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ウェルネス・コミュニケーションズ株式会社 (9228)

企業・健康保険組合向けに、健康診断の予約、精算代行、結果データ化・標準化を一括受託するネットワーク健康診断サービスと、SaaS型健康管理クラウド「Growbase」を展開する。全国2,164件の医療機関ネットワーク、約6,000通りのエラーチェック、両事業連携による一元管理が強み。法令対応需要を背景に継続課金比率と契約継続率が高い。[本社]東京都港区 [創業]2006年 [上場]2022年

1. 事業概要

ウェルネス・コミュニケーションズ株式会社は、疾病予防と健康増進の領域で、企業・健康保険組合向けの健康管理支援サービスを展開する。主力は健診ソリューション事業と健康管理クラウド事業の2本柱となる。健診ソリューション事業では、健康診断・人間ドック等の予約、医療機関との契約、精算代行、健康診断結果のデータ化・標準化・納品までを一括受託し、ネットワーク健康診断サービスを提供する。顧客向けプラットフォームは「i-Wellness」で、受診者用マイページと顧客担当者用ページを備える。健康管理クラウド事業では、SaaS型の「Growbase」を提供し、健康診断結果、就労データ、ストレスチェックデータ、各種面談記録を個人単位で紐づけて一元管理・可視化する。加えて、医療機関等支援事業としてBPOサービスやPET関連事業も手掛ける。2025年3月末時点で3,540社と取引し、契約企業グループ数は健診ソリューション事業216、健康管理クラウド事業232となる。

2. 競争優位性

競争優位性の中核は、健康診断を起点とした業務フロー全体をカバーするワンストップ性、医療機関ネットワーク、データ標準化ノウハウ、クラウド連携力にある。健診ソリューション事業では全国2,164件の医療機関と業務提携契約を締結し、顧客は個別契約なしで医療機関を選択可能となる。受領した紙の健康診断結果は社内でデータ化し、各医療機関の判定基準を当社基準へ変換したうえで標準化する。さらに前年度結果との差分確認など約6,000通りのエラーチェックを実施し、AI-OCRを活用した独自入力ツールも構築する。これにより、精度の高い結果データを迅速に納品可能となる。経営環境の記載では、受診者の受診状況の捕捉、結果納品までの速度、高い品質管理、自社で健康管理クラウドシステムを保有し連携可能な点、ISMS取得による個人情報管理・セキュリティ強化を強みとして明示する。収益面でも、両事業平均のストック売上高比率94.7%、契約継続率99.6%と高い継続性を持つ。健診ソリューション事業単体でもストック売上高比率98.4%、契約継続率99.5%となり、リカーリング性の高い事業構造を形成する。顧客規模構成率では5,000ID以上が健診ソリューション事業73%、健康管理クラウド事業84%を占め、大企業基盤の厚さも特徴となる。

3. 市場環境

市場環境は法令対応需要と健康経営需要の拡大が追い風となる。労働安全衛生法により、事業拠点単位で50人以上の従業員を抱える企業は、雇用時および年1回の健康診断、ストレスチェックの実施、結果の保管・報告、産業医選任などを求められる。健康保険組合でも特定健康診査・特定保健指導が義務化されている。さらに、サステナビリティ情報や人的資本情報の開示義務化、長時間労働是正、働き方の多様化、高齢者や女性の就労促進などを背景に、コーポレート・ウェルネスの重要性が高まる。競合としては、健診代行事業者に分類される福利厚生企業や労働衛生機関などが挙げられる。一方で、健康保険組合の財政悪化に伴う受診対象年齢や検査項目見直しの可能性は逆風要因となる。健康管理クラウド事業では市場拡大に伴う新規参入が想定されるが、同社は過去6期間で1,526の機能を拡充し、参入障壁形成につなげると記載する。

4. 成長戦略

成長戦略では、大企業市場の深耕を優先目標に掲げる。Growbaseでは、メンタルヘルス、eラーニング、組織分析、ラインマネジメント支援などの機能提供を進め、健康管理BPaaSによる産業医・保健師の紹介、カウンセリングや健康相談の提供、人的資本経営支援、福利厚生サービス提供、API等による連携サービス強化を通じて健康管理プラットフォーム化を推進する方針を示す。蓄積データに基づくソリューション開発にも取り組み、ACV向上を目指す。健診ソリューション事業では、メニューやサービスモデルの再構築と拡充により高付加価値化を推進する。2025年3月期からは全社横断型組織としてCoEを設置し、オペレーションのデジタル化、ペーパーレス化、両サービスのシステム基盤強化、データ利活用などの技術投資を進める。将来的には、産業医や保健師による面談・保健指導、個別最適化された健康情報や健康増進サービス提供につながるPHR事業への布石も打つ。実績面では、ネットワーク健康診断サービスの出荷件数は2021年3月期24.7万件から2025年3月期38.8万件へ拡大し、GrowbaseのID数は2020年3月期53.4万IDから2025年3月期174.4万IDへ増加する。

5. リスク

主なリスクの一つは、健康保険組合の財政悪化に伴う健康診断・人間ドックの受診対象年齢、条件、検査項目の見直しで、健診需要に影響する可能性がある点となる。二つ目は、健康管理クラウド市場の拡大に伴う新規参入増加で、機能競争や顧客獲得競争が強まる可能性となる。三つ目は、医療機関等支援事業のPET関連事業で、地域中核病院向け契約が2026年3月31日に期間満了を迎え、その後に契約更新が行われないリスクが存在する点となる。

6. ガバナンス

ガバナンス面では、2023年3月17日付でサステナビリティ委員会を設置し、継続的な対応に向けた組織体制を整備する。自社内でも三大疾病罹患時の治療と仕事の両立支援、ダイバーシティや多様性を踏まえた健康支援、コミュニケーションや休暇取得促進に取り組む。情報管理面ではISMS取得により個人情報管理とセキュリティ強化に努める。株主還元方針については、提示テキスト内では確認できない。

出典: 有価証券報告書 doc_id=S100W8AL | 生成: gpt-5.4 (2026-03-23)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値

大株主

株主名持株比率
SOMPOホールディングス㈱0.46%
LHP Holdings,L.P. 0.41%
㈱アドバンテッジ リスク マネジメント0.05%
㈱ベルシステム24ホールディングス0.04%
伊藤忠商事㈱0.03%
伊藤忠テクノソリューションズ㈱0.01%