Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

東海汽船株式会社 (9173)

東京諸島と本土を結ぶ旅客・貨物の定期航路を中核に、東京湾内周遊、島内物流、船内料飲、ホテル、島内バスを展開する海運グループ。離島・生活航路としての公共性が高く、長年の運航実績、港湾・代理店網、船舶整備子会社、グループ連携が事業基盤となる。高速ジェット船の商品開発、ECサイト本格展開、冷凍・冷蔵コンテナ活用が成長施策。[本社]東京都港区 [創業]1889年 [上場]1949年

1. 事業概要

東海汽船グループは、当社、子会社11社、関連会社1社で構成し、海運関連事業を中核に、商事料飲事業、ホテル事業、旅客自動車運送事業を展開する。海運関連事業では、東京諸島と本土間を結ぶ旅客・貨物の定期航路、東京湾内周遊を運営する。伊豆七島海運は東京諸島と本土間の貨物運送を担い、東海シップサービスは船内サービス、東海マリンサービス、大島マリンサービス、八丈マリンサービス、伊東港運は海運代理店業を担う。東海技術サービスはジェットフォイルの船体・機関整備を中心とした船舶修理を担い、小笠原海運は東京―小笠原(父島)間の定期航路を運営する。商事料飲事業では、船内・待合所での料飲販売、食堂経営、東京諸島での生活必需品・建設資材供給、島の特産品やオリジナルグッズ販売を行う。ホテル事業は大島でホテルを運営し、旅客自動車運送事業は大島島内のバス運行と自動車整備を行う。

2. 競争優位性

競争優位の中核は、東京諸島と本土を結ぶ定期航路を長年担ってきた運航実績と、離島・生活航路としての公共的役割に根差す事業基盤にある。旅客定期航路は生活航路とリゾート航路の両面を持ち、貨物航路は離島の生活物資を安全かつ確実に輸送する責務を負う。このため、単なる観光需要取り込みにとどまらず、地域インフラとしての位置付けを有する。グループ内に海運代理店、船内サービス、船舶修理、貨物輸送、ホテル、島内バスを抱え、運航から周辺サービスまで一体運営する体制も強みとなる。東海技術サービスがジェットフォイル整備を担う点は、高速船運航のノウハウ蓄積と安全運航体制の下支えにつながる。沿革上も、2002年にジェットフォイル3隻、2013年に「友」、2015年に「大漁」、2020年に「結」を就航させ、高速船体制を拡充してきた。提示テキスト内では市場シェアや特許の記載は確認できないが、東京諸島航路における継続的な運航体制と関連機能の内製化が参入障壁として作用する。

3. 市場環境

事業環境は公共性と収益性の両立を要する点に特徴がある。各航路には、離島航路整備法の対象となる不採算航路を含み、公共性の観点から維持を図らざるを得ない航路が存在する。このため、一般的な経営指標の向上のみに専念するのは適切ではないと会社は位置付ける。外部環境としては、人件費や船舶修繕費など維持コストの上昇、東京諸島の人口減少、コロナ禍で減少した観光客の回復途上が重荷となる。一方、旅客需要は夏季の多客期に集中し、利益が下期偏重となる季節性を持つ。燃料油価格上昇は大きな負担となるが、旅客・貨物運賃とは別に燃料油価格変動調整金を設定し、SOx規制実施後は環境規制対応型へ見直している。加えて、台風や低気圧による就航率悪化、地震・噴火の多発地帯での運航、感染症流行など、自然条件と公衆衛生の影響を受けやすい市場に属する。

4. 成長戦略

長期戦略として、コストの弾力化と固定費圧縮により、収入変動に左右されにくいローコスト経営体質の構築を掲げる。同時に、閑散期対策に取り組み、船舶の定期的な代替、船隊再編、燃料油価格上昇をカバーできる収益確保を目指す。営業面では、高速ジェット船を使った新たな商品開発、島と全国を繋ぐ物流・商流の活性化と振興、島への誘客を展望したECサイト事業の本格展開を推進する。旅客部門では、東京諸島の観光資源の魅力と集客力を強化し、自然を楽しむツアーなど自然環境型観光の商品開発と船旅の魅力訴求に注力する。貨物部門では、工事関連の積極受注、貨物事故防止、コンテナ管理強化、国等の補助金を得て製作した冷凍・冷蔵コンテナの最大活用による輸送品質向上を図る。商事料飲事業では、自販機ビジネス拡大、コンテナ販売など新規ビジネス推進、ECサイト取扱商品の充実と知名度向上を進め、早期に収益の第三の柱化を狙う。ホテル事業は販売チャネル見直し、労働生産性向上、バリアフリー対応を含むサービス向上を進める。旅客自動車運送事業は、貸切バス安全性評価制度の最高評価である三ッ星認定の維持を図る。経営体制面では、2020年導入の執行役員制度により機動性と効率化を高める。2025年のスローガンは「Safety First 東海汽船グループ 2025」とする。

5. リスク

主なリスクは3点挙げられる。第1に、旅客需要の季節性により利益が下期偏重となる点がある。第2に、燃料油価格の変動、SOx規制対応、船舶修繕費上昇などコスト面の変動が収益を圧迫する点がある。第3に、台風・低気圧、地震・噴火、感染症流行、テロや大型海洋生物との接触など、安全運航や就航率を阻害する要因が多い点がある。加えて、不採算でも維持が必要な航路の存在、固定資産の減損、有価証券時価下落、繰延税金資産取崩しも財政状態・経営成績に影響し得る。

6. ガバナンス

経営の基本方針は、東京諸島と本土間を結ぶ旅客・貨物航路の使命を果たし、地域社会に貢献する点に置く。経営理念として「安全運航」と「良質のサービスの提供」を掲げ、2025年スローガンでも安全最優先を明確化する。2020年には執行役員制度を導入し、経営の機動性向上と効率化を図る。労働組合は陸上、海上、子会社ごとに組織され、長期にわたり労使関係の枠組みを有する。株主還元方針に関する具体的記載は、提示テキスト内では確認できない。[本社]東京都港区 [創業]1889年 [上場]1949年

出典: 有価証券報告書 (2024-12) doc_id=S100VGWX | 生成: gpt-5.4 (2026-03-23)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
6.6B 22.5倍 1.4倍 0.0% 3,015.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 14.6B 13.2B 13.9B
営業利益 582M -630M 452M
純利益 294M -581M 181M
EPS 133.8 -264.6 82.4
BPS 2,174.3 2,000.5 2,222.9

大株主

株主名持株比率
藤田観光株式会社0.18%
DOWAホールディングス株式会社0.07%
東京汽船株式会社0.03%
株式会社みずほ銀行0.02%
株式会社日本カストディ銀行(三井住友信託銀行再信託分・京浜急行電鉄株式会社退職給付信託口)0.02%
ENEOSホールディングス株式会社0.02%
東海汽船従業員持株会0.02%
みずほ信託銀行株式会社0.02%
内海造船株式会社0.01%
株式会社アイ・エス・ビー0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2021-05-21藤田観光株式会社 18.01%(2.04%)

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-02-18TDNet決算東海船(数値データ追加)「2025年12月期 決算短信 〔日本基準〕 (連結)」における数値データ(XBR3,015-0.17%
2025-12-25TDNetその他東海船特別利益の計上に関するお知らせ3,330+0.45%
2025-07-10TDNetその他東海船特別損益の計上に関するお知らせ2,949+0.07%
2021-05-21EDINET大量保有藤田観光株式会社大量保有 18.01%