S-IK INDONESIA、SIK (THAILAND) LTD.、SIK COLOR (M) SDN. BHD.、SIK VIETNAM CO.,LTD.などを生産拠点とし、樹脂コンパウンド事業を展開する。
競争優位の中核は、長年培ってきた専門知識を持つ人材、商社業のツールとなる製造・物流・金融機能、海外19カ国約70拠点で展開する拠点網の組み合わせにある。単純なトレーディングにとどまらず、製造・物流・ファイナンス等の複合機能を高度化する方針を明示しており、顧客への付加価値提供を強める構造を持つ。特に合成樹脂では東南アジアに複数の生産拠点を保有し、販売会社群を通じて樹脂コンパウンド事業を展開しており、商流と製造機能を一体化している点が特徴となる。研究開発面でも、ノバセル株式会社が樹脂コンパウンド製品の新技術・新製品開発を担い、PHARMASYNTHESE S.A.S.及びINABATA FRANCE S.A.S.が医薬品原料・化粧品原料のプロセス最適化や少量生産、自社化粧品開発を進める。商社機能に製造・開発機能を重ねることで差別化を図る構図が読み取れる。一方、特許件数や市場シェアの数値、ブランド優位の定量情報は提示テキスト内では確認できない。
事業環境は世界景気の緩やかな回復を前提としつつ、米国の関税措置、物価上昇、金融資本市場の変動、ロシア・ウクライナや中東情勢など不透明要因を抱える。海外売上高比率は59%と高く、輸出入規制や関税、各国の事業・投資許可、国家安全保障上の輸出制限の影響を受けやすい。所在地別売上高ではアジア合計が46%を占め、海外活動リスクの影響が大きい地域となる。商品面では情報電子材料、ケミカル原料、食品、合成樹脂が市況変動の影響を受ける。生活産業の食品ビジネスでは、米国市場での水産加工品など日本食向け商材の価格下落の影響が示される。環境面では、合成樹脂事業が脱プラスチック商材への変更の影響を受ける可能性があり、各事業でリサイクル商材など環境負荷低減商材の販売に注力する。
長期ビジョン「IK Vision 2030」では、連結売上高1兆円以上の早期実現、情報電子・合成樹脂以外の事業比率を3分の1以上、海外比率70%以上を掲げる。中期経営計画「New Challenge 2026」は2024年4月開始、2027年3月期を最終年度とする3カ年計画にあり、メインテーマを“投資による成長の加速”とする。成長戦略では、投資の積極化による収益拡大、環境関連ビジネスと食品等生活産業ビジネスの拡大、複合機能のうち特に製造・物流の強化による差別化と収益性向上、主要セグメントである合成樹脂・情報電子の深耕、主要セグメントに並ぶ収益の柱の確立を掲げる。地域戦略では、従来のアジア拠点に加え、特にインド、メキシコなど米州の深耕、東欧等の未開拓エリアへの進出を進める。投資案件については、M&Aを行う専門部署が営業部門等と連携し、定量面・定性面から評価・分析し、経営者がメンバーとなる審査会議で審議する体制を敷く。投資後も定期モニタリングを行い、基準未達案件には対策を講じる。
主要リスクの第一は海外活動に潜在するリスクとなる。多数地域での生産・販売活動に伴い、法規制変更、政治・経済要因、人材確保難、税制、社会的混乱の影響を受ける可能性がある。第二は事業投資リスクとなる。合弁やジョイントベンチャー、関係会社投資が多く、投資先の財政状態や経営成績の悪化が連結業績に波及し得る。第三は取引先の信用リスク及び商品市況変動リスクとなる。国内外の多数取引先への信用供与、情報電子材料、ケミカル原料、食品、合成樹脂の価格変動、在庫評価の影響を受ける可能性がある。加えて品質、情報セキュリティ、為替、環境、自然災害などのリスクも列挙される。
ガバナンス面では、重要性の高い新規投資案件、重要性の高い与信供与、撤退検討基準に該当する案件について、経営者がメンバーとなる審査会議で審議する運用を行う。情報セキュリティではCSIRTを立ち上げ、外部SOCによる24時間365日の監視を実施し、グループ全体の管理体制を構築する。株主還元方針は明確で、「NC2026」期間中は一株当たり配当額について前年度実績を下限とし、減配を行わず継続的に増加させる累進配当を基本とする。総還元性向の目安は概ね50%程度とする。政策保有株式は中長期的に縮減を進め、2027年3月末までに2021年3月末残高に対して概ね80%削減する方針を掲げる。取締役会の実効性評価を踏まえたリスク評価分析を行っている点も特徴となる。
| 時価総額 | PER | PBR | 配当利回り | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 217.5B | 10.9倍 | 1.0倍 | 0.0% | 3,975.0円 |
| current | prior1 | prior2 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 837.8B | 766.0B | 735.6B |
| 営業利益 | 25.8B | 21.2B | 20.3B |
| 純利益 | 19.8B | 20.0B | 19.5B |
| EPS | 363.9 | 362.2 | 343.3 |
| BPS | 3,827.5 | 3,624.0 | 3,214.4 |
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) | 0.15% |
| 住友化学株式会社 | 0.10% |
| 株式会社日本カストディ銀行(信託口) | 0.06% |
| THE BANK OF NEW YORK, TREATY JASDEC ACCOUNT (常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行) | 0.01% |
| 株式会社みずほ銀行 | 0.01% |
| STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 株式会社みずほ銀行) | 0.01% |
| 稲畑産業従業員持株会 | 0.01% |
| JP MORGAN CHASE BANK 385781 (常任代理人 株式会社みずほ銀行) | 0.01% |
| RE FUND 107-CLIENT AC (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店) | 0.01% |
| 住友生命保険相互会社 | 0.01% |
| 日付 | 提出者 | 保有割合 | 変動 |
|---|---|---|---|
| 2025-12-22 | 株式会社みずほ銀行 | 0.01% | N/A |
| 2024-12-20 | 株式会社みずほ銀行 | 0.01% | N/A |
| 2024-09-24 | 株式会社みずほ銀行 | 0.02% | +0.02% |
| 2024-02-21 | 住友化学株式会社 | 10.00% | (1.92%) |
| 2024-01-22 | 株式会社みずほ銀行 | 0.02% | N/A |
| 2024-01-18 | 住友化学株式会社 | 11.92% | (9.87%) |
| 2023-05-19 | 住友化学株式会社 | 21.79% | -- |
| 2021-04-02 | 日本バリュー・インベスターズ株式会社 | 3.99% | (1.15%) |
| 日付 | ソース | カテゴリ | アクター | イベント | 株価 | 翌日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-02-04 | TDNet | 決算 | 稲畑産 | 2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結) | 3,900 | +0.38% |
| 2025-12-22 | EDINET | 大量保有 | 株式会社みずほ銀行 | 大量保有 0.01% | 3,720 | +0.00% |
| 2025-07-18 | TDNet | その他 | 稲畑産 | 自己株式の市場買付及び取得終了並びに自己株式の消却に関するお知らせ | 3,270 | -0.92% |
| 2024-12-20 | EDINET | 大量保有 | 株式会社みずほ銀行 | 大量保有 0.01% | — | — |
| 2024-09-24 | EDINET | 大量保有 | 株式会社みずほ銀行 | 大量保有 0.02% | — | — |
| 2024-02-21 | EDINET | 大量保有 | 住友化学株式会社 | 大量保有 10.0% | — | — |
| 2024-01-22 | EDINET | 大量保有 | 株式会社みずほ銀行 | 大量保有 0.02% | — | — |
| 2024-01-18 | EDINET | 大量保有 | 住友化学株式会社 | 大量保有 11.92% | — | — |
| 2023-05-19 | EDINET | 大量保有 | 住友化学株式会社 | 大量保有 21.79% | — | — |
| 2021-04-02 | EDINET | 大量保有 | 日本バリュー・インベスターズ株式会社 | 大量保有 3.99% | — | — |