Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

飯野海運株式会社 (9119)

飯野海運は外航海運、内航・近海海運、不動産の3事業を展開。原油、石油化学製品、LNG、LPG、石炭、肥料、木材チップなど基礎原料輸送と、東京都心・ロンドン中心部の賃貸オフィス運営を担う。海運は中長期契約主体で収益安定化を図り、不動産を組み合わせた事業ポートフォリオ経営を推進。脱炭素対応船や環境配慮不動産への投資も進める。[本社]東京都千代田区 [創業]1899年 [上場]1949年

1. 事業概要

飯野海運グループは、外航海運業、内航・近海海運業、不動産業の3事業を中核とする。外航海運業では、船舶の運航、貸渡、用船、管理、海運仲立業、代理店業を展開し、全世界の水域で原油、石油化学製品、LNG、LPG、発電用石炭、肥料、木材チップなどの基礎原料を輸送する。内航・近海海運業では、国内・近海を中心にLNG、LPG、石油化学ガスなどの基礎原料輸送を担う。不動産業では、東京都心とロンドン中心部における賃貸オフィスビルの所有、運営、管理、メンテナンスに加え、フォトスタジオ運営を行う。主な関係会社として、船舶管理のイイノマリンサービス、海運仲立のイイノエンタープライズ、内航・近海海運のイイノガストランスポート、ビル管理のイイノ・ビルテック、不動産関連事業のイイノ・メディアプロ、海外不動産のIKK HOLDING LTDを擁する。

2. 競争優位性

当社グループの特徴は、海運と不動産を併営する事業ポートフォリオにある。海運市況や不動産市況の一時的変動に左右されにくい体制を志向し、海運業では中長期契約を主体として安定的な営業収益の確保に努める。不動産業では東京都心部のオフィスビルとロンドン中心部の物件を保有し、地域・資産の分散を図る。技術面では、メタノールを燃料として使用可能な二元燃料主機関搭載のメタノール船CREOLE SUN、LPGを燃料として使用可能な二元燃料主機関搭載の大型ガス船CALLUNA GAS、米国船級協会ABSによるアンモニア燃料船化の基礎認証を受けて設計・建造された世界初のアンモニア運搬船GAS INNOVATOR、風力推進補助装置ローターセイルを搭載した大型ガス船OCEANUS AURORAなど、環境対応船への取り組みを進める。不動産では本社オフィスが日本初のLEEDプラチナ認証を取得し、飯野ビルディングが東京都環境確保条例の優良特定地球温暖化対策事業所に認定されるなど、環境性能を差別化要素として活用する。

3. 市場環境

海運業は、海上輸送量の増減、競争激化、船腹需給の変動、燃料油価格、為替、金利、各種国際条約や船級協会等の規則・規制の影響を受ける。不動産業は、東京都心のオフィス市場の空室率変動など不動産市況の影響を受ける。加えて、イスラエル紛争に起因する紅海情勢を含む中東情勢不安、ロシア・ウクライナ情勢、米国の関税政策変更は、世界経済の減速懸念やサプライチェーン・物流の変化を通じ、海上輸送需要や不動産市況に影響を及ぼし得る。気候変動対応も重要な外部環境にあり、海運では化石燃料需要減少、カーボンプライシング、燃費規制対応による建造費・燃料費増加、不動産では省エネ化投資負担や環境性能劣後による賃料・入居率・資産価値下落の可能性が示される。

4. 成長戦略

2023年4月から2026年3月までの3年間を対象とする中期経営計画「The Adventure to Our Sustainable Future」を推進する。テーマはポートフォリオ経営とカーボンニュートラルへの挑戦にあり、長期目標IINO VISION for 2030の実現に向け、共通価値の創造を強化する方針を掲げる。重点戦略は、事業ポートフォリオ経営による持続的成長と、マテリアリティ克服の両立にある。設備投資は今後の成長が見込まれる分野に重点配分する方針で、当期は外航海運業で契約または建造中の船舶への支払い、内航・近海海運業で竣工船への支払い、不動産業で不動産取得を中心に投資を実施する。新規分野では、米国オレゴン州ポートランド市の再開発事業「Press Blockプロジェクト」や、米国テキサス州ダラス近郊の木造7階建てESG配慮型オフィス開発に参画する。海運では脱炭素社会の実現に向けた計画策定と実行を進め、TCFD提言への賛同を通じて気候関連リスクと機会の分析・開示拡充を進める。

5. リスク

主なリスクは3点に集約できる。第1に、市況変動リスクがある。海運では運賃収入や貸船料収入、不動産では賃貸料収入が市況や空室率の変動で大きく変動し得る。第2に、事故・不稼働・規制対応リスクがある。船舶や建物で重大事故、環境汚染、土壌汚染、想定外の不稼働が発生した場合、業績に影響を及ぼす可能性がある。第3に、地政学・気候変動リスクがある。中東情勢、ロシア・ウクライナ情勢、自然災害、感染症流行、脱炭素規制強化は、輸送需要、コスト、資産価値に影響を与え得る。

6. ガバナンス

安全を経営の最優先事項に位置付け、毎月開催の安全環境委員会で各事業部門に共通する安全対策をレビューする。海運業では国際的基準に基づく品質管理マネジメントシステムを導入し、安全管理委員会を定期開催して事故防止と緊急事態対応体制の整備を進める。マテリアリティは事業への影響と社会への影響の2軸を基準に、ステークホルダーの意見を踏まえて取締役会で議論し特定する。各部・グループ各社の年度計画で進捗管理し、PDCAサイクルに基づき取締役会で議論・評価・見直しを行う。株主還元方針の具体的記載は、提示テキスト内では確認できない。

出典: 有価証券報告書 (2025-03) doc_id=S100W0HT | 生成: gpt-5.4 (2026-03-23)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
196.9B 10.4倍 1.3倍 0.0% 1,808.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 141.9B 137.9B 141.3B
営業利益 17.1B 19.1B 20.0B
純利益 18.4B 19.7B 23.4B
EPS 173.6 186.6 221.0
BPS 1,375.2 1,248.2 1,045.0

大株主

株主名持株比率
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)0.11%
飯野海運取引先持株会0.06%
東京海上日動火災保険株式会社0.04%
株式会社みずほ銀行(常任代理人  株式会社日本カストディ銀行)0.04%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)0.03%
株式会社竹中工務店0.03%
三井住友信託銀行株式会社(常任代理人 株式会社日本カストディ銀行)0.03%
美須賀海運株式会社0.02%
日本生命保険相互会社(常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社)0.02%
トーア再保険株式会社0.02%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2025-09-19三井住友信託銀行株式会社 5.40%+0.02%
2025-06-19三井住友信託銀行株式会社 5.38%(0.01%)
2025-04-21三井住友信託銀行株式会社 5.39%(0.01%)
2025-03-21三井住友信託銀行株式会社 5.40%(0.07%)
2024-10-04三井住友信託銀行株式会社 5.47%(0.57%)
2023-10-20株式会社みずほ銀行 0.05%N/A
2023-07-21三井住友信託銀行株式会社 6.04%(0.27%)
2023-05-19三井住友信託銀行株式会社 6.31%(0.52%)
2022-09-13筒井 幹治 5.10%+0.10%
2022-09-06筒井 幹治 5.10%+0.10%
2022-07-12筒井 幹治 5.10%+0.10%

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-03-06TDNetその他飯野海固定資産の譲渡及び特別利益の発生に関するお知らせ1,660-1.63%
2025-09-19EDINET大量保有三井住友信託銀行株式会社大量保有 5.4%1,212+0.66%
2025-06-19EDINET大量保有三井住友信託銀行株式会社大量保有 5.38%1,022-0.39%
2025-04-21EDINET大量保有三井住友信託銀行株式会社大量保有 5.39%1,001+1.80%
2025-03-21EDINET大量保有三井住友信託銀行株式会社大量保有 5.4%1,070-0.75%
2024-10-04EDINET大量保有三井住友信託銀行株式会社大量保有 5.47%
2023-10-20EDINET大量保有株式会社みずほ銀行大量保有 0.05%
2023-07-21EDINET大量保有三井住友信託銀行株式会社大量保有 6.04%
2023-05-19EDINET大量保有三井住友信託銀行株式会社大量保有 6.31%
2022-09-13EDINET大量保有筒井 幹治大量保有 5.1%
2022-09-06EDINET大量保有筒井 幹治大量保有 5.1%
2022-07-12EDINET大量保有筒井 幹治大量保有 5.1%